アトレティコ・マドリード
ディエゴ・シメオネ監督はプレシーズンで4-3-3、4-4-2、5バックといった新システムをテストしている。ヒュルマンド、バリオス、コケらが中盤で躍動し、若手選手たちも猛アピールを続けている。移籍市場ではアルゼンチン代表MFティアゴ・アルマダのフラメンゴへの売却が最終段階に入っており、移籍金は2000万〜2800万ユーロという期待以上の好条件となる見込みだ。また、退団したアントワーヌ・グリーズマンがMLSのオーランド・シティでデビューし初ゴールを記録したため、クラブは後釜探しに奔走している。さらに、トッテナムのDFクリスティアン・ロメロ獲得の可能性が浮上しているほか、ヘタフェからはロドリゴ・メンドーサのレンタル獲得の打診を受けている。クラブの英語公式SNSでは、マルコス・ジョレンテやバエナらとバルセロナのフェラン・トーレスが何度も一緒に映る動画が投稿され、獲得の噂が再燃している。なお、Bチームは元バルサのGKアンデル・アストララガを2028年までの契約で獲得した。(via MARCA / Mundo Deportivo / ElDesmarque / SPORT)
セビージャ
ストライカーのアコル・アダムスがイタリアのヴェネツィアへ完全移籍した。固定1680万ユーロに最大670万ユーロの変動ボーナスがつく大型取引となり、本人は『ヴェネツィアの壮大なプロジェクトに惹かれて決断した』と意気込みを語っている。ルイス・ガルシア・プラサ監督はアダムスの穴を埋めるため、SDに即戦力ストライカー2名の獲得を強く要求した。一方で、不振が続いていたタンギ・ニアンズはフランスのLOSCリールへ移籍。年俸を85%減(約140万ユーロ)まで大幅に下げて受け入れたことで、セビージャは莫大な給与負担から解放された。これらの人員整理によりサラリーキャップに余裕が生まれ、ルベン・バルガスらの選手登録が完了する見通しだが、ジョアン・ジョルダンが減給や退団を拒否していることが依然としてネックとなっている。(via Estadio Deportivo / MARCA / ElDesmarque)
レアル・ベティス
マヌエル・ペジェグリーニ監督が復帰したコロンビーノ杯で、レクレアティーボ・ウエルバに0-1で勝利し、大会通算6度目の優勝を飾った。決勝ゴールはエクトル・ベジェリンのクロスからロドリゴ・リケルメが決め、リケルメは『今季は楽しむと決めている』と手応えを口にした。この試合ではレアル・マドリードから新加入のDFフラン・ガルシアがデビューを果たし、試合後に長時間のファンサービスを行ってサポーターの心を掴んでいる。移籍市場では、偽9番としてテストされていたコロンビア人MFネルソン・デオッサのヴァスコ・ダ・ガマへの移籍(約1250万ユーロ)が最終段階に入っている。また、シンシナティのケビン・デンキー獲得に向けて約1500万ユーロの公式オファーを準備中だ。(via SPORT / ElDesmarque / Estadio Deportivo)
アスレティック・ビルバオ
エディン・テルジッチ新監督の下、セスタオ・リーベルとの親善試合に0-2で快勝した。開始早々にゴルカ・グルセタが、試合終了間際にオイアン・サンセトがゴールを決めている。テルジッチ監督は、W杯で優勝したウナイ・シモン、アイメリク・ラポルテ、ニコ・ウィリアムズの合流を心待ちにしていると語り、ラポルテのバルセロナ移籍の噂については『過去にも似たような話があった』と一蹴した。ニコ・ウィリアムズの代理人も同選手がビルバオのプロジェクトにコミットしていることを強調している。また、2026-27シーズンの青色を基調とした第3ユニフォームが発表された。(via Estadio Deportivo / MARCA / Mundo Deportivo / SPORT / ElDesmarque)
レアル・ソシエダ
イニャキ・ルペレスがインタビューに応じ、昨季の膝の重傷からの復活と、ペレグリーノ・マタラッツォ監督の下で右サイドバックのレギュラーを掴む強い決意を語った。一方、左サイドバックのアイヘン・ムニョスには出場機会を求めてオサスナへ移籍する可能性が浮上しており、実現すればクラブは新たな補強を強いられる。補強面では、レアル・マドリードのアルゼンチン人MFフランコ・マスタントゥオーノのレンタル獲得に興味を示し、ビジャレアルなどと争奪戦を展開中だ。(via Mundo Deportivo / ElDesmarque / Estadio Deportivo)
バレンシアCF
エルデンセとの親善試合で3-0の快勝を収めた。この試合の最大のハイライトは、FC東京から今夏最大400万ユーロで完全移籍加入した日本の19歳、佐藤龍之介(Ryonosuke Sato)の衝撃的なデビュー戦だった。左インサイドハーフで先発出場した佐藤は、前半22分にダニ・ラバからのパスをペナルティエリア手前で受けると、左足でコントロールし、利き足の右足で豪快なボレーシュートを放ち、ボールは枠の右隅に吸い込まれる見事な先制ゴールを記録した。ゴール直後には「江南スタイル(Gangnam Style)」のダンスを披露し、スタジアムのサポーターを大いに沸かせた。さらに前半30分には、左サイドからドリブルで切れ込んで放ったシュートがポストを直撃し、そのこぼれ球をヘスス・バスケスが押し込んで追加点を演出。実質1ゴール1アシストという大車輪の活躍を見せた。「サトマニア(Satomanía)」と呼ばれるほどのフィーバーを巻き起こし、カルロス・コルベラン監督に強烈なアピールを成功させた。この試合は日本の配信サービスでも中継され、大きな話題を呼んでいる。その他、ダニ・ラバが3点目を決め、若手のビセント・アブリルらも好プレーを見せた。ピーター・リム・オーナーは7年ぶりにバレンシアを訪れて新スタジアムを視察しており、息子のキアット・リム会長もアジア市場の拡大を強調している。(via Estadio Deportivo / SPORT / ElDesmarque / MARCA)
ビジャレアル
イニゴ・ペレス監督率いるトップチームは、ベンフィカとの親善試合(0-2負け)に続き、オランダでPSVアイントホーフェンと対戦する予定だ。Bチームもダビド・アルベルダ監督の下、バレンシア・メスタージャ戦を皮切りに7つのプレシーズンマッチをこなす計画を立てている。補強面では、レアル・マドリードのフランコ・マスタントゥオーノのレンタル獲得をレアル・ソシエダと争っている。(via SPORT / ElDesmarque)
CAオサスナ
ルイス・ミゲル・ラミス監督率いる新体制で、スポルティング・ヒホンからホナタン・デュバシンを獲得することが決定的となった。固定400万ユーロ+変数100万ユーロの移籍金でクラブ間合意に達している。さらに守備の補強として、レアル・ソシエダからアイヘン・ムニョスの獲得にも動いており、交渉は順調に進んでいる模様だ。(via SPORT / Estadio Deportivo / ElDesmarque)
UDラス・パルマス
ルベン・デ・ラ・バレラ新監督の初陣となったプレシーズンマッチで、南アフリカのオーランド・パイレーツに0-1で敗れた。終盤に守備のミスから失点し、タイセイ・ミヤシロのシュートがポストに嫌われるなど不運も重なった。また、アルバセテで活躍していたカナリア諸島出身のストライカー、ジェフテ(Jefté Betancor)の獲得を正式に発表している。(via SPORT)
セルタ・デ・ビーゴ
クラウディオ・ヒラルデス監督が求めるサイドアタッカーとして、ワトフォードのオーストラリア代表ネストリー・イランクンダに約1000万ユーロのオファーを提示したが拒否された。マルコ・ガルセスSDはセンターバックの補強を最優先に動いている。一方、新加入のハビ・ガランがブラガとの親善試合で左大腿直筋の軽度肉離れを起こし、オサスナとの開幕戦への出場が危ぶまれている。Bチームのセルタ・フォルトゥナは親善試合でスポルティング・ヒホンに0-2で敗れたが、15歳のダビド・スエイロが鮮烈なプレーを見せた。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo / SPORT)
RCDマジョルカ
中盤の要であるサム・コスタが、サウジアラビアのアル・ナスルへ移籍することが目前となっている。移籍金は約2500万ユーロに達し、クラブ史上最高額での売却となる見込みだ。クリスティアーノ・ロナウドの存在が移籍の決め手となったとされている。また、中盤の補強として、コルドバでのレンタルを経てレッチェに所属していたアレックス・サラを完全移籍で獲得した。(via ElDesmarque / SPORT)
RCDエスパニョール
マノロ・ゴンサレス監督の下で、レンタルバック組がプレシーズンで猛アピールを続けている。特にADセウタで14ゴールを挙げたFWマルコス・フェルナンデスや、ミランデスで活躍したラファエル・バウザ、ハビ・エルナンデスらが存在感を示しており、トップチーム定着に向けて熾烈なポジション争いが繰り広げられている。(via Mundo Deportivo)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
積極的な補強を見せる中、左サイドバックの獲得を急務としている。フェルナンド・ソリアーノSDは、ジローナのアレックス・モレノに対する公式オファーを準備中。他にもアンヘリーニョ、リカルド・ロドリゲス、アルベルト・モレノ、アベル・ブレトネスらがリストアップされており、慎重に交渉を進めている。(via SPORT / ElDesmarque)
ヘタフェCF
CDテネリフェとの親善試合(シウダー・デ・サンタ・クルス杯)に2-1で逆転勝利を収めた。サトリアーノの同点PKの後、終了間際にザイド・ロメロが劇的な決勝ゴールを奪った。また、中盤の補強として、アトレティコ・マドリードの若手MFロドリゴ・メンドーサのレンタル獲得を打診している。(via SPORT / Mundo Deportivo / ElDesmarque)
ジローナFC
プレシーズンのテストマッチでUEオロトと対戦し、3-1で快勝した。韓国人若手FWのミンスが左足で2ゴールを奪う大活躍を見せ、新シーズンの大きな希望となっている。ハビエル・サラサもゴールを記録した。一方で、アレックス・モレノに対してデポルティーボなど複数クラブから関心が寄せられており、退団の可能性が浮上している。(via SPORT / ElDesmarque)
CDテネリフェ
アルバロ・セルベラ監督の下、ヘタフェとの親善試合に1-2で逆転負けを喫した。ビクトル・モレノのゴールで先制したものの、セットプレーの弱さを露呈した。セルベラ監督はフラン・サビナを他クラブへレンタル放出する意向を明らかにし、さらに2名の追加補強をフロントに要望している。(via SPORT / Mundo Deportivo)
スポルティング・ヒホン
ホセ・リエストラ社長が、ホナタン・デュバシンのオサスナ移籍容認を公に表明した。『選手の夢を叶えるため、クラブの条件が満たされれば売却に応じる』と語り、移籍は秒読み段階となっている。プレシーズンマッチでは、セルタ・フォルトゥナに2-0で勝利し順調な仕上がりを見せている。(via ElDesmarque / SPORT)
レアル・オビエド
モロッコ人ウインガーのイリアス・シャイラに対し、ロシアのディナモ・モスクワから約800万ユーロの高額オファーが届いている。クラブは売却に前向きだが、選手本人がロシア行きを躊躇している状況だ。新戦力としてダニ・ビジャエルモサを獲得した一方で、ダニ・カルボがサンティ・カソルラの退団に際し『これほどの選手と一緒にプレーできたことは幸運だった』と悲しみを語った。(via ElDesmarque / Mundo Deportivo)
レアル・サラゴサ
新オーナーグループのA.GAINから、サントス・ナゴレ氏がサラゴサに常駐してクラブの実務を統括することが発表された。ラロ・アランテギSDは、ストライカーとセンターバックのさらなる補強に動いており、サメド・バズダルやアドリアン・リソの売却によって資金を捻出する方針を明言した。すでにセウタからCBディエゴ・ゴンサレスを獲得している。(via SPORT / ElDesmarque)
マラガCF
フアンフラン・フネス監督率いるチームは、レスター・シティとの親善試合に向けて調整を進めている。ロレン・フアロスSDは、フェルナンド・カレロ、フアン・クルス、カルロス・ドトルの3人の補強を軸にしつつ、プレシーズンマッチを通じてアレックス・パストールら既存戦力の見極めと人員整理を行う構えだ。(via MARCA / SPORT / Mundo Deportivo)
カディスCF
FWハビエル・オンティベロスが自身のSNSで上半身裸のトレーニング姿を公開した。これはマヌエル・ビスカイノ会長から『体重オーバーでプロ意識に欠ける』と酷評されたことに対する反論と見られ、「Enfocado(集中している)」というメッセージを添えた投稿はサポーターの間で大きな議論を呼んでいる。(via MARCA / ElDesmarque)
【本日の総括】
各クラブがプレシーズンマッチを本格化させ、新戦力のアピールや戦術のテストが活発に行われている。特にバレンシアでの日本人若手・佐藤龍之介の衝撃的なデビューは大きなセンセーションを巻き起こした。また、マジョルカのクラブ史上最高額での売却や、セビージャの大幅な人員整理など、財政健全化と戦力補強のバランスを取るための大型移籍も最終局面を迎えている。W杯閉幕により選手の市場価値も大きく変動しており、開幕に向けた各チームのスカッド構築はここからさらに加速していきそうだ。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
シメオネ監督がプレシーズンで4-3-3から5バックまで幅広くテストしている点は興味深い。特に中盤の構成において、ヒュルマンドやバリオスといった機動力のある選手を軸に、いかに攻守の切り替えを速くするかという意図が見える。一方で、グリーズマン退団後の攻撃の基準点をどう再構築するかが最大の課題だ。新戦力や若手の起用で流動性を高めるのか、あるいは特定の選手に依存しない組織的な崩しを追求するのか。戦術的な最適解を見つけるための試行錯誤は、開幕直後まで続く可能性が高いだろう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
バレンシアの佐藤龍之介選手がデビュー戦で見せた躍動は、停滞気味だったクラブの空気を一変させる起爆剤になりそうだ。ピーター・リム・オーナーのスタジアム視察とアジア市場への注力という文脈も重なり、サポーターの期待値は急上昇している。一方で、カディスのオンティベロス選手と会長の対立に見られるような、規律とプロ意識を巡る摩擦も各所で散見される。クラブの求心力を維持するためには、ピッチ上の結果だけでなく、フロントと選手間の信頼関係をどう構築するかが鍵となる。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の市場は、財政健全化を優先するクラブと、即戦力補強を急ぐクラブで二極化している。セビージャがニアンズの給与負担を大幅に削減し、マジョルカがサム・コスタを史上最高額で売却した動きは、サラリーキャップの適正化という明確な戦略に基づいている。一方で、アトレティコのアルマダ売却や、各クラブが狙う若手レンタル案件は、限られた予算内でいかにスカッドの質を底上げするかという知恵比べだ。開幕に向けた登録枠の整理と、余剰戦力の放出が今後の補強の成否を分ける。