激化する会長選挙戦
会長選挙が目前に迫る中、現会長のフロレンティーノ・ペレスと挑戦者エンリケ・リケルメの対立が激しさを増しています。リケルメは、フロレンティーノが再選されればクラブは売却されてしまうと警告し、さらにバルセロナが経営難に陥っていた時期に4億ユーロの融資を行って彼らを助け、ネグレイラ事件を隠蔽したと痛烈に批判しました。『ネグレイラに支払われたのはバルサを有利にするためで、マドリードはタイトルを奪われた。フロレンティーノは常にUEFAやFIFAのせいにばかりしているが、彼がバルサを強大化させたのだ』と主張しています。また、選挙人名簿が提供されず、フロレンティーノの投票用紙だけがソシオに送られている状況を不公平だと嘆き、郵便投票の安全性にも疑問を呈しました。
リケルメは自身の公約として、クラブのレジェンドであるラウル・ゴンサレス・ブランコをスポーツディレクターに任命すると発表しました。さらに、中盤の要としてスペイン代表のロドリをすでに確保していると明言し、冗談交じりに『偉大なストライカー、ダニ・グイサを獲得する』とも語っています。
これに対し、フロレンティーノ・ペレス陣営も黙ってはいません。クラブ売却の噂をビデオメッセージで完全に否定し、『クラブを100%子会社化して最大5%を投資家に売却する構想は、無節操な取締役会によってクラブが破産し、1ユーロで乗っ取られるのを防ぐための防衛策だ。決定権は一切渡さないし、これは民営化の逆でソシオに経済的所有権を与えるものだ』と反論しました。さらに、バルデベバスやベルナベウ周辺に巨大な横断幕を設置し、『未来には、すでにそれを現実にした人物が必要だ』『成し遂げるべき歴史はまだたくさんある』というスローガンとともに、過去のチャンピオンズリーグ優勝都市の名前を掲げて実績をアピールしています。ソシオへの還元策として、『Dueño(オーナー)』のロゴが入った非売品の特製ユニフォーム『Socia』を毎年全ソシオにプレゼントするという前代未聞の公約も打ち出しました。
選挙管理委員会もこの騒動に介入し、リケルメの主張に対して公式声明を発表しました。名簿はどの候補者にも渡しておらず、手続きは直接説明済みであり、投票の監視員も配置可能であるとして、リケルメの不満を完全に否定し、選挙プロセスへの敬意を求めています。
周囲の反応も様々です。クラブのレジェンドであるイケル・カシージャスは、ラウルのスポーツディレクター就任の可能性について『彼は100%マドリディスタであり、クラブのためになるなら素晴らしいことだ。彼が立候補を決めたなら、深く考えた結果だろう』と歓迎しつつ、自身はどちらの陣営からも誘いを受けておらず、一人のソシオとして状況を見守っていると語りました。一方、熱狂的なマドリディスタとして知られるテレビタレントのキコ・マタモロスは、バルセロナのクリニックで顎の肉を削ぎ落とす美容整形手術を受けた直後のベッドから、リケルメを激しく非難しました。『リケルメは過去の総会の時に15歳だったと嘘をついているが、本当は19歳だった。クロップやハーランドを連れてくるという話も全部嘘だ。彼の選挙プログラムは嘘で塗り固められている』と語り、フロレンティーノへの支持を明確にしています。 (via SPORT) (via ElDesmarque) (via AS) (via Mundo Deportivo) (via MARCA) (via Esport3)
新監督人事
カルロ・アンチェロッティ、シャビ・アロンソ、そしてアルバロ・アルベロアと短期間で監督交代が続いたベンチの新たな主として、フロレンティーノ・ペレスが再選を果たした場合には、ジョゼ・モウリーニョが新監督に就任することで既に合意に達しています。モウリーニョは若手への投資だけでなく、チームを立て直すための即戦力の補強を強く要求しています。
一方、エンリケ・リケルメはモウリーニョの就任を真っ向から否定しました。『彼は偉大な監督だが、今はマドリードの価値観やDNAに合っていない。レジェンドたちを組み込んだプロジェクトが必要だ』と語り、日曜日までに独自の新監督候補を発表すると約束しています。その候補者は現在どこかのチームを率いている人物だと明かされました。リケルメ陣営の候補としては、アーセナルをプレミアリーグ優勝とチャンピオンズリーグ準優勝に導いたミケル・アルテタの名前が挙がっていますが、本人は過酷なシーズンの後に休養を望んでいると語っています。他にもコモへの残留を示唆しているセスク・ファブレガスや、ポルトガル代表を指揮するロベルト・マルティネスも候補とされていますが、マルティネスはマドリード就任の可能性について沈黙を貫いています。 (via SPORT) (via MARCA)
夏の移籍市場(獲得編)
フロレンティーノ・ペレスが再選された場合、すぐに実行される即戦力補強として、2人のディフェンダーの獲得がすでに合意に達しています。
1人目はリヴァプールとの契約が満了し、フリーエージェントとなるフランス代表DFイブラヒマ・コナテです。サウジアラビアからの巨額のオファーを断り、2030年までの4年契約、年俸1200万ユーロ(ネット換算)、契約金2000万ユーロという条件で合意しました。今季はプレミアリーグやチャンピオンズリーグなどで51試合に出場して2ゴールを記録し、負傷離脱もほとんどなく、モウリーニョが求める強靭なフィジカルと経験を兼ね備えています。
2人目はインテルのオランダ代表DFデンゼル・ダンフリースです。長年貢献したダニ・カルバハルが退団し、後釜として期待されたトレント・アレクサンダー=アーノルドが不調に陥っているため、右サイドバックのテコ入れとしてモウリーニョが獲得にGOサインを出しました。契約解除金が2000万ユーロから2500万ユーロという現在の市場では破格の安さに設定されており、交渉はスムーズに進みました。30歳のダンフリースはインテルでの5シーズンで207試合に出場し、27ゴール28アシストを記録。今季は足首の怪我で4ヶ月離脱したものの、28試合で5ゴール2アシストの成績を残しています。
中盤の補強としては、リヴァプールに所属する27歳のアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターに強い関心を示しており、アトレティコ・マドリードと激しい争奪戦を展開しています。市場価値は約8000万ユーロとされていますが、フロレンティーノが勝利すれば本格的な獲得に動く予定です。また、契約満了が迫っているアントニオ・リュディガーとの契約延長交渉は非常に順調に進んでおり、守備の要として残留する見込みです。チェルシーのエンソ・フェルナンデスにも関心を持っていますが、チェルシーが1億4000万ユーロという非常に高い評価額を設定しているため、獲得は困難と見られています。
若手選手に関しては、ニコ・パスとエンドリッキがチームに合流する予定であり、エンドリッキはマドリードに残留してプレーを続ける方針です。また、ベンフィカで今季後半戦に8ゴール4アシストを記録し、そのうち2ゴールをマドリードから奪ったノルウェーの若手アンドレアス・シェルデルップも注目されています。一方で、ジローナのU-14で傑出した活躍を見せた14歳の天才MFエンソ・ペレスの獲得に動き、バルデベバスに連れて行くべく熱心に働きかけましたが、最終的に彼はバルセロナへの復帰を選び、マドリードは未来のスター候補を逃してしまいました。 (via ElDesmarque) (via SPORT) (via MARCA) (via AS) (via Mundo Deportivo)
夏の移籍市場(放出・失敗編)
昨夏の移籍市場で総額1億8570万ユーロという巨額を投じて獲得した4人の若手選手が、全員それぞれの国のワールドカップ代表メンバーから落選するという異例の事態が発生し、この大型投資は完全に暗礁に乗り上げています。即戦力としてのインパクトは皆無であったと厳しく批判されています。
イングランド代表のトレント・アレクサンダー=アーノルドは、マドリードでのパフォーマンスが控えめであったことや度重なる怪我の影響で、トーマス・トゥヘル監督の構想から外れてしまいました。スペイン代表のディーン・フイセンは、加入前はルイス・デ・ラ・フエンテ監督から大きな期待を寄せられていましたが、マドリードでの1年目は継続性がなく不安定なプレーに終始し、代表落ちとなりました。
アルゼンチンの至宝と期待されたフランコ・マスタントゥオーノも、マドリードでは期待を大きく裏切り出番を得られず、ワールドカップのメンバーから外れました。早くも古巣のリーベル・プレートが彼をレンタルで呼び戻すための接触を開始しており、適応に失敗した彼は環境を変える必要に迫られています。さらに、左サイドバックとして加入したアルバロ・カレラスも、スペイン代表の層の厚さに阻まれただけでなく、クラブでのアピール不足が響いて代表入りを逃しました。 (via SPORT) (via ElDesmarque)
W杯2026関連
間もなく開幕するワールドカップにおいて、レアル・マドリードからは合計10名の選手が各国の代表として参戦します。フランス代表のオーレリアン・チュアメニとキリアン・ムバッペ、ベルギー代表のティボ・クルトワ、ドイツ代表のアントニオ・リュディガー、オーストリア代表のデビッド・アラバ、イングランド代表のジュード・ベリンガム、ウルグアイ代表のフェデ・バルベルデ、トルコ代表のアルダ・ギュレル、ブラジル代表のヴィニシウス・ジュニオール、そしてモロッコ代表のブラヒム・ディアスです。しかし、クラブの長い歴史の中で初めて、スペイン代表のワールドカップメンバーにレアル・マドリードの選手が一人も選ばれないという事態となり、リケルメ候補はこの現状を『スペイン人選手がいないのは心が痛む』と嘆いています。
親善試合ではマドリードの選手たちが輝きを放ちました。モロッコ代表のブラヒム・ディアスはマダガスカル戦に後半35分から途中出場し、わずかな時間で圧倒的な存在感を見せました。ポストを直撃する強烈なシュートを放ち、そのこぼれ球をアユブ・エル・カービが押し込んでチームの4点目を生み出しました。ウルグアイ代表のフェデ・バルベルデは、これまで着用していた15番から、マドリードで背負っているのと同じ背番号「8」に変更してワールドカップのピッチに立ちます。
そして、ブラジル代表監督としてワールドカップに挑むカルロ・アンチェロッティは、アメリカへ出発する前に孫たちから『おじいちゃん、W杯での幸運を祈っています。大好きだよ。スペインとフランスに勝たなきゃいけない。僕たちのために6度目の優勝を持ち帰ってね』という心温まるビデオメッセージを受け取り、堪えきれずに涙を流しました。ブラジル代表を乗せた飛行機は、出発時に消防車から放水を受けるという独自の洗礼の儀式を受け、大舞台へと旅立ちました。 (via SPORT) (via ElDesmarque) (via Esport3) (via Mundo Deportivo) (via AS) (via MARCA)
OB・関係者の動き
現役を引退し、現在はサイクリングやワインを楽しみ、子供たちの送迎をするなど穏やかな生活を送っているエデン・アザールが、驚きのキャンペーンを打ち出しました。ワールドカップの開幕に合わせて、ベルギーのファストフードチェーン「Quick」から、自身の名前を冠した特製ハンバーガー「The Eden」を発売したのです。ベルギー代表時代に交代を命じられた後、試合中にもかかわらずハンバーガーを食べて出場停止処分を受けたという有名な逸話を逆手に取った、ユーモア溢れる企画です。ビーフ、チキン、フィッシュの3種類が用意され、溶けたチェダーチーズやフライドオニオン、アンダルシア風ソースが絶妙に組み合わされています。このハンバーガーの売上の一部は、ベルギー国内のスポーツ施設の改修や若手育成のために寄付されるという、レジェンドにふさわしい素晴らしい取り組みとなっています。
ティボ・クルトワはピッチ外でもビジネスの才能を発揮しています。自身が共同設立したスポーツ投資プラットフォーム「NXTPLAY」を通じて、自身がプロデビューを飾った古巣であるベルギーのKRCヘンクの少数株主となりました。『ここで僕の物語が始まった。家に帰ってきた気分だ』と喜びを語り、すでに投資しているフランスのル・マンやスペインのエストレマドゥーラに続き、サッカークラブへの投資ネットワークを拡大しています。
また、かつてレアル・マドリードで指揮を執ったフレン・ロペテギは、カタール代表の監督として今回のワールドカップの舞台に挑みます。 (via SPORT) (via MARCA)
【本日の総括】
フロレンティーノとリケルメによる会長選挙戦が過熱し、ラウルのSD就任やモウリーニョの監督復帰など両陣営の構想が激しくぶつかり合っています。移籍市場ではコナテやダンフリースの獲得が進む一方、昨夏の巨額投資が失敗に終わったことが浮き彫りになりました。W杯に挑む10名の選手たちやアンチェロッティ監督の涙など、マドリードに関わるすべての人々の情熱が世界中で交錯しています。
