RCDマジョルカ
今シーズンLALIGA Hypermotionでの戦いを控えるマジョルカは、昨季リーグで抜群の存在感を発揮した20歳のカタルーニャ出身ウイング、ヤン・ビルヒリ(Jan Virgili)をベルギーのクラブ・ブルッヘへ完全移籍で失うことになりました。ブルッヘは彼の契約解除金である1200万ユーロを満額支払いました。マジョルカはそのうち60%の720万ユーロを受け取り、残り40%の480万ユーロは前所属元のバルセロナに支払われます。サポーターはホームスタジアムのソン・モイシュで『ビルヒリ、残って』と合唱して引き留めを訴えていましたが、彼はチャンピオンズリーグ出場というステップを選択しました。ビルヒリは昨季31試合に出場(先発19試合)して2ゴールを挙げ、卓越したドリブルとプレースタイルでサポーターを魅了しました。
クラブはビルヒリの代役として、レアル・サラゴサに所属するアドリアン・リソ(Adrián Liso)の獲得交渉を進めています。サラゴサは当初500万ユーロを求めていましたが、マジョルカは300万ユーロに加え、将来の再売却時のパーセンテージをサラゴサに残す形、あるいは買い取りオプション付き期限付き移籍を提案しています。選手自身も1部所属のクラブへの移籍でなければ、2部所属の中ではマジョルカのみを検討する意向です。
また、アンドラから移籍金なしで獲得したものの、現在負傷中のFWジョセップ・セルダ(Josep Cerdà)が2030年までの契約で合意しており、彼が復帰するまではアントニウ・ロカ(Antoniu Roca)が左ウイングを務めます。プレシーズン最終戦は、ドイツのSVエルフェアスベルクと対戦します。右SBには、ミゲル・カラタユ(Miguel Calatayud)がマテウ・ジャウメ(Mateu Jaume)を押し退けて先発起用される見通しで、守護神にはアルナウ・テナス(Arnau Tenas)が構想されています。 (via SPORT)
カディスCF
カディスは新たなシーズンに向けて、サポーターとの距離を極限まで縮める革新的な「街頭プレゼンテーション」を敢行しました。市内の異なる広場やストリートに新加入選手17人を3つのグループに分けて連れ出し、ファンからの質問を受け付けたり、即席のサイン会や子供たちとのミニゲームを行いました。
火曜日はウラディス(Vladys)、イボン・サンチェス(Ibon Sánchez)、ダミアン・ロドリゲス(Damián Rodríguez)が登場。水曜日はコルデロ(Cordero)、ケナン(Kenan)、ベニャト(Beñat)、木曜日はジョキン・エズキエタ(Jokin Ezkieta)、ハビ・カストロ(Javi Castro)、イゼタ(Izeta)がファンと直接交流しました。新加入のイゼタは「目標は何か」と問われ、『犠牲の精神』と定義し、『どこに位置するかは分からないが、願わくば1位になりたい』と大きな抱負を語りました。セルタからローン移籍したダミアン・ロドリゲスは、古巣セルタとの対戦に向けて『勝ちに行く』と力強く意欲を語りました。
クリスティアン・セプティエン(Christian Septién)会長は、公式に『1年から3年以内でのプリメーラへの復帰』を表明しました。現在、クラブはハビ・モンテーロ(Javi Montero)の獲得に向けて交渉を進めており、イケル・レシオ(Iker Recio)をセウタへ期限付き移籍させる交渉も並行して進めています。なお、獲得リストに載っていたアレックス・フォレス(Álex Forés)の獲得は実現しませんでした。 (via Estadio Deportivo)
コルドバCF
コルドバはプレシーズン最後のテストマッチとなったアルメリア戦で0-4と完敗を喫しました。前半はイバン・アニア(Iván Ania)監督のプラン通りに機能し、相手を押し込む時間もありましたが、後半に入ると守備が崩壊し、失点を重ねました。夏のプレシーズン成績は、2勝(カディス、ハエン)、2分(エルチェ、オーランド・パイレーツ)、2敗(セビージャ、アルメリア)となりました。
最大の課題は、前線の得点力不足です。現在チームにいる4名のフォワード(エノル・ロドリゲス、イバイ・サンス、ディエゴ・ペルカン、ビクトル・サンチェス)のうち、ビクトル・サンチェスがハエン戦で2ゴールを挙げたのみで、残りの3名はプレシーズンを通じて無得点に終わりました。サリム・エル・ジェバリやアディルソン・メンデスの負傷離脱、ケビン・メディナのコンディション不良から、本職以外のポジションでのプレーを余儀なくされている背景もありますが、決定力不足は深刻です。クラブのフロントは、移籍市場で実績のある本職のストライカーの獲得を目指して市場を探索しています。テオ・ジダンは1年の契約延長に合意したものの、プレシーズンでは十分なアピールができませんでした。
さらに、新加入のDF陣、ファン・グティエレス(Juan Gutiérrez)とルベン・アルベス(Rubén Alves)のセンターバックコンビ、ダニ・タセンデ(Dani Tasende)とエゴイツ・ムニョス(Egoitz Muñoz)の両サイドバックは好印象を残している一方、右SBを争っていたハコボ・マルティ(Jacobo Martí)が靭帯と半月板の断裂という重傷を負い、長期離脱となった。このためアルバラン(Albarrán)が右SBの代役を務めます。アルメリア戦でディエゴ・ブリ(Diego Bri)を左SBとして起用しましたが、そのスペースを徹底的に攻略されました。 (via SPORT)
CDカステリョン
カステリョンは、アリカンテ市杯(XXX Trofeo Ciudad de Alicante)でエルクレスと120分の死闘の末に0-0でPK戦に突入、5-4で勝利して優勝しました。PK戦では双方が冷静に沈める中、エルクレスのGalvañがパネンカを試みるもクロスバーを直撃、カステリョンの守護神マティス・ブラジッチ(Matis Blazic、手首の負傷から復帰)が好セーブを見せました。優勝したものの、熱帯夜と遅い時間の開催だったため、アルベルト・ヒメネスキャプテンがアリカンテ市長からトロフィーを受け取った瞬間、スタンドには観客が誰一人残っていないシュールな状況での戴冠となりました。
プレシーズン最終戦としてレバンテと対戦します。スタメンはマティス、メロット, アルカサール、アルベルト、シエンラ、バーリ、アルバロ・マルティン、ラウル・サンチェス、イニゴ・コルドバ、ヤコブセン、カマラ。
一方、オーストラリア代表としてワールドカップに出場したウイングのアウェル・マビル(Awer Mabil)が、メルボルン・シティへ完全移籍しました。 (via SPORT)
レバンテUD
プレシーズン最終戦でカステリョンと対戦するレバンテは、前戦でヴィジャレアルに0-1で敗れたものの、チームはミッドフィルダーのケルヴィン・アリアガ(Kervin Arriaga)や守護神マシュー・ライアン(Mathew Ryan)のコンディション調整、新加入のベルギー人アタッカー、ヤニス・ムスアイ(Yanis Musuayi)の適応を進めています。ディフェンダーのウナイ・エルゲサバル(Unai Elgezabal、33歳)はエイバルへ復帰となりました。 (via MARCA)
レアル_バリャドリード
マジョルカの開幕戦の対戦相手であるバリャドリードは、アルゼンチン人GKルカス・ラバグニーノ(Lucas Lavagnino)の獲得に向け、リバー・プレートとの事務手続きが完了次第、公式発表を行う予定です。すでにバリャドリードに到着しており、アセベスと守護神の座を争うことになります。
エスパニョールから退団を告げられたDFミゲル・ルビオ(Miguel Rubio)の獲得に向けて交渉中ですが、未だ合意には達していません。
新加入のイェライ・カバンソン(Yeray Cabanzón)とアレックス・バルボア(Álex Balboa)の入団会見が行われ、カバンソンはラシンからの移籍を『最高の場所を選んだ。大きなステップだ』と語り、バルボアはラ・ルーゴからの契約違反クレームに対し『自分はフットボールに集中する』と代理人に一任していることを明かしました。 (via Estadio Deportivo)
レーシング_サンタンデール
レーシング・サンタンデールは、アラーベスとのプレシーズンマッチ「トロフェオ_ナンド_ヨス」で1-1(PK戦で7-8で敗退)となりました。マティージャのオウンゴールで先制されたものの、シベラ退場後の数的優位の中、カナーレスのアシストからビジャリブレに同点弾を許しました。
新加入のブラジル人DFペドロ・フェリペ(Pedro Felipe、22歳、ユヴェントスから獲得、4年契約)とセルヒオ・カナーレス(Sergio Canales)が先発出場。
去就が不透明なサリナス(Salinas)とプエルタ(Puerta)にも出場機会が与えられました。サリナス(Jorge Salinas、19歳)については、バルセロナが獲得を狙って約600万ユーロを提示していますが、SDのチェマ・アラゴン(Chema Aragón)は『1600万ユーロの契約解除金を満額支払わない限り、放出するつもりはない』と強気な姿勢を示しています。エスパニョールからパブロ・ラモン(Pablo Ramón)を完全移籍で獲得(買い戻しオプション付き、4年契約)し、ウイングのスレイマン・カマラ(Suleiman Cámara、24歳)がスロヴァン・ブラチスラヴァに完全移籍となりました。 (via Mundo Deportivo)
ジローナFC
今シーズン2部(セグンダ・ディビシオン)を戦うジローナは、プレシーズンマッチでサバデルと2-2の引き分けに終わりました。Jastinのミドルシュートで先制。後半にPKをVanatが沈めて2-1としたが、デビッド・ロペスが2枚目の警告で退場。後半アディショナルタイムに被弾し、勝ちを逃しました。
しかし、負傷により長期離脱していたヤセル・アスプリーヤ(Yaser Asprilla)が7ヶ月ぶりに実戦復帰しました。
また、元ジローナの象徴ペレ・ポンス(Pere Pons)がサバデルの選手としてスタジアムに復帰し、ファンから大歓声を受けました。
左SBのペプ・チャバリア(Pep Chavarría、28歳)がロンドンのチェルシーに移籍した(移籍金およびメディカルチェック通過済み)。これに伴い、後釜としてアレックス・モレノ(Álex Moreno)の獲得を模索しています。 (via Esport3)
CEサバデル
ジローナと2-2の引き分けに持ち込んだサバデルは、ヘナール・フォルネス(Genar Fornés)が同点ゴール。後半終了間際にシャビ・モレノ(Xavi Moreno)のクロスからロドリゲス・エスクデロ(Rodrigo Escudero)がヘディングで値千金の同点ゴール(プレシーズン3得点目)を挙げました。監督はフェラン・コスタ(Ferran Costa)。
アルメリアからDFエドガル・ゴンサレス(Edgar González、31歳)を1年間のローンで獲得し、守備陣の補強に成功しています。 (via Esport3)
レアル_オビエド
オビエドは、カタルーニャ出身のウイング、エスタニス・ペドローラ(Estanis Pedrola、23歳)をサンプドリアから90万ユーロで完全移籍にて獲得しました。契約は2028年まで。バルサが50%の再販売条項を持っていましたが、今回の金額が300万ユーロを下回るため、バルサへの分配金は発生しません。
ウイングのイリアス・チャイラ(Ilyas Chaira)がデポルティボとのプレシーズンマッチで肩を脱臼し、手術を余儀なくされました。復帰まで2〜3ヶ月を要するため、今夏の他クラブへの移籍交渉は完全に停止となりました。
アタッカー陣では、昨季バルサBへローン移籍していた Víctor Mingo がクルトゥラル・レオネサへ期限付き移籍することが決定的。Joaquín Delgadoにもセグンダのサラゴサやエストリル(ポルトガル)から関心が寄せられています。エジプト代表としてワールドカップを戦ったハイスム・ハッサン(Haissem Hassan)の売却交渉を進めており、巨額の売却益を見込んでいます。
ジュリアン・カレロ監督は『最後の1ピースとして、エスパニョールのマルコス・フェルナンデス(Marcos Fernández、23歳、昨季セウタで14ゴール)を狙っている。彼の契約解除金200万ユーロは破格だ。しかしモンチ(モンチSD、もしくはエスパニョール側)が、給与を倍増させて解除金を800万ユーロに跳ね上げる契約オプションを行使して、獲得を妨害しようとしている』と懸念を示しました。 (via ElDesmarque)
アスレティック_ビルバオB
アスレティック・クラブとオサスナの間で、カデテ(下部組織)の逸材DFセルヒオ・ヌイ(Sergio Nui) of 契約を巡る法的紛争が発生しました。オサスナは両親の署名入り契約(2028年まで)があると主張、アスレティックは16歳未満のプロ契約禁止に基づきフリーだと主張しています。RFEFの裁定待ちで、ヌイは今夏のオサスナの練習をボイコットしている状態です。 (via ElDesmarque)
セルタ_デ_ヴィゴB
セルタ・デ・ヴィゴのBチーム(フィリアル)は、ポルトガルのパソス・デ・フェレイラから、17歳のギニアビサウ代表FWウラディミール・シウバ(Vladimir Silva)を買い取りオプション付きローンで獲得しました。スピードと1対1に優れたアタッカーとして、今シーズンの2部での起爆剤として期待されています。 (via ElDesmarque)
SDエイバル
エイバルは、オスカー・カラスコ(Óscar Carrasco)の退団が正式に発表されました。
また、レバンテから経験豊富なセンターバックのウナイ・エルゲサバル(Unai Elgezabal、33歳)が復帰しました。
カステリョン出身の23歳MFアンヘル・トロンチョ(Ángel Troncho)が退団。昨季はアモレビエタとアレナス・クルブへ期限付き移籍していました。 (via MARCA)
UDアルメリア
プレシーズンでコルドバに4-0で快勝。ルイス・ミゲル_ラミス監督のもと、ディオゴ・ブリを左SBとして機能させ、相手の右サイドを攻略。
DFエドガル・ゴンサレスをサバデルに期限付き移籍で放出した。
一方、中盤の要であったセネガル代表MFディオン・ロピ(Dion Lopy、24歳)が、サウジアラビアのアル・イテハドへ完全移籍となり、主軸が流出することになりました。 (via ElDesmarque)
グラナダCF
アルジェリア代表GKルカ・ジダン(Luca Zidane)がグラナダCFとの契約を双方合意の上で解除し、レガネスにフリーで加入しました。ルカはW杯で3試合に先発出場した実績を持ち、グラナダにとっては高給取りのルカの退団により、深刻な財政難を緩和することができました。 (via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
LALIGA Hypermotionは新シーズン開幕に向け、主力選手の海外移籍や若手カンテラの去就問題、さらには重傷による長期離脱など、ピッチ外の急激な動きが活発化しています。マジョルカやオビエドなどの有力クラブが主力や有望株を巡る争奪戦に直面する中、2部リーグ特有の激しい人員整理と戦力再編が開幕直前の勢力図を大きく揺るがしています。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
プレシーズン最終盤、各クラブの戦術的試行錯誤が顕著です。特にアルメリアがコルドバ戦で見せた変則左SBの起用は、相手の守備ブロックを崩す有効な手段として機能しました。一方で、コルドバのハコボ離脱やオビエドのチャイラ負傷など、配置の要を欠く事態が戦術プランの再構築を強いています。開幕直前は、個の能力に依存せず、いかに負傷者や移籍による穴を組織的な立ち位置の工夫で埋められるかが、序盤戦の勝敗を分ける鍵となるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
カディスが敢行した街頭プレゼンテーションは、降格後のクラブがサポーターとの絆を再構築しようとする象徴的な動きです。1年から3年以内の1部復帰という明確な目標を掲げ、ファンを巻き込む姿勢は、クラブの温度感を高める上で非常に重要です。一方で、グラナダの財政難によるルカ・ジダンの契約解除や、レーシング・サンタンデールの強気な違約金設定など、クラブの経営状況が現場の編成に直結する厳しい現実も浮き彫りになっています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
移籍市場は、契約解除金の支払いや再売却条項を巡る駆け引きが激化しています。マジョルカのビルヒリ放出は1200万ユーロの満額支払いが決め手となりましたが、代役候補リソの交渉では再売却時のパーセンテージを絡めるなど、各クラブとも将来の利益を考慮した編成に知恵を絞っています。また、アスレティック・ビルバオBとオサスナの契約紛争に見られるように、若手選手の囲い込みを巡る法的リスクも無視できない要素となってきました。