アンソニー・ゴードン獲得と前線の再編
スポーツディレクターのデコは、バイエルン・ミュンヘンを退けてニューカッスルからアンソニー・ゴードンを固定7000万ユーロ、変動1000万ユーロの移籍金で獲得し、5年契約を結んだ。この25歳のイングランド人アタッカーはセンターフォワードではなく、左ウイングとして加入する。フリック監督とデコは、今シーズン負傷で合計112日間離脱したハフィーニャ(12月で30歳)の欠場が痛手だったと分析しており、ゴードンの加入はハフィーニャの直接的なライバルとなる。イングランド代表に合流したゴードンは背番号18を与えられ、チームメイトのダン・バーンから『いかにもバルサっぽいな!』と冗談を言われた。また、ゴードンは加入プレゼンテーションで以前から勉強していたスペイン語を披露している。なお、左ウイングの補強を優先し、ジェラール・マルティンのセンターバックでのパフォーマンスに満足しているため、ヨシュコ・グヴァルディオルの獲得は冷却された。グヴァルディオル自身も『クラブで幸せだし、必要なものは全て揃っている。怪我の前は全試合、ほぼ90分プレーしていた。ワールドカップの後に何が起きるか見てみよう』と語っている。
(via SPORT)
フリアン・アルバレス獲得への道
ロベルト・レヴァンドフスキの後継者として、フリアン・アルバレスが最大のターゲットに設定されている。26歳(1月31日で26歳)の彼に対しては1億ユーロ以上の投資が正当化されており、レヴァンドフスキよりもダイナミックで前線からのハイプレスをこなせる点が評価されている。セットプレーの脅威でもあり、アトレティコ・マドリードでは直接フリーキックで5得点(今季はエスパニョール、レアル・マドリード、バルサ戦)を記録している。パウ・クバルシも彼のクラスを絶賛している。アルバレス本人は『アーセナルでもPSGでもなく、バルサだけでプレーしたい』と明言しており、年俸および5年契約で個人合意に達している。アトレティコとは12月から1月にかけて、シーズン終了後の退団を認めるという約束を交わしていた。バルサは1億ユーロのオファーを提示したが、アトレティコはまだ応答しておらず、ペドリ、ラミン・ヤマル、ハフィーニャを引き合いに出して皮肉るなど敵対的な態度を見せている。デコとマテウ・アレマニーの関係が冷え込んでいるため、ジョアン・ガルシアやダニ・オルモの代理人であるフアンマ・ロペスとアンディ・バラが交渉を仲介している。ディエゴ・シメオネ監督は100%コミットしない選手をチームに置かないという不文律を持っており、アルバレスが退団を希望し続けるなら移籍をブロックしない構えである。アルバレス自身が公に退団の意思を明らかにすることが次のステップとなる。
(via Mundo Deportivo)
ベルナルド・シウバとのフリー獲得合意
6月でマンチェスター・シティとの契約が切れる31歳のベルナルド・シウバとフリーでの獲得合意に達している。現在は他の選手の放出によるサラリースペースの確保を待っている状態である。フリック監督は中盤の補強というよりも、イニゴ・マルティネス退団後に欠けているリーダーシップを求めている。フリックは『我々にはピッチ上でリーダーシップを発揮できる選手が必要だ。重要な場面でそれは重要になる。チャンピオンズリーグの準々決勝や準決勝ではそれが必要だ。どちらの方向に進むべきかを示せる選手が必要だ。昨シーズンはイニゴ・マルティネスという素晴らしいリーダーがいた。我々は移籍市場で適切な決断を下さなければならない』と語っている。グアルディオラ監督も『私が彼をキャプテンに選んだのには理由がある。私たちが大きな問題を抱えていた時、彼はいつもそこにいた。ポジションは関係ない。彼は常にチームにとって何がベストかを考えている』、『彼はかけがえのない存在だ。ベルナルドがいない時は、別のシステムでプレーしなければならない。彼は何でもできる。ゴールキーパー以外のどのポジションでもプレーできる選手を持つことは、監督の夢だ』と絶対的な信頼を寄せていた。この獲得はジョアン・ラポルタ会長の公約でもあり、2022年7月30日のアメリカツアー中、ロックフェラー・センターでのイベント後のカクテルパーティで、会長は『ベルナルド・シウバを獲得するぞ...そしてデ・ヨングも残留させる!』と宣言していた。
(via MARCA)
ジョアン・カンセロの完全移籍交渉
ジョアン・カンセロの完全移籍に向けてアル・ヒラルと交渉中であるが、難航している。カンセロとは既に2年契約で個人合意に達している。アル・ヒラルのインザーギ監督はカリム・ベンゼマやカンセロを構想外にしており、カンセロ自身もサウジアラビアでのプレー継続を望んでいない。アル・ヒラルはマンチェスター・シティから2000万ユーロで獲得した経緯があるため、移籍金として1000万ユーロを要求している。しかし、バルサと代理人のジョルジュ・メンデスは、移籍金をほぼ象徴的な額まで引き下げるよう求めている。
(via SPORT)
センターバック事情とアラウホの契約延長
ロナルド・アラウホは2025年1月に2031年までの契約延長で合意しており、残留が確定している。アラウホ自身も退団の意思はなく『あと1回契約更新が残っている』と語り、長期残留を望んでいる。今季は不安の問題で休養したが、より強くなって戻ってきた。フリック監督も彼をロッカールームの重要人物と評価しており、エリック・ガルシア、パウ・クバルシ、ジェラール・マルティンとは異なるプロフィールとして重宝している。また、アンドレアス・クリステンセンには2年の契約延長オファーを提示する意向である。これは怪我の際にサラリースペースを空けてくれた姿勢を評価したものである。一方で、フリック監督の要請によりアレッサンドロ・バストーニの獲得はストップされた。センターバックが5から6人と飽和状態になるため、多額の資金を得る目的でジュール・クンデが売却候補に挙がっている。
(via SPORT)
ジョアン・ガルシアの台頭とテア・シュテーゲンの退団
ジョアン・ガルシアは素晴らしいシーズンを送り、サモラ賞を獲得した。45試合で42失点、クリーンシート18を記録し、セーブ率は98.7%という驚異的な数字を叩き出した。PSxG-GAは99.3、空中戦勝利57.5、インターセプト100.0、パス成功率69.9、ショートパス成功率87.6%と、あらゆるスタッツで圧倒的なパフォーマンスを見せている。これにより、34歳のマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンはベンチへ降格していた。テア・シュテーゲンは1月にジローナへレンタル移籍したものの、2試合目で負傷してシーズンを終了し、ワールドカップも欠場となった。ドイツ代表のナーゲルスマン監督は『テア・シュテーゲンのことは悲劇だ。彼の番だったのに』と語っている。ジローナの降格により復帰の線は消滅し、2028年までの契約を残しているものの退団が濃厚となっている。ジョルディ・クライフとミチェル監督が再建を進めるアヤックスが、600万ユーロ前後での獲得を目指してリストアップしている。
(via SPORT)
アンス・ファティのモナコ完全移籍と音楽活動
アンス・ファティはモナコへの完全移籍が間近に迫っている。モナコは1100万ユーロの買い取りオプションを行使する構えである。バルサは将来の売却益の割合を高く要求しているが、モナコは10%を主張して交渉が続いている。6月30日までにこの取引が完了すれば、移籍金と給与削減を合わせて約2000万ユーロの資金が捻出できる。ファティは今季モナコで30試合に出場し12ゴール(うちチャンピオンズリーグで1ゴール)を記録し、復活を遂げた。また、モナコでチームメイトのポール・ポグバと一緒にスタジオに通い、音楽活動を開始している。6月19日にはファーストシングルとなる「Sea como Sea」をリリースする予定であり、本人はSNSで『ついに大きなニュースをお知らせできます! 6月19日に私の最初の音楽シングルが到着します。とてもワクワクして作った特別なプロジェクトです』と発信している。
(via SPORT)
マルク・カサドとルーニー・バルドグジの放出検討
1000分強しか出場機会を得られなかったマルク・カサドは退団を検討している。代理人のジョルジュ・メンデスがヨーロッパやサウジアラビアからのオファーを保持しており、バルサは移籍金として最低2000万ユーロを要求している。また、20歳のルーニー・バルドグジについても、フリック監督が『もし残っても出番は少ない』と明言している。バルドグジ本人はレンタル移籍を希望しており、ヨーロッパから10以上のオファーが届いている。バルサ側は買い戻しオプション付きの売却を希望しているが、レンタル移籍も容認する姿勢である。
(via SPORT)
マーカス・ラッシュフォードの買い取り交渉難航
マンチェスター・ユナイテッドからレンタルで加入し、今季49試合で14ゴール14アシストを記録したマーカス・ラッシュフォードの去就が不透明になっている。バルサは買い取りオプション3000万ユーロの半額である1500万ユーロを提示したが、ユナイテッド側に拒否された。オプションの行使期限は6月15日に迫っている。アンソニー・ゴードンが7000万ユーロで獲得され、ベルナルド・シウバのフリー加入も合意しているため、ラッシュフォードのバルサ残留は極めて困難な状況となっている。ユナイテッドはラッシュフォードをプレシーズンに招集する予定である。
(via Mundo Deportivo)
マルク・ベルナルの飛躍と契約改善
19歳のマルク・ベルナルがスペインA代表のサポートメンバー9人の1人に選出された。ワールドカップ本大会の26人や55人の予備登録リストには入っていないが、木曜日のイラクとの親善試合で代表デビューを果たす可能性がある。今季は33試合に出場し5ゴール1アシストを記録した。足首の負傷などで苦しんだ時期もあったが、ベルナルは『この怪我はサッカー選手が経験しうる最悪のことの一つですが、全てから立ち直ることは可能です。チームメイトと同じレベルにないと分かった時はかなり悩みましたが、レベルを取り戻せたことをとても誇りに思います』と語っている。フリック監督は彼の怪我のプロセスにおいて愛情とケアを示し、絶大な信頼を寄せている。現在は2029年までの契約で解除金は5億ユーロに設定されているが、クラブは来季初めにも契約条件の改善を提案する計画である。
(via Estadio Deportivo)
カンテラ動向:オリアン・ゴレンとエリク・ドミンゲス
カンテラの大きな希望である2009年生まれのオリアン・ゴレンが、トップチームのプレシーズンツアーに参加する見込みである。マッカビ・ペタク・チクヴァから2022年に加入したこの若きミッドフィールダーは、ペドリやアンドレス・イニエスタを彷彿とさせるプレービジョンとテクニックを持っており、来季はセグンダRFEFに所属するバルサ・アスレティックへの昇格が予定されている。さらに、コルネジャからエリク・ドミンゲスを獲得した。右利きながら左ウイングでプレーする彼は、コルネジャのカデテAで13ゴール、昨季カデテBで17ゴールを記録する抜群の得点力を誇る。MIC Footballにバルサのテスト生として参加して活躍を見せており、来季はフベニルBに加入する。16歳の誕生日を迎える9月4日に初のプロ契約を結ぶ予定である。
(via SPORT)
ディエゴ・コチェンのデンマークへのレンタル移籍
20歳のゴールキーパー、ディエゴ・コチェンのデンマーク1部リュンビューへのレンタル移籍が間近に迫っている。バルサとの契約は2028年まで残っているが、トップチームにはヴォイチェフ・シュチェスニーとジョアン・ガルシアがいるため出番が限られる状態だった。これまで公式戦で98回ベンチ入りを果たしているが、トップチームでのデビューはまだない。アメリカ代表にも招集されているコチェンは、多くの出場機会を得て成長するために、アメリカ資本が入っているリュンビューでのプレーを選択する見込みである。
(via SPORT)
将来の売却益に関する権利保有選手リスト
クラブは過去に放出した選手の将来の売却益や買い戻しオプションを多数保有している。リキ・プッチは50%、エスタニス・ペドローラは50%(買い戻し700万ユーロ)、アブデは20%、ミカ・ファイルは30%(買い戻し2500万ユーロ)、ヴィトール・ロッキは20%、フェラン・ジュグラは20%、アルトゥール・メロは15%、イル・アコマシュは50%(買い戻し1000万または1200万ユーロ+優先交渉権)、フリアン・アラウホは50%(買い戻し720万ユーロ+優先交渉権)をそれぞれ保有している。チャディ・リアドとフラン・トリカオについても権利(トリカオは優先交渉権)を保有している。セルジーニョ・デストについては将来の売却益の約20%を保有しており、現在バイエルン・ミュンヘンが獲得に興味を示している。移籍金が2500万ユーロに達した場合、バルサは500万ユーロを得ることになる。なお、オスカル・ミンゲサとミカ・マルモルについては契約満了によりフリーとなるため、クラブの保有権利は消滅する。
(via SPORT)
ワールドカップに15人の選手を輩出
ワールドカップ・アメリカ、メキシコ、カナダ大会に参加する各国代表に、バルサから合計15人の選手が選出された。スペイン代表にはジョアン・ガルシア、パウ・クバルシ、エリック・ガルシア、ペドリ、ダニ・オルモ、ガビ、ラミン・ヤマル、フェラン・トーレスの8人が名を連ねている。その他、ジュール・クンデ(フランス)、ジョアン・カンセロ(ポルトガル)、ロナルド・アラウホ(ウルグアイ)、フレンキー・デ・ヨング(オランダ)、ハフィーニャ(ブラジル)、マーカス・ラッシュフォード(イングランド)、ハムザ・アブデルカリム(エジプト)がそれぞれの代表チームでプレーする。これはマンチェスター・シティ(19人)、バイエルン・ミュンヘン(18人)、アーセナル(16人)に次ぐ世界4位の派遣人数である。
(via SPORT)
ドゥシャン・ヴラホヴィッチからの逆オファー
ユベントスとの契約更新が難航しているドゥシャン・ヴラホヴィッチからバルサへ逆オファーが届いている。ユベントスはチャンピオンズリーグ出場権を逃したこともあり、給与を半減させたネット600万ユーロ+ボーナスという条件を提示しているため、フリーエージェントになる可能性がある。バルサでのプレーを夢見る彼は、魅力的な条件でどんな役割でも受け入れる姿勢を示している。バルサ側は彼の数字がサラリーキャップに収まることを把握しているが、最優先はフリアン・アルバレスやベルナルド・シウバであるため現在は動いていない。トップクラスの「9番」獲得が全て失敗した場合にのみ、レヴァンドフスキに似た特徴を持つ彼への方針転換が検討される。
(via SPORT)
【本日の総括】
移籍市場が本格化し、アンソニー・ゴードンの獲得完了やベルナルド・シウバとの合意など前線の再編が急速に進んでいます。フリアン・アルバレスへの1億ユーロのオファーや、アンス・ファティのモナコ完全移籍など、ルール1:1復帰に向けた大型の出入りも大詰めを迎えています。若手の契約延長やレンタル移籍も活発に動いており、フリック監督の下で新体制の骨格が明確になりつつあります。

デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
アンソニー・ゴードンの加入は、ハフィーニャの不在時に停滞した左サイドの推進力を補うための明確な解です。単なる個の能力追加ではなく、フリック監督が求めるハイプレスとダイナミズムを前線に植え付ける意図が透けて見えます。一方で、グヴァルディオルの獲得見送りは、ジェラール・マルティンの守備的安定感を評価した結果でしょう。戦術的なバランスを崩さず、既存のピースを活かしながら、より強度の高い攻撃陣へと再構築しようとする意図が感じられます。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
クラブ全体が「勝てる組織」への回帰を急いでいます。ベルナルド・シウバの獲得合意はラポルタ会長の悲願であり、ピッチ上のリーダーシップを求めるフリック監督の要望とも合致しました。アトレティコとの交渉で見られるような強気な姿勢や、若手の契約延長を優先する方針からは、短期的な補強と長期的な育成のバランスを模索するクラブの意志が伝わります。サポーターの期待値も高まっており、今夏はクラブの求心力を示す重要な局面と言えるでしょう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
編成面では、サラリーキャップの適正化と将来的な売却益の確保が徹底されています。アンス・ファティの売却やラッシュフォードの交渉難航は、高額年俸の整理という現実的な判断に基づいています。一方で、マルク・ベルナルのような若手には長期契約を提示し、将来の資産価値を高める戦略も明確です。フリアン・アルバレスへの巨額投資はリスクを伴いますが、レヴァンドフスキの後継者を見据えた編成の優先順位は極めて論理的に整理されています。