ラージョ・バジェカーノとの開幕戦 10人になりながらも2-1の劇的な逆転勝利

セビージャFCは、開幕戦でラージョ・バジェカーノをホームに迎え、2-1で劇的な逆転勝利を収めました。開幕戦での白星は、実に2021年以来5年ぶりとなる快挙です。

試合は前半4分、センターバックのアロウナ・サンガンテの痛恨のコントロールミスから、ラージョのアルバロ・ガルシアに先制点を許すという重苦しい立ち上がりとなりました。プレシーズンとは異なるプレスハメを仕掛けてきたラージョの戦術に混乱し、前半は終始苦しい展開を強いられました。

ハーフタイム、ルイス・ガルシア・プラザ監督は思い切った戦術変更を決断。先発した18歳のニコ・ギジェンを下げてペケ・フェルナンデスを投入しました。後半はルシアン・アグメを中盤の底に据え、ジョン・グリディとペケが相手インサイドラインで自由に動くことでゲームを掌握。左サイドのキケ・サラス、アベラ・スアソ、アグメを起点としたビルドアップへ切り替え、右サイドのミゲル・シエラに素早くサイドチェンジする形で相手を翻弄しました。

後半、ミゲル・シエラがエリア内で相手に倒されて獲得した最初のペナルティキックを、ジョン・グリディが冷静に決めて1-1の同点。その後、終盤にキケ・サラスが一発退場となり10人での戦いを強いられる絶体絶命の危機に陥りました。

しかし、後半から投入された新加入のスコットランド人フォワード、ロビー・ウレが、マヌ・ブエノからの絶妙な縦パスを受けてエリア内に侵入。相手DFルジューヌのファウルを誘発して劇的なペナルティキックを獲得しました。これをペケが沈め、土壇場でのRemontada(逆転劇)を完成させました。

指揮官は試合後、戦術変更の意図について『前半はラージョのシステム変更にうまく適応できず、ニコ・ギジェンもポジション取りに苦しんでいました。ハーフタイムにペケを投入したことでシステムがうまく機能し、中盤でアグメを底に置いてグリディとペケをフリーに走らせることで相手の組織をコントロールすることができました。前半は途中でフォーメーションを切り替えようとピッチで説明しましたが簡単ではなく、後半にしっかりと修正できたことが勝利に繋がりました』と語り、チームの適応力に賛辞を送りました。(via Mundo Deportivo, Estadio Deportivo, ElDesmarque)

新加入フアン・イグレシアスの輝き 守備の要として見せた圧巻のパフォーマンスと次節へのスクランブル起用

今夏ヘタフェから新加入し、開幕戦でスタメンに名を連ねた右サイドバックのフアン・イグレシアスが、チームに欠かせない圧倒的な存在感を示しました。プレシーズン最初の親善試合からすでにキャプテンマークを着用していた彼は、この試合でプリメーラ通算160試合目の出場という素晴らしい節目を飾りました。

試合序盤はラージョの鋭い左サイドアタッカー、アルバロ・ガルシアのマークに苦戦したものの、後半に入ると完璧に右サイドを支配。100分間にわたるハードワークの中で、2回のタックル成功、5回のクリア、3回の空中戦勝利を数え、守備陣に多大な安定感をもたらしました。

特に前半、ラージョのイシ・パラソンに0-2とされるはずだった幻の追加点シーンでは、イグレシアスが知的なランニングで相手の進路を絶妙に塞ぎ、ファウルを誘発。VAR判定によるゴール取り消しを勝ち取り、チームの息の根を止めさせない最大の「職人技」を見せました。

次節のアスレティック・ビルバオとのアウェイ戦に向けて、センターバックのキケ・サラスが出場停止となる緊急事態を迎えており、経験豊富な中央のディフェンダーが極めて不足しているため、イグレシアスがスクランブルでセンターバックとして起用される見通しです。これはプレシーズンでも試されて成功しているプランであり、その場合はホセ・アンヘル・カルモナが右サイドバックに入ることが確実視されています。(via MARCA, Estadio Deportivo, ElDesmarque)

新たな中盤の核ジョン・グリディ デビュー戦での同点PK弾とサポーターの心を掴んだ強い個性

31歳の経験豊富なミッドフィールダー、ジョン・グリディが、開幕戦で見事なデビュー戦ゴールを飾り、詰めかけたセビリスタを熱狂させました。

グリディは後半、ミゲル・シエラが獲得したペナルティキックのキッカーを任されると、ラージョのキーパーであるバタラを破る冷静な一撃を叩き込み、貴重な同点弾をマーク。これにより、セビージャの長い歴史において、デビュー戦でゴールを記録した21人目の選手としての名誉を手にしました。

ソシエダの下部組織で育ち、ミランデスやアラベスで残留争いを戦い抜いてきた実力者は、ルイス・ガルシア・プラザ監督の戦術を細部まで深く理解しており、今や中盤の絶対的なタクト役です。

試合後にグリディは、『私にはラ・リーガで戦い抜いてきた十分な経験がありますから、自分自身の本当の価値をよく理解しています。正直なところ、自分の加入が発表された際、ファンのみなさんが驚きや大喜びで迎えてくれなかったことはよく分かっていました。しかし、私は確かな自信と自分らしい強い個性を持ってここにやってきました。チームを助けるために日々の練習から100%の力を尽くすだけです』と極めて謙虚でありながら、強い決意を滲ませました。かつてプレシーズン中のコルドバ戦で、自らの薄毛をからかってくる相手サポーターを黙らせるジェスチャーを披露するなど、ピッチ上で絶対に怯まない圧倒的なメンタリティは、新生セビージャにとって計り知れない武器となります。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque)

ルシアン・アグメへのサウジアラビアからの3000万ユーロ破格オファーとクラブの思惑

開幕戦でアンカーとしてフル出場し勝利に貢献した24歳のフランス人ミッドフィールダー、ルシアン・アグメに対し、サウジアラビアのクラブから移籍金約2500万〜3000万ユーロという極めて巨額の正式オファーが届くことが確実となりました。

アグメの代理人であるジブリル・ニアングは、先週後半にセビージャの街へ滞在しており、クラブの幹部らとこの破格の交渉について対面で意見を交わしました。

セビージャは、かつてインテル・ミランからアグメを買い取る際、段階的に総額800万ユーロを投資して権利の90%を手にしていました。残り10%の所有権は依然としてインテルが保持しているため、仮に2500万ユーロの移籍が成立した場合、インテルに250万ユーロが支払われ、セビージャの手元には約1700万ユーロという極めて大きなプラスバリア(純売却益)が残ることになります。この資金は、クラブが現在苦しんでいる負債の削減や、ラ・リーガが定めるサラリー登録の上限を満たすための最大の特効薬となります。

しかし、アグメ自身はまだ24歳と若く、欧州のトップレベルでプレーし続けることを強く熱望しており、中東への移籍に対して極めて消極的な姿勢を示しています。クラブの財政再建を急ぐスポーツディレクターらは、彼の給与が大幅に増えることを交渉材料にしながら、この取引を承諾させるための懸命な説得作業に乗り出しています。(via Estadio Deportivo, Mundo Deportivo)

移籍市場最終盤における中盤補強プラン コチョラシヴィリ獲得への合意とベルグやバロンの調査

ルシアン・アグメの去就問題に加え、すでに中盤の多くの主力(グデリ、ソウ、メンディ、ジョルダン)を放出したことにより、セビージャの中盤の補強は一刻の猶予もありません。

現在、獲得交渉が最も進展しているのが、ジョージア代表ミッドフィールダーのギオルギ・コチョラシヴィリです。セビージャは選手本人との間で個人条件に完全合意しており、選手自身もヘタフェからのオファーを拒否してセビージャ行きを最優先に待ち望んでいます。所属先のスポルティングCPは、かつてレバンテから彼を獲得した際に支払った550万ユーロの移籍金を回収することを求めており、セビージャが提示している買取オプション付きのレンタル、あるいは変数のついた中間の形での合意に向けて交渉は最終局面を迎えています。

さらにクラブは、ノルウェーのボド/グリムトに所属する28歳のノルウェー代表MFパトリック・ベルグの動向を注視。ベルグの代理人は、今夏セビージャにアコル・アダムスやチデラ・エジュケといった選手たちを売り込んだ実績のあるアッタ・アネケ氏であり、彼の紹介を通じて現在スカウティングが進められています。また、スコットランド人のコナー・バロンの獲得可能性についても水面下で並行して問い合わせが行われています。(via Estadio Deportivo)

マルカオとファビオ・カルドーゾの退団への動きとディフェンス陣の再編計画

セビージャは現在、高給でありながら怪我によって稼働率の極めて低い選手たちを放出し、新たなディフェンダーを迎え入れるためのスペースを空ける作業を進めています。

まず、ブラジル人センターバックのマルカオは、今夏に減給を受け入れてチームへの残留を誓っていたものの、プレシーズン開始直後に左足の舟状骨の手術の余波や右大腿四頭筋の浮腫などにより離脱。アロウナ・サンガンテの台頭や、キケ・サラスに対するガルシア・プラザ監督の絶対的な信頼を目の当たりにし、ついに退団を受け入れる姿勢へと転換しました。本人の母国ブラジルを含む複数のクラブから具体的なオファーが届いており、今夏の退団が極めて現実味を帯びています。

また、監督の戦力構想から完全に外れているポルトガル人DFファビオ・カルドーゾについても、すでにラ・リーガへの登録は済ませているものの、背番号が割り当てられておらず、クラブは放出に向けて動いています。しかし、他クラブとの条件面での折り合いがつかず、交渉は現在もやや停滞している状態です。

クラブは彼らの放出により浮いた資金を使い、マジョルカの頼れる34歳ベテラン、アントニオ・ライージョ、またはメキシコのプーマスでプレーする30歳の左利きディフェンダー、ルベン・ドゥアルテの獲得を画策しています。特にドゥアルテは、左利きであることからキケ・サラスと並んでディフェンスラインのバランスを整えるのに最適な存在として、高い優先順位でリストアップされています。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque)

アドリア・ペドロサの移籍先の急転換 ラージョ破談からマジョルカへの期限付き移籍模索

左サイドバックのアドリア・ペドロサを巡る状況は、この数日間で180度の劇的な変化を遂げました。

先週までラージョ・バジェカーノへの移籍交渉が合意寸前まで進んでいたものの、木曜日にラージョ側が突如として交渉を打ち切り、ターゲットをジローナのアレックス・モレノへと切り替えました。これにより、ペドロサのラージョ移籍は完全に立ち消えとなりました。

これを受け、ペドロサの新たな移籍先として、ヨハン・モヒカを失ったRCDマジョルカが急速に浮上。マジョルカのスポーツディレクター、パブロ・オルテルス氏は、エスパニョール時代にペドロサを指導した経験を持つルイス・ガルシア・フェルナンデス監督の強い要望もあり、買い取りオプション付きのローン移籍での獲得に向けて動いています。

ペドロサは現在、セビージャのファーストチームの中で唯一、リーグ戦の選手登録が完了しておらず、背番号も割り当てられていない完全な構想外となっています。本人はマジョルカのプロジェクトに魅力を感じて移籍を希望しているものの、彼の高い給与負担をマジョルカ側がどのように分担するかが、交渉合意に向けた最大のハードルとなっています。(via Estadio Deportivo)

チデラ・エジュケの残留と去就 破談に終わった電撃移籍と監督の告白

プレシーズン中、オランダ遠征の帯同メンバーから外されるなど退団が確実視されていたナイジェリア人アタッカー、チデラ・エジュケですが、開幕のラージョ戦で急遽ピッチに立ち、ファンを驚かせました。

ルイス・ガルシア・プラザ監督は試合後の記者会見において、エジュケが直前まで移籍する予定であったことを認めました。監督は『エジュケは本当に他クラブへの移籍が間近に迫っていました。クラブはすでに彼の代替となる新戦力の確保まで済ませており、本人ともすべてを話し合って合意に達していました。しかし、最終段階でその移籍話が完全に流れて破談になってしまったのです』と電撃的な裏事情を激白しました。

この結果、移籍が破談となったため監督は『状況が変わらない限り、彼は私のチームの大切な選手だ』と話し、開幕戦で起用しました。しかし、選手自身はより多くの出場時間を望んでおり、クラブ側も少しでも移籍金を回収したい考えであるため、移籍市場が閉幕するまでの残り2週間で再びエジュケが退団する可能性は未だ十分に開かれています。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo)

ブラジルの若き才能ロビーニョ・ジュニア獲得に向けたローン移籍交渉

セビージャは、ブラジルの名門サントスFCに所属する18歳のアタッカー、ロビーニョ・ジュニアの獲得を目指し、水面下でレンタル移籍に向けた交渉を開始しました。

彼はかつてレアル・マドリードやACミランで活躍した名選手ロビーニョの息子であり、左右のウイング、さらにはトップ下としても非常に高い俊敏性と両利きの圧倒的なテクニックを有しています。2025年7月にトップチームデビューを果たし、将来有望なスターとして市場価値は500万ユーロまで高騰しました。

しかし、2026年に入ってからは徐々に出場機会を奪われ、最近はスタメンから完全に姿を消して不遇の時期を過ごしているため、欧州へのステップアップを強く望んでいます。セビージャは、手頃なローン移籍金と給与、さらに高額な将来の買い取りオプションを付帯させたレンタル形式での獲得を狙っています。

このオペレーションは、かつてわずか40万ユーロで獲得し、1年半後にモナコへ1000万ユーロで売却して大きな利益をもたらしたスタニス・イドゥンボ・ムザンボの成功例を思い起こさせるものであり、攻撃にスピードと創造性を加えたいチームにとって非常に理にかなった補強として交渉が進められています。(via Estadio Deportivo)

ベテランのアクセル・ヴィツェル獲得に向けた水面下での接触

セビージャは、現在フリーエージェントとなっている37歳の元ベルギー代表ミッドフィールダー、アクセル・ヴィツェルの獲得に向けた調査を行っています。

ヴィツェルは昨シーズン、ジローナで32試合に出場して堅実なプレーを披露しており、ラ・リーガでのプレー経験も豊富です。現在はフランスのニースとの間で契約合意に近づいているものの、ニースの親会社であるINEOSによる最終的な書類承認プロセスが滞っており、正式合意には至っていません。

もし仮にニース側での手続きが破談に終わった場合、スペインでのプレー継続を好むヴィツェルにとって、セビージャは最優先の選択肢となる予定です。彼の獲得が実現すれば、退団したグデリの後釜として、ピボットとセンターバックを極めて高いレベルで兼用できる貴重なベテランとしての役割が期待されています。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo)

75歳の熱狂的ソシオ・アントニアが語る人生すべてを捧げたセビージャへの愛

ラージョ・バジェカーノ戦のキックオフ前、サンチェス・ピスフアンの周辺において、セビージャのファンの偉大さと熱い忠誠心を象徴する素晴らしいストーリーがメディアによって紹介されました。

主役は、ゴル・ノルテに指定席を持ち、ソシオ会員歴22年、アボノ番号11,777を誇る75歳のアントニアさんです。彼女はこれまでに5回もの脳梗塞に見舞われ、子供たちから健康を心配してスタジアム通いを止めるようアドバイスされているものの、美しいセカンドユニフォームを身にまとって熱心にスタジアムへと駆けつけ続けています。

アントニアさんは、かつてクラブがヨーロッパリーグ決勝を戦ったトリノの地をはじめ、マドリード、バルセロナでの決勝戦にもすべて帯同。さらにはチームが2部リーグに降格していた最も暗い時代をもスタジアムで見守り続けてきました。

彼女は笑顔を絶やすことなく、『セビージャは私の人生そのものです。昨シーズンは本当にチームが降格してしまわないか、すべての聖人たちにお祈りを捧げました。アウェイのファンから、お前たちは降格すると言われたときには、指を一本立てて見せてやりましたよ。かつてアントニオ・プエルタが急逝した際には、悲しみのあまり一週間丸ごと家で涙を流し続けました。今年はチームはきっと、昨年よりも少し良くなると信じています』と熱く、エモーショナルに語り、サポーターの鑑としてスタジアムの周辺で大きなリスペクトを集めました。(via ElDesmarque)

財政改善に向けた余剰戦力と主力売却によるサラリーキャップ大幅削減

セビージャのスポーツディレクターは、今夏、チームの首を絞め続けていた巨額の給与負担を削減するための非常に冷徹な大掃除オペレーションをほぼ完遂させました。

まず、チーム内で最高給レベルの給料を受け取っていたタンギ・ニアズ、ラファ・ミル、ジョアン・ジョルダンの3選手を完全にチームから放出。さらに、ジブリル・ソウのジェノアへの放出、フェデリコ・ガットーニの放出も迅速に完了させました。

また、アコル・アダムスをヴェネツィアへ1680万ユーロ(さらにボーナス670万ユーロ)で完全売却し、フアンル・サンチェスをボーンマスへ売却したことで、非常に大きなプラスバリアと現金収入を確保しました。

現在もカルドーゾやペドロサ、マルカオ、エジュケの速やかな放出プランを進めており、これらの徹底的なスリム化によって生み出される資金と登録枠を使い、移籍市場の最終盤に向けて、チームの弱点である中盤の底や攻撃陣にあと4名の確実な即戦力を迎え入れる準備を整えています。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque, Mundo Deportivo)

【本日の総括】

5年ぶりとなるラ・リーガ開幕戦での劇的な勝利を飾ったセビージャFC。新加入のフアン・イグレシアスやジョン・グリディが早くも抜群の実力と存在感を示し、土壇場で10人になりながらももぎ取った勝ち点3は、再建を進めるチームにとって大きな希望となりました。ピッチ外では、アグメに対するサウジからの3000万ユーロに及ぶ巨額の引き抜きオファーへの対処や、コチョラシヴィリ、ロビーニョ・ジュニアらの獲得に向けた粘り強い交渉が続いており、ナバロSDの手腕とチームの刷新に向けた市場最終盤の動きから一瞬たりとも目が離せません。