ベティスに今季初黒星!モウリーニョ体制初黒星とエムバペの最悪な夜

ラ・リーガ第4節、レアル・マドリードはアウェイのLa Cartujaでベティスと対戦し、1-0で痛恨の敗戦を喫しました。これにより開幕からの連勝は3でストップし、今季公式戦で初めての黒星、そして第二期モウリーニョ体制初の敗戦を味わうことになりました。

試合前には、かつて激しい確執のあったモウリーニョ監督とベティスのペレグリーニ監督が笑顔で抱擁を交わし、過去の遺恨に終止符を打って始まりました。前半はマドリーが主導権を握り、先発復帰したアルダ・ギュレルを中心に多くの決定機を作りましたが、ベティスのGKアルバロ・バジェスの驚異的なセーブにことごとく阻まれました。ヴィニシウスのシュートがポストを叩き、ベリンガムのヘディングもバジェスに阻まれ、極めつけは前半終了間際、ヴィニシウスがGKと1対1になりながらエムバペへパスを送るも、エムバペのシュートはナタンとバルトラの決死のスライディングによりゴールライン上で防がれるという信じられない決定力不足を露呈しました。

後半もエムバペの角度のないシュートがクロスバーを直撃するなど不運が続き、後半81分に相手の強烈なミドルシュートをGKクルトゥワが弾いたこぼれ球を、途中出場のトロイ・パロットに押し込まれて痛恨の失点を喫しました。このシーンでは、バルベルデがパロットのマークを外してしまったことが失点に直結しました。モウリーニョ監督はすぐさま重戦車のカルロス・エスピを投入。エスピは直後にヴィニシウスのクロスから華麗なオーバーヘッドキックを決めて同点に追いついたかに見えましたが、VARによりエスピのオフサイドと判定され、ゴールは幻となりました。

後半アディショナルタイムにはヴィニシウスがエリア内でナタンに倒されてPKを獲得。しかし、キッカーを務めたエムバペのシュートは完全にGKバジェスに読まれて防がれ、1-0のまま試合は終了。試合終了後、キャプテンマークを巻いていたヴィニシウスは判定への不満から主審に激しく抗議し、イエローカードを受ける最悪の後味を残しました。また、マドリーからベティスへ移籍したばかりのセバジョスは、この日はスタンドから試合を観戦し、パロットのゴール時に狂喜乱舞していました。

(via SPORT / ElDesmarque / AS / MARCA / Mundo Deportivo)

ギュレルが奇跡の退場免れ!エルナンデス主審の温情判定に不満爆発

試合中、最大級の論争となったのが後半53分に起きたアルダ・ギュレルの判定です。すでに前半アディショナルタイムにイエローカードを提示されていたギュレルは、ベティスのマルク・ロカがカウンターを開始しようとした際、背後から明らかなスライディングで彼を倒しました。

これは誰が見ても2枚目のイエローカード、すなわち退場処分となるべきファウルでした。ギュレル自身もファウルをした瞬間に手を挙げ、退場を覚悟したように主審へ謝罪のポーズを取っていました。しかし、主審エルナンデス・エルナンデスは驚くべきことにカードを提示せず、ただのファウルとして処理しました。これにベティスのキャプテンであるイスコらが激しく詰め寄り、La Cartujaのスタンドからは凄まじいブーイングが巻き起こりました。

この温情判定の直後、判定に抗議したモウリーニョ監督、そして別のプレーでファウルを犯したコナテに対して立て続けにイエローカードが出されるという皮肉な事態に。元審判のゴンサレス・フエルテス氏は『主審はギュレルに対する1枚目の警告が厳しすぎたと自覚していたため、2枚目を提示して退場にすることを避けたのだろう』と分析しました。モウリーニョ監督はギュレルのさらなる退場リスクを恐れ、それまでピッチ上で攻撃の創造主として最も輝いていた彼をわずか64分でベンチへ下げざるを得ず、ヤン・ディオマンデと交代させました。

(via SPORT / Mundo Deportivo)

PKの「新ルール」を巡り大激論!バルトラの早期エリア侵入疑惑の真相

後半アディショナルタイム93分、ヴィニシウスが獲得したPKをエムバペが蹴った際、ベティスのGKバジェスが弾いたこぼれ球を、バルトラが素早くクリアしました。しかしスロー映像では、エムバペがキックする瞬間にバルトラはすでにペナルティエリア内に侵入していました。

ルール上、キッカーが蹴る前にディフェンダーがエリア内に侵入していた場合はPKのやり直しになるはずです。VARによる長いチェックが入りましたが、最終的に主審はやり直しの必要はないと判断し、そのまま試合を終わらせました。この不可解な裁定に対し、現地メディアやファンの間で論争が爆発しています。

元国際審判のイトゥラルデ氏は『バルトラの体はエリア内に入っていたが、足はまだ地面に着地しておらず宙に浮いていた。足が完全に接地していなければ、侵入とはみなさないのが現行のルール解釈だ』と主審の判断を擁護しました。しかし、ラジオ局COPEでペドロ・マルティン氏は『バルトラは明らかにエリアを侵犯しているのに、足が接地していないからセーフなどというのは審判団の勝手なルールの捏造だ』と強く非難しました。マドリーテレビも『もしこれがバルセロナだったらどのように判定されていただろうか』と審判への不服を唱え、SNS上では双方のジャーナリストやファンによる批判合戦が続いています。

(via SPORT / AS / MARCA)

わずか9分で5回も交換!La Cartujaで起きた前代未聞のボール空気漏れ事件

試合開始からわずか20秒、クルトゥワの元へボールが転がってきた際、その感触に違和感を覚えた彼が「空気が抜けている」と主審に訴え、最初のボール交換が行われました。

しかしトラブルはこれだけに留まりません。前半3分、ベリンガムがファウルを受けて得たFKの際、キッカーを務めるギュレルとヴィニシウスが「このボールも空気が足りない」と強く主張し、主審が確認して再度ボールが交換されました。さらに前半5分には、ダンフリースがスローインを行う際、ボールが柔らかすぎることに気づき、主審に言わずに自らボールを別のものに交換する事態になりました。

結果として、試合開始から最初の9分間のうちに、合計5回もボールが交換されるという前代未聞の事態となり、La Cartujaのピッチは一時混乱しました。現地テレビ局Movistarの報道によると、今回の試合で使用されていたボールはデータ追跡チップが内蔵された公式戦専用球であり、試合前にスタジアムで空気圧を管理する専用機械にシステム上の不具合が発生し、用意されていたボール全体の空気圧が不十分な状態になっていたことが原因と判明しました。

(via MARCA / AS)

司法調査の打ち切りに深い失望!ネグレイラ事件に対するマドリー側の冷ややかな視線

バルセロナが約20年間にわたり審判委員会の元副会長ネグレイラ氏に金銭を提供していた疑惑に関し、レアル・マドリード内部およびフローレンティノ・ペレス会長は、スペインの司法によって最終的な正義が果たされることはないだろうという深い絶望感を抱いています。

著名なジャーナリスト、フアキン・マロト氏が明かしたところによると、クラブ関係者は『現在の司法調査は徹底的でも迅速でもなく、真実を最後まで追及する意志が感じられない』と冷ややかに受け止めています。

特に大きな不満となっているのが、元監督のジェラール氏やカンテラの代表者といった重要証人の証言手続きが先送りにされたこと。さらに、現在の担当判事であるアレハンドラ・リマ氏が、マドリー側が求めた「捜査期間をさらに6ヶ月間延長する」という請求を却下したことです。捜査関係者らは『捜査をもう半年延長すれば、これまで隠されていた新たな不正の証拠が出てくる可能性が十分にあった。それを拒否したことは理解に苦しむ』と失望を露わにしています。

事件を非常に厳格に捜査していた当初の指導判事の定年退官に伴い、リマ判事に交代したことで捜査の厳しさが失われました。また、国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)による独自の並行調査についても、マロト氏は『スペイン国内の司法機関から完全に確定した有罪判決が出ない限り、FIFAもUEFAも責任を回避して関与を避けるつもりだろう』と予測。ペレス会長は『サッカー界史上最大の不祥事を絶対に忘れることはない』と強調していますが、国内の司法に対する信頼は失われています。

(via Estadio Deportivo)

欧州大一番を前に中盤が完全崩壊!インテル戦に向けた絶対絶命のメンバー危機

ベティス戦での痛恨の敗戦後、マドリーはわずか3日後の9月8日火曜日の21:00(日本時間翌朝)、サンティアゴ・ベルナベウにイタリアの難敵インテル・ミランを迎えてチャンピオンズリーグ(CL)開幕戦を戦います。モウリーニョ監督にとって2010年の三冠達成以来の古巣対決となる大一番ですが、現在、マドリーの中盤は完全に崩壊と言える緊急事態に直面しています。

なぜなら、欧州カップ戦での累積処分を引きずっている影響で、アルダ・ギュレル、エドゥアルド・カマヴィンガ、ベルナルド・シウバの主力ミッドフィールダー3名がインテル戦で一斉に出場停止となるからです。さらに、中盤の要であるオーレリアン・チュアメニは、シーズン前から謎に包まれた不可解な筋肉の怪我を抱えており、開幕から一度もトレーニングマッチを含め実戦に参加できていません。インテル戦での先発出場は完全にゼロと断言されており、招集メンバーに入る可能性すら極めて低い状況です。

この結果、インテル戦に向けてトップチームのミッドフィールダーで起用可能なのは、ベティス戦で酷暑のなかフル稼働したフェデ・バルベルデただ一人となります。

この深刻な事態に対応するため、クラブは先日ラシン・サンタンデールから急遽獲得し、トップチームでわずか2回しかトレーニングを行っていない19歳のカンテラーノ、セルヒオ・マルティネスをベティス戦で早速ベンチ入りさせました。インテルとの欧州最高峰の舞台で、この19歳の神童がいきなりデビューを飾ることが事実上確実となっています。

(via AS / SPORT / Estadio Deportivo)

驚異の回収率93%!2億2500万ユーロの巨額補強を支えたマドリー流「カンテラ錬金術」の全内訳

今夏の移籍市場で、レアル・マドリードはヤン・ディオマンデ(クラブ史上最高額の1億2500万ユーロ固定)、マルク・ククレジャ(5500万ユーロ)、カルロス・エスピ(2500万ユーロ)、デンゼル・ダンフリース(2000万ユーロ)の4選手を獲得し、固定費だけで合計2億2500万ユーロという天文学的な移籍金を支払いました。

しかし驚くべきことに、その補強費用の約93%に相当する「2億1000万ユーロ」は、下部組織(カンテラ)出身の選手を売却することで調達されていました。

このマドリー流カンテラ錬金術の驚愕の売却内訳:

今夏カンテラから直接退団した選手では、

・ゴンサロ・ガルシア:4000万ユーロ(アルバロ・アルベロア監督率いるフラムへ、今夏第一チーム唯一の売却)

・セサール・パラシオス:1000万ユーロ(フラムへ)

・マヌエル・アンヘル・モラン:400万ユーロ(フラムへ)

・ハコボ・オルテガ:1000万ユーロ

・ビクトル・バルデペニャス:800万ユーロ

・フラン・ゴンサレス:300万ユーロ

これらの選手には、将来的な買い戻しオプションや、次のクラブからの移籍金50%を受け取る権利(転売条項)が付帯されています。

さらに、すでに過去にマドリーを離れ、50%の保有権を保有していたカンテラーノたちが今夏他チームへ完全移籍したことでマドリーに自動的に転がり込んだ移籍金手数料:

・ビクトル・ムニョス:2050万ユーロ

・マリオ・ヒラ:1500万ユーロ

・アレックス・ヒメネス:1250万ユーロ

・アルバロ・ロドリゲス:1250万ユーロ

・チェマ・アンドレス:1150万ユーロ

・マリオ・マルティン:300万ユーロと

極めつきは、アルゼンチン代表の神童ニコ・パス。昨年Comoに50%の保有権を売却していましたが、今夏セスク・ファブレガス監督のもとでプレーを継続したいという本人の強い希望により、マドリーは残りの50%もComoへ売却。この単一の取引だけで、マドリーは「6000万ユーロ」もの巨額資金を手に入れました(なお、8000万ユーロでの買い戻し特権は維持されています)。

若手をチームに定着させず、巨額の利益を生み出す「育成ブランドビジネス」としてマドリーはほぼ補強資金をタダで賄ったのです。

(via SPORT)

クラブの偉大なるレガシー!レジェンドのピリが振り返る「セウタの少年時代」と激動のキャリア

レアル・マドリードで16シーズンにわたりプレーし、クラブに計り知れないレガシーを遺したレジェンド、ピリことホセ・マルティネス・サンチェスが、自らの原点とキャリアを語りました。

1945年に北アフリカのスペイン領セウタで生まれた彼は、第二次世界大戦が終結したばかりの混乱期に、多文化コミュニティであるハドゥ地区(サン・ホセ)で育ちました。ピリは『子供時代の思い出は本当に素晴らしい。そこには大規模なイスラム教徒のコミュニティがあり、一緒に学校に通ったが、何のトラブルも一度も起きたことはなかった。素晴らしい隣人としての共存があった』と振り返り、同級生だったモハメドというイスラム教徒の少年は『生涯で最高の親友の一人になった』と明かしました。

もともとサッカー選手になるつもりはなく、「建築家」になるのが夢だったため、18歳でグラナダに移住して大学で建築学を学び始めました。そこでかつてセウタ時代の知り合いだったペペ・ミラン氏から、怪我人続出で崩壊していたグラナダCFの練習への参加を打診され、それを承諾して学業と並行してプレーを開始。その急成長ぶりがマドリーの目に留まり、1964年にわずか19歳で憧れのパコ・ジェントのいるマドリーへ加入。ジェントを『人としても選手としても生涯完璧なリファレンス』と仰ぎながらプレーし、1966年には「イェイェ・マドリー(Yé-yé)」の一員として、パルチザンを2-1で破りクラブ6度目のチャンピオンズカップ制覇に貢献しました。

1980年までマドリーで16年間戦い、1982年にメキシコのプエブラで現役引退。しかしピリのレガシーはここで終わりませんでした。かねてから学問が大好きだった彼は、現役時代に一度断念していた「医学」の大学課程を引退後に修了。医師免許を取得してマドリーのチームドクターとしてクラブへ復帰したのです。その後、クラブのテクニカルディレクター、さらにはスポーツディレクターを歴任するという、サッカー界でも極めて稀有な「レジェンド選手・チームドクター・スポーツディレクター」をすべて同一クラブで全うする偉業を成し遂げました。

(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

マドリーはベティスに1-0で敗北し、モウリーニョ体制下で初の黒星を喫するという厳しい夜を過ごしました。決定力不足やPK失敗、さらには審判の判定を巡る論争が残る中、3日後にはCLのインテル・ミラン戦という大一番が迫っています。出場停止や怪我人により中盤が完全に崩壊している危機的状況を、指揮官はどう乗り越えるのか。今夏のカンテラ売却ビジネスで驚異の資金調達力を証明したクラブは、ピッチ上での真の試練に直面しています。