UDラス・パルマス & CDレガネス
前節ジローナに屈辱的な大敗を喫したUDラス・パルマスは、デ・ラ・バレーラ監督が中盤のてこ入れを断行。前節で崩壊した左サイドバックにはクレメンテに代えてボンファンティを配し、中盤にはイニャキ・ゴンサレスを先発起用しました。また、ジェセ・ロドリゲスの出場停止に伴い、前線にはサンドロが起用されました。対する2位のレガネスはルベン・アルベス監督のもと、3バックと2枚のウイングバック、3枚のボランチが強固な守備ブロックを形成する5-3-2の戦術で臨んできました。
注目されたのは、レガネスのアルバロ・モラタが先発で電撃デビューを飾った点です。モラタは開始2分に早速決定機を迎えるもオフサイドの判定を受け、その後も相手のオフサイドトラップに計3度引っかかるなど、果敢ながらも苦戦しました。
前半はレガネスが主導権を握り、13分にはルベン・ペニャのCKからサインプレーでジコ・ブールメースターが放ったボレーがバーを直撃。さらにナーム・ガルシアがサンドロをスピードで振り切ってGKカロと一対一になりましたが、シュートはわずかに枠を外れました。ラス・パルマスは、キリアン・ロドリゲスがDFラインに下りてポゼッションを高めようとするも、パス回しのテンポが遅く効果的な縦パスが出せないため、スタンドからブーイングが浴びせられる場面もありました。前半におけるラス・パルマス唯一の決定機は、宮代大聖がCKから放ったヘディングシュートでしたが、これは相手GKルカ・ジダンのファインセーブに阻まれました。
後半に入るとラス・パルマスがペースを上げ、宮代が開始早々に好機を作り、ジェフテ・ベタンコールのシュートチャンスとなりましたが、レガネスDFラロ・アギラルに阻まれます。両チームともに交代策に打って出て、ラス・パルマスはマヌ・フステルの筋肉系の負傷交代に伴い、イバン・メディーナやラファ・クルスを緊急投入。さらにエンリケ・クレメンテやロヨディス、イバン・ハイメを送り込んで打開を図りました。レガネスも後半66分にアレックス・サンクリス、パトリック・ソコ、ダニ・ロドリゲスを投入し、サンクリスがミドルシュートでゴールに迫るもわずかに外れました。終盤には、レガネスが猛攻を仕掛けましたが、ラス・パルマスのGKカロが神がかった大活躍を見せ、イグナシ・ミケルのヘディングシュートやソコとの一対一をことごとく防ぎ切り、0-0の引き分けでタイムアップを迎えました。
試合後、レガネスのルベン・アルベス監督は『決定力を欠いた。しかし、このような難しいアウェーで対戦相手を圧倒するのは容易ではない。上位を争うライバルから勝ち点1を奪えたことは成果だ』と語りました。一方、ラス・パルマスのデ・ラ・バレーラ監督は『勝ち点3を積み重ねる必要があるが、今日の引き分けは、チームがさらに成長するための良いきっかけになるだろう』と振り返り、何よりも守備でクリーンシート(無失点)を達成できたことを高く評価していました。(via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA)
グラナダCF
グラナダCFが極めて深刻な財政難に直面していることが、新たにコ・プレジデント(共同会長/副会長)に就任したイグナシオ・ベリスタイン氏の会見によって明らかになりました。ベリスタイン氏は、『クラブは過去2シーズンでそれぞれ1000万ユーロ、計2000万ユーロもの損失を計上しており、経済的な集中治療室(UVI)に入っている状態だ』と表現。現在、米国投資グループ「BLA」によるグラナダCFの買収手続きが進行中であり、『すべての関係者が原則的な合意に達している。現在は官僚的な書類手続きの完了を待つのみで、クラブ存続のためにもこの買収と新たな資金注入は緊急かつ絶対不可欠だ』と早期決着への期待を示しました。この買収が完了すれば速やかに資金が流入する見通しで、来月からは本拠地エスタディオ・ヌエボ・ロス・カルメネスの収容人数を約25,000人に拡大するための改修工事が開始され、未完のスポーツシティ第2期工事も再開されます。
ピッチ上に目を向けると、今週末の日曜日にアウェーで行われるSDエイバル(イプルア)とのビッグマッチを控えています。パチェタ監督は、エイバルについて『非常に完成された厚みのあるチームで、どのポジションにも優れた選手を揃えている。セットプレーが強力で得点力が高く、イプルアは何かが起こる予測不能なスタジアムだ』と警戒心を露わにしています。グラナダの最新のメンバー状況としては、プレシーズンから筋肉系の怪我を抱えていた右SBパウ・カサデススがリハビリ最終段階にあり、フランス人FWカデル・バンバは筋肉を傷めたため数週間の離脱となります。パチェタ監督は移籍市場が閉まったことでスカッドが固まったことに満足しており、『すべてのポジションに2名が揃う、非常にバランスの取れた素晴らしいチームになった』と語り、さらなる戦力補強の噂を払拭しました。(via Estadio Deportivo / SPORT)
レア・ソシエダB & CDテネリフェ
レアル・ソシエダB(サンセ)は今季、セグンダ挑戦2年目を迎えています(昨季は勝ち点47で15位)。イオン・アンソテギ監督率いる若いチームは、前節ブルゴス戦で2度リードされながらも、昨季15ゴールを記録したゴルカ・カレラとゴロサベルの得点によって2-2で追いつく驚異的な粘りを見せました。しかし、サンセは本拠地ズビエタ(練習場)でのホーム戦で脆さを見せており、今季開幕戦でも黒星を喫したほか、セグンダでのズビエタ開催の通算成績が3分2敗と未だ勝利がありません。アンソテギ監督は「ズビエタを要塞に変える」ことを誓っています。
今回のテネリフェ戦に向けて、大きな追い風となるのがトップチームからの主力合流です。トップチームのMatarazzo監督は、ベイティア、守護神フラガ、そして点取り屋カレラをサンセの練習に合流させ、このテネリフェ戦への出場を可能にしました。もしベイティアとキタのCBコンビが復活すれば、サンセの最終ラインは劇的に安定するはずです。なお、過負荷を乗り越えたルペレスの復帰、好調のダニ・ディアス、中盤のゴロサベルらの起用が予想されます。
対するテネリフェ(アルバロ・セルベラ監督)は、ここまでエイバル、アルメリアを破り好調な滑り出しを見せたものの、前節はスポルティング・ヒホンに0-1で敗北し、現在勝ち点6です。セルベラ監督はサンセについて『非常に走るスタッツが高く、スピードがあり、防御するのがきわめて困難な相手。ズビエタは油断できないスタジアムだ』と語りました。テネリフェは移籍市場最終日にクリスティアン・ゴミスとジェラール・バレンティンの実力者を補強しましたが、ViereckとRanosが負傷。さらに前線のノエルも今週別メニュー調整だったため、右ウイングの先発にはチャペラやディオコウが検討されており、メンバー構成に悩みを抱えています。
また、両者の歴史的背景として、1970年代からアトチャでの激しい対戦史があり、1983年3月にはテネリフェが2-0で勝利した記録などが残されています。アトチャは1999年に解体され、その最後の試合もレアル・ソシエダ対テネリフェでした。(via SPORT / Mundo Deportivo)
スポルティング・ヒホン & ジローナFC
ニコラス・ラルカモン監督が率いるスポルティング・ヒホンは、開幕から2勝1分(勝ち点7)、失点ゼロと最高級の好スタートを切っています。エル・モリノンに今週迎えるのは、昨季1部から降格したジローナFCです。
絶好調のヒホンですが、深刻な怪我人の続出に頭を痛めています。新鋭のフォワードであるアンドレス・フェラーリ、ウゴ・ギジャモン、ガスパル・カンポス、そして中盤のマヌ・ロドリゲスの4名はいまだに自転車トレーニングによるリハビリ調整から抜け出せず、今節のジローナ戦を欠場することが決定しました。中盤の駒が不足しているため、ラルカモン監督はカンテラからブルーノ・ルビオやエノル・プレンデスといった若手を急遽トップチームに招集せざるを得ません。予想スタメンはRosas、Cuenca、Duñabeitia、Pablo Vázquezの4バック、中盤はCorredera、Nacho Martín、Loumらが担い、前線はテネリフェ戦で活躍したロシア人ウインガーのIosifovとOtero、さらに前節得点したSarcoらが起用される見込みです。
一方のジローナ(キケ・アルバレス監督)は、ここまで1勝1分1敗。キケ・アルバレス監督は、夏の移籍市場が閉まるまでの期間を振り返り、『選手たちの去就が絶えず揺れ動き、非常に不安定な夏だった。しかし、今はやっと市場が閉まり、すべての選手たちがジローナに心を定めて集中できている』と安心感を口にしています。しかしジローナは未だ完成途上で、最大の懸念は守備組織の再編であり、開幕から3試合すべてで失点を重ねています。さらに移籍最終日にウナヒをギリシャのクラブへ1500万ユーロで手放すなどスカッドには未だアンバランスさが見られますが、今節はマテウ・モレイやカルレス・ペレスといった新戦力たちがエル・モリノンでデビューを飾る可能性があります。キケ・アルバレス監督は、敵地について『モリノンは相手に強いプレッシャーをかけ、味方を驚異的に後押しする、セグンダでも随一の熱狂的なスタジアムだ』と、ヒホンの大声援に強い警戒感を示していました。(via SPORT)
ADセウタFC & セルタ・フォルトゥナ
フレディ・アルバレス監督率いるセルタ・フォルトゥナは、開幕からカディスとの引き分け、アンドラ相手の劇的な逆転勝利、カステリョン戦での敗北を経て1勝1分1敗(勝ち点4)と、若いチームながら健闘を見せています。
しかし、今週末のセウタへのアウェー戦は、彼らにとって凄まじい試練となります。チームはバスを3本乗り継ぎ、飛行機に乗り、さらに船での移動を加える合計10時間もの超・苛酷な長距離移動を強いられるからです。さらに、負傷者として膝を痛めたヤン・オリベラスが離脱、中盤のウゴ・ブルシオとアンドレス・アンタニョンはトップチームに帯同するため招集外となり、新加入の注目MFステファン・バイチェティッチも調整不足から今回の遠征メンバーには入っていません。代わりにカンテラからMateo Sobralが招集されました。
一方、ADセウタFC(ホセ・フアン・ロメロ監督)は、街全体を巻き込んでいる深刻な移民危機の直撃を受けています。当初獲得合意に達していた15名もの選手が、治安などの問題から移籍を直前で拒否するという信じがたい逆境に見舞われ、その影響からチームは開幕から3連敗、わずか1得点・10失点という惨憺たる数字で最下位に沈んでいます。それでもフォルトゥナのフレディ監督は、『現在のセウタの順位は本来の実力とは程遠い。窮地に陥ったチームは時に全員で連帯し、大きな力を生み出して牙を剥いてくる』と極めて厳しい警戒を示しています。
ピッチの外では、スペインサッカー連盟(RFEF)会長のラファエル・ロウザン氏、スペイン代表監督ルイス・デ・ラ・フエンテ氏、さらに元スペイン代表アイトール・カランカ氏らがセウタを直々に訪問。自治政府知事のフアン・ヘスス・ビバス氏と会談し、『セウタは100%のスペイン領だ。我々はセウタの皆さんと共にある。セウタは絶対に売り渡さず、守り抜く』と強固な連帯を宣言。さらに、スタジアムの規模からフル代表の公式戦は開催できないものの、U-19やU-21といったアンダー世代のスペイン代表公式戦をセウタで近い将来に必ず開催できるよう、具体的に招致活動を行っていることを明らかにしました。(via SPORT / Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA)
レアル・オビエド & ブルゴスCF
かつてレアル・オビエドに所属し、劇的な1部昇格を経験した後にブルゴスCFへと渡ったDFオイエル・ルエンゴ。彼は現在、右足の親指を骨折(第1指骨折)するという重傷からの回復を急いでおり、かつての本拠地カルロス・タルティエレで行われる今週末のオビエド戦に向けて、這ってでもピッチに戻ろうとギリギリの調整を行っています。
ルエンゴは、今夏に16名もの新規選手を爆買い補強したオビエドについて、次のような持論を披露しました。『オビエドは昨年昇格を逃し、現在は大きな過渡期にあるが、1部昇格を真剣に狙うのであれば、本来ならベースをある程度維持したうえで、ピンポイントで4〜5人の実力者を加えるのが最善のチーム作りだったのではないか』と古巣の強化方針を疑問視しました。
その反面、自身が所属するブルゴスについては、絶大な信頼を寄せるスポーツディレクター・ミチュ氏との熱い絆を語り、『多くの新加入選手が来ており、お互いの特徴を知り噛み合わせる段階だが、間違いなく今季は全員にとって最高にワクワクするシーズンになる』と、ブルゴスの今後の仕上がりに強い手応えを見せていました。(via SPORT)
アルバセテ・バロンピエ
今季セグンダで開幕3連敗、勝ち点0とこれ以上ない最悪の底に沈んでいるアルバセテ・バロンピエ。不名誉なスタートにもかかわらず、アルベルト・ゴンサレス監督の闘志は一切衰えていません。記者会見で監督は、『誰も敗北したくはないし、すでに十分な勝ち点を持っていれば最高だったが、現実を受け入れなければならない。しかし、自分たちの真の実力、最高のパフォーマンスが発揮されるのは、こういった居心地の悪い不快な窮地の時だ。この逆境こそがチームをさらに磨き、最高の輝きを引き出すはずだ』と、悲壮感漂うチームに自信を呼び起こすポジティブなコメントを残しました。また、昨季も開幕4試合でわずか勝ち点1だった過酷な例を引き合いに出し、ここから這い上がることができると強調しています。
しかし、日曜日に控えるカステリョン(2位、勝ち点7)とのアウェー戦に向けて、アルバセテの野戦病院状況は極めて深刻です。最大の朗報として、昨年11月に大怪我をして以来リハビリの暗闇にいたエースFWヒヒニオが全体練習に正常に戻り、カステリョン戦の招集リストに入る可能性が示されました。一方で、前節負傷交代を余儀なくされたムニルは、筋肉の過負荷を考慮して今節は欠場が有力視されています。パチェコは膝の痛みを乗り越え出場が可能な状態ですが、ロベル・ゴンサレスは激しい痛みが引かず、全体練習から隔離され今回の試合も欠場。さらに、オベング、プエルタス、バルベルデ、カピ、ペペ・サンチェス、サン・バルトロメといった合計6名の重要選手が依然としてリハビリを続けており、指揮官は極限状態の戦力をやり繰りしてカステリョンに挑むことになります。(via MARCA)
CEサバデル & コルドバCF
月曜日に Nova Creu Alta で行われるCEサバデル対コルドバCFの一戦。サバデルのフェラン・コスタ監督は、対戦相手であるコルドバCFをこれ以上ない言葉で大絶賛しました。『コルドバは極めて明確なアイデンティティを持ち、高いパスワークを誇りながら、縦に速く主導権を握るチームだ。今シーズンのセグンダが始まって以来、試合中の最も優れたパフォーマンス時間を最も多く生み出している、恐るべきとんでもないチームの1つだ』と評し、警戒を高めています。
サバデルはここ数週間、コパ・カタルーニャの5試合に及ぶトーナメントを勝ち抜き、決勝でバルサ・アトレティックを1-2で撃破して戴冠したため、選手たちにはリーグ戦と合わせて大きな疲労が蓄積しています。しかしコスタ監督は『疲労は大きかったが、選手はしっかりと休息を取った。すでにその栄光は過去のことであり、我々の視線はすべて月曜日のコルドバ戦に向いている。ホームでサポーターと共に勝利し、どんな形であれ勝ち点を稼ぐ』と燃えています。
最新のメンバー事情としては、怪我から戻ったアライン・リベロとハビ・ロペス=ピントがグループ練習を正常に行い、月曜日の招集メンバーに加わる可能性が高いとのこと。しかし、ブラジル人DFでチームの守備の支柱であったボナルドは、開幕から痛みを耐えて主力として強行出場していましたが、足の指の骨折が判明。無理をさせず完治を最優先するため、数週間にわたってチームを離れることが決定しました。また、ジェナル・フォルネスも引き続き欠場が決定しています。(via SPORT)
CDカステリョン
CDカステリョンのピッチ外での若手育成改革が具体化しました。クラブの新たな第2リザーブチーム(Cチーム)である「CDカステリョンC」が、来季のバレンシア州フットボール連盟(FFCV)主催の「テルセーラFFCV(州3部リーグ)」のグループIIに編入されたことが決定。カステリョンCは9月20日に控える開幕日に向けて、すでに始動しています。
同グループは合計16チームで構成され、カステリョン県に拠点を置くオディセアFC B、CFサン・ペドロ B、エトゥーレFC B、CDリベサルベス B、さらにCDアルマソラ Cといった計6つのリザーブチームが同居。互いに磨きをかけあう激しい育成ダービーが予想されます。さらに、伝統的な強豪が揃うこのグループでは、ホベントゥ・アルマソラ、サン・ロレンソ、ラファラフェナ、ドラック・カステリョン、ラ・マグダレーナ、パンパ・カステリョンFCなどのほか、近隣のCDボリオル、ラ・ビラベリャ、CFモロ、アトレティコ・タレスといった地理的なライバル関係が渦巻く一戦が予定されており、若手育成のみならず非常にハイレベルで過酷な争いが期待されています。(via SPORT)
【本日の総括】
第4節を迎えたLALIGA Hypermotionは、ピッチ内外で劇的な動きが見られます。
首位レガネスはモラタを電撃スタメン投入するも、ラス・パルマスの徹底した守備に阻まれ0-0。昇格・降格、そして首位争いを占う序盤戦において、両者の堅実な実力が浮き彫りとなりました。一方、グラナダは2000万ユーロの巨額損失を計上する「集中治療室(UVI)」状態の深刻な経営難に陥っており、米国投資グループ「BLA」への早期買収が死活問題となっています。
また、レアル・ソシエダB(サンセ)がズビエタ要塞化のためトップチームから主力級を緊急降格させる傍ら、移民危機による15名の移籍拒否で3連敗を喫するセウタには、スペインサッカー連盟会長や代表監督が直々に訪問し熱い連帯を呼びかけるなど、人道と経営、そしてピッチ上の戦いが激しく交錯しています。泥沼から這い上がろうとするアルバセテや、コパ・カタルーニャ覇者のサバデルなど、牙を研ぐ伏兵たちの動向からも目が離せません。
