アラベス戦のバジェカス開催が不可能に!マドリード州政府が仮処分申請を却下

ラージョ・バジェカーノがホーム開幕戦となるラ・リーガ第2節のデポルティボ・アラベス戦を本拠地エスタディオ・デ・バジェカスで行うために求めていた仮処分申請が、マドリード州政府によって却下されました。クラブは書類提出などを行い最後までバジェカスでの開催に望みをつなぎ、逆境の中で時間の限り交渉を続けていましたが、結果は無情にも却下となり、ホーム開幕戦を地元のバジェカス地区から遠く離れた別の場所で戦わざるを得ないことが正式に確定しました。(via ElDesmarque)

スタジアム閉鎖の真相となった重大な安全管理上の問題と監査レポートの詳細

スタジアム閉鎖の発端は、前年10月から開始されたスタジアムの技術監査にあります。この調査によって、スタジアムの防火システムや電気設備、非常用照明といった重要なインフラにおいて、極めて深刻な維持管理の怠慢と安全基準の大幅な不遵守が明らかになりました。これによりマドリード州政府はサポーターや選手の安全を確保できないと判断し、7月28日にスタジアムの使用許可を一時的に停止する措置を下しました。クラブは6月中に提出すべきだった報告書を慌てて提出し改善措置をアピールしたものの、政府側は依然として安全や衛生面での問題が根本的に解決されておらず、スタジアムを一般に開放できる段階にないとして、要請を拒絶しました。完全に問題を解消するには2カ月から6カ月程度の工事期間が必要と予測されています。(via Mundo Deportivo)

連日続けられるバジェカスのピッチ修繕と依然として課題が残る芝生の状態

インフラの問題に加え、バジェカスのピッチの芝生の状態も深刻な課題となっています。スタジアム内ではトラクターをはじめとする大型重機を導入した集中的なピッチ補修作業が連日行われており、直近の週末に降った雨による致命的な悪化こそ免れたものの、いまだに芝生が十分に生え揃っていない禿げた部分が各所に目立ち、懸命な治療が続けられています。アロヨ・デル・オリバル通りに置かれたゴミコンテナには、役立たずとなって剥がされた古い芝生が満杯になってあふれ出ている様子も確認されており、ピッチの回復に向けた苦闘の裏側を物語っています。(via MARCA)

レガネスのブタルケスタジアムでの代替開催決定とサポーターペニャによる一斉ボイコット表明

バジェカスが使用不可となったことを受け、8月20日(木)21:00に予定されているアラベス戦は、レガネスにあるエスタディオ・ムニシパル・デ・ブタルケで代替開催されることが決定しました。一時、ブルゴスのエスタディオ・エル・プランティオなども候補に挙がりましたが、距離の遠さとファンの反発を理由に見送られ、マドリード州政府の仲介もあり、レガネス側がブタルケの提供に同意しました。しかし、この決定はラージョの熱狂的なファンに強い拒絶反応を引き起こしています。サポーターペニャ連盟およびADRVプラットフォームは、バジェカス以外での主催試合には一切参加しないとするボイコット声明を発表し、『クラブをこの制度的危機から救い、年間シートホルダーとしての自分たちの権利を守るために、非常に難しいが決断した』と怒りをにじませ、ラウル・マルティン・プレサ会長率いるフロントの情報開示不足を痛烈に批判しています。(via SPORT)

今後の主催試合における開催地未定の危機とラシン戦・エスパニョール戦への懸念

レガネスとの間で結ばれたスタジアム使用合意は、あくまで今回の第2節アラベス戦の1試合に限定されています。しかし、バジェカスの補修には数カ月を要する見込みであるため、今後の主催試合の開催地は全くの白紙状態です。具体的には、9月5日に予定されているラシン・サンタンデール戦、そしてその次に控えるエスパニョール戦をどのスタジアムで行うべきか、クラブは全く目処を立てられていません。この行政面での敗北は、クラブに深刻な制度的混乱をもたらし、サポーター不在のまま放浪を余儀なくされる厳しい前途を予感させています。(via Estadio Deportivo)

ベニャット・サン・ホセ監督が語るホームスタジアム剥奪への葛藤とサポーターへの感謝

今季から就任したベニャット・サン・ホセ新監督は、ホームスタジアムが使えない異例の事態に心を痛めながらも、最後まで希望を捨てていませんでした。彼は公式会見で『バジェカスでプレーすることを願っているが、もし政府からの許可が得られない場合は、ファンが最も足を運びやすく、応援しやすいスタジアムを選んで移動するつもりだ。ヨーロッパ最大の地域であり、素晴らしい熱意を持つサポーターを抱えるこの街からスタジアムを奪うことは、あまりにも複雑で不条理なことだ』と語り、チームとサポーターの絆を強調していました。また、敗戦を喫したセビージャ戦の後には、キャプテンのオスカル・バレンティンも『自分たちのファンのことを考えると、この状況は精神的にも影響を及ぼしている。選手たちが何よりも望むのはバジェカスでプレーすること。一刻も早くすべてが解決され、ファンが安心して応援できる安全なスタジアムに戻ることを願っている』と述べ、選手たちの切実な思いを代弁しました。(via Estadio Deportivo)

議論百出!セビージャ戦で勝ち点を失う契機となった後半アディショナルタイムの劇的PK判定

サンチェス・ピスフアンで行われたセビージャとの開幕戦は、あまりにも劇的で物議を醸す幕切れとなりました。ラージョはアルバロ・ガルシアのゴールで先制したものの、その後に追いつかれ、さらに試合終了間際の後半アディショナルタイム97分に、エリア内でセビージャのロビー・ウレがフロリアン・ルジューヌのディフェンスで転倒。デ・ブルゴス・ベンゴエチェア主審がPKを宣告し、これをペケに決められて1-2で逆転負けを喫しました。この判定に対し、現場ではVARモニターでの確認を怠った主審への非難が殺到。指揮官ベニャット・サン・ホセは試合後に悔しさをにじませ、『もし主審がモニターでリプレイを一度でも直接確認しに行っていれば、絶対に判定を覆していただろう。なぜなら、映像を見る限り全く相手に触れていないからだ』と判定への不満をあらわにしました。(via Estadio Deportivo)

判定を巡る元審判たちの議論と二転三転した解説者の見解

この決勝ペナルティを巡る議論は、メディアや専門家の間でも白熱しました。著名な元審判イトゥラルデ・ゴンサレス氏は、試合中継の生放送で最初に映像を見た際、『フォワードが自らシミュレーションで倒れており、接触はない。VARが介入して主審に警告を促すべきで、シミュレーションをした攻撃選手にイエローカードを提示すべきだ』と強い語気で批判を展開していました。しかし、その後に超スローモーションや異なる角度からのテレビリプレイを何度も確認すると態度を一変させ、『接触はわずかだがあったかもしれない』と自身の発言を訂正しました。一方で、Mr Asubíoの名で知られる元審判のUxío Caamaño氏はSNS上でズームされた画像を提示し、『接触は非常に軽いものだが、攻撃選手が足を地面に着こうとした空中のタイミングであったため、十分にバランスを崩す要素になり得る。したがってこれは明確なペナルティだ』と主審の判定を擁護し、ネット上での大激論に火をつけました。(via Estadio Deportivo)

セビージャ戦先発イレブンの個別評価!先制ゴールを挙げたアルバロ・ガルシアから守備陣の健闘まで

開幕戦に出場した先発メンバーの個別の動きと詳細な採点は以下のようになっています。

守護神アウグスト・バタジャは、一度はPKと判定された場面がVAR介入によって取り消される幸運もありましたが、最終的に相手に2本のPKを決められてしまい、採点は5。

右サイドバックのアンドレイ・ラツは、ルーマニア代表らしいアグレッシブな長距離オーバーラップを繰り返し、右サイドから終始相手の脅威となり続け、採点6。

センターバックのフロリアン・ルジューヌは、空中戦で無類の強さを見せ、セビージャの攻撃陣に対して一切妥協のない対人守備を展開、強烈な遠距離シュートで相手を脅かしましたが、アディショナルタイムに痛恨のPKを献上してしまい、採点7。

本職ではないもののセンターバックの位置に入ったパテ・シスは、持ち前の高い打点とフィジカルの強さを生かしてエリア内を守り抜き、守備の安定に大いに貢献して採点6。

左サイドバックを務めたイバン・バジウは、チーム内の負傷者の穴を埋めるために不慣れな左サイドでの起用となりましたが、堅実な守備とシンプルな選択でミスを防ぎ、採点6。

中盤のゲームメーカーであるウナイ・ロペスは、ボールを支配した時間帯にチームの攻撃のリズムを作り出し、持ち前のパスセンスで前線の快速アタッカー陣を何度も走らせて採点6。

主将オスカル・バレンティンは、セビージャが攻勢を強めた時間帯に激しいディフェンスとカバーリングで中盤のフィルター役を務めましたが、終盤に体力の限界を迎え、採点5。

ホルヘ・デ・フルートスは、昨シーズンに見せたような躍動感がなく、相手キケ・サラスの退場を誘発したシーン以外では攻撃の連動性を欠き、採点4。

イシ・パラソンは、ヘディングから見事なゴールを奪ったものの直前のファン・イグレシアスに対する自身のファウルで得点を取り消され、全体としてエリア付近での影響力を示せず採点4。

先制点を奪ったアルバロ・ガルシアは、相手ディフェンスのミスを見逃さずに先制点を奪う高い集中力を見せた一方、守備時にはミゲル・シエラへのスライディングでPKを与えてしまい、明暗の分かれる内容で採点7。

ランディ・エンテカは、前線で身体を張ってボールをキープし周囲に配給するポストプレーで奮闘したものの、自らペナルティエリア内に侵入してフィニッシュに絡む仕事ができず、採点5。(via ElDesmarque)

途中交代メンバーのパフォーマンス詳細と敗戦に直結した手痛いミス

試合の趨勢を左右する後半に投入された交代選手の評価です。

前線に入ったセルヒオ・カメホは、オリンピック金メダリストとしての運動量を生かし、左サイドのアルバロ・ガルシアの守備を助けるために広範囲を奔走し、採点5。

同じく攻撃陣のアレマンは、味方からの良いサポートやパスに恵まれず孤立しがちで、セビージャの強力な守備陣に抑え込まれる時間が長く、採点5。

フラン・ペレスは、終盤にチームが攻撃の枚数を必要とした局面でピッチに送り込まれましたが、期待されたような違いを生み出すことができず、採点4。

守備の補強として投入されたペラヨ・フェルナンデスは、セビージャの猛攻に耐えるためのブロック形成に加わり、限られた時間の中で最低限の守備強度を提供して採点5。

しかし、最も致命的だったのはペドロ・ディアスでした。試合終盤の最も緊迫した局面で、相手のプレッシャーを受け自陣での痛恨のパスミスを犯してしまい、これがセビージャの決定的なカウンターを誘発。最終的にルジューヌのPK献上と決勝点へと繋がってしまい、チームの勝ち点1を失う戦犯となり、採点4。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

ラージョ・バジェカーノは、ピッチ外では本拠地バジェカスの安全インフラ不備による閉鎖処分が覆らず、アラベス戦を他チームのスタジアムであるブタルケで戦わざるを得ないという深刻な経営危機に直面しています。サポーター団体のボイコット声明など、クラブとファンの間に深い亀裂が入る中、ピッチ内でもセビージャとの開幕戦で試合終了間際の疑惑のPKに沈み、痛恨の逆転負けを喫しました。新指揮官ベニャット・サン・ホセのもと、チームが一丸となってこの組織的な大嵐を乗り越えられるか、真価が問われています。