アトレティコ・マドリード
フリアン・アルバレスはアルゼンチン代表としての休暇を終えてマドリードに帰還しました。Majadahondaの練習場には直接行かず、Hospital Universitario Vithas Madrid Arturo Soriaのスポーツ医学高等パフォーマンステストセンターにてメディカルチェックおよび負荷テストを無事に完了しました。バルセロナからの強い関心が報じられる中での帰還となりました。彼は6月22日、アルゼンチン代表としての試合後に『退団も選択肢である。夢を叶えたい』と語り、バルサが1億ユーロでの獲得オファーを提示したものの7月末で期限切れとなっています。アトレティコの Miguel Angel Gil Marín CEOは『1億ユーロでも2億ユーロでも売るつもりはない。アトレティコが彼のいるべき場所だ』と売却を拒否する姿勢を公に示しています。ディエゴ・シメオネ監督も『クラブが意思決定をしており、我々はジュリアンがピッチ上で最も良い状態になれるよう支えていく』とコメントしています。なお、シメオネ監督はチームに2日間の休暇を与えたため、フリアンがチームと合流するのは水曜日の12時からの練習となります。
また、チームはソウルでの親善試合でマンチェスター・シティに1-3で敗れました。その中で16歳の超新星ホルヘ・ドミンゲスが42分にコーナーキックから得点。シメオネ監督は『彼に年齢は関係ない。素晴らしい成長を遂げており、保護していく』と高く評価しました。この試合では新加入の韓国代表イ・ガンインもデビューし数分間プレー、シメオネは彼の複数ポジションでの起用可能性についてポジティブに言及しています。
その他の動向として、ナウエル・モリーナのローマへの1700万ユーロでの売却交渉、マッテオ・ルッジェーリのアストン・ヴィラへの移籍交渉が進められており、練習場には姿を見せませんでした。一方で若手ディフェンダーのダニ・マルティネスがシティ戦で90分プレーし、オサスナ、アラベス、ジローナから関心を集めています。さらに、 Thiago Almadaがリバープレートへ2000万ユーロで完全移籍することが決定し、アトレティコが50%の権利を保持していたため1000万ユーロの収入となります。(via MARCA / Mundo Deportivo / ElDesmarque / Estadio Deportivo / SPORT)
アスレティック・ビルバオ
マルセイユとの親善試合は1-3で敗れ、プレシーズン初の黒星を喫しました。前半10分にアンヘル・ゴメスに失点し、34分にオイハン・サンセが同点ゴールを奪うも、40分にパイシャオン、86分にマディに失点を許しました。エディン・テルジッチ監督は英語で会見を行い、『非常に困難だったが重要なテスト。前半は良くなく、中盤を上手く閉めることができずにボールを失い苦しんだが、後半にチームとして反応した点には満足している』と振り返りました。
また、W杯覇者であるウナイ・シモン、アイメリック・ラポルテ、ニコ・ウィリアムズの3選手が月曜日に合流。火曜日からチーム練習に参加します。ラポルテにはバルサ移籍の噂もありますが、ハビエル・クレメンテ元監督は『私は彼がバルセロナに移籍することに絶対反対だ。サウジから復帰させて1年しか経っておらず、売却すべきではない』と主張しています。
選手動向では、アギレサバラの退団交渉、ベセドールやゴロサベルの放出作業が進められています。(via MARCA / Mundo Deportivo / SPORT)
セビージャFC
アコール・アダムスをベネツィアへ移籍金1700万ユーロ(+変数)で完全売却しました。アダムスは『セビージャという素晴らしいクラブに在籍でき、アンダルシアの温かい気候と人々に救われた。移籍はクラブを救うための決断だった』と言葉を残しています。
セビージャはその資金を使い、スウェーデンのシリウスから22歳のFWロビー・ウアを獲得することで合意しました。移籍金は固定約650万ユーロ、変数250万ユーロ。ウアは月曜日にマドリード経由でセビージャに到着し、火曜日にメディカルチェック、2031年までの5年契約を結びます。
さらに、アル・イテハドに所属する19歳のジョージ・イレニヘナを買取オプション付きレンタルで獲得するための交渉が進められています。
一方で、高給取りでプレシーズンから除外されていたジョアン・ジョルダンのポルトガル・エストレラ・アマドーラへの移籍(2年、移籍金0ユーロ)が決定的となりました。セビージャが給料の半分以上を補填しますが、年間700万ユーロのコスト削減となります。
プレシーズンマッチのレバークーゼン戦(1-2敗戦)では、カンテラーノのミゲル・シエラが先制ゴール。彼やニコ・ギジェンといった若手の台頭が注目されています。(via AS / Mundo Deportivo / ElDesmarque / Estadio Deportivo)
ビジャレアルCF
アヨゼ・ペレスがプレシーズンマッチ7試合で4ゴールを決め、チーム最多得点を記録。『FWにとって得点は自信のために極めて重要だ。新しい監督であるイニゴ・ペレスのビジャレアルのコンセプトを吸収し、素晴らしいシーズンにしたい』と完全復活を誓いました。
また、セネガル代表MFパプ・ゲイェの契約には解除金4000万ユーロが設定されていますが、8月26日から9月1日までの移籍市場最終週には、他クラブからの引き抜きを阻止するために自動的に5000万ユーロへと跳ね上がる流出防止条項が存在します。
さらに、ハイセム・ハッサンのセルティックへの売却(約600万ユーロ)が目前となっています。ビジャレアルは40%の売却権を保持しているため、約240万ユーロの収入が見込めます。チアゴ・フェルナンデスにはレバンテが獲得に関心を示しています。(via SPORT / Estadio Deportivo)
レアル・ソシエダ
ミケル・オヤルサバルがW杯から帰還し、月曜日からズビエタの練習に合流しました。オヤルサバルは『ドノスティアは私を15歳の時から温かく迎えてくれた私の家。月曜日からしっかりと準備をしてチームを助けたい』と意気込みを表明。
さらに、マルセイユからナイフ・アゲルドをレンタル料400万ユーロ、買取オプション1100万ユーロでソシエダへ復帰させる交渉がほぼ合意に達しています。(via MARCA / SPORT / ElDesmarque)
レアル・ベティス
ボーンマスとの親善試合はクチョ・エルナンデスとパブロ・フォルナルスが得点し2-2のドローとなりました。
ベティスでは、ネルソン・デオッサがプレシーズンでFWとして起用され3得点と大活躍したことで、当初の売却計画が白紙化されました。デオッサ本人は『ベティスに残留してチャンピオンズリーグに挑戦したい』と残留を希望し、クチョも『デオッサは卓越した選手であり、チームを強力に助けてくれるはずだ』と彼の残留を望んでいます。
一方で、カリムエンド(ノッティンガム・フォレスト)は、フォレスト側が3500万ユーロを要求したため交渉は頓挫しました。ソフィアン・アムラバトはベティス復帰を熱望しフェネルバフチェでの練習を拒否していますが、給料の高さが大きな障害となっています。ナタンは出場機会を求めて市場最終盤で退団する可能性があります。(via ElDesmarque / Estadio Deportivo)
バレンシアCF
メスタージャで行われたニューカッスルとのトロフェオ・ナランハは1-2で敗れました。開始5分にフィリップ・ウグリニッチが先制ゴールを決めるも、34分にホセ・ルイス・ガヤが危険な背面スライディングで退場。バレンシアはその後10人で戦い、後半にミスから逆転を許しました。
カルロス・コルベラン監督は右SBのアルナウ・マルティネス(ジローナ)の獲得を急いでいます(ジローナは800万ユーロを求め、バレンシアは500万ユーロ提示)。試合後、サポーターからはフロントの Peter Lim に対する大規模な辞任コールが巻き起こりました。アンドレ・アルメイダは移籍を拒否し、ベンチ外となりました。(via ElDesmarque)
セルタ・デ・ビゴ
16日のオササナとの開幕戦に向けて準備中。トップチーム登録枠に空きがないため、カルレス・ペレス、マヌ・フェルナンデス、カルロス・ドミンゲス、マティアス・ベシーノの4名に放出を通告。イライクス・モリバの売却も最優先です。
ボカ・ジュニアーズ所属の24歳FWエセキエル・セバジョスの獲得を熱望しており、ウナイ・ヌニェスのエスパニョール移籍で資金に余裕が生まれたため、移籍金600万ユーロ、2031年までの契約提示の準備を進めています。(via Mundo Deportivo / ElDesmarque / SPORT)
CAオサスナ
補強はジョナサン・デュバシンとフアン・クルスに留まっており、ルイス・ミゲル・ラミス新監督は守備陣(特に左SBとCB)の獲得を急務としています。アトレティコで信頼を獲得している22歳のダニ・マルティネス、あるいはビジャレアルのウィリー・カンブワラの獲得を検討中です。(via Estadio Deportivo)
RCDエスパニョール
インテル所属の22歳MFイッシアカ・カマテを移籍金約300万ユーロ(50%の権利保有)で獲得する合意に近づいています。モンチTDは『焦らずに市場を精査し、チームに合った選手を獲得する』と補強への忍耐を口にしています。ウナイ・ヌニェスの獲得も公式発表されました。(via Mundo Deportivo / Estadio Deportivo)
UDラス・パルマス
今夏に180万ユーロで加入した日本代表の宮代大聖は、カディス戦でキリアンやフステル、サンドロ、ジェセ・ロドリゲスらと好連携を見せており、チームの攻撃を牽引する重要なアタッカーとして、サポーターから大きな期待を背負っています。
また、両サイドバックで傑出したプレーを披露しアトレティコ、ソシエダ、バルサからスカウティングされている若手バレンティン・ペッツォレシが、今夏の移籍市場での注目株となっており、開幕のアルバセテ戦でも先発起用される見込み。守護神ホルカスの売却交渉も進められています。(via SPORT)
RCDマジョルカ
サラゴサの快速ウイング、アドリアン・リソの獲得が合意に達しました。4年契約、移籍金250万ユーロ、サラゴサ側には1部昇格時のボーナスや将来の売却パーセンテージが支払われる条件。マジョルカはさらに、コロンビア代表のヨハン・モヒカ(33歳)について、ゲタフェが獲得に関心を示しており、放出交渉が進行中です。(via SPORT / Mundo Deportivo)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
1部復帰の初戦に向け、新加入のデポルティーボのレオ・ロマン、アマトゥッチ、オーバメヤンのみ登録を完了しました。ブライト・エデ、アンヘリーニョ、ギジェルハルト、ジェンセンらは未登録。
27名のオーバーサイズな選手枠を解消するため、エリック・プエルト、ホセ・アンヘル、チャーリー・パティーニョらの放出作業を進行中です。
また、ジェノアとの親善試合(0-1勝利)の夜には、デポルティーボのウルトラスとジェノアのウルトラス約100名が、ジェノアのエルベ広場にて棒や発炎筒、松明を用いて激しく衝突。観光客やレストランの従業員がシャッターを閉めて避難する事態となりました。クラブは『暴力行為はデポルティーボの価値を代表しない』と厳しい非難声明を発表しました。(via SPORT / ElDesmarque)
ジローナFC
サウジのアル・イテハドに所属する21歳のウナイ・エルナンデスに対し、ジローナが買取オプション付きレンタルのオファーを提示。給与の選手を大部分アル・イテハドが負担する形を交渉中です。(via SPORT)
【本日の総括】
レアル・マドリードとバルセロナ以外のラ・リーガ勢は、W杯休暇から戻る主力の再合流と、開幕(8月15日)に合わせた選手登録枠・給与制限の調整に追われています。アトレティコはフリアン・アルバレスへの不売姿勢を徹底し、モリーナの売却合意や16歳超新星ドミンゲスの台頭、さらにアルマダの移籍決定など活発な動きが見られます。日本代表の宮代大聖が好調を維持するラス・パルマスや、セビージャのロビー・ウア獲得合意など、各クラブの開幕に向けた戦略が激しく交錯する一日となりました。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
プレシーズンマッチの結果以上に注目すべきは、各チームの配置転換と若手の適応です。特にアトレティコの16歳ドミンゲスや、ラス・パルマスで攻撃の核となりつつある宮代大聖の起用は、戦術的なオプションを広げる重要なピースとなります。一方で、バレンシアのガヤ退場に見られるような規律の乱れや、ビルバオが中盤の閉鎖に苦慮した点は、開幕直後の修正ポイントとして注視が必要です。個々の能力に依存せず、いかに組織として距離感を保ち、局面を打開できるか。各監督がこの短期間でどれだけ配置の最適解を見出せるかが、序盤戦の勝敗を分けるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
開幕を目前に控え、各クラブのフロントは「整理」と「期待」の狭間で難しい舵取りを迫られています。アトレティコがフリアン・アルバレスの不売を貫く姿勢は、クラブとしての野心とブランド価値を守る強いメッセージです。一方で、セビージャのジョルダン放出やデポルティーボのウルトラス問題など、クラブの財政健全化やイメージ戦略は依然として重い課題です。サポーターの熱量とフロントの現実的な判断が乖離すれば、バレンシアで見られたような不穏な空気がスタジアムを覆いかねません。クラブの安定は、ピッチ外の静寂から始まります。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
市場閉幕が迫る中、各クラブの編成は「登録枠の確保」と「コスト削減」が最優先事項となっています。セビージャがアダムス売却益でウアを確保しつつ、高給のジョルダンを整理した動きは、限られた予算内での理想的な入れ替えと言えます。また、セルタやデポルティーボのように、登録枠のために放出を急ぐクラブは、市場最終盤まで綱渡りの交渉が続くでしょう。噂に惑わされず、契約年数やサラリー負担のバランスを冷静に見極める必要があります。特に若手の買取オプション付きレンタルや、将来の売却益を考慮した契約形態が、今後の編成の主流となるはずです。