マタラッツォ新体制で国王杯制覇 来季のヨーロッパリーグ出場権を獲得

今シーズンのレアル・ソシエダは浮き沈みの激しい不規則な1年を過ごしたものの、見事に国王杯(コパ・デル・レイ)で優勝を果たし、最高の結果でシーズンを締めくくろうとしている。セルヒオ・フランシスコ前監督からペレグリーノ・マタラッツォ新監督へと指揮官が交代したことで、アノエタでのチーム内の序列は完全にリセットされた。リーグ戦では苦戦を強いられた時期もあったが、このカップ戦制覇により、来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を確定させた。チームは来季、LaLiga、ヨーロッパリーグ、国王杯、そしてスーペルコパ・デ・エスパーニャという4つの公式戦を戦うことになり、さらなるスカッドの充実が急務となっている。 (via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo)

久保建英の現状 長期離脱からの復帰とW杯に向けたコンディション

今シーズンの久保建英は、さらなるステップアップが期待されていたものの、怪我の影響もあり期待を大きく下回る1年となった。出場できた期間のスタッツも本来のポテンシャルからすれば物足りない数字にとどまっている。年明けに負傷して以来、3ヶ月近くも戦列を離れることとなり、シーズン終盤になってようやくギリギリで復帰を果たした。ペレグリーノ・マタラッツォ監督は彼の状態を慎重に見極めながら、段階的にプレー時間を調整している。

アメリカ、メキシコ、カナダで共同開催されるW杯開幕まであと1ヶ月を切る中、久保は実戦での疲労蓄積が少ない状態で大会に臨むことになるが、同時に試合勘の欠如が懸念されている。日本代表はグループFでオランダ、チュニジア、スウェーデンという強豪と同組に入っており、遠藤航、鎌田大地、前田大然らとともに、久保のベストパフォーマンスが不可欠な状況だ。

クラブ側も、夏の移籍市場という大きなショーケースを前に、彼の本来の姿を世界にアピールしようと努めている。直近では、レアル・ソシエダが0-1で勝利したLaLiga第2節のエスパニョール戦で、久保が相手ディフェンダー2人をドリブルでかわし、ファーポストへ強烈なシュートを叩き込んだスーパーゴールの映像をSNS等で積極的に発信している。

また、今夏の久保を取り巻く移籍の噂は、過去数年で最も静かな状態となっている。これまでリバプール、トッテナム、エバートンなどが関心を示してきたが、レアル・ソシエダは一貫して交渉に応じず、6000万ユーロ(そのうち50%はレアル・マドリードへ支払われる)という契約解除金満額の支払いを要求し続けている。 (via ElDesmarque)

パブロ・マリンの台頭 ウイングへのコンバートと完璧な「12番目の選手」への飛躍

今季のパブロ・マリンは、レアル・ソシエダにとって理想的な12番目の選手へと成長を遂げた。セルヒオ・フランシスコ前体制では開幕から5試合連続でスタメン出場するなど重用されていたが、11月30日のビジャレアル戦(2-3で敗戦)を機に先発から外れた。ペレグリーノ・マタラッツォ監督が就任して序列がリセットされた当初も、なかなか出場機会を得られずにいた。

しかし、久保建英とアンデル・バレネチェアの両ウイングが同時に離脱するという緊急事態が発生したことで、彼の運命は大きく変わる。マタラッツォ監督は、マリンをプロキャリアで一度も経験したことのない純粋なウイングとして起用する決断を下した。サン・マメスでのダービーマッチ(1-1)で新ポジションでの初先発を飾ると、見事な守備のバランス、豊富な運動量、そして厳格な戦術理解度を見せつけ、監督の期待に完璧に応えた。

文句一つ言わずチームのために身を粉にして働く姿勢は高く評価され、国王杯決勝では優勝を決定づける最後のPKを沈めるという、キャリア最高の瞬間を味わった。今季はアレックス・レミロと並んで公式戦全45試合でメンバー入りを果たし、39試合に出場(ヨン・アランブル、セルヒオ・ゴメスに次ぐチーム3位)、プレー時間は1807分に達している。欠場したのはわずか6試合のみであり、文句なしの不可欠な戦力となっている。 (via Mundo Deportivo)

ゲデスの完全復活 夏の補強交渉に向けたクラブの最大の武器に

昨夏に加入したゴンサロ・ゲデスは、レアル・ソシエダの環境で見事な復活を遂げた。ウルブスへの高額移籍以降、ベンフィカやビジャレアルへのレンタル移籍でもかつてバレンシアで見せていた世界トップレベルの輝きを取り戻せずにいたが、今季は公式戦39試合で9ゴール9アシストを記録。国王杯制覇の立役者の一人となった。

スポーツディレクターのエリック・ブレトスは、このゲデス・ファクターを夏の移籍市場での最大の武器として活用する方針だ。来季に向けた補強ターゲットに対し、レアル・ソシエダが選手を再生させ、最高のパフォーマンスを引き出せる理想的な環境であることを証明する実例として、ゲデスの成功ストーリーを積極的に提示していく。これにより、国内外の有力選手を説得し、クラブのレベルを一段階引き上げることを目指している。 (via Estadio Deportivo)

移籍市場の動向 ディオゴ・レイテとエメルソン・コレイアの獲得を画策

来季のLaLigaトップ6入りとヨーロッパの舞台での躍進を見据え、レアル・ソシエダはすでに具体的な補強に動いている。守備陣の再構築が最優先課題となっており、ウニオン・ベルリンに所属する27歳の左利きセンターバック、ディオゴ・レイテの獲得を狙っている。彼は激しいフィジカルコンタクトよりも、エレガントなプレースタイルと優れた戦術眼、そして後方からのクリーンで縦に速いビルドアップを最大の武器としている。今季はブンデスリーガで23試合に出場し、前線へのパス供給力を示すデータでは欧州5大リーグのセンターバックでトップ5に入る数値を記録している。今夏で契約満了を迎えるため移籍金ゼロで獲得可能だが、エバートン、アイントラハト・フランクフルト、ベシクタシュなどとの激しい争奪戦が予想されている。

さらに、前線の強化として、トゥールーズでプレーする21歳のストライカー、エメルソン・コレイアにオファーを提示したことが判明した。身長193cmの大型フォワードで、今季リーグ・アンで7ゴールを挙げている。エリック・ブレトスSDや前任のロベルト・オラベが長年注目してきたフランス市場からの補強となるが、過去にモディボ・サニャンやモモ・チョーといった同リーグからの獲得で失敗している背景があるため、今回の動きには慎重な見方も存在している。 (via Mundo Deportivo / MARCA)

最終節エスパニョール戦 ヨーロッパ出場権を争う相手とのシーズン最終戦

今週末に行われるLaLigaのシーズン最終戦で、レアル・ソシエダはエスパニョールと対戦する。すでにヨーロッパリーグ出場権を獲得し、国王杯優勝の喜びに沸くチュリウルディンに対し、エスパニョール側はこの試合に並々ならぬ闘志を燃やしている。エスパニョールのMFエドゥ・エスポシトは試合前の会見で『土曜日の試合は極めて重要だ。ファンの前で再び勝利を収めたい。それが我々をヨーロッパの大会へと導いてくれるかもしれない』と語り、是が非でも勝ち点3をもぎ取る姿勢を明確にしている。レアル・ソシエダにとっては、相手の強いモチベーションを真っ向から受け止めるタフなシーズン最終戦となる。 (via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo)

【本日の総括】

マタラッツォ新監督のもとで国王杯を制し、EL出場権を獲得したレアル・ソシエダ。久保建英は長期離脱から復帰し、W杯と来季に向けた調整が続く中、パブロ・マリンや完全復活を果たしたゲデスらの活躍がチームを支えました。来季に向けてはディオゴ・レイテやエメルソン・コレイアの獲得に動くなど、すでに来季を見据えた本格的なチーム作りが始まっています。