クラブ再建に向けた監督・フロント人事

レアル・オビエドは来季に向けた非常に慌ただしい1週間を過ごしています。ブラウリオ・バスケス氏の右腕である「カタ」の招聘に向けて重要な交渉が進み、すでに彼が推薦する補強リストまで準備されて合意は決定的と見られていました。しかし、最終的に彼自身がクラブからの提案を拒否したため、スポーツ部門の構想は儚く散る結果となりました。

この事態を受け、クラブのスポーツ部門は新たな監督市場の調査を進めており、同時に親会社であるパチューカ・グループのトップ、ヘスス・マルティネス会長もメキシコから直接動きを見せています。カルロス・タルティエレの新たなベンチの主が決まるまでにはまだ数日かかる見込みですが、プロセスは急ピッチで進められています。

候補者リストは多岐にわたります。現行のクラブのスポーツ部門が最も高く評価しているのは、フリアン・カレロとイバン・アニアの2名です。また、ラ・リーガ・ハイパーモーションで流行の戦術を展開するホセ・フアン・ロメロの名前もオビエドの次期監督候補として挙がっています。

一方で、マルティネス会長は自身のショートリストを3人に絞り込んでおり、その中で大きな注目を集めているのがエドゥアルド・“トト”・ベリッソです。2025年9月にクラブ・レオンの監督を辞任した彼は、パチューカ・グループから厚い信頼を寄せられているだけでなく、セルタ・デ・ビーゴ、セビージャFC、アスレティック・クラブを指揮した経験からスペインサッカーを熟知しています。さらにオビエドに就任する場合、イギリスサッカー界で一般的な「監督兼ゼネラルマネージャー(スポーツディレクター)」という二刀流の役割を担うプランが提示されています。

(via ElDesmarque)

今季1部からの降格要因分析

オビエドの1部からの降格は、特定の監督や一時的な不調、あるいは単独の決定だけで説明できるものではありません。しかし、シーズンの流れを完全に破壊してしまったターニングポイントは確実に存在しました。それが、昇格の立役者であるベリコ・パウノヴィッチ監督からルイス・カリオン監督への交代劇です。

パウノヴィッチ体制でのオビエドは、第8節終了時点で勝ち点6ながらも降格圏外を維持していました。得点力不足や敗戦の兆候はあったものの、チームが完全に崩壊していたわけではありませんでした。昇格に導いた監督を早々に解任したことで、クラブは「忍耐と残留」という当初のメッセージを捨て、降格圏外にいるにもかかわらず即効性を求める焦りを露呈してしまいました。

後任のルイス・カリオンの就任は、かつてラス・パルマスへ向けて波乱の退団をした過去もあり、オビエドを取り巻く環境で満場一致の支持を得られませんでした。彼の指揮下ではボールがネットを揺らすことはなく、8試合で4分け4敗、勝利なしのわずか勝ち点4という壊滅的な成績を残しました。チームはパウノヴィッチ時代より成績を落としただけでなく、戦う自信やアイデンティティをも失い、降格の泥沼から二度と抜け出せなくなってしまいました。カリオンの危機の最大の問題は、チームが何者でもない宙ぶらりんの状態のまま貴重な時間を浪費してしまったことです。

事態の収拾を図るため、パウノヴィッチ招聘時と同様にヘスス・マルティネス会長の強い肝いりで、シーズン3人目の監督としてギジェルモ・アルマダが就任しました。パチューカ・グループで実績があり、キャラクターと独自のメソッドを持つアルマダは、22試合で勝ち点19を獲得し、前任者たちよりも高いポイント率を記録しました。チームが息を吹き返し、ライバルを脅かす時間帯もありました。しかし、チームのダメージはすでに深すぎました。さらに、サンティ・カソルラをスタメンで起用しないという彼の采配は、オビエドのファンからの反感を買う結果となりました。アルマダは降格の主因ではありませんでしたが、手遅れの劇薬でした。

最終的に、監督人事の迷走だけでなく、1部の過酷な要求に適応しきれなかった選手たちのパフォーマンスや、戦力レベルを引き上げられなかった補強戦略の失敗が重なり、オビエドは降格の憂き目に遭いました。チームを守るべきフロントのベンチ管理が、結果的にチームをより危険な状況に晒してしまったと言えます。

(via SPORT)

所属選手ニュース

レアル・オビエドに所属するFWハッサンは、エジプトのフル代表としてワールドカップに向けた準備のための親善試合、対ロシア戦に出場しました。試合はエジプトの首都カイロで開催され、モスタファ・ジコのヘディングシュートによりエジプトが1-0で勝利を収めました。

ハッサンは試合終盤の86分までプレーし、FCバルセロナのフベニールに所属し今大会のワールドカップメンバーにも選出された18歳の若手FWハムザ・アブデルカリムと交代してピッチを退きました。なお、リヴァプールを退団予定のスター選手モハメド・サラーはこの試合ではベンチに留まりました。

(via SPORT)

【本日の総括】

オビエドは1部からの降格という厳しい現実を突きつけられました。今季の失敗は、パウノヴィッチ、カリオン、アルマダと続いた一貫性のない監督交代や戦力補強のミスが原因です。再建に向け、フロントはイギリス型の「監督兼SD」としてベリッソ氏をリストアップする一方、カレロやアニアといった候補も浮上しており、早期の体制立て直しが急務となっています。また、FWハッサンはエジプト代表として親善試合に出場し、確かな経験を積んでいます。