テルジッチ新監督の就任と来季の課題

エルネスト・バルベルデ監督の最後の指揮となった5月23日のベルナベウでのレアル・マドリード戦での敗北をもって、アスレティック・ビルバオは欧州カップ戦の出場権を逃してシーズンを終えました。来季からはエディン・テルジッチ新監督が2028年6月30日までの契約で指揮を執ります。ジョン・ウリアルテ会長とミケル・ゴンサレスSDによるシーズン総括会見、およびテルジッチ監督の就任会見が近く予定されています。

テルジッチ監督の最初の課題は、欧州カップ戦への復帰とチームの競争力回復です。今季はリーグで最多の19敗を記録し、ホームのサン・マメスでも公式戦10敗(リーグ7敗、CL2敗、国王杯1敗)を喫しました。終盤の12ポイント中1ポイントしか取れないなど安定感に欠けたシーズンでした。さらに、主力選手の負傷(ジェライの10ヶ月欠場、ニコ・ウィリアムスの恥骨炎、ラポルテの2ヶ月欠場、ビビアン、足の指の関節炎を抱えたベレンゲル、エギルス、プラドス、マロアンの半月板手術)も大きく響きました。

今後はサンセトやイニャキ・ウィリアムスの復調、出場過多だったミケル・ハウレギサルの回復、そして好調なガラレタの維持が鍵となります。また、36歳で契約満了を迎えるユーリ・ベルチチェとは契約延長の交渉中です。彼がいなくなれば、経験不足のアダマに頼らざるを得ず、イニゴ・レクエが現役引退を発表したため、左サイドバックは深刻な問題となります。(via Estadio Deportivo)

パブロ・オルバイス、レサマでの継続を熟考

バルベルデ監督のスタッフとしてトップチームの個人指導やアシスタントコーチを務めてきたパブロ・オルバイスが、レサマでの継続について熟考しています。テルジッチ新監督のスタッフが就任することに伴い、クラブから提示された新たな役職に納得していない模様です。すでにバルベルデの第2監督ホン・アスピアソ、フィジカルコーチのルイス・プリエト、アナリストのアルベルト・イグレシアスはクラブを去っています。オルバイスは新たな挑戦を求めて別の道を探す可能性もあります。(via AS)

2030年W杯、サン・マメスとアノエタの共同開催案

バスク地方の各機関(ビルバオとサン・セバスティアンの市議会、ビスカヤとギプスコアの県議会、バスク州政府、そしてアスレティックとレアル・ソシエダ)は、2030年ワールドカップの開催地として、サン・マメスとアノエタの2つのスタジアムを使用した単一の「バスク開催地」案をFIFAに公式に提出しました。グループステージでサン・マメスとアノエタでそれぞれ2試合ずつ開催する予算案を提示しています。(via AS)

スペイン代表とニコ・ウィリアムスの状況

北中米ワールドカップに向けたスペイン代表のメンバーに、アスレティックからウナイ・シモン、アイメリク・ラポルテ、ニコ・ウィリアムスが選出されました。

ニコ・ウィリアムスについて、クラブOBのフェルナンド・ジョレンテが言及しています。ニコは今季、恥骨炎などの筋肉トラブルで2ヶ月離脱するなど怪我に苦しみましたが、アラベス戦での2ゴールでチームの1部残留を確定させる活躍を見せました。ジョレンテは『ニコは一年中怪我をしていて継続性がなかったけれど、しっかり回復して100%の状態でワールドカップのサプライズになってほしい』と期待を寄せています。ただし、ニコ自身は15日のカーボベルデとの初戦には間に合わないだろうと見通しを語っています。ジョレンテはスペイン代表を優勝候補に挙げ、『決勝はスペイン対ブラジルになるだろう。彼らは一時代を築くレベルにある。デ・ラ・フエンテ監督が若手の才能を最大限に引き出している。ユーロの時もプレッシャーがなく、友達とプレーしているようだった。自分たちが優勝した2010年を思い出すと鳥肌が立つ』と語りました。(via AS, ElDesmarque)

ウナイ・シモンのPK実績と代表での決意

スペイン代表の守護神ウナイ・シモンは、PKストップにおいて圧倒的な数字を残しています。今季リーグ戦では、マジョルカのムリキとオサスナのブディミルというPKのスペシャリストのシュートをセーブし、昨年の代表戦でもエムバペのPKを止めています。シモン自身は会見で『PK戦はどれだけ準備しても宝くじのようなもの。確実なものはなく、方向を読んで、当たれば止めるようにするだけ』と謙虚に語りました。

また、代表でポジションを争うダビド・ラヤがCL決勝で敗れたことについて『彼が落ち込んでいるのを見た。素晴らしいシーズンの最後を飾ることができたはずだから。でも彼には来シーズンまたチャンスがある』と労い、恩師であるルイス・エンリケ監督のCL優勝については『PSGのためではなく、ルイス・エンリケのためにとても嬉しく思う。僕をデビューさせてくれ、すごく影響を受けた監督だから』と喜びを表現しました。代表のサッカースタイルについては『僕らが盛り上げないといけない。ボールを楽しむチームで、みんな僕らのプレーに共感してくれている』と自信を見せています。(via Estadio Deportivo)

レンタル組の躍動と将来:ペイオ・カナレスの昇格貢献

ラシン・サンタンデールにレンタル移籍していたペイオ・カナレスが大活躍を見せました。最終節のカディス戦(4-1)では、左足で先制ゴールを決め、右足で2点目をアシストするなど、チームの2部優勝と14年ぶりの1部昇格に大きく貢献しました。85分に交代する際には、スタジアムから「ペイオ残ってくれ」という大合唱を受けました。ラシンの監督も『彼がもたらしてくれるものは知っていたが、一番驚いたのはその若さにしての成熟度と安定感だ。私の短い指導者キャリアの中で最もレベルの高い選手の1人。素晴らしい未来が待っているし、選手としても人間としても素晴らしい』と大絶賛しています。

ラシンは引き留めを望んでいますが、カナレスはビルバオに復帰し、テルジッチ新監督にアピールする予定です。今季6ゴール8アシストを記録した21歳のMFは、豊富な運動量と両足の技術を持ち、ガラレタ、プラドス、ハウレギサル、レゴ、ベスガらとの熾烈な中盤のポジション争いに挑むことになります。

その他、カステリョンにレンタル中のベニャト・ゲレナバレナも昇格プレーオフを戦っています。右サイドバックでもプレーできるポリバレントさを見せており、テルジッチ監督の構想に入る可能性があります。一方、アンドラにレンタルされていたアインゲル・オラバリエタは2部残留を果たして復帰、ミランデスにレンタルされていたイケル・バレラは残念ながら1部RFEFへ降格となりました。(via ElDesmarque, Estadio Deportivo)

若手選手の去就:エデル・ガルシアとアインゲル・オラバリエタ

テルジッチ監督とクラブは、今後のチーム作りにおいて2人の若手選手の将来について決断を下そうとしています。

1人目はエデル・ガルシア。ビルバオ・アスレティックで良いシーズンを送り、バルベルデ監督の下で1部デビューを果たした彼は、2029年6月までの契約を持っています。ミケル・ゴンサレスSDは彼のさらなる成長を促すため、2部クラブへのレンタル移籍を検討しており、すでに複数のクラブから問い合わせが来ています。

2人目はアインゲル・オラバリエタ。アンドラでのレンタル期間中に28試合出場1ゴールの結果を残しました。彼も2029年までの契約があり、再レンタルの可能性もありますが、プレシーズンでテルジッチ監督のテストを受ける機会が与えられる可能性も残されています。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

新監督エディン・テルジッチを迎えるアスレティック・ビルバオは、来季のチーム再建に向けて動き出しています。レンタル先で大きな結果を残したペイオ・カナレスらの復帰や若手選手の去就が注目される中、代表でもウナイ・シモンやニコ・ウィリアムスがW杯に向けて決意を新たにしています。