ジョージア代表MFギオルギ・コチョラシュヴィリの獲得合意とサン・マメス戦への電撃招集

セビージャFCは、今夏の移籍市場における「第8号」の新戦力として、ポルトガル1部のスポルティングCPから27歳のジョージア代表ミッドフィールダー、ギオルギ・コチョラシュヴィリを完全移籍で獲得したことを公式に発表しました。契約期間は2030年6月30日までの4年間です。セビージャの長い歴史において、ジョージア人選手が所属するのは彼が史上初となります。

移籍金は400万ユーロ固定に加え、将来の活躍に応じた変動給が設定されています。当初、スポルティングCP側はかつて彼に投資した600万ユーロに近い金額(昨夏のCL出場ボーナスなどを含む約550万ユーロ)を回収することにこだわっており、買い取りオプション付きのレンタル移籍での交渉が続いていましたが、最終的にセビージャが条件を提示して直接移籍という形でまとまりました。

1999年6月29日生まれでジョージアのトビリシ出身のコチョラシュヴィリは、地元サブルタロのユースで育ち、2017年にプロデビュー。18歳でスペインへ渡り、ジローナFCのBチーム(ペララーダ)で経験を積んだ後、2019年にレバンテUDのBチームに加入し、のちにトップチームデビューを果たしました。カステリョンへのレンタルを経て、レバンテ復帰後の2024-2025シーズンにはレバンテの1部昇格に大きく貢献しました。その活躍が認められ、昨夏にスポルティングCPへ移籍し、CLを含む公式戦26試合に出場。ジョージア代表としても26キャップを誇り、EURO 2024では決勝トーナメントでスペインに敗れるまで、すべての試合にフル出場した実績を持ちます。

コチョラシュヴィリは木曜日の夜にポルトガル側からの最終的な渡航許可を得ると、金曜日の朝にセビージャに到着。本拠地エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンに赴き、新しいチームメイトたちがトレーニングを終えた直後にカメラを前に初の記念撮影に臨みました。そして同日中に正式なサインを済ませ、ジョアン・ジョルダンが着用していた背番号「8」を引き継ぐことが決まりました。

まだ新しいチームメイトとの練習すら一度もこなしていない状況ですが、土曜日にサン・マメスで行われるアスレティック・クラブ戦の招集メンバーに早速含まれ、バスク遠征へ電撃帯同することとなりました。ルイス・ガルシア・プラザ監督は彼の現状について『彼は帯同することになります。事前に彼と何度も対話を重ねてきましたが、練習に参加していないため、明日のゲームで先発として起用することは不可能です。基本的にはベンチに置き、チームの雰囲気やシステムに慣れてもらうための同行となります』と、将来を見据えた判断であると明かしました。(via MARCA)

ルーベン・バルガスを巡るオリンピアコスとの緊迫した最終移籍交渉とカモフラージュされた欠場理由

スイス代表のウインガーであり、昨シーズンのワールドカップでも素晴らしいパフォーマンスを見せたルーベン・バルガスのセビージャにおける退団プロセスが最終盤を迎えています。

バルガスは現在、ギリシャのオリンピアコスへの移籍に向けて非常に近い段階にあります。オリンピアコス側からはすでに1200万ユーロという巨額の第一打診オファーが届きましたが、セビージャは2000万ユーロに近い金額を求めており、依然として800万ユーロ規模の金額的な隔たりがあります。しかし、交渉自体は継続して水面下で進んでおり、何より選手本人が新しい挑戦を望んでいます。この動きには、クラブを率いるスポーツディレクターのホセ・イグナシオ・ナバロ氏による、自ら選手の移籍先を探してエージェントに直接連絡を取り合う積極的な市場アプローチが背景にあります。

この移籍交渉に伴い、土曜日のアスレティック・クラブ戦に向けた招集メンバーからバルガスの名前が外されることになりました。木曜日の練習では「負荷管理のためジムで調整」と発表され、金曜日の朝にはクラブが「膝の問題により欠場」と発表しましたが、これらはすべてカモフラージュであり、実際の原因は、現在進んでいる移籍取引を怪我による破談から守るための措置です。

ルイス・ガルシア・プラザ監督はこの一連の「大人の事情」について、現在の移籍システムに対する強い怒りをにじませながら本音を暴露しました。

『クラブから、バルガスの売却交渉が合意に限りなく近づいていると知らされています。経済的な苦境にある今の私たちにとって、彼をもし試合に出場させて怪我でもされたら、それこそクラブ全体が財政的な破滅を迎えるほどの痛手になりかねない。だからこそ、彼を帯同させるわけにはいかないのです。市場が開いたまま最初の数試合を戦わなければならないラ・リーガの現状は完全に狂っており、カオスそのものです』

バルガスの売却が完全に合意に達すれば、セビージャは約500万ユーロという貴重な給与スペースと売却純利益を手にすることができ、この資金を元手に、現在切望しているフォワードや新たなウイング、さらに中盤の底を担うピボットの獲得に向けて一気に市場での行動を本格化させる見通しです。(via Estadio Deportivo)

選手層の薄さに悩むルイス・ガルシア・プラザ監督の率直な本音と移籍システムへの嘆き

現在のセビージャが抱えている最も深刻な課題は、ファーストチームとして登録されている選手がわずか「16名」しかおらず、選手層が決定的に不足している点にあります。

ルイス・ガルシア・プラザ監督は、移籍市場における経済的な制限と LaLiga の厳しいルールに対し、ため息混じりに次のように心中を打ち明けました。

『私たちには今、ベンチにゲーム展開を変えられるほど十分なファーストチームの交代選手がいません。かつてのように多額の移籍金を支払って、自分の気に入った大物選手を自由に連れてくることができる時代ではないことは十分に理解しています。私に与えられた仕事は、この偉大なクラブの再建に向けて、ベルトを極限まで締め、今ある限られた少ないリソースの中で最大限の努力と準備をして、しっかりと戦い抜くことです』

選手不足の苦しい影響は、前節のラージョ・バジェカーノ戦での選手起用にも如実に表れていました。

プレシーズンで素晴らしい働きを見せながらも、前節にペケことジェラール・フェルナンデスをベンチスタートさせた件について、指揮官は次のように真相を明かしました。

『世間ではなぜペケをスタメンから外したのかと疑問に思ったかもしれませんが、私の頭の中には試合全体をどう動かすかという戦術プランがありました。もし最初にペケとアイザック(・ロメロ)を両方スタメンで起用して、中盤にグリディを配置したとしたら、後半に試合を活性化させるための交代選手がピッチ外に一人も残らなくなってしまう。だからこそ、彼を後半のジョーカーとして手元に残しておく以外に選択肢がなかったのです』

しかしながら、指揮官は若手のカンテラーノたちを起用することに対して一切の恐れを抱いておらず、今後もアカデミーの有望株たちをピッチへ積極的に送り出す不退転の姿勢を示しています。(via Estadio Deportivo)

開幕戦で驚異のデータを叩き出したヨン・グリディの見事なスタッツとサポーターへの感謝

今夏の市場でアラベスから加入した31歳のヨン・グリディは、かつてサポーターたちの間で大々的に期待されていたビッグネームではありませんでしたが、開幕戦での圧巻のパフォーマンスにより、一気にファンのハートを鷲掴みにしました。

開幕戦のラージョ・バジェカーノ戦を2-1の勝利で飾り、クラブにとって実に5年ぶりとなるラ・リーガ開幕戦勝利を達成したセビージャ。その立役者となったのがグリディでした。彼は一時同点となる見事なゴールをマークしただけでなく、驚異的なスタッツを叩き出しました。

パスの成功率は驚愕の95パーセントを記録し、そのうち相手の陣内で行われたパスは6本中6本すべてを成功させるという無類の精密さを示しました。

さらに、開幕節全体において「デュエル勝利数(44.07%)」でラ・リーガ1位、「オフェンシブデュエル勝利成功率(42.37%)」でリーグ2位。 intercepter(インターセプト、2.67回)で3位、リカバリー数(6回)で3位。そして、 pases completados(パス成功率、82.82%)で全体4位と、攻守においてほぼ完璧に近い働きを見せました。

これはヨーロッパ5大リーグ(スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス)の選手全体を対象にしたスタッツ統計においても、ボール回収で6位、守備時のデュエル勝利数で8位という、驚くべき驚異的な成果としてトップ10にランクインしています。

自身のプレーについて、グリディは謙虚に語っています。

『リーガはまだ始まったばかりであり、重要なのは一歩一歩、地道に戦い続けることです。自分の価値は自分自身が一番理解しています』

また、初の本拠地ラモン・サンチェス・ピスフアンでのプレー体験について問われると、以下のように喜びを表現しました。

『これまで何年も対戦相手のビジターチームとしてこのスタジアムにやって来ましたが、ピッチに立つたびにサポーターたちのものすごい威圧感に本当に怯え、圧倒されていました。しかし今日、その圧倒的なパワーを持つサポーターを自分を後押ししてくれる味方に背負うことができた瞬間は、本当に言葉では表現できないほど素晴らしい、信じられない出来事でした。ファンの大きな温かい声援に心から感謝しています』(via Estadio Deportivo)

負傷明けアルフォンの状況とキケ・サラスを欠いて挑むアスレティック戦の招集メンバー23名

土曜日にサン・マメスで行われる第2節のアスレティック・クラブ戦に向けて、チームは戦力不足のスクラップ状態の中でやりくりを強いられています。

昨シーズンから高く評価され、今季の主力として期待されていたディフェンダーのキケ・サラスですが、前節のラージョ戦において一発退場(レッドカード)処分を受けたため、今節は出場停止が確定しています。

その代役として期待を背負うのが、若きアンドレス・カストリンです。昨シーズンに大きく成長したカストリンについて、監督は『彼が90分間の激しい戦いに最後まで耐えきれるかどうかは、始まってみなければわかりませんが、私は彼に対して絶対的で並々ならぬ信頼を寄せています』と話し、活躍を大いに期待しています。なお、カストリン自身は契約更新に向けた交渉を水面下で進めており、他クラブからの接触も噂されていますが、セビージャは彼の放出には応じない強い方針を保っています。

また、今夏に負傷して以来約6週間の長期離脱となっていたアルフォン・ゴンサレスは、ようやく全体練習に一部合流しました。今週末のバスク遠征からは外れていますが、監督は『彼はプレシーズン初日の不可解なオーバーロード(負荷過多)によって長い間リハビリを続けてきましたが、素晴らしいニュースとして来週からはチーム全体練習を最初から最後までこなす見込みです。これにより、次のアトレティコ・マドリード戦からは、彼を正式に招集メンバーに含めることができるはずです。この厳しい台所事情の中で、彼の復帰はチームにとってこの上ない喜びです』と彼の帰還を歓迎しています。

アスレティック戦に臨む、登録枠や不要人員整理を受けた最新の招集メンバー23名は以下の通りです。

ゴールキーパーは、オディッセアス・ヴラホディモス、フラン・ゴンサレス、ラファ・ロメロの3名。

ディフェンダーには、ホセ・アンヘル・カルモナ、フアン・イグレシアス、アルナ・サンガンテ、アンドレス・カストリン、イケル・ムニョス、ガブリエル・スアソ、フリオ・ディアスの7名。

ミッドフィールダーには、ルシアン・アグメ、ギオルギ・コチョラシュヴィリ、ヨン・グリディ、マヌ・ブエノ、ニコ・ギジェン、エドゥ・アルトサノ(マヌエル・アンヘル)の6名。

フォワードおよびウイングには、チデラ・エジュケ、ホアキン・マルティネス(オソ)、ミゲル・シエラ、ペケ、イサク・ロメロ、ロビー・ウア、イブラ・ソウの7名が名を連ねています。

不遇の時間を過ごしているマルカオ・テイシェイラや、放出に向けて移籍先を探しているアドリア・ペドロサ、ファビオ・カルドーゾらは、監督のプランから除外され、今回も招集メンバーから外されました。一方で、去就が一時不透明だったエジュケについては、監督のプランにうまく合致しつつあり、残留への可能性を日々高めています。(via Estadio Deportivo)

移籍市場最終盤のスカウティング:チェルシーFWワシントン獲得交渉と獲得見送りとなった選手たち

セビージャのスポーツ部門を統括するホセ・イグナシオ・ナバロ氏は、残り少ない移籍市場を最大限に利用して、攻撃陣の新たな駒を探しています。

現在、具体的な交渉相手として浮上しているのが、チェルシーに所属する21歳のブラジル人FWデイヴィッド・ワシントンです。1.87メートルの体格と優れた機動力を持ち、2030年までの長期契約を結ぶワシントンの獲得について、セビージャは現在チェルシー側に対してレンタル移籍( cesión)の可能性を問い合わせるアプローチをすでに起こしました。ただし、この若い才能に対しては、オリンピック・マルセイユやストラスブールといった複数のフランス勢も非常に熱心に関心を示しており、熾烈な争奪戦を避けることはできません。

また、中盤の層の強化に向け、アトレティコ・マドリードに所属する21歳の有望なアメリカ生まれメキシコ代表ミッドフィールダー、オベド・バルガスのレンタルによる獲得可能性についても問い合わせを行いました。彼はスペイン人の母親を持つためEUパスポートも所有しており、外国人枠の圧迫問題に悩まされるセビージャにとっては非常に魅力的で完璧に条件に合致するターゲットとなっています。そのほか、ノルウェー人の実力派MFパトリック・ベルグの名前も獲得検討リストに載っています。

一方で、獲得を逃した悔しい話題も複数あります。

中盤のゲームメーカーとして一時期本格的な獲得交渉を行っていたチュニジア代表MFエリス・スキリですが、アイントラハト・フランクフルトから移籍金約100万ユーロ強でFCケルンへの完全移籍が決定。セビージャは中盤の主力候補の一人を逃すこととなりました。

さらに、かつて夏の初めにリストの最上位にランクされていたフォワードのバンバ・ディエンですが、セビージャの調査だけでなく、その後ラツィオを含むいくつかのクラブとの移籍合意に伴うメディカルチェックにおいて「膝の慢性的な重大な問題」が相次いで検出され、度重なる交渉破談に繋がりました。これにより、セビージャの強化部門も、彼がかつての健康なコンディションを保っていないと判断し、獲得リストから完全に名前を消去しました。(via Estadio Deportivo)

涼しい会見場でルイス・ガルシア・プラザ監督が見せたクスッと笑える微笑ましい一面

セビージャの夏といえば、通常は目まいがするほどの過酷な猛暑になることが当たり前ですが、ここ数日は予想外にも気温がかなり下がり、過ごしやすい涼し気な気候になっていました。

そのような状況の中で行われた、アスレティック戦に臨むルイス・ガルシア・プラザ監督の公式記者会見において、ちょっとした微笑ましいハプニングが起こりました。

クラブのメディアスタッフは、会見に訪れる指揮官が厳しい暑さで汗をかかないようにと気を利かせ、会見場のエアコンの温度を最大限に低く設定し、部屋を極限まで冷やして準備を整えていました。

しかし、外の気温がすでに大幅に下がっていたことも重なり、会見場はまるでお肉を保存する冷凍庫のようにキンキンに冷え切ってしまいました。

何食わぬ顔で入室し、椅子に腰掛けたルイス・ガルシア・プラザ監督は、一歩足を踏み入れた瞬間に鳥肌が立つほどのあまりの極寒ぶりに体をすぼめ、吹き出しながら大きな声で冗談を口にしました。

『おい、おい!いくらなんでも寒すぎるぞ!』

緊迫した移籍市場のプレッシャーやメンバー不足への愚痴が続く中、この監督の可愛らしいリアクションは会見に集まっていた多くのメディア関係者の爆笑を誘い、室内の張り詰めた空気を一瞬にして温かく和ませる素敵な時間となりました。(via ElDesmarque)

【本日の総括】

セビージャFCは、移籍市場が閉まる直前の非常に目まぐるしい局面を迎えています。新加入第8号となるジョージア代表MFコチョラシュヴィリの劇的な電撃合意とアスレティック戦への招集決定は、チームに新たな推進力をもたらす好ニュースです。その裏で、主力ルーベン・バルガスの移籍交渉に端を発するメンバー不足の悩みは深刻であり、ガルシア・プラザ監督が『カオスだ』と漏らす現状がピッチ上を脅かしています。しかしながら、ヨン・グリディの見事な開幕戦スタッツが示す通り、今のチームには泥臭く熱狂を勝ち取るエネルギーが間違いなく存在しており、敵地サン・マメスでの熱い闘いでもチーム一丸となって勝利を目指す姿が期待されます。