ラ・リーガ開幕戦 2-2の劇的ドローで強豪としての意地を示す

ビジャレアルCFは、ラ・リーガEAスポーツ第1節において、14年ぶりに1部復帰を果たしたラシン・サンタンデールと敵地エル・サディネロで対戦し、2-2の劇的な引き分けで新シーズンのスタートを切りました。

イニゴ・ペレス新監督率いるチームは、4-4-2の布陣を採用。スターティングメンバーには、守護神のルイズ・ジュニオールをはじめ、モウリーニョ、フォイス、レナト・ヴェイガ、カルロス・ロメロの4バック、中盤の底にパペ・ゲイェとサンティ・コメサニャを配置し、右にニコラ・ペペ、左にモレイロ、前線にはアヨセ・ペレスとミカウタゼの強力なダブルタワーを並べました。

試合は、超満員のサポーターがクラブ賛歌をアカペラで大合唱する異様な熱気の中でスタート。前半、ラシンのホセ・アルベルト・ロペス監督が試合前に語っていた『私たちは自分たちの原則やプレースタイルを放棄するつもりはありません』という言葉通り、ハイプレッシングを仕掛ける相手の激しいインテンシティにビジャレアルは苦しめられました。前半15分にラシン側に怪我人が出るアクシデントがありましたが、前半21分、エリア内でのコメサニャによるサリナスへのファウル(やや疑わしい判定)からPKを献上。アンドレス・マルティンに沈められ先制を許しました。さらに勢いづく相手の猛攻を受け、前半30分には19歳の新星セルヒオ・マルティネスにエリア手前から強烈なミドルシュートをネットの隅に突き刺され、0-2とビジャレアルは絶体絶命の窮地に立たされました。

しかし、前半終了間際のわずか1分間の間に、ビジャレアルの誇る強力な攻撃陣が驚異的な個の力を爆発させました。まずは前半ロスタイム、パペ・ゲイェがペナルティエリア手前から弾丸のようなミドルシュートを突き刺して1点を返すと、その僅か1分後、今度はニコラ・ペペが強烈な一撃を叩き込んで瞬く間に2-2の同点に追いつき、試合を振り出しに戻しました。

後半、ラシンは再びギアを上げ、ビジャレアルの守備の甘さ(固さの欠如)を突いて猛攻を仕掛けました。何度もゴールを脅かされる時間帯が続いたため、イニゴ・ペレス監督はベンチから動きました。ジェラール・モレノ、ブキャナン、そして17歳になったばかりのカルロス・マシアの3選手を同時に投入。この交代采配によってフィジカルと中盤のバランスが劇的に改善され、ゲームは一進一退の膠着状態へと移行しました。そのままタイムアップを迎え、激しい死闘の末に2-2のドロー。敵地エル・サディネロで辛うじて貴重な勝ち点1を手にしました。(via ElDesmarque, Mundo Deportivo)

移籍市場最終盤に向けたボランチ補強への緊急オペレーション

9月1日23:59の市場閉幕が残り2週間に迫る中、ビジャレアルのスポーツディレクション(フェルナンド・ロイグ・ネゲロレスCEOが指揮を執る)は、中盤を完成させる最後のピースとして、新たなボランチ(守備的ミッドフィールダー)の獲得に向けた動きを急ピッチで加速させています。

現在、ビジャレアルのファーストチームには24名の選手が登録されており、空き登録枠は「1」となっています。

中盤の布陣としては、パペ・ゲイェやサンティ・コメサニャといった実績のある実力者のほかに、今夏カンテラからファーストチームへ昇格したばかりの17歳のCarlos Maciá(カルロス・マシア)、21歳のAlassane Diatta(アラサン・ディアッタ)といった将来有望な若い才能を抱えています。彼らへの評価と信頼は非常に高いものの、ラ・リーガ、コパ・デル・レイ、そして過酷なUEFAチャンピオンズリーグという3つの大会を同時に戦い抜くためには、即戦力として計算できる経験豊富なミドルの追加補強が不可欠であると判断されました。

クラブが描く補強のロードマップは明確であり、決して慌てて妥協することはありません。理想とするのは、多大な移籍金投資を伴わず、コストを極限まで抑えたレンタル移籍、フリーエージェントの獲得、または経済的に非常に安価な形で引き抜ける実力者です。さらに、ラ・リーガでのプレー経験があり、スペインフットボールに即時適応できる選手であれば最適です。市場の最終盤には、欧州のメガクラブで構想外となった実力ある選手や、出場機会を求めて他クラブへの流出を望む選手が有利な条件で放出されるため、強化部はその絶好の機会を辛抱強く待っています。

しかし、もう一つのプランとして、チャンピオンズリーグなどの大きな舞台でチームのクオリティを劇的に引き上げられる世界基準のタレントが適切な価格で市場に現れた場合、クラブは一時的に予算を調整し、大型投資を行う用意もあります。

最近もビジャレアルのオフィスには世界中から多数のボランチの売り込み(逆オファー)が届いており、これらは精査の末に却下されました。これまでに噂されたACミランのフランス人MFユスフ・フォファナ、アラベスのアントニオ・ブランコ、ニースのアルジェリア代表MFヒシャム・ブダウィ、オリンピアコスのアルゼンチン人MFサンティ・エセといった選手たちとの獲得交渉は、現時点では一切動いていません。ビジャレアルは焦ることなく、市場最終盤のタイムセールに向けて最善の選択肢を見極めています。(via SPORT)

ロドリのバルサ移籍がもたらす約187万ユーロの棚ぼた臨時収入

かつてビジャレアルの下部組織で育ち、現在はマンチェスター・シティで世界最高のボランチへと君臨したロドリ・エルナンデスが、バルセロナへの電撃移籍で基本合意に達しました。この移籍金は固定6500万ユーロ(あるいは6000万ユーロ)、さらに変数として最大1000万〜1100万ユーロが加わるという超大型取引です。

この移籍は、ロドリがすでに所属していないビジャレアルの金庫に、再び莫大な「連帯貢献金」という名の財政的プレゼントをもたらすことになります。

FIFAの連帯貢献金制度により、12歳から23歳の間に選手が在籍していたクラブに対して、その後のすべての移籍金の5%(16歳〜23歳の期間は1シーズンにつき0.5%)が分配されます。ロドリは17歳(2013年)でアトレティコからビジャレアルに加入し、22歳(2018年)で退団するまでの「5シーズン」を完全にビジャレアルで過ごしました。このため、ビジャレアルは移籍金総額の「2.5%」を受け取る権利を永久に保有しています。

この結果、今回のバルサへの移籍が成立することで、固定分の移籍金のみでも約162万5000ユーロが直ちに支払われ、さらに変数の目標がすべて達成されて総額が7500万ユーロに達した場合、ビジャレアルが手にする額はなんと最大「187万5000ユーロ(約3億円強)」にまで跳ね上がります。

ロドリは過去にも、ビジャレアルを去った後に何度も古巣に大金をもたらしてきました。2018年にアトレティコ・マドリードへ2000万ユーロ(+変数500万ユーロ)で売却された際、フェルナンド・ロイグ会長は「将来の売却益の10%」を保有する契約を結びました。その僅か1年後、マンチェスター・シティが7000万ユーロの契約解除金を満額支払ってロドリを引き抜いた際、ビジャレアルはアトレティコへの売却額との差額(プラスバリア5000万ユーロ)の10%にあたる「500万ユーロ」の権利収入、さらに連帯貢献金2.5%の「175万ユーロ」を獲得し、シティ移籍だけで合計「675万ユーロ」を得ていました。

今回のバルサへの移籍で発生する分配金を合わせると、ロドリの退団後にクラブが手にした権利収入の総額は約900万ユーロに達し、これまでの初期の売却金などすべてを合わせると、ロドリという一人の選手のキャリアからビジャレアルは累計「約3300万ユーロ(約56億円)」という極めて巨額の資金を手にしたことになります。下部組織の重要性と、ビジネスにおける戦略的契約の価値をまざまざと見せつける結果となりました。(via Estadio Deportivo)

ハイセム・ハッサンのセルティック移籍により約196万ユーロを獲得

ビジャレアルが昨夏レアル・オビエドへ放出したウインガー、Haissem Hassan(ハイセム・ハッサン)が、スコットランドの名門セルティックへ完全移籍することが決定しました。この移籍金はボーナスを除いた基本額だけで約600万ユーロに達する見込みです。

この取引は、ビジャレアルの先見の明のあるビジネスモデルの素晴らしい成功を再び証明する形となりました。

オビエドが以前、ビジャレアルからハッサンを完全移籍で買い取った際、取引の総額は110万ユーロでした。その内訳は、初期移籍金70万ユーロ(2回分割払い)、出場数ボーナス5万ユーロ、さらに一昨季にオビエドが1部昇格を果たしたことで支払われたボーナス35万ユーロの合計です。

その際、ビジャレアルのフロントは、将来的にオビエドがハッサンを第三者へ売却した際に発生する売却益(プラスバリア)の「40%」を回収する権利を契約書に確実に盛り込んでいました。

今回のセルティックへの600万ユーロでの売却に伴い、発生するプラスバリアは490万ユーロ(売却額600万ユーロからオビエドが支払った獲得コスト110万ユーロを引いた金額)となります。

この差額490万ユーロの40%にあたる「196万ユーロ(約3億3000万円)」がそのままビジャレアルにキャッシュバックされることになり、オビエドには404万ユーロが残ります。クラブを離れた選手の再売却プロセスからも、最大の効率で利益を吸い上げる見事な補強・放出システムが機能しています。(via SPORT)

ビジャレアルBのプレシーズン最終調整とチュクウマ・エゼの期限付き獲得

デビッド・アルベルダ監督が率いるビジャレアルB(リザーブチーム)は、8月29日19:15のアウェイ、ラージョ・マハダオンダ戦から開幕するPrimera Federación(3部)に向けてプレシーズンの最終調整を進めています。

これまでの親善試合のテストでは、チームのパフォーマンスに「内弁慶」とも言える極端な差が出ており、これが指導陣の懸念材料となっています。ホームのミニ・エスタディで行われた試合ではバレンシア・メスタージャに0-3、レアル・サラゴサに0-2でそれぞれ手痛い無得点完敗を喫した一方、アウェイではチェルシーU23を0-6、CDエルデンセを1-3、さらにインターシティCFを2-4で下すなど、アウェイで圧倒的な得点力を誇る快勝を重ねています。

チームは今週水曜日の20:00にミニ・エスタディでNàstic(ナスティック)を、さらに土曜日の21:00にはアウェイのエスタディオ・ピニージャでCDテルエルとプレシーズン最終戦を行い、開幕への本番の準備を完了させる予定です。

ピッチ外では、フロントが動いて守備陣に新たな実力派を加えました。ビジャレアルCFとレアル・オビエドは、オビエドの生え抜きである22歳のナイジェリア人ディフェンダー、Chukwuma Eze(チュクウマ・エゼ、2003年11月16日生まれ)を今季終了までの1年間の期限付き移籍(買い取りオプションは付帯せず)で獲得することで完全合意に達しました。

エゼは強靭なフィジカルを持つ若きセンターバックであり、かつてレアル・アビレスで同カテゴリーにおいて18試合に出場した豊富な経験を有しています。アルベルダ監督の守備組織に深みをもたらす重要な即戦力として期待されています。(via SPORT)

【本日の総括】

ラ・リーガ開幕ラシン戦において、2点をリードされながらもパペ・ゲイェやニコラ・ペペの個の力による僅か1分間での同点劇を見せ、難地で勝ち点1をもぎ取ったビジャレアルCF。イニゴ・ペレス体制のもと、過酷な3つの大会を戦い抜くためのボランチ補強に乗り出す中、元所属ロドリのバルサ移籍やハイセム・ハッサンのセルティック移籍から発生する、合計約400万ユーロ(約7億円)近い棚ぼた的な「巨額の後続権利収入」が舞い込んでおり、クラブの財政基盤と移籍市場での交渉力を大いに潤しています。