運命の最終節エルチェ戦と1部残留条件
ジローナは土曜日の21時、本拠地モンティリビにてエルチェとの運命の最終戦に臨みます。現在1部リーグ残留を争っているジローナにとって、生き残るための条件は勝利のみという非常に厳しい状況です。対戦相手のエルチェは引き分け以上の結果で1部残留を完全に確定できる状況ですが、仮に敗れたとしても他会場の結果次第で残留の可能性は残されています。この決戦に向けて、エルチェ側からは約400人の熱狂的なサポーターがモンティリビへ駆けつける予定であり、スタジアムは異様な熱気に包まれることが予想されています。(via SPORT / MARCA)
クラブが呼びかける2020年の雪辱と街を挙げた総力戦
このエルチェ戦は単なる残留争いにとどまらず、ジローナにとって絶対に忘れられない過去の因縁を晴らす舞台でもあります。6年前の2020年8月、パンデミックの影響で無観客となったモンティリビでの昇格プレーオフ決勝において、ジローナは1部昇格の夢を目前で打ち砕かれました。当時のフランシスコ監督率いるジローナは試合を優位に進めており、クリスティアン・ストゥアーニが前半にゴールへ迫り、サム・サイスやボルハ・ガルシアが才能でチームを牽引していました。しかし61分にストゥアーニが退場処分を受けてから苦しい展開となり、最終的に96分にペレ・ミジャに決勝ゴールを奪われるという残酷な結末を迎えました。
クラブはこの未だに癒えていない過去の傷を、1部で生き残るための最大のモチベーションとして利用しています。決戦を前に、ファンを動員し集団としての復讐心を呼び起こすためのエモーショナルなビデオを公開しました。ビデオの冒頭には、当時の無観客のスタジアムや絶望して座り込む選手たち、そして失点シーンが収められています。クラブのメッセージは非常に力強いものであり、『あの時の決勝は11人の選手で戦ったが、今回の決勝はジローナの街全体で戦うのだ』と発信し、何度でも立ち上がるクラブのアイデンティティを示しながら総力戦を呼びかけています。バスの出迎えやスタジアムでの旗の配布など、当日は過去の痛みを書き換えるための特別な雰囲気が作られる予定です。(via Mundo Deportivo / SPORT)
ミチェル監督の去就と過酷な親子対決ドラマ
このエルチェ戦は、ジローナを率いるミチェル・サンチェス監督にとって非常に過酷なドラマを伴います。対戦相手のエルチェには、ミチェル監督の息子であるアレックス・サンチェスが所属しているためです。アレックスはエルチェのトップチームでデビューを果たし、直近のダービーマッチでも見事なアシストを記録しています。ミチェル監督は息子の応援に何度も練習場へ足を運んでいましたが、今回はピッチ外からとはいえ、自身のチームが降格するか、息子の所属するチームが降格の危機に瀕するかという残酷な親子対決に直面します。
さらに、チームを率いるミチェル監督自身の去就についても動きがあり、今シーズン限りでジローナの監督を退任する見込みとなっています。(via MARCA / SPORT)
テア・シュテーゲンの負傷離脱と来季レンタル延長の条件
ワールドカップでのドイツ代表スタメン出場を目指していたGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンは、1月にバルセロナから期限付き移籍でジローナへ加入しました。バルセロナではジョアン・ガルシアが正GKとして起用されることが明言されており、出場機会がない状況でした。シーズン序盤にはクラブとの激しい対立があり、会長の介入で事態が収拾されたという経緯もあったため、ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督へのアピールと出場時間を求めてジローナへの移籍を決断していました。
しかし不運なことに、ミチェル監督の下で出場したわずか2試合目で左脚のハムストリングを負傷し、手術を受ける事態となりました。結果としてワールドカップ出場の夢は絶たれ、ドイツ代表の招集メンバーからも外れています。現在はバルセロナの施設でリハビリを続けていますが、土曜日にはモンティリビのスタンドからチームメイトを応援する予定です。
来季について、テア・シュテーゲン本人はモンティリビでの環境に非常に居心地の良さを感じており、ジローナでのレンタル延長を選ぶ可能性があります。ただし、それが実現するためにはジローナが1部残留を果たすこと、そして退任が濃厚なミチェル監督の後任となる新監督の構想に含まれることが絶対条件となります。(via SPORT)
マジョルカの運命を握るジローナの勝敗
ジローナの最終戦の結果は、他クラブの運命も大きく左右します。現在、勝ち点39で19位に沈んでいるマジョルカ(マルティン・デミチェリス監督)は、自らが勝利した上で、ジローナがエルチェに勝利し、さらにヘタフェやレアル・ベティスもそれぞれ勝利するという条件が全て揃わなければ2部へ降格してしまいます。マジョルカの1部残留には、ジローナの勝利が不可欠な状況となっています。(via Mundo Deportivo)
アトレティコ所属選手の負傷回復に関する小ネタ
アトレティコ・マドリードに所属するジュリアーノ・シメオネは、過去のジローナ戦で打撲を負っていましたが、直近の練習を正常にこなし、負傷から完全に回復した模様です。最終戦でメンバー入りする見込みとなっています。(via ElDesmarque)
元所属選手ジョナサン・ソリアーノの回顧
バルセロナなどでもプレーした元所属選手のジョナサン・ソリアーノがメディアのインタビューに応じ、自身のサウジアラビアでのプレー経験を振り返る中でジローナへの移籍について言及しました。サウジアラビアのアル・ヒラルで不遇の時期を過ごした際、『求められていない場所にいたくなかったため、家であるジローナへ帰ることにした。帰りたいという強い思いがあり、クラブを離れて故郷へ戻ることが最善の選択だった』と語り、ジローナへの復帰が彼にとって大きな意味を持っていたことを明かしています。(via SPORT)
昨季レンタル加入していたダンジュマの現在
現在バレンシアに所属しているアルナウト・ダンジュマについて、彼は昨シーズンに期限付き移籍でジローナでプレーしていました。ジローナでは不安定なシーズンを過ごしていましたが、現在のバレンシアでも同様の苦境に立たされており、昨年9月を最後に8ヶ月以上もゴールから遠ざかるという不調に陥っています。(via ElDesmarque)
【本日の総括】
1部残留を懸けた運命のエルチェ戦は、2020年の昇格プレーオフの因縁、残酷な親子対決、ミチェル監督の去就、そしてテア・シュテーゲンの未来など、多くのドラマと感情が交錯するクラブ史上屈指の大一番となります。



