移籍市場最終盤の動向

レアル・マドリードは、ここ数年と同様に夏の移籍市場の最終時間を非常に穏やかに迎えています。これは、昨季までの2年連続無冠という苦い経験を踏まえ、補強が必要なポジションの整理を夏の初日にすべて完了させていたおかげです。

現在はトップチームの全登録枠が埋まっていますが、それでも最終日にいくつかの小さな動きが起こる可能性は残されています。

GK陣には全くサプライズはない見込みです。

守備陣は4つのスタメン枠に対して10人のDFが登録されており、2人余剰な状態です。夏中ずっと放出が噂されていたラウル・アセンシオ(第5センターバック)ですが、ここ数週間の不運な負傷により移籍話が複雑化し、サプライズがない限りは残留する見通しです。また、左サイドバックも人員過剰ではあるものの、フェルランド・メンディが復帰時期未定の負傷中であるため、誰かが退団する可能性は極めて低いです。

中盤においては、明確な課題として純粋なピボーテ(5番)の不足が挙げられます。クラブはロドリ(ロドリゴ・エルナンデス)の獲得に動いたものの、その選択肢が消滅した後は、驚くべきことに代役となる他のセントラルハーフの補強を見送りました。純粋なボランチはエドゥアルド・カマヴィンガとオーレリアン・チュアメニのみです。

しかし、ジョゼ・モウリーニョ監督は中盤でフェデ・バルベルデやベルナルド・シウバを起用する方針を示しており、チアゴ・ピタルチもその選択肢に入ると明言しています。放出の可能性があるとすれば、カマヴィンガ、チュアメニ、出場機会を求めているピタルチの名前が挙げられます。特にカマヴィンガはここ数年存在感を落としており移籍の噂が絶えませんが、この最終盤での退団は現実的ではありません。チュアメニは負傷中であり、バルベルデとの衝突から約4ヶ月が経過した現在も、今シーズンは1分もピッチに立っていません。万が一、彼ら中盤の選手が退団した場合は、クラブは急ぎ市場で補強を行う義務が生じます。

攻撃陣では、唯一の放出候補としてエンドリックが考えられますが、彼もまた筋肉の負傷によって移籍交渉が難航しています。エンドリックはフォワード陣の中で序列が最下位に位置しており、今季はカルロス・エスピーの台頭や新加入のヤン・ディオマンデの存在により、出場時間が著しく制限されることが懸念されています。なお、ロドリゴ・ゴエスは膝の深刻な怪我により12月まで離脱が確定しているため、少なくとも1月の冬の市場まではチームに残留します。(via ElDesmarque)

ヴィニシウス売却説の衝撃

ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの契約更新が正式に発表された後も、彼の将来を巡る議論は収まるどころか、むしろ激しさを増しています。この契約更新について、元レアル・マドリードおよびベティスの選手であるポリ・リンコン氏が、ジャーナリストのルベン・マルティン氏のYouTubeチャンネルで非常に辛口な独自見解を述べ、波紋を呼んでいます。

ポリ・リンコン氏は、今回の契約更新について『レアル・マドリードがヴィニシウスと契約更新したのは、将来的に彼を売却するためだ』と断言しました。この新契約はクラブでの長期的な将来を保証するものではなく、純粋な経済的価値を高め、今後の売却交渉を有利に進めるための戦略であると分析しています。この見解が事実であれば、チームの看板選手の一人である彼の立ち位置の意味合いが180度変わることになります。なお、チーム内の最高給取りは依然としてキリアン・ムバッペのままです。

さらにリンコン氏は、現在の豪華な分厚いスカッドを考慮すると『彼をスタメンで使わないのがベストな選択肢だ』と主張。さらに続けて『ヴィニシウスの契約更新は売却を目的としたもの。彼がマドリーにとって有用なうちはプレーすればいいし、活躍してくれるなら大歓迎だが、私としては彼はすでに終わった資産であり、今後このチームに多くをもたらすことはないと考えている』と語り、かつて世界を驚かせたような圧倒的な輝きを失いつつあると指摘しました。

しかし現在、ヴィニシウスはモウリーニョ監督の戦術において非常に重要な存在であり、先のソシエダ戦でも貴重なゴールを決めています。モウリーニョ監督は彼のチーム残留を強く後押しした人物であり、2024年以降、サウジアラビアからの巨額のオファーや、1億ユーロ以上を用意していたアーセナルからのアプローチがあった際も、2018年にマドリーに加入して以来、スペインの地での成功のみを夢見てきたヴィニシウス本人が移籍を拒んでいました。(via Estadio Deportivo)

ディオマンデを巡る冷徹な現実

今夏の移籍市場におけるレアル・マドリード最大の投資となったヤン・ディオマンデですが、その高額な移籍金とピッチ上の起用法を巡り、モウリーニョ監督が独特のユーモアを交えて現在の冷徹な現実を語りました。

ディオマンデは変動込みで最大1億4000万ユーロというクラブ史上最高額の移籍金でライプツィヒから加入したものの、開幕から3試合での出場時間はわずか57分に留まっています。すべて途中出場であり、先の4-0で大勝したマラガ戦でも、後半64分にブライム・ディアスとの交代でピッチに入るなど、序列はまだ確立されていません。

マラガ戦後の会見中、モウリーニョ監督は隣にいたファーストチームの広報部長に『ねえ、ディオマンデを連れてくるのにいくら払ったんだっけ?』と真顔で問いかけるパフォーマンスを見せ、会場を沸かせました。

指揮官は彼について『焦らず少しずつ進む必要がある。3試合で20分、15分、30分といった具合にプレーを重ねているが、彼は謙虚で熱心に働き、学びたがっている。私やチームメイトのアドバイスにもよく耳を傾けており、これから間違いなく成長していく』と語り、過剰なプレッシャーから選手を守る姿勢を示しました。

この慎重なアプローチの背景には、フロントとの補強に関する思惑のズレもあります。モウリーニョ監督自身は右ウイングの補強を求めていませんでしたが、フロレンティーノ・ペレス会長が市場のスター獲得を熱望。バイエルンへ移籍したマイケル・オリーズの獲得に失敗した後、1億5000万ユーロを提示したフリアン・アルバレスも逃したことで、粘り強い交渉の末にライプツィヒからディオマンデを確保したという経緯があります。

モウリーニョ監督は『いくら支払ったかではなく、将来有望な若い選手として彼を見つめなければならない。通常、1億4000万ユーロといった巨額の話になると、すぐにでもチームを根底から変えてしまうような大活躍を期待されるが、彼のケースはそうではない。彼はまだ若すぎるが、信じられないポテンシャルを秘めている。落ち着いて、気楽にいこう』と語り、過去に6300万ユーロで獲得しながら期待と現実のズレからデビューに失敗し、現在はフィオレンティーナにレンタルされているフランコ・マスタントゥオーノの二の舞を避ける重要性を強調しました。また、リヨンへのレンタルから復帰したエンドリックも、ディオマンデの加入によって同様の厳しい現実に直面しています。

なお、マラガ戦の84分には、ディオマンデがペナルティエリア内でハンドを宣告され、一度は相手にPKが与えられる緊迫した場面がありました。しかし、ビデオ・アシスタント・レレフェリー(VAR)のダニエル・トゥルヒージョ・スアレス氏から主審のフアン・マルティネス・ムヌエラ氏へ『ペナルティ取り消しの可能性を検証するため、オンフィールドレビューを推奨する』との交信が入りました。

モニターの前に立った主審は映像を確認したのち、『よし、これはリュディガーだ。ディオマンデにヘディングでクリアしたのはリュディガーだ。よし、完璧だ。ペナルティを取り消す、ペナルティを取り消す』と話し、ハンドの判定を撤回しました。

これは今シーズンから導入された新しい審判マニュアルであるCARDルールの『ディフェンダーが体から腕を離していたとしても、味方選手や地面に当たって予期せぬ形でリバウンドしたボールが腕に触れた場合、戦術的影響がない限りハンドの反則とはしない』という基準が完璧に適用された形です。

モウリーニョ監督は今週、オフェンス面での戦術的なトレーニングにおいてディオマンデとマンツーマンで密に働きかけ、夏の難しい適応期を乗り越えるための特別プランを遂行しています。会見場を後にする際、監督は再びニヤリと笑いながら『1400万ユーロだったかな?』とジョークを言い残し、急激にインフレする現代の市場価値に囚われないよう釘を刺しました。(via SPORT / Mundo Deportivo)

バルダーノ氏がムバッペを大絶賛

今シーズン、すでに公式戦3試合で4ゴールをマークし、その驚異的な得点感覚を披露しているキリアン・ムバッペに対し、クラブのレジェンドであるホルヘ・バルダーノ氏が惜しみない称賛を送っています。

バルダーノ氏はテレビ番組内で、ムバッペについて『今が彼にとってこれまでのキャリアで最も素晴らしいスタートを切ったシーズンだ。マドリーでの1年目にヨーロッパ得点王、2年目にラ・リーガ得点王に輝いた彼に対して、これ以上のパフォーマンスを求めるのは酷というものだ』と熱弁を振るいました。

アルゼンチン出身のレジェンドは、自身がムバッペに完全に魅了されていることを告白し、そのプレースタイルを絶賛しました。バルダーノ氏は『今の彼は、年齢、自信、そして格のすべてにおいて、絶対的な全盛期を迎えている純血種のように見える』と語り、その肉体的な充実ぶりと精神的な成熟度を絶賛しています。

さらに、昨シーズンのレアル・マドリードが無冠に終わったことを理由に、ムバッペがバロンドールの受賞にふさわしくないとする世間の批判的な声に対し、バルダーノ氏は独自の鋭い見解で反論しました。

バルダーノ氏は『世間はタイトルを獲得できなかったと言うが、チームとしてのアイデンティティや機能性がまだ確立されていない未完成のチームにおいて、これだけのゴールを積み重ねることの方が、タイトルを掲げるチームで決めるよりもはるかに難しいことだ』と言い切り、ムバッペこそが今年のバロンドールを掲げる最有力候補であるべきだと強く主張しました。(via Mundo Deportivo / MARCA)

21歳DFハイスンの急成長

今シーズン、ジョゼ・モウリーニョ監督から全幅の信頼を勝ち取っている21歳のセンターバック、ディーン・ハイスンがその素晴らしいパフォーマンスでファンの心を掴んでいます。

ハイスンは昨シーズン、ボーンマスから5000万ユーロの移籍金で加入したものの、最初のシーズンは非常に不安定なものとなりました。シャビ・アロンソ監督のもとでスタメンとしてスタートしたものの徐々にパフォーマンスを落とし、続くアルベロア暫定監督のもとでは完全にベンチを温めるだけの存在に成り下がりました。この不調が響き、最終的にルイ・デ・ラ・フエンテ監督率いるスペイン代表のワールドカップメンバーからも落選するという、大きな失意を味わいました。

しかし、ハイスンはこの夏のプレシーズンを誰よりも精力的に過ごし、その努力が実を結びました。今シーズンから心機一転、背番号「4」を着用している彼は、驚くべきことに守護神のクルトワや大エースのムバッペと並び、開幕からの3試合ですべての時間をピッチ上で戦い抜いた唯一のフィールドプレーヤーとなっています。

大勝したマラガ戦の後、モウリーニョ監督は会見の場でハイスンへの賛辞を惜しみませんでした。監督は『ハイスンは一度、中盤のライン間を狙ったパスをミスしてしまったが、それ以外の局面ではデュエルやカバーリングにおいて圧倒的な強さを見せた。これこそが彼が進むべき正しい道だ。私は守備をしっかりと完遂するセンターバックを好む。その上で、もし顔がハンサムでボールの扱いも優れていれば完璧だが、まずは何よりも守備が第一。ハイスンはその点で素晴らしい成長を遂げている。彼の隣にいるリュディガーやコナテといった経験豊富な仲間たちも、彼の成長を大きく助けている』と語りました。

さらに、センターバックの理想像について『ディフェンダーが足元の技術を備え、後ろから丁寧にビルドアップする自信を持ち、通常はミッドフィルダーしか通せないようなライン間へのくさびのパスを入れる能力があるのは大歓迎だ。しかし、私にとって最も重要なのは、デュエルを制する力強さと、確実な安全性を提供してチーム全体に安心感を与えることだ』と付け加え、ハイスンがその要件を満たしつつあることを評価しました。

レアル・マドリードは、来る9月4日(金)に難所として知られるラ・カルトゥハで、過去数シーズンにわたり苦しめられてきたリアル・ベティスとのアウェイ戦を控えています。モウリーニョ監督がこの重要な一戦で、急成長中のハイスンを引き続きスタメン起用するのか、あるいはプレシーズンからまだ一度も実戦でコンビを組んでいないリュディガーとイブラヒマ・コナテの二大センターバックを初めてスタメンで並べるのか、その決断に大きな注目が集まっています。(via Mundo Deportivo)

モウリーニョ監督の驚くべき変貌

今シーズン、第2期政権をスタートさせたジョゼ・モウリーニョ監督が見せている「劇的な変化」が、現地スペインのメディアや有識者たちの間で大きな話題となっています。かつてヨーロッパ中を騒がせた好戦的で、常にトゲのある言葉を放っていたかつての面影は影を潜め、現在の彼は極めて穏やかで、言葉遣いも優しく、親しみやすさに満ち溢れた姿を保っています。

ラジオ番組の討論において、著名なジャーナリストであるフアンマ・カスターニョ氏はこのモウリーニョ監督の驚くべき変貌ぶりについて熱い分析を展開しました。番組内では、同乗するコメンテーターたちから現在の指揮官を『まるで愛らしいぬいぐるみのようだ』『本当に愛すべき好々爺』『周囲を照らす光の存在』などと半ば冗談を交えつつ表現されました。

これに対し、カスターニョ氏は一切ふざけることなく、真剣な口調で自身の立場を表明しました。カスターニョ氏は『私は今、心から彼を熱烈に支持している。自らをモウリーニョ主義者だと宣言する。なぜなら、今の彼の穏やかで品格のある振る舞いは、私の理想とする指揮官そのものだからだ』と語りました。

さらにカスターニョ氏は『最近のモウリーニョの発言や行動はすべて、非の打ち所がないほど完璧で、礼儀正しい。本当に今の彼には好感しか持てない』と続け、かつての激しい闘争を期待する一部のファンからは不満が出るかもしれないほど、この穏やかなキャラクターを全面的に擁護しました。

しかし、この平穏な関係がいつまで続くかについては、メディアの間でも疑問が残されています。カスターニョ氏自身も『この穏やかなモウリーニョが本当に本物かどうかは、チームが悪い時期に直面したときに証明されるだろう』と語り、敗戦や判定への不満が溜まった際に、あの激しい戦闘的な本性が再び目覚めるのではないかと、今後の行方を見守る構えを見せています。(via SPORT)

ラ・リーガ3試合で見る劇的変化

前監督の退任以降、2年連続の無冠に終わっていたレアル・マドリードにとって、今シーズンの開幕3連勝は単なる結果以上の大きな手応えをもたらしています。ジョゼ・モウリーニョ監督のもとで再スタートを切った新生チームは、スタッツやプレー内容において、昨季までとは見違えるほどの「7つの大きな劇的改善ポイント」を示しています。

第1に「クルトワ頼みの守備からの脱却」です。昨シーズンの開幕戦では、試合開始からわずか数秒で守護神ティボ・クルトワが命がけの超絶セーブを強いられてチームを救う展開でした。しかし今シーズン、クルトワはここまで3試合を戦ってセーブ数がわずか5回と、ごく標準的なスタッツに収まっています。かつてのようなキーパーの奇跡的なセーブに頼ることなく、組織的な守備でチームがしっかりと自立している証拠です。なお、マラガ戦で交代する際には、その安定したパフォーマンスにスタジアム全体からスタンディングオベーションが送られました。

第2に「ベリンガムの完全復活」です。昨季、前監督の解任直後にはサポーターから不本意なブーイングを浴びせられるなど苦しんだジュード・ベリンガムですが、モウリーニョ監督の就任により、3年前にスペインへ上陸した際の「ピッチのすべてを支配する万能選手」の姿を取り戻しました。2ゴールという数字以上に、他を圧倒する圧倒的なエネルギーと機動力でチームを引っ張っています。

第3に「ピッチ上に浸透する極限の要求水準」です。チームが大量リードしながらも、試合終盤にプレーのインテンシティを落とした際、ベリンガムがピッチ上で仲間を呼び止めて激しく怒り、お説教をした場面が象徴するように、勝利の先にある質を追求する雰囲気がチームに満ちています。

第4に「ベンチメンバーの熱いモチベーション」です。モウリーニョ監督は『ベンチの選手たちがやる気に満ちていればチームの推進力になるが、心が離れていれば大きな問題を引き起こす』と言い切り、守護神ルニンを除くすべての健全な選手にすでにプレー時間を与えています。その結果、エスパニョール戦でのカルロス・エスピーの劇的決勝ゴールや、マラガ戦終盤のアルダ・ギュレルのダメ押しゴールなど、途中出場の選手たちが早くも勝利に直結する仕事を成し遂げています。特にギュレルの台頭は、昨シーズンに彼がサイドバックとしての守備タスクを求められて前監督と衝突した件を考えれば、驚異的な序列の変化です。

第5に「バルベルデの本来の役割への回帰」です。昨シーズンは右サイドバックへのコンバートを命じられて不満を抱え、チャンピオンズリーグのマンチェスター・シティ戦で3得点を挙げた試合以外は輝きを欠いたフェデ・バルベルデですが、今季は新加入ベルナルド・シウバが守備時のカバーリングを巧みに担当することで、カマヴィンガと共に高い位置で自由を与えられ、中盤を支配する本来のダイナミックなダイナモとして完全に躍動しています。

第6に「右サイドバックの絶対的な質の向上」です。昨季はダニ・カルバハルの大怪外での離脱や、新加入のトレント・アレクサンダー=アーノルドの守備時の軽さが目立ち、このポジションは守備の崩壊原因となっていました。しかし今シーズンは、驚異的な身体能力と上下動を見せるデンゼル・ダムフリースと、圧倒的なキック精度と戦術眼を誇るアーノルドの両者が、右サイドで極めて質の高いパフォーマンスを維持しています。

第7に「左サイドバック問題の解決」です。昨季は誰を置いても安定しなかった左サイドですが、新加入のマルク・ククレジャがわずか数試合で完璧な適応を見せ、ディフェンスラインの左側から一切の不安を追い払うことに成功しました。サポーターはモウリーニョ監督こそがこのチームを再び常勝軍団に引き戻す最適な人物だと確信しており、サンティアゴ・ベルナベウの熱気は完全に復活しています。(via MARCA)

19歳MFセルヒオ・マルティネスが公式加入

レアル・マドリードは、ラシン・サンタンデールに所属していた19歳の逸材ミッドフィルダー、セルヒオ・マルティネスの獲得を正式に完了しました。今回の移籍は、契約書に設定されていた300万ユーロの契約解除金を、レアル・マドリード側が全額一括で支払う形で決着しました。

ラシンは公式発表の中で『レアル・マドリードとセルヒオ・マルティネスの移籍に関して合意に達した。マドリードのクラブは、選手とラシンの契約に定められた解除金の全額を一括で支払うことを約束し、これによりラレド出身の若き才能はクラブを離れることになった』と発表しました。

マルティネスは10歳のときにアレビンBへ加入して以来、実に9年間にわたってラシンのアカデミーで育ち、順調にステップアップを重ねてトップチームで15試合に出場。今シーズンは1部リーグへの昇格直後のデビュー戦で見事な初ゴールを決めるなど、その才能は高く評価されていました。

ラシンは彼との別れを惜しみ、SNS上で感動的なスライドショーや動画を公開して彼を祝福しました。公式メッセージでは『君が当クラブでどのように成長し、長年にわたり誇りを持ってエンブレムを守り続けてくれたかを、私たちは心から誇りに思っている。エル・サルディネロスタジアムは、いつでも君の家だ。新天地での成功を祈っている』と、温かいエールが送られました。

マルティネスはレアル・マドリードと2030年までの長期契約を結び、基本的にはJリーガーの育成機関でもあるBチーム「レアル・マドリード・カスティージャ」に籍を置くことになります。しかし同時に、トップチームの練習や遠征といったファーストチームの動向にも日常的に組み込まれる予定であり、ジョゼ・モウリーニョ監督のもとで指導を受ける機会も用意されています。

なお、彼が合流するカスティージャは、本日8月31日の21:15にアウェイのエスタディオ・デ・ピニージャで、テルエルとの今シーズン開幕戦を戦います。カスティージャを率いるフリアン・ロペス・デ・レルマ監督とセア監督の共同指揮体制は、今夏に多くの主力を放出する大規模なメンバー刷新を行いました。プレシーズンでは高い守備の強度を披露し、カルロス・ディエスやロベルト・マルティンといった若手が存在感を示して好成績を収めており、マルティネスの合流も含めて、新シーズンでの幸先良いスタートを目指しています。(via CD Teruel - Real Madrid Castilla: horario / MARCA / Mundo Deportivo)

ラ・ファブリカが世界へ挑戦

レアル・マドリードの下部組織「ラ・ファブリカ」の将来を担う若きスターたちが、本日より世界的な大舞台へ挑みます。アルフォンソ・ベレンゲル監督率いるレアル・マドリード・ジュベニールBは、本日8月31日よりアンダルシアのコルドバで開催される「ジュベニール・クラブワールドカップ」に参戦します。

初戦は本日月曜日の21:30、コルドバのホームスタジアムであるエスタディオ・エル・アルカンヘルで行われるコルドバ戦です。

この大会は、8月31日から9月9日までのわずか10日間に凝縮された超過密日程で行われます。レアル・マドリードのグループステージは、本日31日のコルドバ戦を皮切りに、明日火曜日の20:00からウルヴァーハンプトン戦、そして木曜日の20:00からパラナエンセ戦と、わずか4日間で3試合を消化しなければならない過酷なスケジュールです。その後、準々決勝から決勝までのノックアウトステージが9月5日から9日の期間で開催されます。

レアル・マドリードは、ジュベニールBの所属選手を中心としたサブ18のメンバーで世界制覇に挑みます。国内リーグ戦の開幕を前にしてこの高強度の世界大会に臨むことになり、ベレンゲル監督にとっても非常にチャレンジングな挑戦となります。

この世代のファブリカの至宝として知られるアルベルト・カステラウ、ラウル・アンドレイ、デル・ピノ、オマル・シャウイ、ゴルカ・アバスカ、アルバロ・リベラ、カルロス・サンチェスらが大会の主役となることが期待されています。

さらに今夏、アカデミーを強化するために獲得された新戦力の逸材たちも、この世界大会で白いユニフォームをお披露目します。アラベスから獲得したユースのスペイン代表左サイドバックであるビクトリー・オコリエ、デポルティーボから引き抜いた俊足ウインガーのラウル・レマ、そしてバレンシアから加入した同じく左サイドバックのウーゴ・ジネルの3人が、サポーターに初めてそのポテンシャルを示すことになります。

なお、残念ながらブガリン、アレックス・モラ、マテオ・ポソ、ルベン・ディエス、ハイロ・モリリャの5人の有望株は負傷のため今回の遠征メンバーから外れており、将来の去就が不透明となっているラファ・サレスも招集を見送られています。(via MARCA)

レジェンド・カルバハルの奇妙な現在地

レアル・マドリードで長年右サイドバックとして君臨し、数々の栄光を勝ち取ったダニ・カルバハル選手が、移籍市場の閉幕を前にして奇妙な「無所属」の状況を維持しています。

ラ・リーガの1部および2部クラブの今夏の選手登録期限は、明日9月1日の23:59に設定されており、この期限を過ぎると各クラブは2027年まで新たな選手補強・登録を行うことができなくなります。しかし、カルバハル選手にはこの期限に縛られない特別なルールが適用されます。

レアル・マドリードは今年5月18日、カルバハル選手との契約満了に伴い、13シーズンに及ぶ彼のマドリーでのキャリアに終止符を打つことを正式に発表しました。彼はマドリーのファーストチームで通算26個のタイトルを獲得しました。その内訳は、チャンピオンズリーグ優勝6回、クラブワールドカップ優勝6回、ヨーロッパスーパーカップ優勝5回、ラ・リーガ優勝4回、コパ・デル・レイ優勝2回、スーペルコパ・デ・エスパーニャ優勝4回という、クラブ史上最も成功したレジェンドの一人です。

6月1日の市場開幕以降、カルバハル選手は完全なフリーエージェントとして過ごしてきました。FIFAの「選手移籍に関するステータス規定」によると、市場閉幕より前に契約が満了、または双方合意のもとで契約解除となったプロ選手については、移籍市場の登録期間外であっても、いかなる時期でも新規のクラブへ登録・加入させることが可能であると定めされています。したがって、もし明日深夜までに新天地が決まらなかったとしても、彼はシーズン途中に自由にどこのクラブとも契約を結ぶことができます。

ただし、唯一の例外は欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する欧州カップ戦への登録です。カルバハル選手が新天地のクラブでチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、またはカンファレンスリーグに出場するためには、UEFAが定める登録期限である「9月2日(水)23:59」までにクラブとの契約を締結し、選手登録を完了させる必要があります。このUEFAの厳しい期限を超えた場合、彼は国内リーグ戦には出場できても、ヨーロッパの舞台に立つことはできなくなります。(via Mundo Deportivo)

幻に消えたジェズス獲得計画

現在、バルセロナへの電撃移籍が本日中にも正式発表されると見られているブラジル代表FWガブリエル・ジェズスですが、かつて彼がレアル・マドリードへ加入する一歩手前まで迫りながらも、予想だにしない「パスポートの壁」によって移籍が消滅していた歴史が明らかになりました。

2022年の夏、マンチェスター・シティからの退団を希望していたジェズスは、複数のビッグクラブに獲得の打診がなされていました。その中にはマドリードの2大クラブ(アトレティコとレアル)も含まれていました。アトレティコは獲得を見送りましたが、当時のレアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督はジェズスのプレースタイルを高く評価し、クラブのスカウト陣のレポートも極めて優秀であったため、獲得に向けて本格的に動き出していました。

しかし、その移籍は技術面や経済的な理由ではなく、当時のチーム事情による「EU圏外枠」の制限によって断念せざるを得ませんでした。

当時、ラ・リーガで認められている3枠のEU圏外枠は、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、エデル・ミリトンのブラジル人3選手によって完全に埋まっていました。彼ら3人は数年前からスペインのパスポート(二重国籍)を取得するための申請手続きを進めていたものの、官僚的な手続きが遅々として進まず、外国人枠に空きを作る見通しが立っていませんでした。そのため、マドリーはジェズスの選手登録が不可能であると判断し、獲得交渉から手を引きました。

歴史の皮肉なところは、ジェズスが獲得を諦めたマドリーをよそにアーセナルへの移籍を決定したわずか数ヶ月後の2022年9月、ヴィニシウスに念願のスペイン国籍が下り、その直後にはロドリゴとミリトンにもパスポートが発給された点です。あとわずか数ヶ月手続きが早ければ、ジェズスは白いユニフォームを着てベルナベウのピッチに立っていたはずでした。そんな彼が、数年の時を経て宿敵であるバルセロナの新しいフォワードとして加わろうとしている運命の巡り合わせに、現地も大きな関心を寄せています。(via Mundo Deportivo)

【本日の総括】

モウリーニョ監督のもとで素晴らしい連勝スタートを切ったレアル・マドリードですが、移籍市場の最終盤を迎え、若き才能の加入やレジェンドの去就、そしてピッチ内外での劇的な変化など、多くの注目トピックが渦巻いています。今シーズン、常勝軍団の復活に向けて、チーム全体の要求水準は極めて高く保たれており、今後の戦いから一瞬たりとも目が離せません。