世界一の守護神ウナイ・シモンが魅せた神セーブ連発と「犬の散歩・チェス」でリフレッシュする素顔

🧤 ヤシン賞受賞から数日、満員のサン・マメスでその世界一の称号に相応しい圧巻の神セーブを連発したウナイ・シモン。試合後のインタビューでは、勝利の喜びとともに守護神としての矜持を語りました。

試合全体を振り返り、ウナイ・シモンは次のように語っています。

『バスク・ダービーは細部の違いによって決着がつくと分かっていた。この3ポイントは、自分たちが今季のリーグ戦でどの位置を目指して戦うべきかを示す上で非常に大きな価値がある。ファンがこの特別な勝利を心から喜んでくれているのが伝わってきて本当に嬉しい。個人賞については、サッカーは常に前へと進んでいくものであり、過去に勝ち取った栄光は残念ながらすぐに忘れ去られていく。だからこそ、賞には固執せず自然体で日々のプレーに向き合うことが大切なんだ』

物議を醸したPKの場面については、次のようにコメントしています。

『自分の守るゴールからは70メートルほど離れていたので遠目だったが、最初見た時はアラムブルがボールに触っているようにも見えた。だが、自分はVARと審判団の判断を全幅の信頼をもって支持している。彼らが確認してペナルティだと決断したのなら、それが正しい判定だ』

一方で、世界最高峰の舞台で極限のプレッシャーに晒されるウナイ・シモンには、フットボールから完全に脳を切り離すための独特なプライベートのルーティンがあります。クラブ公式のインタビュー番組『Athletic Talks』にて、自身の意外な素顔を明かしました。

その一つが「チェス」です。

『自分はチェスが本当に下手くそなんだ。チェス界の伝説ガルリ・カスパロフやアナトリー・カルポフになった気でいるわけじゃない(笑)。ただ、盤面に向かっている時間だけはフットボールのことを完全に忘れさせてくれるから大好きなんだ。代表の集中合宿やEUROの期間中も1,000試合くらい指したよ。自分は病的なまでに色々なことを考えすぎてしまう性格だから、サッカーから頭を離す手段がどうしても必要なんだ』

さらに、ゴルフや地元ソペラでの愛犬との散歩も大切な息抜きになっています。特に地元での散歩仲間との交流について、ウナイ・シモンは愛おしそうに語ります。

『地元ソペラで犬の飼い主たちが集まる集まりがあって、僕らは「パトルーヤ・カニーナ(犬のパトロール隊)」と呼んでいるんだ。近所の犬好きの人たちは、僕がフットボール選手だとかそんなことは全く関係なく接してくれる。彼らはサッカーのことなんて全然知らなくて、自分たちの普段の生活や仕事、世間話を普通にしてくれるんだ。これが僕にとって最高に素晴らしい時間なんだよ。雨が降ろうが風が吹こうが、たとえ1人しかいなくても僕は傘を差して愛犬と一緒に散歩へ出かけるんだ』

また、ウナイ・シモンは現役引退後の未来についても明確な意志を持っています。プロフットボールの世界からは完全に身を引くつもりだと明かしました。

『プロの世界からは引退したら完全に離れると決めている。自分は奇跡的にトップレベルまで上がって素晴らしい経験をさせてもらっているけれど、途中で夢を破られ、フットボールというシステムに踏みつぶされて消えていった人たちを山ほど見てきた。この世界は時に人間を酷い扱いにするビジネスだ。もちろんアスレティックは例外で、他の選手が来たからといって安易に選手を捨てたりしない温かいクラブだけどね。将来、地元の子供たちにサッカーを教える指導者にはなるかもしれないけれど、プロの興行の世界に戻ってくるつもりは一切ないよ』

世界一の守護神が見せるピッチ上での威厳と、ピッチ外での誠実で人間味あふれる素顔。その両方がファンを魅了して止みません。 (via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

伝統のバスク・ダービーでソシエダを2-1で破り、5戦ぶりのダービー勝利を挙げたアスレティック・ビルバオ。ウィリアムズ兄弟のホットラインとベレンゲールのPK、そして世界一の守護神ウナイ・シモンの驚異的なスーパーセーブ連発が輝いた夜となりました。マロアンの傷心交代という悲劇もありつつ、カナレスら若手の台頭とサンセの復帰により、チームは順調に上位追撃への手応えを強めています。