新監督就任決定

ビジャレアルの監督に就任したイニゴ・ペレスの後任として、ラージョ・バジェカーノはベニャト・サン・ホセを新監督として公式に発表しました。彼は2025年2月からセグンダ・ディビシオン(2部)のエイバルで指揮を執り、60試合を率いて昨季は勝ち点67の8位という成績を残していました。実はサン・ホセ監督はわずか2週間前にエイバルとの契約を1年延長したばかりでしたが、ラージョからのオファーを受けてクラブに退団の意志を伝達しました。ラージョ側はエイバルに対して約40万ユーロの契約解除金(違約金)を支払うことで合意を取り付け、引き抜きを実現させています。

昨季のラージョはプリメーラ(1部)で勝ち点50を獲得し、ヨーロッパの大会出場圏内であるヘタフェにわずか1ポイント差の8位という素晴らしい成績を収めました。ラウール・マルティン・プレサ会長をはじめとするスポーツ部門は、バジェカスに満ちているこの熱気と勢いをさらに維持・発展させるために、サン・ホセ監督のプロファイルが最適であると判断したのです。なお、過去の監督就任時(アンドニ・イラオラやイニゴ・ペレスなど)には契約の詳細が発表されていましたが、今回のサン・ホセ監督の契約年数などについては現時点で明かされていません。(via Estadio Deportivo / MARCA / Mundo Deportivo)

ハゴバ・アラサテとの交渉裏話

今回、ラージョの監督候補にはカルレス・マルティネス、パブロ・エルナンデス、ルベン・アルベスといった名前も挙がっていました。しかし、最大の焦点となっていたのはハゴバ・アラサテとの交渉です。クラブはアラサテと長期間にわたって交渉を行い、事実上の口頭合意にまで達していました。両者の関係は非常に良好で、全ての条件で意見が一致していたにもかかわらず、マルティン・プレサ会長が最終的な契約書にサインを交わすことはありませんでした。

その理由は、フロント陣がベニャト・サン・ホセの持つサッカー哲学とプレースタイルに強い魅力を感じ、深く検討を重ねた結果、アラサテとの契約を締結しないという大きな決断を下したからです。これにより、アラサテとの交渉は破談となり、サン・ホセ監督の招聘へと一本化されました。(via Estadio Deportivo / MARCA)

新監督の経歴

1979年9月24日、サン・セバスティアン生まれ(46歳)のベニャト・サン・ホセは、今回がラ・リーガ・プリメーラ(1部)での初挑戦となります。彼のキャリアはレアル・ソシエダの下部組織からスタートしましたが、その後はスペイン国外で豊富な経験と実績を積み上げてきました。

中東ではサウジアラビアのアル・イテハドのU-21チームからトップチームへ昇格し、2013年にサウジ国王杯で優勝。その後もアル・エティファクやUAEのアル・ナスルを指揮しました。南米での活躍も目覚ましく、チリのデポルテス・アントファガスタでクラブ史上最高順位を記録したほか、2018年には名門ウニベルシダ・カトリカでリーグ優勝を果たしています。さらにボリビアのクラブ・ボリバルでは、2017年にアペルトゥーラ(前期)とクラウスーラ(後期)の連覇を達成し、2022年の復帰後には2023年に再びリーグ優勝を飾り、コパ・リベルタドーレスでもベスト8に進出する手腕を発揮しました。メキシコではマサトランやアトラスFCを率いています。

ヨーロッパにおいては、ベルギーのKASオイペンを指揮し、2020-21シーズンにはカップ戦で準決勝に進出するとともに、クラブ史上最高順位を記録しました。これらの多様な国とリーグで培われた独自の戦術眼が、ラージョの首脳陣を惹きつけた最大の要因となっています。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / MARCA)

契約満了迫る6選手と補強

新体制が発足したラージョですが、サン・ホセ監督は就任直後からチーム編成という大きな課題に直面しています。現在、トップチームに所属する以下の6選手が6月30日で契約満了を迎えます。

・イリアス・アコマック

・ムミン

・ルイス・フェリペ

・カルロス・マルティン

・グンバウ

・パチャ・エスピノ

主力として活躍してきた選手たちも含まれており、彼らの契約延長や後釜の確保など、不確実な状況をどう乗り切るかが急務となっています。一方で、ベティスの下部組織から育成され、これまでレンタルでプレーしていた若手DFノーベル・メンディに関して、ラージョが完全移籍での買い取りを実行したことが判明しています。このように、新シーズンに向けたスカッドの再構築はすでに始まっています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

ラージョ・バジェカーノは、口頭合意に達していたアラサテを見送り、違約金40万ユーロを支払ってエイバルからベニャト・サン・ホセを新監督に招聘しました。世界各国で実績を残してきた彼の哲学で、契約満了者が多数出るチームの再構築と、昨季の勢いの維持を目指します。