ロドリ・エルナンデス選手 獲得交渉の裏舞台と消えたもう一つの羅針盤ホートン選手

トニ・クロース氏の引退以降、中盤の絶対的なオーガナイザー(羅針盤)を欠いているレアル・マドリードにとって、今夏の移籍市場での最大のターゲットは、マンチェスター・シティのバロンドール保持者、ロドリ・エルナンデス選手でした。

クラブのフロント陣は、マンチェスター・シティとの非常に良好な関係を背景に、極めて高額な移籍金を提示して交渉を限界まで進めていました。しかし、モウリーニョ監督はロドリ選手が移籍に対して見せた小さな躊躇が、最終的な破談の引き金になったことを明かしました。

『私たちはロドリに対して非常に好条件の提示を行い、シティとも素晴らしい関係にありました。しかし、他国からの帰国に際して、彼が移籍に二の足を踏み、迷いを見せたことが私にも獲得への迷いを生じさせました。レアル・マドリードは加入を打診された際に「いつ行けばいいのか」と即座に答えられるような、誇り高き選手を迎えるべきクラブです。だから彼がそれほど迷うなら、こちらにも迷いが生じるのは当然です』。 (via SPORT / ElDesmarque)

さらに、マドリードの元会長候補であったエンリケ・リケルメ氏が、将来の選挙公約としてロドリ選手との合意を政治的にアピールしていた背景も、クラブが交渉の場から一歩身を引く原因となりました。結果的に、ロドリ選手は国内の最大のライバルであるバルセロナへの電撃移籍を決断。マドリードの遠征隊がバルセロナの高級5つ星ホテル「 Torre Melina 」に滞在した際、同じホテルに新居を探すための仮住まいとして滞在していたロドリ選手とロビーなどで鉢合わせする可能性があるなど、皮肉な運命の悪戯も発生しました。 (via SPORT / ElDesmarque)

ロドリ選手の獲得失敗を受け、クラブは代替案としてクリスタル・パレスのイングランド代表MFアダム・ウォートン選手の追跡を開始しました。ウォートン選手はパレスをカンファレンスリーグ制覇に導き、UEFAによって決勝のMVPに選ばれるなどその実力を世界に証明していましたが、パレスのピエール・サージュ監督はマドリードや他クラブからのオファーを頑なに拒絶。『今は彼を売却する適切な時期ではありません』と宣言し、8000万ポンド(約9300万ユーロ)を上回る移籍金の要求を崩さず、こちらのルートも完全に閉ざされました。 (via SPORT)

かつてマドリードのゴールマウスを守り、3連覇を経験したレジェンド、キコ・カシージャ氏はこの中盤の窮状に対して、次のように冷静に現実を語っています。

『まずはっきりさせておくべきは、クロースのような選手は二度と現れないということです。モドリッチやカゼミーロといった偉大な選手たちの代わりを見つけるのは極めて困難です。個人的には、ロドリこそが中盤に完璧なバランスをもたらし、ゲームをコントロールできる唯一の存在だと思っていました。しかし、彼は今やバルセロナの選手です。その現実は認め、忘れなければなりません。それでも、現在の私たちの分厚い選手層があれば十分に戦い抜くことができます』。 (via SPORT)

ヴィニシウス・ジュニオール選手 エスパニョール公式のダイブ皮肉投稿とモウリーニョ監督によるいじめ擁護論争

エスパニョール戦におけるヴィニシウス・ジュニオール選手は、プレーの精細を欠いただけでなく、ピッチ内外で非常に激しい物議を醸す主役となってしまいました。

ヴィニシウス選手はキックオフ直後の2分に、相手アタッカーのCalatrava選手から背後へ悪質なキックを見舞われる激しいラフプレーのターゲットとなりました。主審の Sánchez Martínez氏がこのファウルにイエローカードを提示しなかったことで、ヴィニシウス選手の不満が爆発。前半30分には、Calatrava選手との間で激しい小競り合いを引き起こし、両者ともにイエローカードを提示されることになりました。ヴィニシウス選手はこの判定に激怒し、試合後にも自身の公式SNSに『Viniにイエローカードだと!!!!!!』と書き込み、怒りを直接的に表現しました。 (via SPORT)

さらに後半61分、エリア内にボールを運んだヴィニシウス選手が、相手のEdu Expósito選手の足が出た瞬間に、一切の接触がない中で自らピッチへダイブ。エスパニョールの選手たちやスタンドのサポーターは即座に2枚目のイエローカードによる退場を主審に要求しました。主審はペナルティキックを流したものの、シミュレーションのイエローを提示することはなく、ヴィニシウス選手はピッチに残り続けました。

この判定に対し、エスパニョールの公式Xアカウントは試合後、強烈な皮肉を込めて次のようにポストし、SNSで大炎上を巻き起こしました。

『一体何回ダイブ(プールで泳ぐこと)を繰り返せば2枚目のイエローが提示されるのですか?友達が知りたがっています』。 (via SPORT / Esport3)

元審判アナリストのイトゥラルデ・ゴンサレス氏も、ヴィニシウス選手の振る舞いについて次のように批判しています。

『ヴィニシウスは明らかにシミュレーションを行いました。すでにイエローカードを提示されている状況で、なぜあのような軽率な真似をするのか理解できません。もし主審が毅然と2枚目の警告を出して退場を言い渡していたとしても、選手側には一切の言い訳の余地はなかったはずです』。 (via SPORT)

しかし、モウリーニョ監督は試合後の記者会見において、ヴィニシウス選手を絶対的に保護する以下の極めて熱い声明を発表し、物議を醸しました。

『ヴィニシウスは決して聖人ではありませんが、彼が受けている扱いはあまりにも度が過ぎています。対戦相手は常に「私が削り、次に君が削る。イエローが出たら別の選手が削る」という嫌がらせのような戦術を繰り返しています。現代社会は「いじめ防止(アンチ・バイイング)」を声高に叫ぶ時代ですが、ヴィニシウスに対しては相手選手からも観客からも公然と「いじめ」が行われているのが現実です。私たちは彼をしっかりと守り、教育していかなる挑発にも動じないように準備させなければなりません。また、もし彼がゴールを決めたなら、その後のセレブレーションのやり方には細心の注意を払うように直接伝えました』。 (via SPORT / ElDesmarque)

この発言は、わずか6ヶ月前、モウリーニョ監督が前古巣のベンフィカを率いていた際、UEFAユースリーグの試合でヴィニシウス選手がゴールを決めた後のダンスに激怒し、『なぜコーナーであのような愚かな挑発行動をとるのか。ペレ、ディ・ステファノ、エウセビオのような偉大なレジェンドたちのようにおとなしく祝えばいい。アルベロア監督にもなぜ彼を止めないのかと尋ねた』と厳しく非難していた言動との著しい矛盾を生んでおり、メディアからは『今のヴィニシウスは自分の選手だからと180度態度を変えた』と痛烈に皮肉られています。 (via SPORT)