セルタ・フォルトゥナ
ラ・リーガ・ハイパーモーションへの昇格を果たしたフレディ・アルバレス監督率いるチームは、着々と戦力補強を進めている。FCバルセロナのカンテラから、右センターバックや両サイドバックもこなすポリバレントなDFアレクシス・オルメドを獲得する。足元の技術を活かしたビルドアップを好むチーム戦術に合致しており、トップチームのクラウディオ・ヒラルデス監督の構想にも入る逸材として飛び級での活躍も期待されている。(via SPORT)
さらに、バイエル・レバークーゼンが保有し昨季はフランスのロリアンでプレーしていた21歳のセネガル人CBアブドゥライ・ファイの期限付き移籍での加入も間近に迫っている。これにより、年齢規定でトップチームと併用できない23歳以上のDFジョエル・ロペスはフォルトゥナでのプレーに専念する可能性が高まった。(via SPORT / MARCA)
若手有望株のオスカル・マルコスとアンヘル・アルコスが新たにチームへ合流し、U-19欧州選手権を制したアンショ・ロドリゲスとアンドレス・アンタニョンも練習に復帰した。一方で、トップチーム昇格を狙うウゴ・ゴンサレスはプレシーズンで3戦3発とアピールを続けている。ビゼラとの親善試合に向けては、復帰組の調整を優先し、カロ、ハイメ、イアゴ・バレイロス、ペドロ・イルデフォンソが遠征メンバーから外れた。今季の開幕戦では同じ2部のカディスと激突する予定だ。(via SPORT)
カディスCF
イマノル・イディアケス監督率いるチームは、セルタから23歳のMFダミアン・ロドリゲスを1年間の期限付き移籍(買い取りオプションなし)で獲得した。昨季冬にレンタル先のラシン・サンタンデールで1部昇格に貢献した逸腕であり、待望のゲームメイカーとして中盤の底での活躍が期待されている。ホセ・アンドゥハルの大怪我やホセ・カンパーニャの去就未定など中盤に不安を抱える中、即戦力として開幕のセルタ・フォルトゥナ戦からの起用も見込まれる。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA / Mundo Deportivo)
しかし、ピッチ外ではフロントへの不満が高まっている。イディアケス監督がプレシーズン開始以降メディア対応を一切行わず、クラブがSNSで質問をコントロールする状況に対し、情報統制だと非難の声が上がっている。さらに、マヌエル・ビスカイノの後任として就任したクリスティアン・セプティエン新会長も就任会見を開いていない。そんな中、同会長が自身の所有企業を通じて、かつてクラブの関連会社がCVC資金などで取得したプエルト・レアルの旧デルファイ跡地を700万ユーロで買い取ったことが発覚し、不信感に拍車をかけている。ファン団体は直接の面会を要求しているが、日程は提示されていない。(via Estadio Deportivo)
さらに、クラブの伝統であり夏の風物詩である親善大会「カランサ杯」について、ソシオ(シーズンチケット保持者)であっても入場料8ユーロが徴収されることが決定し、ファンからの怒りが爆発。高額なシーズンチケット代を支払っているにもかかわらず、忠誠心に対する還元がないとの批判が相次いでいる。(via Estadio Deportivo)
サバデル
2部リーグ復帰を果たしたフェラン・コスタ監督率いるチームは、プレシーズンマッチでアンドラ王者のインテル・エスカルデスと対戦し、1-0で勝利を収めて今夏2勝目を挙げた。翌日に控えるアンドラ戦を見据えて控え組中心の14人しか起用しなかったものの、前半11分にロドリゴ・エスクデロの見事なフィニッシュで先制。若手DFハドソン・デイビスも好機を作り、守護神ホセ・オルテガが安定したセーブを見せて完封した。後半にはアルゼンチン人FWアグスティン・コシアがPKを獲得したが、相手GKに防がれ追加点とはならなかったものの、堅守を披露し順調な仕上がりを見せている。(via Mundo Deportivo / MARCA)
スポルティング・デ・ヒホン
ニコラス・ラルカモン監督が新たに就任したチームは、バレンシアの下部組織出身であるMFウゴ・ギジャモンを獲得した。クロアチアでのプレーを経てスペインへの帰還を決断したギジャモンは2年契約を結び、『2部リーグではあるが、プロジェクトと挑戦が非常に魅力的だった』と語っている。同年代のスペイン代表で共闘したセサル・ヘラベルトの存在も加入の大きな後押しとなった。(via SPORT)
マレオで行われたヒムナスティカ・デ・トーレラベガとのプレシーズン第4戦では、新加入のコンラッドとギジャモンが揃ってデビューを果たしたほか、ママドゥ・ロウムとナチョ・マルティンも戦列への復帰が見込まれている。(via SPORT)
なお、前線の補強として昨季グラナダでプレーしていたストイチコフの獲得を狙っていたが、豊富な資金力を持つマレーシアのジョホールに奪われる結果となった。(via MARCA)
レアル・オビエド
昨季1部リーグで最下位に沈み、2部へ降格したチームは陣容の再編を迫られている。エジプト代表としてワールドカップで活躍し、評価を急上昇させたFWハイセム・ハッサンに対し、サウジアラビアのクラブから巨額の年俸を提示するオファーが届いている。ハッサン本人は欧州のよりレベルの高いリーグからのオファーを待っている状態だが、移籍が成立すれば違約金1200万ユーロが発生する。なお、売却益の40%は契約によりビジャレアルへ支払われる。(via ElDesmarque)
この売却益を見越し、メキシコのパチューカ・グループの支援を受けながら、インデペンディエンテからDFケビン・ロモナコの獲得交渉を進めている。一方で、フェデ・ビニャスがレオンへのレンタルから復帰したものの、クワシ・シボは契約満了で退団するなど、戦力の入れ替わりが激しくなっている。(via ElDesmarque)
テネリフェ
2部に昇格したばかりのチームで、ベテランDFのアルバロ・ゴンサレス(36歳)が現役引退を発表した。ラシン・サンタンデールでプロキャリアをスタートさせ、サラゴサ、エスパニョール、ビジャレアル、さらにはフランスのマルセイユやサウジアラビアのアル・ナスルでクリスティアヌ・ロナウドとも共闘した経験豊富なディフェンダーは、SNSを通じて『お別れを言う日が来るとは想像もしていなかった。その前に、小さな子供に夢を見させてくれた全ての人に感謝したい。私が着たすべてのシャツに自分の一部を残してきたし、それぞれの思い出をいつも大切にする』とファンに別れと感謝の言葉を綴った。(via MARCA)
ブルゴスCF
中盤の補強として、エスパニョールからホセ・グラジェラを買い取りオプション付きの期限付き移籍で獲得した。(via SPORT)
また、オサスナが関心を寄せる右サイドバックのアレックス・リサンコスについて、ブルゴス側は移籍金250万ユーロに加え、イニゴ・アルギビデのレンタル加入を要求しており、クラブ間でのタフな交渉が続いている。(via ElDesmarque)
なお、スタジアムの安全性問題により本拠地が使用停止となった1部のラージョ・バジェカーノから、ブルゴスの本拠地「エル・プランティオ」が代替スタジアムの有力候補として指名されている。(via Estadio Deportivo / MARCA / 3Cat)
【本日の総括】
2部リーグ(ラ・リーガ・ハイパーモーション)では、昇格組であるセルタ・フォルトゥナやサバデルが若手と実力者を融合させてプレシーズンから好発進を見せている。また、カディスやスポルティング・デ・ヒホンは1部昇格を見据えて即戦力となる中盤の補強に成功しているが、カディスはピッチ外でのフロント問題が足枷となる危険性を孕んでいる。1部から降格したレアル・オビエドは、W杯で価値を高めた主力の売却益を利用した再建を図っており、各チームの経営力とフロントの手腕が今後の勢力図を大きく左右することになるだろう。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
セルタ・フォルトゥナの補強は、トップチームとの連動性を強く意識した配置の最適化が光ります。特にアレクシス・オルメドのようなポリバレントなDFの獲得は、ビルドアップの質を担保しつつ、戦術的な柔軟性を高める狙いが見て取れます。一方、カディスはダミアン・ロドリゲスというゲームメイカーを軸に据えることで、中盤の構成力を再構築しようとしています。プレシーズンでの配置や交代策は、開幕に向けた「噛み合わせ」の最終確認段階にあり、戦術的な完成度がそのまま序盤の勝ち点に直結するでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
カディスを取り巻く状況には強い懸念を抱かざるを得ません。監督のメディア対応拒否や新会長の不透明な資産取引、さらには伝統あるカランサ杯の有料化と、クラブとサポーターの信頼関係が著しく損なわれています。ピッチ上の補強がどれほど的確であっても、クラブのガバナンスに対する不信感はチームの士気に影を落としかねません。対照的に、昇格組が着実に地盤を固める中、こうしたフロントの混乱がシーズン序盤の足枷にならないか注視が必要です。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
今夏の移籍市場は、売却益を再投資するオビエドのような再建型と、即戦力をピンポイントで補強するヒホンやブルゴスのような昇格・上位進出型で戦略が二分されています。特にオビエドのハッサン売却に伴う違約金と再投資のスキームは、2部クラブの経営モデルとして非常に現実的です。また、ブルゴスのリサンコスを巡る交渉のように、移籍金とレンタルを組み合わせた複雑な取引が増えており、各クラブの編成担当が限られた予算内でいかにバランスを取るかが鍵となります。