アトレティコ・マドリード

アトレティコ・マドリードは移籍市場の最終盤にカナダ代表FWジョナサン・デイヴィッドをユヴェントスからのローン移籍で獲得。この契約には2500万ユーロでの買取オプションが含まれており、仮に行使される場合は4回に分けて支払うことができる。ユヴェントスはデイヴィッドの年俸1100万ユーロ(グロス)の半分弱を負担し、アトレティコ側が半分強にあたるネット約600万ユーロを支払うことで合意した。デイヴィッドはかつてリールで232試合109ゴール31アシストを記録した実力派であり、カナダ代表としては通算42ゴールを誇るエース。アトレティコ加入に際し、デイヴィッドは『アトレティコに加入できて本当に嬉しい。ここは大きな野心を持った偉大なクラブだ。毎シーズンタイトルを獲得することが目標だ』と意気込みを語った。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)

一方で、かねてより獲得を目指していた左サイドバックのニコラス・タグリアフィコ(オリンピック・リヨン)に関しては、選手個人と大筋合意に達していたものの、最終的にサラリーキャップの制限に阻まれ、獲得を断念せざるを得なかった。代替案としてウォルバーハンプトンからウーゴ・ブエノのローン獲得を検討する動きも見られた。(via ElDesmarque / SPORT)

また、バルセロナへの移籍希望を公にしていたフリアン・アルバレスについては、クラブが売却を完全拒否したため残留が決定。大株主のヒル・マリンは『私たちの意図と個人的な夢は、彼がアトレティコでプレーし続けることだ。トップで戦うには素晴らしい選手が必要であり、フリアンはまさにその一人だ。もしアトレティコにいることが不適合だと思うなら選択肢を探すが、バルセロナに売ることは絶対にない』と断言。アルバレスはアトレティコの練習に向かう車中で一部サポーターからブーイング(ピト)を浴びるなど、緊張が走る最終日となった。その他、インテル・ミランから2004年生まれのフランス人MFイシアカ・カマテを完全移籍で獲得。2030年までの契約を締結し、まずはフェルナンド・トーレス率いるリザーブチームでプレーさせる予定だ。(via SPORT / Mundo Deportivo)

デポルティーボ・ラ・コルーニャ

1部リーグへと見事に復帰したデポルティーボ・ラ・コルーニャは、バルセロナから22歳の万能MFマルク・カサドを1年間のローン(3000万ユーロの買取オプション付き)で獲得することに成功。トルコやサウジアラビアのクラブから巨額のオファーが届いていたカサドだったが、デポルティーボが進める野心的な補強プロジェクトに感銘を受け、スペイン国内でのプレー継続を選んだ。(via Esport3 / SPORT / Mundo Deportivo)

さらに守備陣の補強として、アトレティコ・マドリードからウルグアイ代表DFホセ・マリア・ヒメネスをローンで獲得。13年間アトレティコを支えたベテランの給与の大部分をアトレティコが負担する形で交渉がまとまった。また、昨夏はリザーブチームのファブリルで崖っぷちの立場に立たされていた22歳FWビル・ンソンゴが大ブレイク。昇格決定の立役者となったンソンゴは契約を2030年まで延長し、今や大物ピエール=エメリク・オーバメヤンと前線で相棒を組むまでのシンデレラストーリーを駆け上がっている。なお、長年貢献してきたベテランMFホセ・アンヘルは契約解除となり、第4GKのエリック・プエルトはポルトガル2部のペナフィエルへローン移籍した。(via SPORT / Estadio Deportivo / MARCA / Esport3)

レアル・ベティス

レアル・ベティスは、レアル・マドリードとの契約解除を経てフリーエージェントとなっていたMFダニ・セバージョスの9年ぶりとなる電撃復帰を正式発表。契約期間は2029年までの3年間で、サラリーは年を追うごとに上昇する段階的な仕組みとなっており、チャンピオンズリーグ出場や個人スタッツに応じたボーナスが加算される。セバージョスは合意を祈るあまり、自身のSNSに教会の祭壇の画像とともに『神よ、あなたを信頼します』と投稿して話題を呼んでいた。(via Mundo Deportivo / SPORT / MARCA / Estadio Deportivo)

この大型登録をサラリー上限内に収めるため、ベティスはカンテラ育ちのU-21スペイン代表FWパブロ・ガルシアをラシン・サンタンデールに550万ユーロ(50%の保有権をベティスが維持)で売却。生え抜きの売却益はすべて昨季の赤字補填に充てられる。また、バルセロナの下部組織出身でラツィオのU-23チームに在籍していた21歳MFクリスト・ムニョスをフリーで獲得し、まずはBチームであるベティス・デポルティーボに登録。移籍が噂されたアブデ、ナタン、ロ・チェルソ、マルク・ロカ、イker・ロサダらはすべて残留となった。(via MARCA / ElDesmarque / Estadio Deportivo)

バレンシアCF

バレンシアCFにとっては、フロントへの批判と不満が極限に達する「不合格」の最終日となった。CEOのロン・グーレイは午後10時過ぎ、無言でオフィスを後にしている。その中で最大の光となったのは、リバプールから23歳のイングランド代表MFハーヴェイ・エリオットをローン(買取オプションなし)で獲得したこと。給与の75%をバレンシアが負担する条件で合意に達し、エリオットはメディカルチェック後に『信じられないようなクラブに来ることができた。ここでプレーする機会をもらえて感謝しているし、全力を尽くして素晴らしいパフォーマンスを見せたい。クラブの歴史を知っているし、多くの努力が求められることも分かっている』と熱い想いを語った。(via SPORT / Superdeporte / ElDesmarque)

一方、前節デポルティーボ戦で右ハムストリングを負傷したFWウマル・サディクは少なくとも2ヶ月以上の長期離脱が決定。この緊急事態を受け、イングランド2部バーミンガム・シティのドイツ人FWマルヴィン・ドゥクシュのローン獲得でクラブ間合意に達していたが、ドゥクシュが過去に起こした飲酒運転での罰金処分を調査・精査することにバレンシアが時間を浪費。バーミンガム側に「時間切れ」を宣言されて破談となる失態を演じた。その後、急遽レバンテのFWエッタ・エヨンに触手を伸ばすも拒否された。これにより、今夏のバレンシアの数少ない実質的な投資案件(400万ユーロ)として加入した日本人MF佐藤恵允(Ryunosuke Sato)にかかる期待は、サディクの離脱もあってより大きなものとなっている。(via Superdeporte / ElDesmarque / AS / Mundo Deportivo / SPORT)

なお、ポルトガル人MFアンドレ・アルメイダはラシン・サンタンデールへのローン移籍が決定。長期離脱中のFWディエゴ・ロペスは一時的にファーストチーム登録を抹消され、選手枠を確保する措置が取られた。カンテラにはセネガルのBe Sport Academyから18歳FWアブドゥ・サラムを獲得し、フベニールAに登録した。(via Mundo Deportivo / SPORT / Superdeporte / ElDesmarque)

セビージャFC

セビージャFCは、資金難の中で効果的な立ち回りを見せ、フランス1部のサンテティエンヌから21歳のベルギー代表FWルーカス・スタッシンを250万ユーロのレンタル料を支払ってローン獲得。この契約には2500万ユーロの買取オプション(行使時にはサンテティエンヌが将来の売却益の20%を保持)が含まれている。さらに、リールから25歳のポルトガル人左ウイング、フェリックス・コレイアも同じくローン(買取オプション付き)で獲得した。また、レバンテからメキシコのクラブ・アメリカへ移籍したカンテラ出身MFカルロス・アルバレスの移籍金800万ユーロのうち、30%の保有権分として約200万ユーロの現金が舞い込む嬉しい臨時収入もあった。(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT / ElDesmarque)

最終盤にはウェストハムのエドソン・アルバレス獲得に動いたが土壇場で決裂。これにより22歳の生え抜きMFマヌ・ブエノがファーストチームへ正式昇格。ファビオ・カルドーゾやマルコン、マルク・ロカは残留となった。(via Estadio Deportivo / ElDesmarque)

セルタ・デ・ヴィーゴ

セルタ・デ・ヴィーゴは、メキシコのクラブ・アメリカからウルグアイ代表DFセバスティアン・カセレスを移籍金500万ユーロで獲得、2030年までの4年契約を締結した。27歳のカセレスはメディカルチェックをパスした後に合流する。また、余剰人員となっていたカルレス・ペレスとの契約を解除。さらに、ファーストチームに帯同し、すでに33試合の出場実績がある22歳の若手DFヨエル・ラーゴが正式にファーストチーム昇格を果たし、背番号18を着用することが決定した。なお、守護神イバン・ビジャールの母親マリア・ドロレス・マルティネスさんが69歳で他界され、クラブ全体が哀悼の意を表している。(via ElDesmarque / MARCA / AS / SPORT)

レアル・ソシエダ

レアル・ソシエダでは、24歳のカンテラーノMFミケル・ゴティが、出場機会を求めてレアル・オビエドへ買取オプションなしの1年ローンで移籍。これに伴い、20歳の新鋭DFジョン・マルティンが、元キャプテンのアリツ・エルストンドが着用していた栄光の「背番号6」を正式に継承する。ジョン・マルティンは『ジョンマ、ズボンを上げろ』とアリツからよくアドバイスを受けていたエピソードを振り返りつつ、新たな自覚を胸に臨む。バルセロナから加入したDFエクトル・フォートはゴティが空けた「背番号22」、ママドゥ・サールは「背番号19」を着用する。(via MARCA / Mundo Deportivo / Noticias de Gipuzkoa)

主力である久保建英は今季も引き続き「背番号14」を背負う。また、負傷中のパブロ・マリンとアルバロ・オドリオソラは木曜日のセルタ戦を欠場する見込みだが、GKアレックス・レミロは問題なく出場可能。他クラブからの関心があったジョン・パチェコとダニ・ディアスは残留。スウェーデン出身の18歳FWルカ・ペトロヴィッチは母国のIFブロマポイカルナへ完全移籍した。(via Mundo Deportivo / Noticias de Gipuzkoa / Diario Vasco)

エスパニョール

エスパニョールは、アスレティック・ビルバオから30歳のベテラン右サイドバック、アンドニ・ゴロサベルを特定の条件クリアで買取義務となるローン契約で獲得。新SDモンチの下で今夏7人目の新戦力となった。これと同時に、右サイドバックのルベン・サンチェスを50万ユーロの移籍金+将来の売却益25%の条件でエルチェへ放出している。(via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)

マジョルカ

マジョルカは、バルセロナの育成組織最高傑作の一人と称される18歳のU-18スペイン代表MFギジェ・フェルナンデスを完全移籍で獲得。移籍金は220万ユーロ(バルサが将来の売却益の40%と買い戻しオプションを保持)で、2031年までの5年契約。今夏合計13人目の補強を成功させ、デビッド・ロペスやアントニオ・サンチェスも残留が決まった。(via Estadio Deportivo / SPORT)

ジローナ

ジローナは、セルタとの契約を解除したカルレス・ペレスの獲得を画策。しかし、ペレスがセルタ時代に受け取っていた給与が高額であるため、移籍実現にはペレス側の減給が必須条件となっている。また、モロッコ代表アゼディン・ウナヒのギリシャ・パナシナイコスへの放出に向けて交渉を継続。ギリシャの市場は9月15日まで開いているため、市場閉鎖後も調整が続く見込み。なお、ダウダ・カマラはポルトガル1部のアルヴェルカへ完全移籍した。アスプリージャとヴァナトは納得のいくオファーが届かず残留となった。(via Esport3 / MARCA)

レアル・レガネス

レガネスは、イタリアのコモから元スペイン代表FWアルバロ・モラタを電撃獲得。これ以上の補強はなく、噂されたダニ・カルバハルの獲得についてはSDのアンドレス・パルドが『メンバーは揃っており、市場は閉じた』と完全否定。なお、SNS上ではバルサ移籍が破談したフリアン・アルバレスのユニフォーム serigraphy(J. Álv...)画像を投稿するユーモアある演出でファンを楽しませた。(via MARCA / SPORT)

ラージョ・バジェカーノ

ラージョ・バジェカーノは、ベルギーのヘンクから26歳のDFムハイド・サディクをローン獲得。また、本拠地エスタディオ・デ・バジェカスがマドリード州政府の安全基準違反により一時閉鎖される問題が発生。Butarqueなどの代替スタジアムでの開催が続いており、これについてバルセロナのラポルタ会長は『ラージョへの仕打ちは非常に不当で恥ずべきことだ』と強い同情を示した。(via Mundo Deportivo)

ヘタフェCF

ヘタフェは、コモから2002年生まれの有望株FWイバン・アソンをローンで獲得。かつてサラゴサのユースで苦楽をともにしたフランチョ・セラーノとヘタフェの地で再会することになる。(via Mundo Deportivo)

ビジャレアル

ビジャレアルでは、右ハムストリングの重傷から復帰したばかりのDFファン・フォイスが先日のアラベス戦で脚を痛めて「 entre algodones(慎重な調整)」の状態。今週末のデポルティーボ戦は欠場が濃厚で、代わりにローガン・コスタかパウ・ナバロがスタメンに入る見込み。(via SPORT)

レアル・バジャドリード

バジャドリードは、レバンテからイスラエル代表MFテイ・アベド、およびGKダニ・マルティンをそれぞれ買取オプション付きの1年ローンで獲得した。また、FWヴェガル・エルリエンの放出に成功し、スタンコ・ユリッチ、マルコス・アンドレの契約解除交渉を行っている。(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)

アスレティック・ビルバオ

アスレティック・ビルバオは、ゴロサベルのエスパニョール移籍を完了させ、人員の整理を進めた。しかし、ファーストチームに昇格したばかりの若手MFペイオ・カナレスが左ヒラメ筋の中度肉離れで全治4週間の離脱となる痛恨のニュースが入った。(via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo / ElDesmarque)

ラス・パルマス

ラス・パルマスは、プレシーズンでアピールに成功した22歳の若手左サイドバック、ビクトル・ビジョテを3部のタラゴナ・ナスティックへローン移籍させることで合意した。(via AS)

レアル・ラシン・クラブ

1部リーグに昇格したラシン・サンタンデールは、バレンシアから実力派MFアンドレ・アルメイダをローンで獲得するビッグサプライズ。さらに、ベティスから俊英パブロ・ガルシアを550万ユーロ(50%の保有権)で獲得。バイヤー・レバークーゼンからはフランス人DFジャン・マヌエル・ベロシアンをローンで補強するなど、残留へ向け非常に強力なスカッドを構築した。(via Mundo Deportivo / SPORT / MARCA / Estadio Deportivo)

レバンテUD

レバンテは、ラツィオから23歳のセルビア代表FWペタル・ラトコフをローン(特定の目標達成で買取義務)で獲得。1.93mの長身を活かした空中戦に期待がかかる。また、パナマ代表DFマルティン・クルグを2028年まで契約延長した上で、3部のフベントゥ・トレモリーノスへローンで送り出した。(via AS / SPORT)

エルチェCF

エルチェは、アトレティコ・マドリードから元フランス代表MFトーマス・レマルをローンで獲得する大立ち回り。さらにエスパニョールからルベン・サンチェスを獲得し、マッカビ・テルアビブからイスラエル代表左サイドバックのロイ・レビボを300万ユーロで獲得、2030年までの契約を締結した。グラナダのDFマヌ・ラマの獲得交渉も進めている。(via Esport3 / MARCA / SPORT / Mundo Deportivo)

CDタラゴナ・ナスティック

ナスティックは、ラス・パルマスから22歳の左サイドバック、ビクトル・ビジョテをローンで獲得。アイトル・ヘラルドは今季もチームに残ることが決定した。(via AS / Esport3)

CEサダベル

サバデルは怒涛の補強を敢行。Widzew Lodzから右ウイングのアンヘル・バエナを獲得。さらに元ブライトンのガーナ系MFヤシフ・オウス、Celtaから26歳GKマーク・ビダルをフリートランスファーで獲得した。(via Esport3 / Estadio Deportivo / SPORT)

CDカステリョン

カステリョンは、プレミアリーグのブライトンから18歳のコロンビア代表U-20キャプテン、MFマティアス・オロズコを1年間のローンで獲得。ブライトンとは良好な関係を保っており、今夏2人目のブライトンからのローン選手となった。(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)

マラガCF

マラガは、ナポリからスウェーデン代表MFイェンス・カユステをローン(800万ユーロの買取オプション付き)で獲得。さらに、カンテラーノのパブロ・アリアサを2028年まで延長させた上で4部のエステポナへ武者修行に送り出した。(via SPORT)

レアル・サラゴサ

サラゴサは、今夏16人目の補強として、昨季ラシン・サンタンデールで1部昇格に貢献した34歳のベテランDFマルコ・サンガリをフリートランスファー(1年契約、昇格時自動延長)で獲得し、市場を閉じた。(via SPORT / ElDesmarque)

CDセウタ

セウタは、エルチェから若き俊英FWウマル・コナレをローンで獲得。さらに、ハンガリーのフェレンツヴァーロシュからアルメニア代表FWエドガル・セヴィキアンを同じくローンで獲得し、前線を大幅に強化した。(via SPORT / AS)

CDルーゴ

ルーゴは、バルセロナとの契約を解除してフリーとなっていた23歳FWアラン・ゴドイの獲得を発表。契約は1年で、目標達成で最大2年の延長オプションがつく。(via Mundo Deportivo)

レアル・オビエド

オビエドは、レアル・ソシエダから24歳の左利きMFミケル・ゴティを獲得。さらにアトレティコから Carlos Martín の獲得交渉も並行して進めた。(via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA)

【本日の総括】

ラ・リーガの2026年夏の移籍市場最終日は、アトレティコやセビージャ、そして昇格組のデポルティーボやラシンなどが精力的に動き、ドラマチックな締めくくりとなりました。各クラブが厳格なサラリーキャップ制度の中で巧みに立ち回り、買取オプション付きのローンという現実的な解決策を多く採用しています。選手登録や財政管理に苦心するクラブが多い中、各指揮官の新たな戦術的パズルがどう嵌るのか、これからのピッチ上での戦いに大注目です。