ラ・リーガ開幕戦に向けたジンクス打破への挑戦
今週金曜日にラ・カルトゥハ・スタジアムでレアル・ベティスとの開幕戦に臨むレアル・ソシエダですが、チームはラ・リーガの初戦において極めて不名誉なジンクスを抱えています。
ソシエダは過去3シーズンの開幕戦において一度も勝利を挙げることができておらず、過去7シーズンでわずか1勝、過去12シーズンまで遡ってもわずか3勝(5引き分け4敗)という極めて悪い開幕成績を記録しています。
昨シーズンは敵地メスタージャでバレンシアと1-1で引き分け、その前シーズンはホームのアノエタでラージョ・バジェカーノに1-2で手痛い黒星、さらにその前年もジローナと1-1で引き分けるなど、特にホームでの取りこぼしが周囲に深い落胆を与えてきました。
今回の敵地ラ・カルトゥハは、コパ・デル・レイの決勝で劇的な優勝を飾り、サポーターにとって永遠に語り継がれる記念碑的なスタジアムです。しかし、プレシーズンでの度重なる敗戦、補強の決定的な遅れ、相次ぐ怪我人の発生により、周囲の興奮は例年と比べて非常に冷え切っているのが現状です。この暗雲を振り払うためにも、何としても白星でスタートを切りたいところです。(via MARCA)
久保建英の完全復活への誓いと開幕スタメン抜擢の背景
過去2シーズンにおいて本来の輝きを見せられず、昨夏に取り沙汰されていたバイエルン・ミュンヘンなどの欧州メガクラブの獲得リストから名前が消える形となった久保建英。しかし、彼に対する周囲の期待やチーム内での絶対的なポテンシャルは依然として失われていません。
この開幕を前に、最大のライバルと目されていたゴンサロ・ゲデスが負傷により開幕戦を欠場することが決定しました。このチーム事情に伴い、久保が右ウイングとしてベティスとの開幕戦でスタメン起用されることが確定しました。逆サイドにはアンデル・バレネチェアが配置され、リーグ屈指のスピードとテクニックを誇る破壊的な両翼がピッチに降臨します。
久保の今夏は、非常に変則的かつ困難な挑戦から始まりました。ワールドカップ終了後にチームに一番乗りで合流したものの、ワールドカップ中のオランダ戦で左膝を痛めた影響により、プレシーズン中のウルヴァーハンプトン戦やアストン・ヴィラ戦を欠場。その後、医療スタッフの慎重なケアのもとで段階的にピッチへと戻ってきました。
チーム最終テストとなったチェルシー戦(1-3で敗北)では、右サイドからかつての「キレ」を感じさせる鋭い打開を連発。ペナルティエリア内に侵入して放った放物線のシュートが相手守護神にブロックされたものの、そのこぼれ球がアランブルの同点ゴールへと繋がり、自らがゲームの勝敗を分ける絶対的なゲームチェンジャーであることを改めて証明しました。
現在もフィジカルコンディションが完璧ではないことはチーム内部でも認識されていますが、チームは彼を緊急に必要としています。これまでにソシエダで公式戦164試合に出場し25ゴールをマークしてきた久保ですが、彼に求められているのはゴール数そのものではなく、相手の組織を無効化する圧倒的な打開力(デシキリブリオ)です。
ペレグリーニ・マタラッツォ監督(Rino)は、久保に対してシーズンを通じた「高い一貫性」を求めています。昨シーズンはマタラッツォ監督のもとで4月4日まで3ヶ月近く負傷離脱し、戻ってきた段階ではスケジュールが短く、チームの不調も相まって十分なアピールが叶いませんでした。だからこそ、今シーズンの開幕スタメンという大きな試練とチャンスを前に、久保は最高の自分を取り戻し、チームをヨーロッパ、そしてコパ・デル・レイの夢へと導くという強い意志を燃やしています。(via Mundo Deportivo)
ナイフ・アゲルドの電撃破談とマタラッツォ監督との対立の真相
今夏最初の補強として、オリンピック・マルセイユからの獲得がほぼ確実視されていたモロッコ代表センターバック、ナイフ・アゲルドの移籍が、最終合意直前で突如として破談に終わりました。
クラブ間での移籍手続きは完全に合意し、懸念されていたメディカルチェックも問題なく完了していたものの、マタラッツォ監督と選手本人の間で交わされた「ピッチ復帰へのプラン(プロトコル)」のズレが原因で取引が崩壊しました。
アゲルドは自身のSNSを通じて、サポーターに向けてその詳細な真相を説明しました。アゲルドは『監督と面談し、自分が抱える負傷から万全に回復するためのリハビリプロトコルについて直接話をしました。私は自らの身体を守り、今シーズンすべてをトップパフォーマンスで戦い抜くために、段階的に出場時間を増やす段階的復帰が必要だと訴えましたが、指揮官は私を今すぐ、開幕戦から100%の状態で起用したいと考えていました。私は彼のそのプロとしての決断を全面的に尊重します。これは私のワガママや、レアル・ソシエダに対する不敬などでは決してありません。ただ自らの身体を守るための、責任あるプロとしての決断だったのです』と語り、双方の誠実な話し合いの結果であることを強調しました。(via ElDesmarque, Mundo Deportivo)
移籍市場最終盤におけるディフェンダー補強の緊急事態と浮上した3人の獲得候補
アゲルドの電撃的な破談を受け、スポーツディレクターのエリック・ブレトスは、開幕戦を前に中央守備陣を早急に構築するという極めて重大な緊急任務に直面しています。
現在、ソシエダの補強リストの最上位に名前が挙げられているのは、ラディスラフ・クレイチとナタン・ゼゼの二人ですが、ここにきてアルゼンチンから新たな候補者が浮上しました。
現地のジャーナリストらによると、ソシエダはアルゼンチンの名門リバー・プレートに所属する22歳の左利きセンターバック、ラウタロ・リベロの獲得に強い関心を示し、交渉を打診しています。リベロは2029年6月までの契約を残しており、アトレティコ・マドリードも彼の動向を注視していましたが、アトレティコがクティ・ロメロを獲得したことで争奪戦から撤退したため、ソシエダへの移籍への道が急速に開かれました。
しかし、開幕戦までに新たなディフェンダーの登録を完了させることは極めて難しく、マタラッツォ監督は非常に不安定なディフェンスラインを抱えたまま、開幕戦を迎えることになります。(via ElDesmarque)
ハビ・ロペスのフェイエノールト移籍と新戦力ゼロで進む冷徹な人員整理
レアル・ソシエダは、24歳のサイドバックであるハビ・ロペスが、オランダのフェイエノールトへ1年間の期限付き移籍をすることで合意したと正式に発表しました。
このレンタル契約には700万ユーロ(約12億円)の買い取りオプションが付帯しているほか、選手がオランダで一定以上の出場時間(あるいは試合数)に達した場合には自動的に買い取り義務が発生し、逆に出場時間が極めて少なかった場合にはフェイエノールト側がソシエダにペナルティ(違約金)を支払うという、非常に綿密な出場保証条項が盛り込まれています。
ハビ・ロペスは2年前にアラベスから650万ユーロで獲得された期待のタレントでしたが、ソシエダではマタラッツォ監督のシステムに適応できず、昨季は Oviedo へレンタル移籍していました。現在、左サイドバックのポジションにはセルヒオ・ゴメスが不動の存在として君臨しており、アイヘン・ムニョスも残留の意向を示しているため、ハビ・ロペスには構想上の居場所が残されていませんでした。
今夏のソシエダの市場における動きは冷徹そのものです。ブライス・メンデス(コロンバス・クルーへの売却)、カルロス・フェルナンデス(ミランデス)、ミケル・ロドリゲス(アラベス)に続き、ハビ・ロペスは今夏4人目の退団選手となりました。信じられないことに、開幕週を迎えた現在も「新たな補強選手はゼロ」という極めて慎重かつ沈黙を貫くフロントの姿勢に対し、サポーターからは大きな不安の声が上がっています。(via Mundo Deportivo)
プレシーズン4連敗と主力オヤルサバルの調整遅れがもたらす深刻な懸念
ソシエダが抱える最も大きな懸念材料が、プレシーズンを通じて露呈したチーム全体の仕上がりの遅さと結果の悪さです。
チームは今夏のプレシーズンにおいて、ケルンとの2試合、トゥールーズ戦、そしてチェルシー戦(1-3で敗北)を含め、なんと4連敗をキセいして全日程を終えました。チェルシー戦ではアランブルのゴールで一矢報いたものの、シャビ・アロンソ監督率いるチェルシー(3-1、親善試合)の前に終始圧倒されました。
さらに、チームのエースであり精神的支柱であるミケル・オヤルサバルは、代表活動の影響でチームへの合流が最も遅く、十分なプレシーズントレーニングを積めておらず、開幕戦のベティス戦に先発できるコンディションには程遠い状態です。マタラッツォ監督は攻撃の柱を欠いた状態で、非常にタフな開幕戦を迎えることになります。(via ElDesmarque)
元所属選手ルベン・パルドが語るエース・オヤルサバルの計り知れない価値とソシエダへの愛
ソシエダの下部組織カンテラ出身で、現在はキプロスのクラブで新たな挑戦を開始している元ソシエダのMFルベン・パルドが、かつて共に戦ったミケル・オヤルサバルの計り知れない価値についてインタビューで熱く語りました。
バルセロナが前線の補強としてオヤルサバルをリストアップしていた噂について尋ねられたパルドは、『ミケルは間違いなく、世界のどのトップクラブであってもすぐに適応して素晴らしいプレーを披露できるだけの圧倒的な実力を持っています。もちろん、バルセロナでも彼は主役になれるでしょう。しかし何よりも、彼はレアル・ソシエダというクラブを、そしてサン・セバスティアンの街を心から愛しています。彼のような世界的な名手が、愛着のある我が家に留まり、チームを牽引し続けてくれていることは、ソシエダにとってこの上ない幸運であり、財産に他ありません』と語り、オヤルサバルの強烈なクラブ愛とワールドクラスの能力を絶賛しました。(via SPORT)
【本日の総括】
今シーズンのレアル・ソシエダは、プレシーズン4連敗の苦境、アゲルドの電撃破談、さらには新戦力補強が未だゼロという極めて重苦しい空気の中で開幕戦を迎えます。しかし、ゲデスの欠場により右サイドでスタメンに抜擢される久保建英の完全復活への強い決意や、元同僚パルドから世界基準と絶賛されたエース・オヤルサバルの存在は、チームにとって最大の希望の光です。因縁のラ・カルトゥハで難敵ベティスを下し、長年の「開幕戦のジンクス」を打ち破れるか、マタラッツォ体制の真価が試される一戦となります。
