デポルティーボ・ラ・コルーニャ 8年ぶりの1部復帰戦はエルチェと1-1の痛し痒しのドロー発進
8年と89日、あるいはカレンダーの3,011ページ分。デポルティーボ・ラ・コルーニャのサポーターがこの瞬間をどれほど待ち望んだことか。アバンカ・リアソールには29,038人の熱狂的な大観衆が詰めかけ、地元ガリシア出身のシンガーソングライターであるキエル・ロペス氏が手がけた美しい新クラブ公式賛歌が大合唱される中で、ラ・リーガ1部への帰還を告げる開幕戦が執り行われました。
対戦相手は、今季からアルゼンチン人のマルティン・アンセルミ監督を招聘して新たなプロジェクトを始動させたエルチェCF。試合は前半21分、中盤のゲームメーカーとしてスタメン起用されたロレンツォ・アマトゥッチからのミリ単位の美しい超長距離ロングパスに抜け出したエースが先制点を奪う、これ以上ない夢のような展開となりました。
しかし、後半に入るとエルチェがゴンサロ・ビジャールを中心に創造性とインテンシティを発揮して猛烈な反撃を展開。デポルティーボは防戦一方となって自陣深くへ押し込まれ、フレッシュさを徐々に失っていきました。そして76分、コーナーキックからの二次攻撃で、ビジャールの絶妙なクロスにマーク・アグアドが頭で合わせ、ボールはゴール右上の隅へと吸い込まれ同点とされました。
その後、イダルゴ監督はザカリア・エダクオーリやデビッド・メジャ、ルイスミ・クロスらをピッチに送り込んで再びインテンシティを高め、試合終了間際にはルイスミがエリア内で抜け出して決定機を迎えましたが、勝ち越しゴールを奪うには至らず、1-1の引き分けで終了。最高峰リーグの厳しさを学びつつ、貴重な最初の勝ち点1を分け合う船出となりました。(via SPORT)
ピエール=エメリク・オーバメヤン 1部復帰を告げる電撃弾とコルーニャを震撼させた100万ユーロの超高級フェラーリ
この大一番で、デポルティーボの絶対的な希望の象徴となったのが、37歳にしてスペインの地へと電撃的に戻ってきたガボン代表ストライカー、ピエール=エメリク・オーバメヤンです。
前半21分、ハーフライン付近のアマトゥッチからの正確無比なロングパスに反応し、エルチェのディフェンダーであるアフェングルーバーの背後を取る見事なデスマルケ(マーク外し)を披露。神がかった右足のワンタッチコントロールで足元にボールを収めると、ほぼノータイムのまま左足の強烈なクロスシュートを突き刺し、キーパーのディトゥーロを破りました。
この素晴らしいゴールにより、彼は名手ドナートとバレロンに次いで、クラブ史上3番目に年長でラ・リーガ1部において得点を記録した偉大なレジェンドとなりました。ゴールが決まった直後、オーバメヤンはまるで20代の若者のような代名詞の鮮やかなアクロバティック空中前方宙返りを披露して観客を狂喜乱舞させました。
彼は試合後、悔しさを滲ませながらも前を向き、『少し悔しさが残る引き分けになってしまった。私たちは非常に良いプレーをしたし、ピッチですべての力を尽くしたが、試合の最後の時間帯に脚のフレッシュさを少し欠いてしまった。しかし、このタフな経験は間違いなく今後の私たちの戦いに役立つだろう。ラリーガは決して簡単ではないという現実に、これからしっかりと慣れていかなければならない』とコメント。さらに、芸術的だったコントロールについては『良いコントロールができれば、ゴールを決めるのはそれだけ簡単になるのさ』と余裕を漂わせ、ファンからの歓声については『スタジアムのみんなが本当に温かく私を迎え入れてくれて、とても感謝しているし嬉しいよ』と笑顔で語りました。
さらにピッチ外でも、オーバメヤンはコルーニャの街を大いに沸かせています。彼がガリシアに持ち込んだ自家用車は、世界にわずか7台しか存在しないとされる100万ユーロ(約1億7000万円)相当の超高級スポーツSUV「フェラーリ・プロサングエ・マンソリー・パグナトール」です。
真っ赤なカーボンファイバーのボディパーツと22インチの巨大なホイールを装備し、V12エンジンで755馬力を叩き出すこの規格外のモンスターマシンが、コルーニャの練習場周辺で目撃されたことで、彼の派手なカーコレクション癖が再び現地メディアの注目の的となっています。彼は過去にも、メッキ加工やホログラム、ゴールドといったカスタムを施したランボルギーニやフェラーリを所有して世間を驚かせていました。(via MARCA)
新守護神レオ・ロマン 900万ユーロの価値を証明する神セーブ連発とファンのハートを掴んだ謙虚な姿勢
デポルティーボが今夏、降格したマジョルカから900万ユーロという巨額のバイアウト条項を支払って獲得した新たな守護神レオ・ロマンが、開幕戦から早くもその移籍金が「格安」であるとサポーターに思わせるだけの異次元のパフォーマンスを披露しました。
試合開始直後から、ビルドアップのミスなども重なりエルチェの鋭い攻勢に晒される展開となりましたが、前半10分には、エリア内でのこぼれ球から完全にフリーで至近距離シュートを放ったエルチェのアリ・ワリの目の前に立ちはだかり、身体を張ってこれを完璧にブロック。
さらに後半57分には、決定的なパスからFer Niñoと1対1となる絶体絶命のピンチを、顔面すれすれの驚異的な飛び出しでセーブ。その跳ね返りを狙ったゴンサロ・ビジャールの鋭いコントロールシュートをも、左手一本を限界まで伸ばしたファインセーブでコーナーへと逃れ、失点を防ぎ切りました。
対戦相手であるエルチェのマルティン・アンセルミ監督すら、試合後のプレスカンファレンスにおいて『今日のエルチェは難しいスタジアムで素晴らしい競争力を示し、ほぼすべての局面で相手を上回っていた。しかし、今日の試合の絶対的な主役は、デポルティーボのキーパーであるレオ・ロマンだった』と白旗を上げてそのクオリティを絶賛しました。
試合終了後、リアソールのスタンドを埋め尽くしたファンから彼の名前を呼ぶ大合唱が響き渡った際、レオ・ロマンは非常に謙虚に振る舞い、『デビュー戦でチームに確かな安定感をもたらし、勝ち点を獲得する手助けができたことは本当に嬉しい。しかし、私たちが最も求めていたものは勝ち点3だった。サポーターがこれほど早くから私に温かい愛情を注いでくれたことには感謝してもしきれないが、正直に言って、私はまだその愛情を受け取るにふさわしいだけの十分な活躍をピッチで示してはいない。だからこそ、日々のトレーニングに愚直に励み、ファンからの信頼を完全に自分の力で勝ち取るために努力を続けなければならないんだ』と熱く、真摯に語りました。
失点シーンについては『非常に素早くボールが動いた展開だったため、一瞬の反応が遅れてしまい悔しい。急いで改善し、次のマラガ戦で必ず勝ち点3を奪いに行くよ』と前を向きました。(via Mundo Deportivo)
フロントとサポーターの全面戦争 リアソールをオレンジに染め上げたアバンカへの猛抗議
1部復帰のピッチ上の感動とは裏腹に、リアソールのスタンドは現在のクラブ経営陣、特にクラブを実質的に保有・支配している金融大手「Abanca」と、Michelle Escotet副会長に対する凄まじい怒りと反対チャントで埋め尽くされていました。
事の発端は、1部昇格に伴い年間 abono(ソシオ会員権)の価格が一般ファンにとって受け入れ難いレベルまで極端に高騰したこと、そしてスタジアムで最も熱狂的なサポーターやウルトラスが陣取る「Marathon Inferior(マラト・インフェリオール)」スタンドに対し、クラブが今季から厳格なアクセス制限や異常な登録確認プロセスを導入したことです。
サポーター団体やペニャ連盟はクラブのこの冷酷な対応に対し、『もしクラブがこの歴史あるスタンドを最大セキュリティーの刑務所やグアンタナモ基地のように扱い、一般のファンを容疑者のように監視して推定無罪の原則すら無視しようとするならば、私たちはその不条理を世界中に証明してやる』と抗議の公式声明を発表。抗議のシンボルとして、全員が「オレンジ色」(刑務所の囚人服を連想させる色)のシャツを着用してスタジアムに集まることを呼びかけました。
実際に、この日のリアソールには無数のオレンジシャツを着たサポーターたちが集まり、異様な光景を作り出しました。事前に取り決められていた通り、前半40分を迎えた瞬間、スタジアムの不気味な沈黙は破られ、オレンジに染まったスタンドから『マラトに解決を!』という地鳴りのような大合唱が一斉に開始されました。
続いて、スタジアム全体から親会社であるアバンカに向けて『デポルはYES、アバンカはNO!』という強烈なチャントが連呼され、最後にはミシェル・エスコテ副会長の名前を挙げて『そんなに私たちを管理して静かにさせたいなら、ミシェルお前が自分で歌って応援を引っ張ってみろ!』という、深い皮肉と怒りに満ちたブーイングチャントが響き渡りました。クラブとファンの間に横たわるこの深刻な対立と溝は、1部のエリートたちと戦っていくチームにとって、非常に重苦しい影を落としています。(via MARCA)
記者会見での非情な質問拒否 サポーターの抗議への質問を遮る広報責任者とシモ・ナバロの気まずい沈黙
試合後の公式記者会見場において、ピッチ外の緊迫した状況がピッチ内の選手たちをも巻き込んでいることを象徴する、極めて冷え切った一幕がありました。
地元メディアの記者から、スタジアムをオレンジ色に染め上げたファンの組織的な抗議行動や、アバンカ銀行およびミシェル副会長への激しい非難コールについて、クラブとしての見解を問う質問がなされたその瞬間、デポルティーボの広報責任者が質問を即座に遮りました。
広報担当者は表情を変えることなく、『その質問は公式な会見において不適切であるため、一切回答を受け付けない』と突っぱね、質問を完全に拒絶しました。
このあまりにも非情で一方的な対応の最中、隣に座って同席していたディフェンダーのシモ・ナバロは、質問に対して一言も答えることを許されませんでした。彼は信じられないほど気まずそうな苦笑いを浮かべ、肩をすくめながら視線を泳がせるしかなく、その戸惑いに満ちたジェスチャーと不自然な沈黙の様子が、現在のクラブとサポーターの間に存在する、容易には修復できない深刻な断絶の全貌を最も雄弁に物語っていました。(via MARCA)
移籍市場最終盤の極秘計画 SDフェルナンド・ソリアーノが明かす Adama Traoré 獲得と Nathan Zézé 強奪の野心
デポルティーボのスポーツディレクターであるフェルナンド・ソリアーノは、試合前のDAZNのプレマッチインタビューにおいて、今夏の移籍市場におけるスカッド形成の進捗と最終的な計画を明かしました。
ソリアーノSDは『非常に久しぶりにリアソールでプリメーラの熱狂的な試合を迎えられることに、言葉にできないほど興奮している。これは非常に困難な挑戦であり、私たちの今シーズンの明確な目標は、何よりも残留を確定させるための勝ち点42から43を素早く、泥臭く積み上げることだ。私たちの補強プランは非常に明確であり、まずは私たちの誇りである下部組織アベゴンド(Abegondo)の若い才能たちを育成の軸に据え、その上でオーバメヤンやレオ・ロマンのような実績のある確実な実力者、そして将来的にチームに付加価値をもたらす大きなポテンシャルを秘めた若手選手を上乗せすることだ』と語りました。
クラブは今夏、2500万ユーロという高額な資金を投じてすでに7名の即戦力を獲得していますが、ソリアーノSDは移籍市場が閉幕するまでの残り2週間で、さらに「あと1人か2人」の獲得を目指して水面下での動きを加速させています。
守備陣の構築に向けて経験豊富なセンターバックを熱望しており、Lilian Brassier(リリアン・ブラシエ)の獲得を最優先候補として追いつつ、サウジアラビアのNEOM SCに所属する21歳のフランス人DF Nathan Zézé(ナタン・ゼゼ、2030年までの契約)に注目。レアル・ソシエダが交渉を進めているこの有望なセンターバックの争奪戦に、急遽割り込む形で引き抜きを模索しています。さらに、ナポリとの契約を満了しフリーエージェントとなっている元ブラジル代表DF Juan Jesus(ファン・ジェズス)とも接触を図っています。
さらに、攻撃陣の「最後の仕上げ」として、プレミアリーグのフラムに所属し、バルセロナのラ・マシア出身である圧倒的なフィジカルと推進力を誇るウイング、Adama Traoré(アダマ・トラオレ)の電撃引き抜きに向けて極秘交渉を進めており、市場最終盤におけるフロントの豪快な補強オペレーションにサポーターの期待が高まっています。(via Estadio Deportivo, ElDesmarque)
アントニオ・イダルゴ監督とイレブンの戦術分析 後半のスタミナ切れと次節マラガ戦への Yeremay 復帰の不確定要素
アントニオ・イダルゴ監督は、復帰戦での勝ち点1獲得を冷静に評価しながらも、後半のチームの急激なスタミナ切れと失速について鋭い自己批判を展開しました。
指揮官は試合後のプレスカンファレンスにおいて、『この非常に厳しいトップカテゴリーでは、毎週勝ち点1であっても確実に積み上げていくことが何よりも大切であり、すべてのライバルが私たちに対して厳しい戦いを強いてくる。前半は相手が中央に人数をかけて構築してくることが事前に分かっていたため、勇気を持ってファーストラインからマンツーマンでしっかりとプレスをハメ込み、非常に快適にコントロールできていた。実際に先制点を奪い、ビル・ンソンゴの素晴らしいボレーなどチャンスを作った。しかし、後半に入ると明らかに脚のフレッシュさを欠いてしまい、相手に主導権を握られて自陣に深く引き込まれてしまった。このJ1特有のプレッシャーや、相手に支配されて耐えなければならない悪い時間帯をいかにチームとして乗り切るかというメンタルの管理を、これからの長いシーズンを戦い抜くために早く身体に染み込ませる必要がある。我々には投資された素晴らしいクオリティの高い選手たちが揃っているのだから』と語り、チームの戦術的な伸び代を指摘しました。
ピッチ上では、ポーランドから獲得した19歳のDFブライト・エデが空中戦や対人守備において圧倒的な強さを見せてファンの信頼を獲得。中盤で汗をかいたアマトゥッチも抜群のインテリジェンスを証明しました。
しかし、次節の敵地ラ・ロサレダでのマラガCF戦(8月24日月曜日)に向けて最も大きな不確定要素となっているのが、攻撃の絶対的な牽引車であるイェレマイ・エルナンデス(Yeremay Hernández)の復帰時期です。
イェレマイは5月24日の試合を最後に深刻な負傷によって完全に戦列を離れており、プレシーズン中も一度もユニフォームを着ることができませんでした。イダルゴ監督は『焦らずに段階を踏んでいかなければならない』と語り慎重なアプローチを続けていますが、次節の同じ昇格組同士の負けられない戦いにおいて、彼を招集メンバーに復帰させられるかどうかが、攻撃のバリエーションを増やす上で極めて重要な鍵となります。(via Estadio Deportivo, Mundo Deportivo)
【本日の総括】
8年ぶりとなる待望のラ・リーガ1部帰還を果たしたデポルティーボ・ラ・コルーニャ。オーバメヤンの電撃先制弾やレオ・ロマンの神がかった連続セーブといった新戦力の大活躍により、最高峰の舞台でも十分に通用する高いポテンシャルを証明しました。しかし、後半に見せた深刻なスタミナ低下やイェレマイの復帰を巡るコンディションの不透明さといった戦術的課題に加え、年間シート価格高騰や不条理なアクセス規制に端を発するサポーターの「オレンジ色の猛抗議」など、ファンとフロントの間の深刻な対立と断絶がピッチ外で大きな影を落としています。SDソリアーノが進めるナタン・ゼゼやアダマ・トラオレといった大物獲得交渉を迅速に成立させ、ピッチ内外での団結をいかに取り戻せるかが、今シーズンの残留争いを勝ち抜くための最大の試練となるでしょう。
