アイルランドキャンプへの出発と遠征メンバー詳細

マヌエル・ペジェグリーニ監督率いるレアル・ベティスは、プレシーズン第3次キャンプを行うためアイルランドのダブリンへ出発しました。ドイツ、マルベーリャに続くこのキャンプは4日間という最も短い期間となり、水曜日にはアビバ・スタジアムでプレミアリーグ王者のアーセナルとの親善試合が控えています。ベティスがアイルランドで試合を行うのも、アーセナルと対戦するのもクラブ史上初めてのことです。

遠征メンバーには24名が名を連ねており、ワールドカップ休暇を終えたクチョ・エルナンデスが合流し、早速トレーニングを開始しています。アルバロ・フィダルゴもすでにチームに加わっており、アルゼンチン代表として決勝まで進出したジオヴァニ・ロ・チェルソは来週月曜日に合流する予定です。恥骨炎の治療を続けていたアントニー・マテウスも全体練習に復帰しており、アーセナル戦での出場が期待されています。

一方で、イケル・ロサダとゴンサロ・プティは戦力外として遠征メンバーから外れ、セビージャに残留して移籍先を探すことになります。また、若手のイバン・コラレホとエマヌエル・エンゴランも出場時間管理の観点から外れ、ベティス・デポルティーボでのトレーニングに回りました。ディエゴ・コンデ、アイトール・ルイバル、エズ・アブデの3選手はそれぞれの負傷リハビリのため遠征には参加していません。アブデは膝の負傷でワールドカップ出場を逃しましたが、8月15日のインテル・ミラノ戦での復帰を目指しています。

遠征メンバー: アルバロ・バジェス、マヌ・ゴンサレス、ヤン・ズラフスキー、エクトル・ベジェリン、アンヘル・オルティス、マルク・バルトラ、ナタン、ディエゴ・ジョレンテ、バレンティン・ゴメス、ジュニオル・フィルポ、フラン・ガルシア、アルバロ・フィダルゴ、ニャンゴロ・ボウアレ、ファクンド・ベルナル、マルク・ロカ、パブロ・フォルナルス、イスコ・アラルコン、リカ・フネス、ネルソン・デオッサ、アントニー・マテウス、ホセ・アントニオ・モランテ、ロドリゴ・リケルメ、パブロ・ガルシア、クチョ・エルナンデス。

なお、足首の負傷から回復中のイスコ・アラルコンについて、チームメイトのディエゴ・ジョレンテは『カメラの前だけでなく、オフの日もフィジオと治療を続けている。彼の努力には本当に頭が下がる。足首は非常にデリケートで、少しでも負荷をかけすぎると痛みが再発してしまうが、リーグ開幕には100%の状態で間に合うように全力を尽くしている』と、彼の並外れたプロ意識を称賛しています。(via Estadio Deportivo)

ラ・リーガ第4節レアル・マドリード戦の日程決定と過密スケジュール

ラ・リーガ第4節のレアル・マドリード戦は、9月4日金曜日の21:00からラ・カルトゥーハで開催されることが決定しました。金曜日開催となった背景には、翌週の9月8日から10日にかけて新フォーマットのチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第1節が控えており、十分な休養期間を確保するための措置があります。

ベティスは今後、非常にタイトなスケジュールに直面します。リーグ開幕戦は8月21日のレアル・ソシエダ戦(ラ・カルトゥーハ)となりますが、第1節のバレンシア戦はロ・チェルソのワールドカップ決勝進出の影響で8月25日にメスタージャで延期開催されます。その後、週末にはレバンテ戦をこなし、9月4日のレアル・マドリード戦、そしてチャンピオンズリーグ開幕と続きます。チャンピオンズリーグの対戦相手は8月27日の抽選で決定し、ホームで4試合、アウェイで4試合を戦うことになります。(via MARCA)

移籍市場の厳しい台所事情と今後の補強・売却計画

夏の移籍市場が残り1ヶ月を切る中、ベティスの財政状況は非常に厳しく、新たな補強のためには選手の売却による利益創出が不可欠となっています。これまでにセルジ・アルティミラをスポルティングCPへ1825万ユーロ+ボーナス200万ユーロで売却しましたが、この資金はファクンド・ベルナル(950万ユーロ)やフラン・ガルシア(200万ユーロ)の獲得、および昨季の赤字補填に充てられました。さらに、ノーベル・メンディの買い取りオプション行使に280万ユーロを費やしています。今夏の移籍金総支出額は現時点で1450万ユーロとなっています。

チャンピオンズリーグ出場権を獲得し、資本増資を行ったにもかかわらず資金に余裕がない理由は、選手売却による特別利益の目標を達成できなかったことや、チャンピオンズリーグ出場に伴う選手へのボーナス支払い義務が発生しているためです。

マヌエル・ペジェグリーニ監督は、ソフィアン・アムラバトの代役となる守備的ミッドフィルダーと、セドリック・バカンブやチミー・アビラが抜けた穴を埋めるストライカーの獲得を望んでいます。アムラバトについてはトルコのフェネルバフチェとの合意も報じられていますが、ベティスも諦めておらず、500万から600万ユーロの移籍金での獲得を狙っています。また、ダニ・セバージョスについても、彼自身が他クラブからのオファーを断ってベティスへの復帰を待っていますが、クラブがサラリーキャップの空きを作れる8月末まで待つ必要があります。

これらの補強を実現するためには、市場価値4000万ユーロのアントニーやアブデ、2500万ユーロのナタン、1800万ユーロのクチョ・エルナンデス、1200万ユーロのバレンティン・ゴメスといった主力選手の売却が必須となります。とくに、ナタンには3500万ユーロの最低売却価格が設定されており、アブデやナタンが売却候補の筆頭と見られています。また、クルゼイロの22歳の大型センターバック、ジョナタン・ジェズスの動向も現地でスカウトが視察していますが、移籍金は2000万ユーロとも言われており、激しい争奪戦となっています。(via Estadio Deportivo)

新たなストライカー候補:ファビオ・シウバとダルウィン・ヌニェスの噂

アタッカーの補強が急務となる中、ボルシア・ドルトムントに所属する24歳のポルトガル人FWファビオ・シウバへの関心が再燃しています。ベティスは冬の市場でも彼の獲得に動きましたが、ドルトムント側に拒否されていました。シウバ本人はラ・リーガ復帰を優先しており、『休暇中もしっかりトレーニングを積んできた。自分の価値を証明する準備はできている』と意気込んでいます。ベティスは買い取りオプション付きのレンタル移籍での獲得を目指していますが、ビジャレアルやデポルティボ・ラ・コルーニャとの争奪戦になっています。

さらに、サウジアラビアのアル・ヒラルから放出候補となっているウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスの名前も浮上しています。アル・ヒラルは彼をレンタルで放出する意向を示しており、ジョルジュ・メンデス氏を通じてベティスにもオファーがあったとされています。しかし、手取り2400万ユーロという莫大な給与の負担が最大のネックとなっており、現時点では獲得は非現実的な状況です。(via SPORT)

ネルソン・デオッサの去就と偽9番としての新たな可能性

今夏の大きな話題の一つが、コロンビア人MFネルソン・デオッサの去就です。ブラジルのバスコ・ダ・ガマへの移籍が確実視され、1260万ユーロでの買い取り義務付きレンタル移籍という好条件で合意に達していました。しかし、バスコ・ダ・ガマ側の内部問題で手続きが遅れている間に、状況は一変しました。

プレシーズンマッチでストライカー不足に悩むペジェグリーニ監督が彼を「偽9番」として起用したところ、スポルトフロインデ・ロッテ戦でのPK獲得とゴール、リヨン戦でのヘディングゴールなど、見事な適応を見せたのです。この活躍により、デオッサ本人がベティスでの再挑戦を強く希望し、移籍は完全に保留状態となっています。

ブラジルではバスコ・ダ・ガマのディレクターが説得のためにスペインへ飛んだと報じられましたが、ベティス側はこれを否定しています。マヌ・ファハルドSDは『彼には非常に良い市場価値があり、多くのクラブが興味を示している。我々はすべての関係者にとって有益な提案を検討する』と述べており、リーベル・プレート、フラメンゴ、アメリカ、イプスウィッチ・タウン、ウェストハム、パナシナイコスなども関心を寄せています。(via Estadio Deportivo)

カンテラーノの躍進:マヌ・ゴンサレスが第2GKに昇格

新たに加入したディエゴ・コンデの負傷により、19歳のマヌ・ゴンサレスが急遽第2GKに昇格しました。彼は先日行われたU-19欧州選手権でスペイン代表の正GKとして活躍し、全試合無失点で「ゴールデングローブ賞」に輝いた逸材です。

アルメリアとの親善試合(1-0で勝利)でトップチームデビューを果たし、序盤のコーナーキックでボールをこぼすミス(ディエゴ・ジョレンテがカバー)はあったものの、試合終了間際にはセルヒオ・アリバスの強烈なシュートを見事なセーブで防ぎ、クリーンシートでの勝利に貢献しました。彼はベティスと2029年までの契約を結んでおり、契約解除金は2000万ユーロに設定されています。今後はセグンダRFEFに所属するベティス・デポルティーボでプレーしながら、UEFAのBリスト登録枠を活用してトップチームの遠征にも帯同する予定です。(via Estadio Deportivo)

若手の台頭:ニャンゴロ・ボウアレへの契約延長オファー

プレシーズンで強烈なアピールに成功しているのが、22歳のカンテラーノ、ニャンゴロ・ボウアレです。アルメリア戦でも素晴らしいパフォーマンスを見せ、フィジカルの強さやポジショニング、予測能力の高さでペジェグリーニ監督の信頼を勝ち取りつつあります。

現在の契約は2027年6月までで給与も低く抑えられていますが、クラブは彼に3〜4年の契約延長オファーを提示しました。計画では、契約延長後にセグンダ・ディビシオン(2部)のクラブへレンタル移籍させて経験を積ませる方針です。コルドバやブルゴスからオファーが届いているほか、グラナダやカディスも動向を注視しています。もし契約延長がまとまらない場合は、将来の売却益の一部を保持する条件付きで、50万ユーロ程度での完全移籍も容認する構えです。(via ElDesmarque)

臨時収入:ノーベル・メンディのハル・シティ移籍がもたらす恩恵

ラージョ・バジェカーノに所属する元ベティスのDFノーベル・メンディが、イングランドのハル・シティへ移籍することが合意に達しました。移籍金は固定1900万ユーロ、変動最大2500万ユーロという大型契約です。

ベティスは彼をラージョへ完全移籍させた際、将来の売却益の20%を保持する条項を盛り込んでいました。これにより、固定額から380万ユーロ、さらに変動分が達成されれば追加で100万ユーロ以上の収入を得ることになります。また、23歳未満の選手であるため、ベティスでの2年間の育成期間に対する連帯貢献金も支払われます。ラージョの買い取りオプション行使で得た280万ユーロと合わせると、戦力外だった選手からトータルで約700万ユーロ近い思わぬ臨時収入を手にすることになります。(via Estadio Deportivo)

チミー・アビラの退団とウルトラスによる盛大な送別会

今年の春、ベティスは5万ユーロを支払ってチミー・アビラとの契約最終年を解消するオプションを行使し、彼は6月30日をもってクラブを正式に退団しました。メキシコのプーマスへの移籍を土壇場で拒否し、現在は無所属となっていますが、母国アルゼンチンのボカ・ジュニアーズへの加入が目前に迫っています。

退団に際し、チミーは自身のSNSで感動的な別れのメッセージを綴りました。また、彼はベティスの熱狂的なウルトラス(Supporters / Gol Sur)と非常に強い絆で結ばれており、退団時にはウルトラスのリーダーたちと共に水上ルートを巡る盛大な送別パーティーが開催されました。一方で、彼を取り巻く一連の移籍の動きについて『これは合法化された人身売買だ』という過激な見出しの報道も出ています。(via Estadio Deportivo)

アドリアン・サン・ミゲルがスポーツ部門のフロント入り

先月、涙ながらに現役引退を発表したGKアドリアン・サン・ミゲルが、マヌ・ファハルド率いるベティスのスポーツ部門のフロントに入閣することが正式に発表されました。彼の新たな役職は「スポーツおよび機関調整の責任者」であり、国際関係の管理や、若手タレントの育成サポートなどを担当します。

アドリアンは体育・スポーツ科学の学位を持ち、UEFAのフットボールマネジメントコースなども修了しています。就任にあたり『ピッチでの私の旅は終わりましたが、クラブに残り、このプロジェクトに違った形で貢献し続けられることを誇りに思います。私の経験と学びを活かして、皆で一緒に成長していきたいです』と意気込みを語りました。(via ElDesmarque)

26/27シーズン「Forever Green」特別ユニフォームのデザイン公募

クラブは、2026/27シーズンの環境啓発試合「Forever Green」で着用する特別ユニフォームのデザインとコンセプトのアイデアコンテストを全世界に向けて開始しました。締め切りは2026年8月16日です。

気候変動、海洋ごみ、生物多様性の保護、クリーンエネルギーなど、環境保護に関連するテーマが求められています。ユニフォームは100%リサイクルポリエステルで製造され、クラブカラーである緑色を基調とすることが推奨されています。クラブの審査委員会が4つのファイナリストを選出し、9月上旬にInstagramの「Forever Green」アカウントで行われるファン投票によって最終デザインが決定されます。(via Estadio Deportivo)

ゴンサロ・ガルシアの退団に関連する小ネタ

レアル・マドリードからフラムへの移籍が決定したゴンサロ・ガルシアですが、昨シーズンの彼の最も輝かしい瞬間の一つとして、ベティスを相手にハットトリックを達成した試合が挙げられています。(via MARCA)

【本日の総括】

プレシーズンキャンプがアイルランドへと移り、開幕に向けた調整が加速しています。過密日程が予想される中、財政的な制約から主力選手の売却と新戦力の獲得という難しいパズルを解く必要があります。一方で、マヌ・ゴンサレスやニャンゴロ・ボウアレといったカンテラーノの台頭や、ノーベル・メンディの移籍による臨時収入など、明るい材料も揃っており、ペジェグリーニ監督の手腕とフロントの立ち回りに注目が集まります。