開幕ベティス戦での手痛い1-0敗戦劇、守備のコンパクトさは示すも決定力不足に沈む

レアル・ソシエダの新しいラ・リーガ2026/27シーズンが、アウェイの地セビージャで幕を開けました。金曜日の夜、本拠地デ・ラ・カルトゥハにおいて強豪レアル・ベティスと対戦した開幕戦は、惜しくも0-1での黒星スタートとなりました。8月のうだるような夏の夜にもかかわらず、スタジアムには59,490人もの大観衆が詰めかけ、熱気に満ちていました。

昨シーズンにリーグワーストクラスの61失点を喫し、プレシーズン中にも守備の脆さが大きな懸念材料となっていたソシエダ。これを受け、マタラッツォ監督は今夏の最重要課題として取り組んできた「守備の安定化と秩序」をピッチで体現すべく、これまでのアグレッシブなハイプレスを封印し、自陣近くに1-4-4-2のコンパクトな守備ブロックを形成する手堅い戦術を採用しました。

試合開始直後の前半1分、ベティスのアントニーに右サイドを破られ、中央へ低いクロスを供給される決定的なピンチを迎えましたが、リケルメの放ったボレーシュートを守備陣が決死のブロックで防ぎ、あわや失点という大ピンチを切り抜けました。その後も、22分にはカウンターから決定的な局面を作られたものの、アントニーのシュートは力なく、守備陣が最後まで高い集中力を維持して前半を0-0のクリーンシートで終えました。

しかし、後半に入ると試合が動き、62分に一瞬の守備の乱れから痛恨の失点を喫しました。ベティスがボールを回収した流れから、前線のクチョ・エルナンデスがマークを外してエリア内左側へ極上のアシストパスを配給。そこに素晴らしいタイミングで走り込んだリケルメに、左足のダイレクトボレーを叩き込まれて先制を許しました。

そこからソシエダはリスクを冒して攻撃に転じ、交代でオヤルサバルや Marchalを投入して相手を自陣に押し込みました。後半68分には、エリア内に侵入したルカ・スチッチが鋭い zurdazo(左足シュート)を放ちましたが、これは無情にもポストを直撃。さらに82分にはオシュカルソンが決定的なチャンスを迎えましたが、相手GKバジェスの見事なセーブに防がれ、最終盤のアディショナルタイムに Marchalが上げた素晴らしいクロスに合わせたオシュカルソンのヘディングシュートも、ベティスのナタンによる必死のクリアに阻まれ、最後までゴールネットを揺らすことができませんでした。

試合のスタッツを振り返ると、期待値(xG)はベティスの1.06に対し、ソシエダは1.40を記録。内容や決定機の多さでは十分に引き分け以上に値するパフォーマンスを示したものの、冷酷な決定力の差に泣いて勝ち点0という悔しい結末となりました。この敗戦により、ソシエダは昨シーズン終盤からのリーグ戦における未勝利記録が9試合連続へと伸びる結果となっています。(via Mundo Deportivo / via DiarioVasco)

日本のエース・久保建英の起用法と現地メディアの評価

攻撃の要として右ウイングで先発出場した久保建英ですが、この日は持ち前の圧倒的な打開力や仕掛けが鳴りを潜め、フラストレーションの溜まる試合内容となりました。

プレシーズン後半に負った違和感からコンディションが100%になりきっていなかった影響に加え、チーム全体が守備最優先の戦術をとっていたため、久保は下がってディフェンスを強力にサポートせざるを得ませんでした。対面したベティスの超強力な左サイドバック、フラン・ガルシアの積極的な攻撃参加を封じるために懸命なアップダウンを繰り返し、守備面での大きな犠牲とタフネスを発揮しました。

攻撃の見せ場としては、前半にエリア近くで3人のディフェンダーに囲まれる極限状況の中で、美しい「クロケッタ(ダブルタッチ)」を披露して一瞬で2人のマークを引き剥がした場面が挙げられますが、カバーに入った3人目のディフェンダーの壁に阻まれ、シュートまで持ち込むことはできませんでした。

後半に入り、チームが攻撃へとギアを上げようとした矢先の57分、キャプテンのミケル・オヤルサバルと交代してピッチを退きました。現地メディアの論評では、コンディション不良による攻撃への貢献度の低下が指摘される一方で、戦術的なタスクをきっちりとこなす高いプロ意識は好評価を得ており、今後のコンディション向上とともに本来の仕掛けの破壊力が戻ることに強い期待が寄せられています。(via DiarioVasco / via Mundo Deportivo)

決定機を逸したオシュカルソンの葛藤とマタラッツォ監督が掛けた温かい言葉

開幕戦で前線の基準点として奮闘したものの、勝敗を決定づける2つの信じられない決定機を外してしまい、深く落胆しているのがオルリ・オシュカルソンです。

前半、中盤でのパスカットからヤンゲル・エレーラが送った極上のロングスルーパスに完璧に抜け出し、相手GKバジェスとの一対一の局面を迎えましたが、放った意図の弱いループシュートはバーの上を超えてしまいました。さらに後半82分、オヤルサバルが8枚のディフェンダーの間を縫うようにして配給した芸術的なスルーパスから、エリア内の中央で完全にフリーとなってボレーシュートを放ちましたが、これも相手GKバジェスの正面を突くセーブに阻まれました。

試合終了のホイッスルが鳴り響いた瞬間、頭を抱えてピッチに座り込み、どん底まで落ち込んでいたアイスランド人FWのもとへ、マタラッツォ監督は一目散に駆け寄り、力強くハグをして声をかけました。

指揮官は記者会見の場においても、この若きエース候補に以下のような温かい言葉を掛けて全面的に彼を擁護しました。

『オルリはフォワードだから、ゴールを決められる日もあれば、そうでない日もある。今日のチャンスを外したことを、これ以上深く思い悩む必要は全くない。ただ頭を上げて前を向き、このまま自分のやるべきことをやり続けるんだ。次のゲームでも、必ず今日と同じように素晴らしい機会が訪れるはずで、その時は彼なら間違いなく決めてくれるだろう』

また、試合の敗因を彼の個人の責任に帰することを強く拒否し、チームの戦いぶりに手応えを示しています。

『今日の私たちはしっかりと競い合いましたし、ゲーム内容からしても敗北に値するものではなかった。決定機を外した場面もそうだが、まだまだ改善すべきディテールはある。前半は試合をよくコントロールできたが、簡単なボールロストが多く、もっとチャンスを作りたかった。ただ、守備面はコンパクトであり、チームとしてポジティブな要素を数多く引き出せたと思っている』 (via ElDesmarque / via DiarioVasco / via Mundo Deportivo)

最高の輝きを放ったヤンゲル・エレーラの完全復活と背番号21へのリセット

敗戦という暗い影が落ちる開幕戦の中で、最もまばゆい光を放ち、文句なしのパフォーマンスで公式MVP級の評価を獲得したのがヤンゲル・エレーラです。

エレーラは背番号をかつての「12」から「21」へと心機一転して変更。昨シーズンはソレオ(ふくらはぎ)などの相次ぐ筋肉系の負傷により、公式戦わずか12試合、526分の出場にとどまるという非常に悔しい不完全燃焼に終わっていました。しかし、今夏は徹底したコンディション調整によりプレシーズンのメニューを1日も離脱することなく完璧に消化。指揮官も『ヤンゲルは今、肉体的に人生で最も安定しており、素晴らしい状態にある』と太鼓判を押してダブルピボーテの核としてスタメンに抜擢しました。

エレーラは72分間の出場の中で、ピッチを広くカバーして驚異の「7つのボール回収(robos)」を記録。ボールロストはわずかに7回にとどめ、さらに驚くべきことにパス成功率93%(自陣で30/31、敵陣で13/15)をマーク。ロングパスも4本中3本を通し、オシュカルソンの決定機を演出したボールハントからの見事な縦スルーパスなど、攻撃のスイッチ役としても完璧に機能しました。

エレーラは試合後のロングインタビューにおいて、自身の確固たる手応えと強いリベンジ精神を熱く告白しています。

『ベティスのようなChampions Leagueに出場する高いクオリティの相手に対し、アウェイの地でこれほどレベルの高いゲームができたことには自信を持っています。1失点はしたものの、守備はグループとして以前に比べて格段にソリッドで、よく組織されていました。今回はゴールを奪えなかったことが敗因であり、決定力の差がすべてでしたが、ピッチの中で感じられた手応えから、今シーズンは絶対に素晴らしい1年になると確信しています。負けて幸せなはずはありませんが、強豪を相手に見せるべき素晴らしい顔を示すことができた。この姿勢を保てば、3日ごとに訪れる過酷な連戦でもすぐに勝利を掴み取ることができるでしょう。オルリは決定機を外してひどく悔しがっていますが、私たちは彼を心から信じてサポートしています。彼が素晴らしい点取り屋であることは誰よりもチームメイトが理解しており、すぐに多くの勝ち点をもたらしてくれる夜が来ます。個人的には、昨シーズンは怪我ばかりでピッチに立てず、自分の実力を何も証明できなかったため、非常に悔しいトゲが刺さったままでした。なぜレアル・ソシエダが自分にこれほどのお金を費やして獲得してくれたのか、そのクオリティを今シーズン証明しなければなりません。この開幕戦でスタメンとして起用されたことは私に多大な自信と勇気を与えてくれました。しっかりとこのまま成長を続けたいです』(via Mundo Deportivo / via DiarioVasco)

バレネチェアとアラムブルの負傷状況、マドリード戦出場に向けた心強い回復

開幕ベティス戦において、アクシデントにより途中交代を強いられていたアンデル・バレネチェアとジョン・ミケル・アラムブルの負傷について、非常に胸をなでおろす報告が届いています。

まずバレネチェアは、後半55分過ぎに右足ふくらはぎを痛めてダッシュを諦める仕草を見せ、そのままピッチに倒れ込みました。ドクターから右足に厳重なテーピングを施され、58分に交代を申し出たことで筋肉系の深刻な肉離れが懸念されていました。しかし、土曜日にズビエタの練習場に現れたバレネチェアの足の状態は劇的に回復。精密検査を行う必要すらないほどの単なる軽い疲労と過緊張であったことが判明しました。水曜日のマドリード戦に起用されるかどうかは、最終的なコンディションと負荷管理次第(duda)であるものの、深刻な負傷ではないことが確認されました。

さらに、ベネズエラ代表アラムブルについても心強い情報です。アラムブルはエリア内でリケルメの至近距離シュートをブロックしようと身を投げた際、膝を不自然に捻る形で痛めて転倒し、一時は大怪我を思わせるほど悶絶しました。しかし、こちらも精密なメディカルチェックの結果、単なる軽い打撲と診断されました。すでに土曜日のリカバリー練習メニューを問題なく完了しており、水曜日のレアル・マドリード戦への出場には全く問題ありません。

特にアラムブルの無事は、チームの台所事情においてまさに救世主と言えます。なぜなら、現在右サイドバックはアルバロ・オドリオソラが手術を経て2027年初頭までの長期離脱を強いられており、さらにパブロ・マリンも負傷中、期待のイニャキ・ルペレスもBチームであるサンセへ降格したため、アラムブルが欠場となれば右サイドバックが文字通りゼロになる危機に瀕していたからです。アラムブルの奇跡的な軽傷判明は、マタラッツォ監督を大いに救うこととなりました。(via DiarioVasco / via Mundo Deportivo)

アペリバイ会長とブレトスSDのブラジル電撃遠征、22歳CBジョナタン・ジェズス獲得への1300万ユーロオファー

ラ・リーガの移籍市場の閉幕が10日後に迫る中、クラブのジョキン・アペリバイ会長、そしてエリック・ブレトススポーツディレクターの二人がベティス戦のスタンドに姿を見せず、大きな注目を浴びていました。通常はアウェイゲームであってもほぼ全ての試合に同行する交渉責任者たちが不在であったのは、大物の獲得に向けた極秘のブラジル電撃出張が理由でした。

二人はブラジルの Belo Horizonte(ベロオリゾンテ)を直接訪れ、クルゼイロに所属する22歳で1.87メートルの diestro(右利き)センターバック、ジョナタン・ジェズス(Jonathan Jesus)の獲得に向けて、1300万ユーロの正式オファーを提示しました。

しかし、現在クルゼイロのフロントは、このソシエダからの非常に巨額なオファー(かつてアレクサンダー・イサクを買い取る際に50%の権利に650万ユーロを支払ったソシエダの歴史から見ても非常に大規模な提示)に対し、即座に売却を拒絶しました。クルゼイロを率いるアルトゥール・ジョルジェ監督はジェズスを「絶対的な主力」と位置づけており、クラブ側は2000万ユーロ未満の提案には耳を傾けない姿勢を崩していません。また、クルゼイロはすでにComoへのKaiki Brunoの売却、そしてKrasnodarへのChristianの売却を完了して多額の利益を得ているため、これ以上戦力を失ってスポーツ面の成績を落とすことを強く拒んでおり、直後に控えるAtletico MineiraoとのCopa de Brasil準々決勝(8月26日、9月2日)での勝利を最優先に掲げています。

それでも、ジェズスの代理人を務める André Cury(アンドレ・カリー)氏は今夏中のヨーロッパ移籍を強くプッシュしており、ベンフィカ、チェルシー、エストラスブール、そしてベティス(ブラジル人DFナタンを売却した場合のリストアップ)といった複数のメガクラブが彼の獲得を注視しています。ソシエダのフロントは、移籍市場最終日に向けてさらなるオファーの増額に踏み切るか、それとも即座に別のターゲットへ方針を切り替えるかのシビアな決断を迫られています。(via Mundo Deportivo / via NoticiasDeGipuzkoa / via ElDesmarque)

移籍市場最終盤のパズル、アゲルドの獲得破談の真相とヘクター・フォートのドルトムント接近

マタラッツォ監督は、今夏のディフェンス補強の最大の目玉でありながら、獲得合意の直前で土壇場に破談となったウェストハムのモロッコ代表ナイエフ・アゲルド(Nayef Aguerd)の獲得破談の真相について、会見で異例となる詳細な激白を行いました。

『通常は他チームの選手について話すことはありませんが、アゲルド選手本人が公に状況を発言したため、例外として事実をお話しします。メディカルチェックを受ける10日ほど前には、私は彼と非常に良い話し合いを重ねており、お互いの意思は完全に合致していました。しかし、実際に実施されたメディカルチェックの後、クラブのメディカルスタッフと慎重に協議を重ねた結果、この獲得を完了させることは我がクラブにとって適切ではないという結論に至りました。ドクターの作成する医療レポートというものは、単純にイエスかノーかの白黒で割り切れるようなものではなく、怪我のリスクを含め、非常に判断の難しいグレーな領域が存在するのです』

また、ソシエダが両サイドバックのバックアップとして獲得を強く望んでいたバルセロナの20歳DFヘクター・フォート(Héctor Fort)についても、悲観的なニュースが入っています。フォート側はボルシア・ドルトムントへの完全移籍(バルサが将来の買い戻しオプションを保有する形式)に向けてドイツへの交渉を進めており、ソシエダへの移籍は完全に遠のく形となりました。

現在、登録可能な2つの背番号が空いたままであり、マタラッツォ監督が求める「センターバック、ピボーテ、右サイドバック」の理想的なパズルを完成させるため、フロント陣はギリギリの市場の駆け引きを続けています。(via DiarioVasco / via ElDesmarque / via NoticiasDeGipuzkoa)

フェイエノールトへ旅立ったハビ・ロペスの順調なデビューとショのハル・シティ移籍による臨時収入

かつてソシエダに在籍し、今夏の市場で新たな挑戦へと踏み出した選手たちの周辺情報も、クラブの財政に非常に大きなインパクトをもたらしています。

まず、今夏にソシエダからの期限付き移籍(700万ユーロの買い取りオプション、および出場機会不足に対するペナルティ料金設定を含む契約)でオランダの強豪フェイエノールトへ加入した左サイドバックのハビ・ロペス。彼は日曜日に行われたCambuur戦において、チームが4-0と大きくリードする後半67分から途中交代でピッチに入り、待望の公式戦デビューを飾りました。ピッチに入った直後の13分間でチームが2失点を喫するという荒波の洗礼を受けたものの、試合は2-5で勝利し、素晴らしい第1歩を踏み出しました。

さらに素晴らしいのが、かつてソシエダでプレーし、フランスのニースに1000万ユーロ+変数で売却されていた快速アタッカー、モハメド=アリ・ショ(Mohamed-Ali Cho)の動きです。ショはイングランド2部のハル・シティ(Hull City)への完全移籍が決定。著名なジャーナリストであるファブリツィオ・ロマーノ氏が「Here we go」を宣言しました。

今回の取引額は固定で1300万ポンド(約15,172,300ユーロ)、さらに非常に高額な変数が設定されています。ソシエダはニースへ売却した際、契約書に「将来の売却時に発生する利益に対する15%の権利(plusvalía)」を保持する条項を結んでいました。このため、当初噂されていた2000万ユーロでの売却(その場合約150万ユーロの収入)に比べれば金額は減ったものの、ソシエダの口座へは約77万5000ユーロもの貴重なキャッシュが即座に流れ込んでくることになります。資金難に苦しみながら補強予算のやり繰りに頭を悩ませるフロントにとって、この想定外の追加マネーは大きな助けとなります。(via Mundo Deportivo)

31歳で逝去した栄養士イオン・ゴメス氏への追悼とサンセが捧げた涙の勝利

レアル・ソシエダのファミリーは開幕を目前に控えた木曜日、あまりにも大きな悲しみと別れに直面しました。過去数シーズンにわたり、アカデミー、およびセカンドチームであるサンセ(Sanse)の専属栄養士を務めてきた31歳のイオン・ゴメス(Ion Gómez)氏が、長い病魔との闘いの末に、若くして逝去されました。ゴメス氏は、かつて久保建英がゴールを決めた際に、闘病中の彼へ向けた「Eutsi Iongo(イオ、耐えろ!)」のメッセージが書かれたTシャツをカメラに掲げて応援したエピソードや、サンセの選手たちが「Zurekin gaude(私たちは君と共にいる)」のシャツを着てピッチに入ったエピソードなど、誰もが深く愛したかけがえのない人物でした。

この悲報を受け、開幕戦に臨んだファーストチームをはじめとするクラブのすべてのカテゴリーの選手たちは、ユニフォームの左袖に黒い喪章を着用してピッチに立ち、キックオフ前に1分間の厳粛な黙祷を捧げました。

そして土曜日、敵地カルロス・ベルモンテで行われたアルバセテとのアウェイ戦に挑んだサンセは、亡き友へ勝利を届けるために気迫に満ちたフットボールを披露しました。前半6分、ダニ・ディアスからの完璧なコーナーキックを、Mariezkurrenaが美しいヘディングシュートで突き刺して先制。さらに前半45分、この日抜群の活躍で公式MVPを獲得したGorka Gorosabelが、エリア外から目を見張るような弾丸ミドルシュートを放ち、相手GKの手を弾いて追加点を奪い、0-2のリードで前半を終えました。

後半はアルバセテの怒涛の猛攻に苦しむ時間が続き、80分には相手の華麗なフリーキックから1点を返されて極限の綱渡りとなりましたが、守護神アイトール・フラガ(Aitor Fraga)の幾度となくチームを救う神がかったセーブと、泥臭い守備でリードを守り切り、見事1-2での今季初勝利を奪い取りました。

サンセを率いるジョン・アンソテギ監督は、試合後の公式会見の冒頭、目に熱い涙を浮かべ、言葉を何度も詰まらせながら、亡き愛弟子への追悼のメッセージを口にしました。

『まず最初に、お許しください。今日のフットボールの試合について語ることは、私たちスタッフや選手たちにとって、本当に本当に辛いことです。私たちは今週、あまりにも大きすぎる喪失を経験しました。この掴み取った勝利を、何よりも天国にいるイオンに捧げたい。彼がどこか高い場所から、必ず私たちの背中を押して助けてくれたのだと、私たちは心から信じています』(via Mundo Deportivo / via DiarioVasco)

ベルナベウでのマドリード戦に向けた過酷なスケジュールとオヤルサバルのW杯トロフィー披露セレモニー

ベティス戦での手痛い敗戦に沈むソシエダですが、今週は一刻の猶予もなく過酷なビッグマッチが牙を剥いています。

チームは水曜日(8月26日、現地時間21:00開始)、敵地サンティアゴ・ベルナベウにおいて、ジョゼ・モウリーニョ監督率いるレアル・マドリードとの第1節延期分に臨みます。マドリードは開幕戦でエスパニョールを相手に1-2で辛くも勝利し、若手カルロス・エスピが90分に劇的な決勝ゴールを奪うなど、早くも緊迫感と自信に満ちたスタートを切っており、ソシエダより1日少ない休息時間で迎え撃つことになります。

マタラッツォ監督は、選手たちの疲労とプレッシャーを考慮し、日曜日を完全なオフに設定。月曜日の午後15:00からズビエタ練習場において戦術トレーニングを再開し、火曜日の午前11:00に最終調整を行った後、水曜日の試合当日の朝にマドリードへと飛び立つ超過密スケジュールを組みました。

また、ピッチ外での大きな決定として、スペインフットボール連盟(RFEF)は、8月29日に本拠地レアレ・アレーナで行われるエスパニョール戦のキックオフ前に、今夏のワールドカップで5ゴールを挙げて世界王者となったスペイン代表キャプテンのミケル・オヤルサバルの功績を公式に称える特別なセレモニーを行うことを決定。当日のアノエタのピッチに、本物のワールドカップ黄金トロフィーが運び込まれ、サポーターにお披露目される感動的なセレモニーが行われます。(via Mundo Deportivo / via DiarioVasco)

出場機会を求めて去就に揺れるカンテラーノたち、ベンチに甘んじるバックアッパーの現実

今回のベティス戦に同行したものの、1秒も出場機会を得られずベンチの椅子に留まり続けた選手たちのシビアな立場についても明らかになっています。

Theo Folgadoが試合直前に登録外となったほか、GKウナイ・マレーロ、ルケン・ベイティア、ヨン・パチェコ、ミケル・ゴティ、ルベン・レバルビエ、オチエング、ゴルカ・カレラの計7名が、ピッチに立てないまま試合を終えました。

マレーロは守護神Remiroとのオープンな正GK争いにおいて、開幕戦で先発を掴めずベンチへ。また、プレシーズンで Jon Martínとともに素晴らしいパフォーマンスを見せていたベイティアも、マタラッツォ監督が「経験とベテランの安定感」を最優先してズベルディアを右センターバックに起用したことで、出番が訪れませんでした。

この現状を受け、出場機会を模索する選手たちの放出や整理の交渉も大詰めを迎えています。

特に、若きフォワードのジョン・カリカブル(Jon Karrikaburu)は今回のベティス戦のメンバーからも完全に除外されており、セグンダの強豪ブルゴスへの期限付き移籍に向けた交渉が進められています。しかし、彼の持つ非常に高いファーストチーム級の給与負担割合をめぐり、ブルゴス側との間で依然として激しい条件の綱渡りが続いています。

一方で、今回のベティス戦で初めてトップチームの背番号を受け取り、ベンチに入ったオチエング(Ochieng)については、フロントが「攻撃陣の補強がこれ以上難航した場合、退団させずにチームの貴重な戦力としてトップに残留させる」というプロテクション方針をとる準備があることも確認されています。(via Mundo Deportivo / via DiarioVasco)

【本日の総括】

レアル・ソシエダは、ラ・リーガ開幕戦において強豪レアル・ベティスに0-1で敗れ、xG(期待値)で上回りながらもエース候補オシュカルソンの決定機逸に泣く悔しいスタートとなりました。守備的な新ブロック戦術やヤンゲル・エレーラの完全復活、18歳Marchalの鮮烈なデビューといったポジティブな要素があるものの、久保建英を含めた攻撃陣の仕掛け不足など、早期のコンディション向上が叫ばれています。ピッチ外では、アゲルドの破談をマタラッツォ監督が赤裸々に明かし、アペリバイ会長らがブラジルへジョナタン・ジェズス獲得へ1300万ユーロのオファーを引っ提げ飛んだものの拒絶されるなど、市場終盤の慌ただしさが続いています。急逝した栄養士イオン・ゴメス氏にサンセがアルバセテ戦の勝利を捧げたエモーショナルな週末を経て、水曜日には早くも敵地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリード戦という過酷な大一番に臨みます。