レバークーゼンとのプレシーズン最終戦 1-2の逆転負けで浮き彫りになった課題と光

セビージャFCは、バイ・アレーナで行われたプレシーズン最終戦において、バイエル・レバークーゼンと対戦し、1-2で逆転負けを喫しました。

ルイス・ガルシア・プラザ監督は、開幕のラージョ・バジェカーノ戦を想定した非常に公式戦に近い本気のスタメンをピッチへ送り出しました。先発メンバーは、GKオディッセアス・ヴラホディモス、DFフアン・イグレシアス、アルーナ・サンガンテ、キケ・サラス、ガブリエル・スアソ、MFリュシアン・アグメ、ニコ・ギジェン、ミゲル・シエラ、ジョン・グリディ、オソ、阻してFWイサク・ロメロです。

前半は、非常に組織的でソリッドな素晴らしい立ち上がりを見せました。素早くボールを回収し、給水タイムを迎えるまではプレシーズンで最も完璧と言える時間を過ごしました。そして前半16分、キケ・サラスによる左サイドからの正確なロングフィードを受けたカンテラーノのミゲル・シエラが、エリア内に侵入して得意の左足で狙い澄ましたシュートをネットの隅へと突き刺し、0-1と先制しました。シエラやニコ・ギジェンら下部組織の若手たちの活躍は、今後に向けて大きな驚きと光となっています。

しかし、後半に入って多くの選手交代が行われると、チームは徐々に崩れていきました。交代出場として、ペケ・フェルナンデス、フラン・ゴンサレス、 Julio Díaz、Castrín、Vargas、Manu Bueno、Ibra Sow、Carmona、Manuel Ángel、Iker Muñozらがピッチに入り、ワールドカップ後の休暇から復帰したルーベン・バルガスが今夏初出場、さらにレアル・マドリードから新加入のGKフラン・ゴンサレスがセビージャデビューを飾りました。

しかし、メンバー交代の後は、ガルシア・プラザ監督が最も嫌う「組織が下がって守備的になる」状況に陥りました。対戦相手の交代枠で入ったパトリック・シックに圧倒され、後半67分にミゲル・グティエレスの左サイドからのアシストを頭で合わされて同点。さらに78分には、テリエのパスからシックに強烈なシュートを叩き込まれて1-2と逆転を許しました。

イサク・ロメロがエリア内で倒されたシーンでは、主審のTimo Gerach氏にPKを猛アピールしたものの流され、ペケ・フェルナンデスも偽9番として起用されましたが効果を発揮できず、決定力不足と中盤の創造性欠如という極めて大きな課題が開幕1週間前に露呈しました。

個別評価としては、仕事をそつなくこなしたヴラホディモス、抜群の経験と安定感を示したフアン・イグレシアス、ボランチで起用されイエローカードを受けるもまずまずの動きを見せたサンガンテ、主将として守備を統率したキケ・サラスらが一定の評価を得る一方、ボールロストが目立ったスアソ、徐々に動きが重くなり警告を受けたアグメ、2失点の決定的な場面に関わってしまったアンドレス・カストリン、3つの枠内シュートのうち2失点とほろ苦い初陣となったフラン・ゴンサレスなど、それぞれのコンディションに大きな差が出る結果となりました。(via ElDesmarque) (via MARCA)

怒涛の移籍市場での選手大整理 3100万ユーロを確保した大改革の全貌

移籍市場の閉幕まで残り3週間となる中、セビージャのスポーツディレクションを率いるホセ・イグナシオ・ナバロ氏は、限界のあるサラリーキャップを整理し、競技力を維持するための極めて大規模かつドラスティックなチームの再編成を行っています。

今夏はすでに契約満了やローン終了に伴い、Orjan Nyland、César Azpilicueta、Nemanja Gudelj、Batista Mendy、Adnan Januzaj、Alexis Sánchez、Neil Maupayの7名が退団。さらに、Akor Adamsをヴェネツィアへ、Juanlu Sánchezをボーンマスへ、Djibril Sowをジェノアへとそれぞれ売却し、現時点で3100万ユーロ(インセンティブなどの条項を含めれば最大4000万ユーロに達する規模)という巨額のキャッシュを確保することに成功しています。また、高給であったTanguy NianzouやRafa Mir(アリスへのレンタル)の放出により、新規の選手を登録するための十分な給与制限の枠をこじ開けました。

しかし、放出オペレーションはこれだけに留まりません。現在、オランダ合宿に帯同しなかったナイジェリア人ウイングのChidera Ejukeに対してヨーロッパの複数クラブからオファーが届いており、彼の売却が実現すればセビージャにとって非常に貴重な純粋なプラス利益となります。さらに、MarcaoやLucien Agouméについても、双方が納得する好条件のオファーがあれば、市場が閉まる8月31日までに喜んで放出に応じる方針です。また、Fabio Cardoso、Federico Gattoni、Adrià Pedrosaといった監督の構想外となっている選手たちに対しても、レンタル移籍や低コスト売却、場合によっては契約解除などの解決策を早急に見出すべく、粘り強く動いています。(via MARCA) (via ElDesmarque)

9番補強の最優先ターゲット 22歳のスコットランド人FWロビー・ユア獲得の行方

現在、セビージャのファーストチームには純粋なフォワードがイサク・ロメロ1名しか存在しておらず、ルイス・ガルシア・プラザ監督にとって絶対的な9番の確保は、開幕に向けた最も重要な死活問題となっています。

そこでナバロSDが獲得リストの最上位に位置づけ、何としても獲得するために総力を挙げているのが、スウェーデンリーグのIKシリウスに所属する22歳のスコットランド人FWロビー・ユア(Robbie Ure)です。彼は今シーズン、リーグ戦で20試合に出場し20ゴールを挙げるという、歴史的かつ驚異的なペースでゴールを量産しています。

現地スウェーデンのAllsvenskanアナリストであるFredrik de Ron氏も、ユアについて極めて高い賛辞を送っています。

『ロビー・ユアはスウェーデンリーグで頭一つ抜けた最高のストライカーだ。187センチ以上の恵まれた体格を活かした空中戦や物理的なデュエル、圧倒的なスピードはさることながら、彼の本当の武器は非常に優れたサッカーインテリジェンスにある。エリア内での配置や動き出しの賢さがなければ、単なるフィジカルの強いだけの平凡なフォワードに過ぎなかっただろう。スコットランド代表としてワールドカップに招集されるべきクオリティだ。スウェーデンからスペインへの移籍は巨大なジャンプだが、彼はベルギーのアインデルハルトからわずか1年でここまでの飛躍を遂げた実績があるため、ラ・リーガにも難なく適応できるだろう。シリウス側の提示額である900万から1000万ユーロで獲得できれば、彼はその金額の1セント以上の価値をピッチで証明するはずだ』。

セビージャはすでに選手代理人との間で交渉を非常に優位に進めており、ユア本人もラ・リーガへの移籍を強く望んでいます。今週火曜日のトレーニング開始までにはすべてを完了させ、サンチェス・ピスフアンへと迎え入れたい考えです。(via Estadio Deportivo) (via MARCA) (via ElDesmarque)

ジョージア代表MFコチョラシュヴィリとチュニジア代表MFスヒリによる中盤ダブル補強プラン

ネマニャ・グデリ、バティスタ・メンディ、ジブリル・ソウ(ジェノアへ400万ユーロで売却。昨夏に高給を受け入れる代わりに契約解除金を半額にする条項が挿入されていた)が退団したことで、完全に空洞化してしまった中盤の守備力を再構築するため、セビージャは極めて実力のある2名の中盤選手を同時に迎え入れるプランを急ピッチで進めています。

1人目は、Sporting CPに所属する27歳のジョージア代表MFギオルギ・コチョラシュヴィリ(Giorgi Kochorashvili)です。かつてレヴァンテなどでプレーし、スペインのフットボールを熟知する彼に対し、セビージャはGetafeの追随を退けて獲得競争のトップに立ちました。Sporting側とのクラブ間合意に向け、買い取り義務(一部の目標達成による自動発動)が付帯したローン移籍、総額約500万ユーロの規模での合意が原則として形成されています。Sporting側が主力ディフェンダーのDiomandeやPedro Gonçalvesらの売却手続きを優先したため交渉が少し遅れましたが、コチョラシュヴィリ自身はすでにセビージャ加入を選択しており、週末のポルトガルリーグ開幕戦の招集メンバーからも完全に外れています。

2人目は、ドイツのEintracht Frankfurtから今夏のプレシーズン開始時に戦力外通告を受けた31歳のチュニジア代表MFエルイェス・スヒリ(Ellyes Skhiri)です。セビージャはすでにフランクフルト側との直接交渉を開始しており、スヒリ本人もセビージャのプロジェクトに対して非常に好意的な姿勢を示しています。中盤の経験不足を懸念するガルシア・プラザ監督にとって、コチョラシュヴィリとスヒリのダブル獲得が実現すれば、現有戦力のアグメ、グリディ、マヌ・ブエノ、ニコ・ギジェンらと形成する中盤の強度は劇的に高まることになります。(via ElDesmarque) (via Estadio Deportivo) (via MARCA)

高給取りジョアン・ジョルダンのポルトガル移籍容認と別メニュー調整を巡る緊迫の舞台裏

セビージャのサラリーキャップを最も不条理に圧迫し、これまでのすべての補強活動において最大の足枷となっていたMFジョアン・ジョルダンの去就について、ついに決着に向けた決定的な進展が見られました。

前回の大型契約更新によって、チーム内でもトップクラスの高給を受け取っているジョルダンは、ガルシア・プラザ監督の戦術構想から完全に除外されています。プレシーズン中もファーストチームとは完全に隔離され、他の放出候補たちと共に別メニューでの孤独な練習を余儀なくされていました。このクラブ側の露骨な対応に対し、ジョルダンの所属代理人事務所は『練習を共にさせない不当な隔離措置』として、スペインプロサッカー選手会(AFE)を通じてクラブを公式に提訴・告訴する手続きを具体的に進め、セビージャ側との対立は極限まで悪化していました。

しかし、セビージャはこれに一切屈することなく、退団に向けた交渉をピッチ外で模索。その結果、ポルトガルの1部リーグに属する有力クラブとの間で、契約を残り1年残すジョルダンの獲得に関する具体的な交渉が軌道に乗りました。

これまで退団を頑なに拒否し続けていたジョルダン本人も、今回のポルトガルからのアプローチを好意的に受け止めてついに移籍に合意を表明(グリーンライト)。現在は、セビージャ側とポルトガルのクラブとの間で、高額な給与をどのように分担・支払うかというパーセンテージの最終調整が進められています。長きにわたるジョルダンを巡る紛争が、いよいよ解決を迎えようとしています。(via Estadio Deportivo) (via MARCA)

カンテラーノの超新星アンドレス・カストリンとオソの契約延長難航と他クラブの引き抜き

下部組織から這い上がり、昨シーズンの終盤に卓越したパフォーマンス(19試合出場1276分1ゴール、コパ・デ・レイ2試合)を見せてファーストチームの主力へと定着した23歳のセンターバック、アンドレス・カストリン(市場価値は現在600万ユーロ)。

カストリンの契約は2027年までとなっており、セビージャは彼の将来をクラブに繋ぎ止めるため、2030年までの3年間の契約延長と、ファーストチーム登録(背番号1から25の確保)、そして昇給を盛り込んだ新たな契約オファーを提示しました。

しかし、この契約延長交渉が長引いている隙を突いて、プリメーラの複数のライバルクラブであるOsasuna、Getafe、さらにセグンダのLevanteが、来夏の契約満了に伴う「移籍金ゼロ(フリー)」での引き抜きを画策し、すでに代理人サイドへ強い関心を伝えています。選手本人はセビージャでのさらなる成長を望んでいるものの、プレシーズン中は pubalgia(恥骨結合炎)によってリハビリが長引き、出場が先週のUtrecht戦のみに留まった影響もあり、今後の交渉状況が注視されます。

同様に、契約が2027年までとなっている左サイドバックの有望株オソ(Oso)の契約延長交渉も非常に難航しています。一度はギリシャのオリンピアコスやノッティンガム・フォレストを傘下に持つマリン・グループとの交渉が破談となったものの、現在はフランスのStrasbourg、イタリアのFiorentina、さらにポルトガルの複数クラブが彼の状況を注視しています。セビージャ側は彼の高いポテンシャルを評価しており、最低でも1000万ユーロ規模の売却益がもたらされない限り、交渉に応じないという強気の構えを維持しています。(via Estadio Deportivo) (via ElDesmarque)

アタッカーのバックアップとしてリスト入りした若手イケル・ルケ獲得への関心と現状

主力ウイングであったフアンル・サンチェスのボーンマス売却、さらにスイス代表ルーベン・バルガスの去就がいまだ不透明な状況にある中、セビージャは前線のユーティリティプレーヤーとして、アトレティコ・マドリードB(アトレティコ・マドリー・マドリーニョ)に所属する期待の若手イケル・ルケ(Iker Luque)の獲得調査を行っています。

ルケは昨シーズン、Simeone監督のもとでファーストチームの試合で1ゴールを挙げたほか、Bチームで37試合に出場して4ゴールを記録した、非常にシステマチックでスキルの高い攻撃的タレントです。現在はアトレティコのプレシーズン遠征である韓国ツアーのメンバーにも選ばれて調整を続けています。

しかしながら、ルケの獲得交渉については、すでに同じプリメーラのライバルであるRayo Vallecanoが何週間も前から交渉を進めており、取引はすでに非常に進んだ「最終段階」にあると報じられています。そのため、セビージャがこの獲得レースに割り込むにはタイミングが遅すぎた可能性が高く、状況は困難を極めています。(via ElDesmarque)

右膝のダブル断裂を負ったパトリク・メルカードの違約金300万ユーロを巡るFIFA提訴の危機

今年2月、セビージャとの間で「ボーナス込み総額600万ユーロ(一部エクアドルメディアは800万ユーロと報道)」での獲得が原則合意に達していた、エクアドルのインデペンディエンテ・デル・バジェに所属する22歳のエクアドル代表MFパトリク・メルカード。

しかし、3月に右膝の前十字靭帯と内側半月板のダブル断裂という致命的な大怪我を負い、手術を行いました。当初の見積もりでは復帰が2027年初頭になるとされていたため、当時のSDであったAntonio Cordón氏は『原則合意はあるものの、メディカルチェックでの不合格を条件に、一方的に合意を破棄できる免責条項が存在している』と明かし、獲得のキャンセルを示唆していました。

これに対し、インデペンディエンテ・デル・バジェのSantiago MoralesGMは、すでにDel Nido Carrasco会長がポルトガルにおいて正式な労働契約にサインを交わしていることを根拠に、メディカル不合格による一方的なキャンセルは無効であると猛反発。もしセビージャが移籍を拒否した場合、FIFAの法廷に提訴し、違約金として300万ユーロをセビージャに請求する構えを見せています。

ナバロSDは『合意には守秘義務があり、特定の条件が満たされない限りは何も決定できない』と冷静に嵐が過ぎるのを待っています。しかしながら、メルカード自身の回復ペースが予想を遥かに上回っており、今年10月には完全にピッチへ戻れる見込みであることから、セビージャは違約金トラブルを回避するため、当初の600万ユーロから大幅なディスカウントを条件とした「減額での再交渉」を仕掛ける可能性を裏で探っています。(via Estadio Deportivo)

かつてセビージャで復活し移籍金ゼロで去ったアルノー・コネが仕掛けた18ゴール回避のボイコット劇

セビージャの移籍市場での奇妙な契約ドラマとして、サポーターの間で今もなお語り継がれているのが、かつてコートジボワール代表としてプレーしたFWアルノー・コネ(Arouna Koné)による「18ゴール回避の計画的ボイコット事件」です。

セビージャはかつて、PSVアイントホーフェンで圧倒的な輝きを見せていたコネを、当時のクラブ史上最高額となる1500万ユーロという巨額を投じて獲得。Frédéric KanoutéやLuis Fabianoとの世界基準の強力な攻撃陣を期待されましたが、終わりのない怪我と自信喪失から、4年間で公式戦わずか49試合2ゴールという最悪の投資失敗に終わりました。

ハノーファー96へのレンタルでも成果を出せず、契約の最終年となったシーズンに、セビージャは彼をレバンテへ期限付き移籍させました。すると、レバンテのファン・イグナシオ・マルティネス監督がコネの再生方法を見出し、コネはリーグ戦34試合で15ゴール、国王杯を含めて合計17ゴールと突如として大爆発を遂げました。

しかしながら、この契約書には『もし公式戦で18ゴール以上を達成した場合、セビージャとの契約が自動的に1年間延長される』という、安易な流出を防ぐためにセビージャ側が設けていた特殊な自動更新条項が存在していました。16点目をサンチェス・ピスフアンでの古巣セビージャ戦で決めて欧州出場権を粉砕したコネは、第36節のグラナダ戦で17点目をマーク。あと1点取れば再びセビージャに安い給与で拘束されることを何よりも嫌ったコネは、17点目を決めた直後にユニフォームを脱ぐパフォーマンスを行い、意図的に警告を受けて次節の出場停止処分を自ら勝ち取りました。

そして、残された2試合については、突如として発生した「都合の良い右膝の痛み」を訴えて出場を頑なに拒否。見事に18点目の自動更新を回避して契約満了でフリーとなったコネは、即座にレバンテと正式にサインを交わし、そのわずか数週間後、プレミアリーグのウィガンへ400万ユーロ(その後ウィガンからエバートンへ700万ユーロで転売)で売却されました。1500万ユーロを投じたセビージャには1ユーロの移籍金も残らず、タダで主力を失う羽目となったこの完璧なまでの計画的復讐劇は、今もスペインフットボール界の伝説的な小ネタとなっています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

セビージャFCはプレシーズン最終戦でレバークーゼンに1-2で逆転負けを喫し、イサク・ロメロの孤立や中盤の守備など開幕に向けて明確な課題を突きつけられました。ピッチ外では、ホセ・イグナシオ・ナバロSDが主導する大がかりな血の入れ替えとして、ロビー・ユアの獲得や中盤のコチョラシュヴィリ、スヒリとの交渉が最終局面を迎えており、長年の足枷となっていたジョアン・ジョルダンのポルトガル移籍進展やパトリク・メルカードの違約金トラブル、カストリンらの契約延長など、怒涛の勢いで新シーズンへ向けた再編成が行われています。