開幕ベティス戦での手痛い1-0敗戦劇、コンパクトな守備を示すも決定力不足に沈む

レアル・ソシエダの新シーズンが厳しい黒星でスタートしました。アウェイの地、セビージャのラ・カルトゥハで行われたレアル・ベティスとの開幕戦は、惜しくも0-1での敗戦となりました。8月という真夏の夜にもかかわらず、スタジアムには59,490人もの大観衆が詰めかけ、熱気に満ちていました。

昨シーズンにリーグ最多クラスの失点を重ね、プレシーズン中も守備組織の再構築が叫ばれていたチーム。これを受けてペレグリーノ・マタラッツォ監督は、従来の過激なハイプレスを抑制し、自陣近くに1-4-4-2の強固な守備ブロックを形成する「コンパクトかつ慎重な守備」を採用しました。このアプローチ自体は機能し、前半はベティスの強力な攻撃陣をよくコントロールしていました。

試合の主導権が動き出したのは後半に入ってからです。62分、一瞬のディフェンスラインの乱れからベティスのリケルメにダイレクトボレーを叩き込まれ、痛恨の先制点を許しました。そこからソシエダは反撃に転じ、交代カードを切ってリスクを冒しながら攻め込みました。ルカ・スチッチが放った極上のシュートが無情にもポストを叩き、後半終盤にはオルリ・オシュカルソンが立て続けに決定機を迎えましたが、相手GKのファインセーブに阻まれました。さらにアディショナルタイムに新星マルシャルが上げた素晴らしいクロスに合わせたオシュカルソンのヘディングシュートも、ゴールライン寸前でクリアされ、最後までネットを揺らすことができませんでした。

期待値(xG)のスタッツでは、ベティスの1.06に対し、ソシエダは1.40を記録。内容や決定機の多さでは十分に引き分け以上に値するパフォーマンスを示したものの、冷酷なまでの決定力の差に泣き、勝ち点0という結果になりました。これにより、前シーズン終盤からのリーグ戦における未勝利記録は9試合連続へと伸びる悔しい滑り出しとなっています。(via Diario Vasco / via Mundo Deportivo)

日本のエース・久保建英の起用法とコンディション、守備での高い献身性

攻撃の核として右サイドハーフで先発出場した久保建英ですが、この日は持ち前の強烈な仕掛けや打開力を100%発揮することはできませんでした。

プレシーズン終盤から抱えていた身体的な違和感の影響もあり、コンディションが万全に整っていなかったことに加え、チーム全体が守備的なバランスを最優先する戦術をとっていたため、久保は下がってディフェンスを強力にサポートせざるを得ない状況が続きました。対面したベティスの強力な左サイドバック、フラン・ガルシアらの攻撃参加を封じるために懸命なアップダウンを繰り返し、守備面での大きな貢献と犠牲心を発揮しました。

攻撃の見せ場としては、前半にペナルティエリア近くで複数のディフェンダーに囲まれる極限状況の中、美しいクロケッタ(ダブルタッチ)を披露して一瞬でマークを引き剥がした場面がありましたが、カバーに入った3人目の壁に阻まれ、シュートまで持ち込むことはできませんでした。

後半に入り、チームが前がかりに攻撃を仕掛けようとした矢先の57分、キャプテンのミケル・オヤルサバルと交代してピッチを退きました。現地メディアの評価では、コンディション不良による攻撃面での停滞が指摘されつつも、戦術的なハードワークを全うした高いプロ意識が評価されており、今後の肉体的な回復とともに、本来の破壊力抜群の仕掛けが戻ることに強い期待が寄せられています。(via Diario Vasco / via Mundo Deportivo)