エムバペとアルベロア監督の全面対決とベルナベウでの大ブーイング

レアル・マドリードのキリアン・エムバペは、レアル・オビエド戦でスタメンを外れた後、ミックスゾーンで異例のロングインタビューを行い、アルベロア監督の采配に対する不満を包み隠さず口にした。エムバペは『今日プレーしなかったのは、監督から、マスタントゥオーノ、ヴィニシウス、ゴンサロに次ぐチームで4番目のFWだと言われたからだ。監督に聞いてくれ。私はスタメンで出るための100パーセントの準備ができていた』と爆弾発言を放った。

さらに、クラシコを欠場し、負傷中にパートナーとイタリアのサルデーニャ島へ旅行していたことでファンから大バッシングを浴びている件についても『クラシコに出られなくて残念だった。バルサとの対戦は大好きだし、いつもゴールを決めているから。ブーイング? 人々の怒っている時の意見を変えることはできないし、個人的に受け取る必要はない。レアル・マドリードの選手、私のような有名な選手の人生はこういうものだ。今夜誰も死なないし、勝てない時にブーイングされるのは普通のことだ』と意に介さない態度を見せた。イタリア旅行についても『マドリードにいなかったのはクラブの許可を得ていた。私だけじゃない。サッカー選手にとっては、理解するのではなく受け入れるべきことだ』と言い放ち、記者から「休暇だったのか?」と問われると『私が休暇だったかどうか、あなたには分からないはずだ。コンテキストも知らないのに意見を言うな』と反論した。

また、後半戦の失速についてシャビ・アロンソ前監督とアルベロア現監督を比較するような発言も残している。『シーズン序盤は良かったが、後半戦は全てを失った。プレーのアイデアや構造があったのに、それを失ってしまったのは非常に痛い。シャビ・アロンソとの関係は素晴らしい。彼は偉大な監督になるが、それは過去のことだ。アルベロアとは問題ないし、彼の哲学を受け入れ、ヴィニ、ゴンサロ、マスタントゥオーノより良くなるために働く。ちなみに彼の記者会見は見ない。家にはフランスのテレビしかなくて、スペインのテレビはないから』と語った。また、エムバペは試合の1時間前にフランス代表としてW杯メンバーに選出されたことを喜ぶSNS投稿を行っており、マドリディスタの怒りを買っていた。試合中もベンチでカルバハルと談笑したり、蚊を捕まえて爆笑したりと、緊張感のない態度を見せていた。後半69分にピッチに立つ際には、今シーズン最大の大ブーイングがスタジアムに響き渡ったが、エムバペは常に笑顔を絶やさず、VIP席にいた母親のファイザ・ラマリもブーイングを笑って受け流していた。

これに対し、会見に臨んだアルベロア監督はエムバペの発言を聞かされて驚きを隠せず、真っ向から反論した。『私にFWが4人いればいいのだが、4人のFWはいないし、そんな言葉は言っていない。彼は私をよく理解していなかったのだろう。私が彼を使わなければプレーできない。決めるのは私で、私が監督だ。』と一蹴。『4日前にベンチにも入れなかった選手が先発すべきではない。日曜日の試合では先発するだろう。私がこの椅子にいる限り、名前が何であろうと誰がプレーするかは私が決める。気に入ればそれでいいし、気に入らなければ次を待てばいい』と突き放した。さらに選手たちの態度についても『私は自分が彼らに与えてきたものを、選手たちに期待してはいない。彼らがどう考え、このレベルの選手たちの巨大なエゴがどういうものかは理解している。自分の良心は全くやましいところがない』と語り、チーム内の深刻な亀裂が浮き彫りとなった。

(via MARCA / SPORT / ElDesmarque / Mundo Deportivo / Estadio Deportivo)

フロレンティーノ・ペレス会長とファンの激しい口論、横断幕の撤去騒動

レアル・マドリードの混乱はピッチ内にとどまらず、フロレンティーノ・ペレス会長に向けられたファンの怒りが爆発した。ペレス会長が先日行った異例の記者会見で自己批判を全く行わなかったことが火に油を注ぎ、オビエド戦のスタジアム周辺にはウルトラスル(過激派ファン)によって「あなたの強いバルサを楽しんで」「破産したクラブ、誘拐されたクラブ、盗まれたクラブ... 近日公開」と書かれた横断幕が掲げられた。これはかつてペレス会長がソシオ集会で発した言葉を皮肉ったもので、側近のアナス・ラグラリを中傷するイラストも添えられていた。

試合開始直後のスタジアム内でも、南スタンドと北スタンドのコーナー付近で「フロレンティーノ、有罪」「フロレンティーノ、辞任しろ」という横断幕が掲げられた。しかし、クラブの民間警備員がすぐさま駆けつけ、横断幕を広げたファンから強引に奪い取った。この撤去作業中、警備員とファンの間で乱闘寸前の激しい小競り合いが発生し、スタジアムは異様な緊張感に包まれた。

さらに、VIP席に座っていたペレス会長自身が、すぐ下の席にいたファンと激しい口論に発展する事態が起きた。DAZNのカメラが捉えた映像では、会長が席から立ち上がり、手振りを交えながらファンに対して激昂している姿が明確に映し出されており、クラブのトップとファンが直接衝突する前代未聞の事態となった。一方で、スタジアム外の露店では「歴史上最高の会長」というスローガンがプリントされたフロレンティーノ・ペレスの顔入りマフラーが10ユーロで販売されているという奇妙な光景も見られた。

政治の場からもペレス会長への批判の声が上がっている。ポデモス党のイオネ・ベラーラ幹事長は、セビージャでの集会で『彼のすべての企業に重税を課し、国有化しなければならない。彼は誰もが彼のVIPボックスを通ってひざまずき、自分の命令に従うことに慣れきっている。この国で誰もそれほどの権力を持つべきではない』と痛烈に批判した。

次期会長選挙に向けてエンリケ・リケルメの出馬が噂されているが、リケルメの父親は『息子は真面目で働き者だが、出馬するかどうかは彼が決めることだ』と明言を避けた。また、ラファエル・ナダルがリケルメの対立候補や役員として会長選に関わるという噂が飛び交ったが、ナダル本人は博物館の再オープンの場で『リケルメとは良い関係だが、フロレンティーノには多大な敬意を持っている。私は今、アカデミーや財団の仕事で忙しく、会長選に関わるような時期でも状況でもない』と噂を完全に否定し、火消しに走った。

(via SPORT / Esport3 / MARCA / Mundo Deportivo / ElDesmarque)