セルヒオ・ヌインを巡るオサスナとの移籍闘争:アスピリクエタの甥をレサマへ

オサスナ下部組織のタホナルで育った15歳の逸材、セルヒオ・ヌインの去就を巡り、アスレティック・ビルバオとオサスナの間で激しい法廷闘争が勃発しています。ヌイン自身はアスレティックの下部組織であるレサマでのキャリア継続を熱望していますが、オサスナ側は両親との間で合意していた契約延長条項を盾に、2028年6月までの契約継続の有効性を強く主張しています。この紛争はスペイン国王立サッカー連盟(RFEF)の管轄委員会による裁定へと委ねられることになりました。

オサスナのタホナルでテクニカルディレクターを務めるパチ・プニャルは次のように述べて、クラブとしての正当性を主張しています。

『彼はここで7年間を過ごしており、現在も有効な契約があります。契約書には、両親が事前に合意して署名した更新オプションが含まれていました。誰も彼らに署名を強要したわけではありません。私たちはこのオプションを実行します。もし私たちの主張が認められないのであれば、別の公的機関が決定することになりますが、原則として彼は私たちと一緒に留まるはずです』

また、タホナルのディレクターであるアンヘル・アルカルデも、両親との約束を強調しています。

『彼の両親からは、彼が18歳になるまでこのクラブに留まるという約束を得ています。オサスナは当然その権利を行使しますし、彼には残ってほしいと強く願っています』

一方で、アスレティック側は、今回の獲得交渉は選手自身がオサスナとのいかなる契約上の縛りからも解放された自由な状態になってから行われたと主張しています。アスレティックは、ヌインとオサスナとの契約関係は2026年6月に終了していると指摘し、加えて本人がまだ労働契約を結ぶことができる法定最低年齢である16歳に達していないため、オサスナが主張する契約延長そのものが法的に無効であるという見解を示しています。

セルヒオ・ヌインは最近現役を引退した名ディフェンダー、セサル・アスピリクエタの甥であり、オサスナ内でも将来を最も嘱望されているトップレベルのタレントの一人です。今後の行先をタホナルにするかレサマにするかの最終決定は、RFEFの管轄委員会の判断を待つことになります。

(via Estadio Deportivo)

ジュレン・アギレサバラのラシン・サンタンデール移籍交渉が口頭合意に到達

出場機会の確保に苦しむ25歳のゴールキーパー、ジュレン・アギレサバラの未来に大きな変化が訪れています。アスレティックとの契約が2027年6月までとなっているアギレサバラについて、クラブは移籍金を手に入れるため今夏または遅くとも来年1月の冬の市場での売却を必須としており、残留した場合は来年1月からフリーでの他クラブ交渉を認めざるを得ない立場にあります。

当初、ラシン・サンタンデールのスポーツディレクターを務めるチェマ・アラゴンは、アスレティック側の要求額が高すぎるとして次のように語り、獲得から撤退したことを示唆していました。

『アスレティックが提示した条件は経済的にまったく不可能なものでした。そのため、私たちはすでに別のターゲットに目を向けています』

ラシンはバルセロナBの若手GKアロン・ヤコビシュヴィリの獲得に方針転換したと見られていましたが、状況は一転しました。ジャーナリストのマッテオ・モレットによると、アスレティックとラシンの間で移籍に向けた口頭合意が成立。現在は書面での最終手続きと、ラシン側と選手本人との条件合意を残すのみとなっています。移籍が完全移籍になるのか、買い取りオプション付きの期限付き移籍になるのかはまだ明らかにされていません。

アギレサバラは昨季バレンシアに期限付き移籍したものの、相次ぐ負傷に見舞われてディミトリエフスキから守護神の座を奪い返すことができず、バレンシアは買い取りオプションを行使しませんでした。エディン・テルジッチ新監督のもとで行われているプレシーズンマッチでも、アギレサバラには一切出場機会が与えられておらず、指揮官はセカンドGKとしてアレックス・パディージャやカスティージャ所属のミケル・サントスを優先してテストしています。アスレティックとしては、給与負担を軽減しつつ、不要な人員の整理を急ぎたい考えです。

(via Estadio Deportivo)

因縁のマルセイユ戦に向けフランス当局が「ビルバオ識別グッズ着用・持込」を全面禁止

8月9日日曜日の17:30からスタッド・ヴェロドロームで行われるオリンピック・マルセイユとのプレシーズン第7戦を前に、スポーツ外の緊迫した情勢が明らかになりました。

フランス当局は、スタジアムの内部だけでなく、スタジアムの周辺地域においても、アスレティック・ビルバオのユニフォーム、スカーフ、旗、その他一切のクラブ識別要素の持ち込みや着用を全面的に禁止する決定を下しました。さらに、主催であるオリンピック・マルセイユは、この親善試合においてアウェイサポーターの専用席隔離を行わないという異例の措置を決定し、アスレティック側に伝達しました。

このような厳しい安全管理措置が取られる背景には、両クラブサポーター間の過去の激しい衝突事件があります。2016年のヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦で対戦した際、サン・マメスでの試合前に約1000人のマルセイユサポーターが警察と激しく衝突する暴動が発生。この際、首にボトルの破片が刺さった被害者が重傷を負って病院に搬送されたほか、バスク自治州警察の警官2名も負傷しました。その2年後の2018年ヨーロッパリーグでも再戦した際にも同様の重大なトラブルが発生しています。

このマルセイユ戦は、アスレティックにとって今夏7試合目のプレシーズンマッチとなります。この試合の後は、8月14日金曜日20:45からイタリアで行われるアタランタ戦という最後の調整試合が控ています。リーグ開幕戦となるはずだったバルセロナ戦が延期されたため、アスレティックの公式戦初戦は、8月22日土曜日17:00からニュー・サン・マメスにセビラFCを迎えるラ・リーガ第2節となります。

(via Estadio Deportivo)

エディン・テルジッチ新監督が描く2026/27シーズンの理想のスタメン布陣

新シーズンに向けてチームを構築しているエディン・テルジッチ新監督は、ピッチ上での調整とフロントオフィスでの人員整理に追われる中、チームの基本となる「理想の11人」をすでにほぼ固めています。

今夏の移籍市場では、不要なレンタル復帰選手やリザーブチームからの整理が優先され、現時点でトップチームの新規補強は行われていません。バルセロナからの関心が噂される元スペイン代表DFアイメリク・ラポルテについても、土壇場での移籍ハプニングは起こらないと見られており、昨季の骨格を維持したままシーズンに入ることになります。

テルジッチ監督が想定する理想のスターティングイレブンは以下の通りです。

ゴールキーパーには、ワールドカップでも圧倒的な安定感を見せて世界一のGKと評されたウナイ・シモンが君臨。ディフェンスラインは、右サイドバックにアレソ、左にユーリ・ベルチチェを配置し、センターバックにはジェライとラポルテがコンビを組みます。中盤の底はルイス・デ・ガラレタとミケル・ハウレギサールがコンパニオンを務め、その少し前にオイアン・サンセがトップ下として攻撃のタクトを振るいます。

両ウイングには爆発的なスピードを誇るイニャキ・ウィリアムズとニコ・ウィリアムズの兄弟が並び、前線の1トップには絶対的なエースであるゴルカ・グルセタが起用される見込みです。新加入選手がいない状況ではありますが、既存のワールドクラスの主力メンバーが残留していることで、高い成熟度を誇るスタメン布陣が完成しています。

(via ElDesmarque)

テルジッチが抜擢を検討する5人の若手「内部補強」候補たちの現状

アスレティック・ビルバオは今夏、外部からの補強がない中で、レサマから這い上がってきた若いタレントたちを実質的な新戦力としてチームに組み込む計画を進めています。エディン・テルジッチ監督は、既存メンバーを絞り込む一方で、ユース世代の「5人の新顔」に注目しています。

まず、すでにトップチームへの帯同と昇格が決定しているのが、若手ゴールキーパーのミケル・サントスです。テルジッチ監督は、ウナイ・シモンのバックアップを務める第2・第3キーパーとして、アレックス・パディージャと共にサントスを抜擢することを決定しました。一方で、中盤の余剰戦力であったウナイ・ベンセドールは放出が秒読み段階に入っており、アスレティックでのキャリアの最終盤を迎えています。

昇格が期待される残りの4名の詳細は以下の通りです。

1人目はイケル・モンレアル。すでにトップチームでのデビューを経験している将来有望なセンターバックです。貴重な左利きであり、優れたビルドアップ能力を備えているため、中央の守備陣の控えとして頼れる選択肢になり得ます。

2人目はジョハネコ・ルイ=ジャン。このプレシーズンで非常に高いパフォーマンスを維持しており、その驚異的なスピードでテルジッチ監督を虜にしています。右サイドバックは人員過多の状態ですが、現在のアンドニ・ゴロサベルの動向や放出の有無によっては、ルイ=ジャンがそのままトップチームのローテーション入りを果たす可能性が十分にあります。

3人目はセルトン。昨シーズンに彗星のごとく頭角を現したミッドフィールダーで、激戦区の中盤でさらなる出場機会を求めています。クラブは過去の失敗から教訓を得ており、貴重な才能を磨くために他クラブへレンタル移籍させるのではなく、手元に残して少しずつ出場時間を与える育成方針をとる予定です。

4人目はイライジャ・ギフト。レサマで大きな話題と期待を集め始めているポテンシャルの高い左ウイングです。クラブは彼の攻撃的な才能を最大限に開花させるための具体的な中長期育成プランの構築を進めています。

なお、昨季から徐々に台頭し、このプレシーズン中もチームに旋風を巻き起こして最大のサプライズとなっているのが、すでにトップチームの一員としての立場を確固たるものにしているペイオ・カナレスです。

(via ElDesmarque)

【本日の総括】

新規の選手獲得がないまま新シーズンを迎えるエディン・テルジッチ体制ですが、主力の残留に加え、ミケル・サントスやルイ=ジャンら下部組織レサマの若手たちの台頭がチームに新しい活力をもたらしています。セルヒオ・ヌインを巡る法廷闘争やアギレサバラの移籍、緊迫するマルセイユ戦など、ピッチ外の動向からも目が離せない日々が続きます。