開幕セビージャ戦で1-1のドロー
ラージョ・バジェカーノは、サンチェス・ピスフアンで行われた今シーズンのラ・リーガ開幕戦に臨み、1-1で引き分けました。試合は開始わずか3分、セビージャDFのサンガンテが犯したバックパス処理の致命的なミスを見逃さず、Álvaro Garcíaが電撃的な先制ゴールを記録。GKヴラホディモスとサンガンテの連係が崩れた一瞬の隙を突いて無人のゴールへ流し込み、敵地を沈黙させました。その後もラージョはアグレッシブなプレッシングで試合を支配し、6分にはÁlvaro Garcíaの素晴らしい左サイド突破からグラウンダーのクロスを供給。ゴール正面でランディ・ンテカが決定的なボレーシュートを放ちましたが、ボールは惜しくも枠の上に外れていきました。
後半に入ると、巻き返しを狙うセビージャが攻勢を強めます。50分、先制ゴールの立役者であるÁlvaro Garcíaが、自陣エリア内でボールをクリアしようとキックした際、背後から走り込んだミゲル・シエラの足を蹴ってしまい痛恨のPKを献上。これを相手のゴンサロ・グリーディに右隅へと決められ、1-1の同点に追いつかれました。その後はセビージャの猛攻を粘り強い守備で防ぎ切り、開幕アウェイ戦で貴重な勝ち点1を分け合う結果となりました。(via Mundo Deportivo)
スマートセンサー内蔵ボールの不具合とVARに翻弄された波乱の判定劇
この試合はキックオフ前から異例のアクシデントに見舞われました。今シーズンからラ・リーガに導入されたスマートセンサー内蔵ボールのデータ接続システムに突如エラーが発生し、通信がロックされてしまったためです。主審のデ・ブルゴス・ベンゴエチェアが技術スタッフと協議を重ねる間、選手たちの体が冷えないよう追加の練習用ボールがピッチに配られてウォームアップを余儀なくされ、予定より遅れてのキックオフとなりました。
試合中も、VARが勝負を左右する決定的な場面が相次ぎました。まずは20分、Isi Palazónが完璧なヘディングシュートを決めてラージョが追加点を得たかに見えましたが、ヘディングの直前にセビージャDFフアン・イグレシアスへのファウルがあったとして、主審がVAR確認を経てゴールを取り消しました。
さらに37分には、セビージャのイサク・ロメロがエリア内でGK Augusto Batallaと交錯して転倒。一度はセビージャにPKが与えられたものの、VARからの進言で主審がモニターを確認。Batallaは先にコースに入っており、交錯も極めて軽度であったことが判明し、判定が覆ってPKは取り消されました。この際、Batallaはお腹付近を強打してピッチに倒れ込みましたが、無事にプレーを続行しました。(via MARCA)
4500万ユーロ超の巨額売却益とバジェカス帰還への決意
ラージョ・バジェカーノはこの夏の移籍市場において、DF Nobel Mendyをハル・シティへ2300万ユーロ以上、Pep Chavarríaをチェルシーへ1900万ユーロという巨額の取引でそれぞれ売却し、固定と変動を合わせて実に対4500万ユーロを優に超える資金を獲得しました。この圧倒的な経済的余裕により、クラブのスポーツディレクターを務めるデビッド・コベーニョ氏は、開幕戦を前に非常に自信に満ちた姿勢を示しました。コベーニョSDは『現在、新加入の2名がチームに合流してフィットネスを調整している。今後、さらに2〜3名の新戦力を必ずチームに加え、昨シーズン見せた高い競争力と一貫性を維持する。本拠地バジェカススタジアムの安全性に関わる問題についてはすべて無事に解決されたと報告を受けている。ファンが本来の自分たちの地区でスタジアムを楽しめるよう、一日も早くバジェカスへ戻るために全力を尽くす』と言及しました。
現在スタジアムの安全性や改修工事に伴い、隣接するレガネスの本拠地であるButarqueを一時的なホームとして間借りする避難状態にありますが、豊富な資金力とフロントの計画的なチーム構築により、ファンも明るい未来を見据えています。この日のアウェイの地にも、186名の熱烈なラージョサポーターが駆けつけて大声援を送り続けました。(via Estadio Deportivo)
新指揮官Beñat San Joséのラ・リーガ1部デビューと覚悟
昨シーズン、チームをクラブ史上初の歴史的なヨーロッパ・カンファレンスリーグ決勝へと導いたIñigo Pérez監督がビジャレアルへ引き抜かれたことを受け、ラージョはエイバルで卓越した実績を残したBeñat San José氏を新たな指揮官に招聘しました。彼にとってこの試合は、記念すべきラ・リーガ1部での公式戦初采配となりました。前任の素晴らしい功績の影に隠れることなく、独自の戦術をチームに落とし込むことを誓う彼は、就任に際して『私は他の監督のやり方を引き継いで進化させるためにここに来たのではない』と力強い言葉で自身の野心を宣言し、バジェカスという熱狂的な地区に自身のフットボールを深く根付かせ、ファンを熱狂させる覚悟を明確にしました。
前半25分に設けられた給水タイムでは、短い時間の中で選手たちをピッチ脇に集め、熱のこもったジェスチャーを交えながら『もっともっと前線から相手に噛みつくように激しくプレッシャーをかけ続けろ』と熱烈に要求。選手たちはその要求を実戦し、セビージャのビルドアップを大いに苦しめました。(via Mundo Deportivo)
セビージャとビジャレアルを震撼させたJorge de Frutosへの非売品通告
セビージャは、ワールドカップで大活躍し市場価値が高騰したスイス代表ルベン・バルガスの高額売却が決定した際の後釜として、ラージョの29歳の右ウイング、Jorge de Frutosの獲得交渉に本腰を入れようと画策しました。これに対してラージョのフロント陣は『彼を売る必要性はこれっぽっちもない』と、セビージャおよび同じく獲得を狙っていたビジャレアルに対して冷徹なノーを突きつけました。
2028年6月30日までの契約を残す彼に対し、MendyやChavarríaの売却によって潤沢な資金を持つラージョは、経済的に選手を切り売りしなければならない焦りが一切ありません。ラージョのフロント陣は『彼の契約に設定されている5000万ユーロの契約解除金を満額一方的に支払うような、市場価格から完全にかけ離れた超破格のオファーでない限り、チームの核である彼をこの夏に手放すことは100%あり得ない』と断言。相手クラブの野心を完全に粉砕し、彼が新体制における絶対的な主力であることを改めて世間に証明しました。(via Estadio Deportivo)
開幕戦のスタメン布陣と新戦力の状況、および去就の噂
Beñat San José新監督は、この開幕戦で昨シーズンの主力をベースにした11名、システムは4-2-3-1を採用しました。ゴールキーパーには不動の守護神Augusto Batalla。ディフェンスラインは右からAndrei Ratiu、今夏の移籍でチェルシーへ旅立ったChavarríaに代わって本来右サイドバックのIván Balliuが左に入り、センターバックはFlorian Lejeuneと、中盤の底から下がったPathé Cissがコンビを組みました。ダブルボランチにはキャプテンのÓscar ValentínとUnai Lópezが配置されました。2列目にはJorge de Frutos、Isi Palazón、Álvaro Garcíaが並び、最前線のワントップにはランディ・ンテカが起用されました。
後半には、前線のリフレッシュのためにランディ・ンテカとIsi Palazónに代えてAlemaoとSergio Camello、さらにÁlvaro Garcíaに代えてFran Pérezを投入しました。今夏に獲得した期待の新戦力クンブラ(Kumbulla)は今回招集されず、ツィタイシュヴィリ(Tsitaishvili)はまだラ・リーガの選手登録が完了していないため欠場しました。また、左サイドバックの緊急の補強策として、セビージャからアドリア・ペドロサ(Adriá Pedrosa)の獲得に向けた動きが噂されています。(via SPORT)
【本日の総括】
新指揮官Beñat San Joséのもと、復帰した最高峰の舞台でセビージャと1-1で引き分けたラージョ・バジェカーノ。電撃的な先制点やVARを巡る激しい攻防など、ピッチ上で見せたアグレッシブなプレッシングは、新たなラージョの幕開けにふさわしいものでした。ピッチ外でも4500万ユーロを超える巨額の売却益という強固な経済基盤を背景に、主力のデ・フルートスに対する強硬な非売品通告を行うなど、フロントの強気の姿勢が際立っています。Butarqueへの一時的なホーム移転という課題を抱えつつも、コベーニョSDが推進する追加補強とバジェカス復帰への計画は、今シーズンのラージョに大きな希望をもたらしています。
