プレシーズン始動と選手状況

セルタの26/27シーズンに向けたプレシーズンは、当初の予定より1日遅れとなる火曜日から始動する。火曜日にグループごとにメディカルチェックやフィジカルテストを行い、水曜日からクラウディオ・ヒラルデス監督の下で最初のトレーニングが行われる予定だ。

火曜日の名簿には28人の選手が名を連ねるが、全員が顔を揃えるわけではない。ワールドカップに参加しているカール・スタルフェルトとボルハ・イグレシアスは不在となる。特にイグレシアスはまだ大会を戦い続けており、休暇にすら入っていない状態だ。

また、パブロ・ドゥランは休暇中に手術を受けたため、復帰まであと2ヶ月近くを要し、グループ練習には参加できない。新顔としては、フリートランスファーで獲得したアレイシュ・フェバスと、3年ぶりのバライードス帰還となるハビ・ガランの2人のみが合流する。 (via MARCA / Estadio Deportivo)

セットプレー強化への大改革

セルタは現代サッカーにおいて重要性を増しているセットプレーを改善するため、コーチングスタッフに2人のスペシャリストを招聘した。これは、来季のヨーロッパリーグ参戦という高い要求に応え、リソースを最適化するための措置である。クラブの意向は、ボールを保持し、常に相手ゴールを目指して主導権を握るというクラウディオ・ヒラルデス監督の明確なプレースタイルを変えることではなく、過去2年間で連続してヨーロッパリーグ出場権を獲得したそのスタイルに新たな武器を加え、チームの競争力をさらに高めることにある。

1人目のスペシャリストは、33歳のアルベルト・スアレスだ。彼は昨季までフベニル・ディビシオン・デ・オノールの監督を務め、セルタのユース組織全体でセットプレーのコーディネーターを担っていた内部の人材である。ヒラルデス監督も彼の能力を高く評価しており、今季からトップチームのスタッフとしてセットプレーを専門に担当する。スアレスは、マルコ・ガルセスSDの手引きによってクラブが協力関係を結んだ2人の世界的なセットプレーの権威から、直接その知識を吸収してきた。

その世界的権威の1人が、73歳のイタリア人、ジャンニ・ヴィオだ。彼は元銀行員でありながら、サッカーのセットプレーに関するウェブサイトを開設し、本を執筆したことでワルテル・ゼンガの目にとまり、2008年にカターニアのコーチングスタッフ入りを果たした異色の経歴を持つ。これまでにおよそ5000種類ものセットプレーのバリエーションを考案したと言われており、パレルモ、ミラン、SPAL、カリアリのほか、プレミアリーグのブレントフォードやトッテナムでも手腕を振るった。フィオレンティーナ時代にはヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の下で、チームの72ゴールのうち30ゴールをセットプレーから生み出した実績を持つ。味方の選手を相手の壁の前後に配置する「トリプルウォール」を流行らせたのも彼であり、ユーロ2020ではイタリア代表のスタッフとして、決勝戦でのCKからのボヌッチの同点ゴールを導き優勝に貢献した。現在はアメリカ女子代表にも協力している。

もう1人の権威は、50歳の元デンマーク陸上選手であるトーマス・グレンネマルクだ。彼はスローインのスペシャリストであり、51.33メートルという世界最長スローインのギネス記録保持者でもある。投げる選手のバイオメカニクスに直接働きかけることで飛距離を劇的に伸ばすだけでなく、ユルゲン・クロップ監督時代のリヴァプールや、今年プレミアリーグを制したミケル・アルテタ監督のアーセナル、アヤックス、ドルトムントなどで指導を行ってきた。セルタのためにビーゴに3日間滞在した際には、スローインのスピード向上と他の選手との連携を最も重視して指導を行った。 (via Estadio Deportivo / SPORT)

移籍と契約満了に関する動き

新シーズンに向けて、アレイシュ・フェバスとハビ・ガランがフリートランスファーで加入した。ハビ・ガランにとっては3年ぶりの復帰となる。

一方で、6月30日をもってフランコ・チェルビ、ジョセフ・エイドゥー、ミハイロ・リスティッチ、オスカル・ミンゲサ、フェル・ロペス、マルク・ビダルの6選手が契約満了により退団することが、クラブの公式SNSを通じて発表された。クラブは次のような惜別のメッセージを贈っている。

『エイドゥー、ミンゲサ、フェル・ロペス、チェルビ、リスティッチ、マルク・ビダルは6月30日でセルタとの契約を終了する。あなたたちのプロフェッショナリズム、献身、そして常に勇気と心でエンブレムを守ってくれたことに感謝する。今後の道に幸運を祈る!』

退団が決定したオスカル・ミンゲサに対しては、アタランタ、コモ、サンダーランドが獲得に向けた動向を注視している。

また、同じく6月30日で契約が切れたマルコス・アロンソについては、クラウディオ・ヒラルデス監督の下でもう1シーズンプレーすることでクラブの首脳陣と口頭合意に達しており、現在は正式な契約更新を待っている状況だ。 (via SPORT / MARCA)

マヌ・サンチェスらレンタル組の去就

プレシーズンの名簿にはレンタル移籍から復帰する選手たちも含まれているが、彼らがセルタに残留するかどうかは不透明だ。カルレス・ペレス、ウナイ・ヌニェス、マヌ・サンチェス、ダミアン、カルロス・ドトールの5人はクラブを離れる可能性が高いと見られている。ドトールはプリメーラへの昇格プレーオフを戦い終えたばかりのため、まだ休暇中である。

特に注目されているのが、レバンテでのレンタルで非常に安定した好成績を残したマヌ・サンチェスの去就だ。同じ左サイドバックにハビ・ガランが加入したことで、バライードスでの彼の居場所は失われる見込みとなっている。マルコ・ガルセスSDの意向は彼を再びレンタルで放出することであり、セルタはすでにいくつかのオファーを受け取っている。現在はマラガが左サイドバックの優先的な補強ターゲットとして彼に強い関心を示しているほか、オサスナやレバンテも彼の状況を注意深く追っている。 (via ElDesmarque / SPORT / MARCA)

デニス・スアレスが語る復帰の噂とアスパスの引退

アラベスに所属するデニス・スアレスが、自身のセルタ復帰の噂について口を開いた。クラウディオ・ヒラルデス監督との良好な関係や、監督から常に称賛の言葉を送られていることから、移籍市場のたびに彼のバライードス帰還が話題に上る。彼自身、昨夏にアラベスと契約する前にはセルタへ戻る機会があったことを認めているが、今回はアラベスに残留する意志を明確にした。

『アラベスとの契約が1年残っているので、可能性があったとしても難しいと思う。クラブも私に残ってほしいと思っているし、私も幸せだ。数日前に監督から電話があって、チームの状況を話し、残ってほしいと言われた。私が去るかもしれないという噂を聞いていたようだ。明らかにセルタは私の家であり、最近父親になったばかりで、家族も子供と一緒にいるのが好きだから復帰は可能性の一つではあるが、今日現在では何もない。推測するのは簡単だが、私を信頼して2年契約をくれたアラベスのような人々に恩知らずな態度は取りたくない。チームメイトからも尊敬されており、チームで最年長だ。その尊敬を失いたくない』

また、親友でありセルタの象徴であるイアゴ・アスパスが今季限りでの引退を示唆していることについても言及し、最大の敬意を込めたエールを送った。

『イアゴはそのようにするみたいだけれど、あと2ヶ月になった時にどう考えるか見てみよう。彼には最高の幸運を祈っているし、二度と戻らないすべてのトレーニングや試合を楽しんでほしい。信じられないようなシーズンを過ごし、これほど長い間スペインサッカーで残してきた素晴らしい数字にふさわしい評価を受けてほしい。彼はセルタとラ・リーガのレジェンドだ。長年にわたってあれほどの数字を残した選手は少ないよ』 (via ElDesmarque)

バライードス改修と1982年W杯の記憶

セルタの本拠地であるバライードスは、2030年ワールドカップの開催に向けて、2026年末の完成を目指してゴル・スタンドの改修工事を進めている最中だ。このスタジアムは、44年前の1982年スペイン大会でも大規模な改修が行われ、ワールドカップの舞台となった歴史を持っている。

当時の改修では約300万ユーロ(当時の4億8000万ペセタ)が投じられ、スポーツ施設を併設したダブルデッキのリオ・スタンドが建設されたほか、ラガレス川の運河化も行われた。また、1980年に行われたスペイン対オランダの親善試合で照明が故障し、試合が1時間も中断した苦い教訓から、照明設備が一新され、電子スコアボードも新たに設置された。一方で、プレスセンターとして計画されていた「UFO」の異名を持つ円形ビルは、物議を醸した末に建設が見送られている。

W杯直前に完成した新しいリオ・スタンドの落成記念試合では、セルタがワールドカップに向けて調整中だったポーランド代表と対戦し、マヌエル・ロドリゲス"マノロ"へのオマージュマッチとして5-1の歴史的な大勝を収めた。また、当時のセルタは1部に昇格したばかりであり、「新しいリオ・スタンド、新しいソシオ」というスローガンを掲げて、5年間で50,000ペセタというソシオ獲得キャンペーンを実施したが、これはあまり成功しなかったという小ネタも残っている。

1982年W杯本大会では、グループ1の会場としてイタリア代表がポーランド(0-0)、ペルー(1-1)、カメルーン(1-1)と3試合連続で引き分けた。当時のイタリアのプレースタイルからは、彼らが最終的に優勝することなど到底予測できなかったと言われている。

この時のイタリア対カメルーン戦でカメルーン代表としてバライードスのピッチに立ったロジェ・ミラの息子、ジェルマン・ミラは、現在セルタ・フォルトゥナの選手として活躍している。彼は先日、父親がワールドカップを戦ったのと同じバライードスのピッチでポンフェラディーナを破り、見事チームをセグンダ・ディビシオンへの昇格に導くという運命的なつながりを見せた。 (via Estadio Deportivo)

ディアス・ノボア氏の逝去

元サッカー選手であり、引退後は監督やスポーツディレクターとしても活躍したホセ・マヌエル・ディアス・ノボア氏が、82歳でこの世を去った。

同氏はスポルティング・ヒホンの歴史において最も多くの試合で指揮を執った伝説的な人物であるが、RCセルタとも深い関わりを持っている。1970年代には選手としてスポルティング・ヒホンからセルタへ移籍し、トップリーグへの昇格に貢献した。さらに指導者転身後の1988年には、スポルティングの監督を退任した直後にビーゴへ渡り、RCセルタの監督として指揮を執っている。 (via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA)

【本日の総括】

プレシーズンが予定より1日遅れで始動し、新加入のフェバスやガランが合流する一方で、ミンゲサを含む6選手の退団が正式に発表されました。コーチングスタッフには世界的権威を招き、セットプレーの大改革に乗り出しています。また、バライードスの改修が進む中、44年前のW杯の歴史や、デニス・スアレスによるアスパスへの愛情あふれるコメントなど、ピッチ内外で話題の尽きない一日となりました。