アンソニー・ゴードンの完全移籍合意
バルセロナはニューカッスル・ユナイテッドからイングランド代表FWアンソニー・ゴードンを獲得することで完全合意に達した。移籍金は固定の7000万ユーロに、タイトル獲得や60%以上の試合出場など達成可能な条件のボーナス1000万ユーロを加えた総額8000万ユーロの規模となる。契約期間は5年間である。
デコ・スポーツディレクターとボージャン・クルキッチがロンドンに飛び、選手側の代理人およびニューカッスルと直接交渉を行ったことが合意の決定打となった。ゴードンにはニューカッスルと2030年までの契約があったが、本人がバルセロナ移籍を強く希望し、バイエルン・ミュンヘンや故郷のリバプールといった他クラブからの巨額オファーを拒否してバルサのプロジェクトを優先させた。
この25歳のアタッカーは今季17ゴール5アシストを記録しており、チャンピオンズリーグのカラバフ戦では45分間で4ゴールを決めるという大会新記録も樹立している。ハンジ・フリック監督は、プレッシングにおけるアグレッシブさ、フィジカルの強さ、スピード、スペースを突く能力、そして左ウイングだけでなく中央の偽9番としてもプレーできる多様性を高く評価し、システムの理想的なピースとして獲得にゴーサインを出した。
選手は数時間以内にバルセロナへ到着してメディカルチェックを受診し、週末には公式発表が行われる予定である。クラブは、アメリカ・カナダ・メキシコで開催されるワールドカップでゴードンが活躍し移籍金が高騰するリスクや、大会による身体的影響を避けるため、代表合流前にすべての手続きを完了させる構えである。(via SPORT / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / MARCA / 3Cat)
マーカス・ラッシュフォードの去就問題
アンソニー・ゴードンの獲得合意により、マーカス・ラッシュフォードのバルセロナ残留が宙に浮いている。フリック監督はラッシュフォードの今季のパフォーマンスに満足しており、彼自身もバルセロナでのプレー続行を強く望んでいるため、クラブと選手の間では大幅な給与引き下げでの合意がすでに完了していた。
しかし、マンチェスター・ユナイテッドが設定した3000万ユーロの買い取りオプションの行使について、バルセロナ側は財政的な懸念(ラッシュフォードが10月で29歳になり、契約満了時には33歳になること、1対1ルールの適用に向けたサラリーキャップへの影響)から支払いを渋っており、大幅な減額、あるいは買い取り義務の有無を問わないレンタル期間の延長のみを希望している。
これに対し、マンチェスター・ユナイテッド側は、バルセロナがゴードンのために7000万ユーロを支払えるのであれば3000万ユーロも支払えるはずだと主張。また、来季のチーム構想にラッシュフォードは含まれておらず、高額な給与負担を避けるためにも、レンタルではなく完全移籍での早期解決を求めている。ラッシュフォードはラミン・ヤマルのバックアップや9番としてプレーする多才さを持ち合わせているが、ユナイテッド側が譲歩しない限り、オペレーションの成立は極めて困難な状況となっている。(via SPORT / Mundo Deportivo / AS)
フリアン・アルバレスの獲得交渉とジョアン・ペドロへの拒否
バルセロナはロベルト・レヴァンドフスキの代役となるストライカーの獲得に動いており、最大の目標としてアトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスに狙いを定めている。ジョアン・ラポルタ会長とデコは、ダニ・オルモの代理人でありアトレティコともパイプを持つフアンマ・ロペス、アンディ・バラ、およびアレハンドロ・エチェバリアとバルセロナ市内で会食し、アルバレス獲得に向けた戦略を練った。
アルバレスはアトレティコに対して退団の意思を伝え、売却される場合はバルセロナを最優先とすることを要求した。しかし、アトレティコは2030年までの契約を残す同選手の移籍金として1億5000万ユーロという莫大な金額を設定している。バルセロナはフェラン・トーレスを交換要員に含めた7000万ユーロのオファーを提示したが、フェラン自身がアトレティコへの移籍を拒否したため、この提案はすぐに破談となった。パリ・サンジェルマンやアーセナルもアルバレスに関心を示しており資金力では上回っているが、現在はチャンピオンズリーグ決勝に集中しており、オファーは7月や8月に持ち越される見込みである。
一方で、もう一人の候補であったチェルシーのジョアン・ペドロについては、ロンドンでの交渉においてチェルシー側から『ジョアンはプロジェクトの重要な一部であり、オファーや金額の問題ではない。売却の意思は全くなく、アンタッチャブルな存在だ』と完全な拒否の通達を受けた。また、ハリー・ケインについても年齢と価格のバランスからバルセロナ側が納得しておらず、ストライカー補強の道のりは険しいものとなっている。(via Mundo Deportivo / SPORT / Estadio Deportivo / 3Cat)
ラミン・ヤマルのW杯に向けたリハビリと代表合流
左脚大腿二頭筋の負傷によりシーズン最後の1ヶ月を欠場したラミン・ヤマルが、アメリカ・カナダ・メキシコ共催のワールドカップ出場に向けて順調な回復を見せている。シウタ・エスポルティバ・ジョアン・ガンペールにて芝生の上でボールを蹴るトレーニングを再開した。
スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、バルセロナから8人を選出した26人のW杯メンバー発表に際し、ヤマルが6月15日のカーボベルデとの初戦に間に合うことを期待しつつ、間に合わない場合は6月21日のサウジアラビア戦まで待つ意向を明かした。監督は『リスクを冒す必要があるなら、選手はW杯でリスクを冒したいと思うものだ。安全と自信の範囲内で、バスから降りる時にも怪我をする可能性はあるのだから、できる時にプレーするという意識を持たなければならないが、リスクを冒す必要があるならそうする』と語り、ヤマルの出場に強い意欲を示した。バルセロナの医療チームも彼の回復を高く評価している。
なお、ヤマルはW杯に向けて新しいヘアスタイルを披露した。EURO2024で優勝した時を彷彿とさせるブロンドのメッシュをさりげなく取り入れたスタイルで、スタイリストのワーグナー・テノリオは『本当のエレガンスは誇張する必要がない』と語り、自然な動きと質感を強調した。ファンからは「ブロンド・ヤマル」「ユーロ・ヤマル」としてSNSで大きな話題を呼んでいる。(via SPORT / Mundo Deportivo)
フレンキー・デ・ヨングのオランダ代表選出と今季の状況
フレンキー・デ・ヨングが、ロナルド・クーマン監督率いるオランダ代表のワールドカップメンバー26人に正式に選出された。デ・ヨングにとっては、足首の負傷によりEURO2024の出場を土壇場で辞退せざるを得なかった辛い経験から2年越しとなる、まさに雪辱の舞台である。
クーマン監督は以前に『デ・ヨングがいるバルサといないバルサは違う』と語り、彼をチームの構造的かつ不可欠なピース、中盤のバランスとビルドアップを担うリーダーとして全幅の信頼を置いている。
デ・ヨングは今年4月中旬に右脚大腿二頭筋遠位部を負傷して以降、シーズン終盤のバルセロナの試合およびW杯に万全の状態で臨むためリハビリに専念してきた。しかし、復帰後のハンジ・フリック監督のチームでは、ガビらの台頭もあり、一度も先発出場を果たせず、1試合あたりの最大出場時間も30分にとどまっていた。これについてデ・ヨングは自ら出場を避けたわけではなく、監督の戦術的選択によるものだと理解している。オランダ代表は6月14日の日本戦でW杯の初戦を迎える。(via SPORT / Mundo Deportivo)
パウ・クバルシが語るリーダーシップとW杯への野心
19歳のセンターバック、パウ・クバルシがファッション誌のインタビューに応じ、自身のプレースタイルやメンタリティについて深く語った。
バルセロナでのプレッシャーについて『プレッシャーはあるが、常に物事をできる限り良くしようとする日々のプレッシャーだ』と自然体で受け止め、チームについても『僕たちは世界最高のチームの一つであり、僕にとっては最高だ』と断言した。若くしてリーダーシップを発揮している点については『リーダーの役割を担い、チームメイトを助ける仲間になるのが好きだ。センターバックはピッチ全体を見渡せるので、それだけである種の権威がもたらされる。誰かが助けを必要としていないか気を配り、助けに行かなければならない』と自身のポジションの重要性を語った。
守備の模範としてはジェラール・ピケを挙げ『常に後ろからクリーンにボールを出そうとする似た部分がある』と共通点を語った。また、子供の頃のアイドルはロベルト・レヴァンドフスキであり『彼とロッカールームを共有する機会に恵まれた。彼と一緒にトレーニングすることで、より良いディフェンダーになれる』と感謝を口にした。守るのが難しいフォワードとしては、キリアン・エムバペ、ヴィニシウス、ハリー・ケインの名前を挙げた。
スペイン代表としてのワールドカップ出場については『もしデビューできたら、自分がどうやってここまで来たかを意識しながら、自分らしく落ち着いてプレーし、楽しみたい』と冷静に語りつつ、『僕たちは優勝候補とは感じていないが、スペインは世界最高の代表の一つだ。トップの中のトップだ』と自信を見せた。ルイス・デ・ラ・フエンテ監督について『フル代表でプレーする機会を与えてくれた監督だ。チャンスをもらい続けられるよう、働き、戦い続けなければならない』と感謝を述べた。
また、トップチームの選手としての犠牲については『誰もが友達と一緒にいたり、普通の人の計画を立てたりしたいと思うが、僕にとっては犠牲ではない。ずっと なりたかったものになれた。サッカーが僕にすべてを与えてくれた』とプロとしての覚悟を示し、『毎日、前日よりも良くなりたいと思わなければならない』と締めくくった。(via SPORT)
パウ・ビクトルが明かすロッカールームの裏話
パウ・ビクトルがインタビューで、バルセロナのロッカールームの知られざるエピソードを披露した。ラ・マシア出身の選手が多いため、ロッカールームではカタルーニャ語が頻繁に、かつ自然に飛び交っていると明かした。
トレーニング中にはマルク・カサドに対して『パス出せ、ハゲ』と冗談交じりに叫んでいるエピソードを笑いながら語り、その自然なやり取りが話題を呼んでいる。
また、GKのヴォイチェフ・シュチェスニーについては、タバコではなくVAPE(電子タバコ)を愛用していると告白。ロッカールームの外にシュチェスニー専用の椅子が置かれた小さなスペースがあり、チームメイトたちがそこに禁煙のポスターや手作りのポスターを貼って冗談のネタにしているという微笑ましい光景を明かした。
自身の朝のルーティンについても語り、8:00から8:15の間に起床し、犬の散歩をした後、シウタ・エスポルティバに向かう。9:00からはトレーニング前の儀式としてサウナと水風呂に入り、その後朝食を摂る。厳格な栄養管理があるものの、『90分の試合後なら、チョコレートワッフルを食べても大丈夫』と、時には自分へのご褒美を許していることを明かした。(via SPORT)
ダニ・オルモの代理人との会談およびロヴロ・チェルフィの去就
デコ・スポーツディレクターは、バルセロナ市内のホテルでダニ・オルモの代理人であるアンディ・バラおよびフアンマ・ロペスと会談を行った。会談の主なテーマは、ハンジ・フリック監督の戦術における最重要ピースの一人であるオルモの今後の起用法や状況についてであった。
さらに、この会談ではバルセロナのフベニールAに所属するクロアチア人の有望株、ロヴロ・チェルフィの将来についても話し合われた。このウイングの若手選手は、今シーズン、ポル・プラナス監督の下で期待されたほどの出場時間を得られておらず、クラブと選手側の双方にとって最適な来シーズンのシナリオが検討されている。(via SPORT)
LaLigaベストゴールにバルサから4ゴール選出
2025-26シーズンのLaLigaが終了し、バルセロナの優勝で幕を閉じた中、LaLiga公式が選出する「シーズンのベストゴール20」に、ハンジ・フリック監督率いるチームから最多となる4つのゴールが選ばれた。
1つ目は、5月10日にSpotify Camp Nouで行われたクラシコで、マーカス・ラッシュフォードが優勝を決定づけた鮮やかなフリーキック。2つ目は、シウタ・デ・バレンシアでのレバンテ戦でペドリが決めたゴール。3つ目も同じくレバンテ戦だが、ホームでフェルミンが決めた一撃。そして4つ目は、Spotify Camp Nouでのビジャレアル戦でラミン・ヤマルが放った芸術的なゴールである。
なお、ファンの間ではウィリオット・スウェドベリ(セルタ)がベルナベウで決めたゴールが選ばれていないことに不満の声が上がっているほか、今季25ゴールを挙げて得点王に輝いたキリアン・エムバペのゴールもこの20選には含まれていない。(via Mundo Deportivo)
ヤクブ・キヴィオルとアレッサンドロ・バストーニの獲得否定
左利きのセンターバック補強としてアレッサンドロ・バストーニ(インテル)やヤクブ・キヴィオル(FCポルト)の獲得が噂されていたが、両クラブのトップがこれを完全に否定した。
インテルのジュゼッペ・マロッタ会長は『ファンはバストーニの状況について安心していていい。彼は一度も移籍を要求していないし、ここでとても幸せだ。我々は売却クラブではない。彼は我々と一緒に残ると思う』と明言し、バルセロナからの正式オファーも届いていないことが確認された。
また、FCポルトのアンドレ・ビラス=ボアス会長もリスボンでのイベントでキヴィオルに関するバルセロナとの接触を否定。『ニュースを見てとても驚いた。完全に否定しなければならない。デコとは3ヶ月間話をしておらず、キヴィオルの件で彼から電話があったことは一度もない』と語った。キヴィオルはアーセナルからレンタルで加入後、ポルトが7000万ユーロの契約解除金を設定して2030年までの完全移籍で買い取ったばかりの選手である。これらの否定により、バルセロナは守備陣よりも攻撃陣の補強に注力していることが明確となった。(via SPORT / MARCA)
【本日の総括】
ゴードンの完全移籍合意というビッグニュースが飛び込み、攻撃陣の再編が加速しています。ラッシュフォードの去就やアルバレス獲得への動きなど、前線の入れ替えが激しくなる一方で、若手のクバルシや負傷明けのヤマル、デ・ヨングらがW杯へ向けて着実に準備を進めています。



デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
アンソニー・ゴードンの獲得は、フリック監督が求める『高強度なプレッシング』と『スペースへの侵入』を具現化する最適解です。左サイドの突破口としてだけでなく、偽9番もこなせる多様性は、戦術の柔軟性を一段引き上げるでしょう。一方で、ラッシュフォードの去就が不透明な現状は、前線の構成に影を落とします。個の突破力と組織的な連動のバランスをどう再構築するか、フリックの采配が問われる局面です。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
ゴードンの獲得合意は、クラブが来季のプロジェクトへ明確な投資姿勢を示した証左です。一方で、ラッシュフォードの買い取りを巡るユナイテッドとの温度差や、アルバレス獲得に向けた高額な要求など、フロントには依然として厳しい財政的制約が付きまといます。ピッチ外の交渉が難航する中でも、クバルシやヤマルといった若手がクラブの未来を語る姿には、バルサらしい力強いアイデンティティが息づいています。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
ゴードンへの総額8000万ユーロの投資は、攻撃陣の若返りと即戦力化を両立させる戦略的な一手です。対照的に、ラッシュフォードの買い取りオプション行使には慎重な姿勢を崩しておらず、サラリーキャップと年齢構成を考慮したシビアな編成方針が透けて見えます。バストーニやキヴィオルの獲得否定が報じられたことで、今夏の補強優先順位は守備陣よりも、より決定的な仕事ができる攻撃的なタレントの確保にあることが明確になりました。