レミロベンチの戦術的真相と、現地紙が指摘するセンターバック交代の重い代償
不動の守護神アレックス・レミロがベンチに座り、ウナイ・マレーロが先発マスクを被ったサプライズ起用について、マタラッツォ監督がその戦術的な意図を語りました。
監督は、マレーロの試合出場によるリズム維持が重要だったと明かす一方で、対戦相手であるエルチェのプレッシングに対抗するための明確なプランを説明。エルチェがマンツーマンで前から激しいプレスをかけてくることを想定し、自陣深くでの細かい繋ぎをあえて排除。手数をかけずに素早くロングボールを相手陣内に送り込み、一気に深さを突く戦術において、鋭いロングキックを得意とするマレーロの起用が完璧にフィットしたと振り返りました。
しかしその一方で、マタラッツォ監督が試合後半に見せた守備陣の交代策には、現地メディアから厳しい指摘が飛んでいます。2点リードの段階で、先発した新加入のママドゥ・サールを下げてジョン・マルティンを投入し、さらにゴンサロ・ゲデスを下げてマルシャルをピッチへ送りました。
現地紙は、怪我などのトラブルがない限り、センターバックの交代は守備の連動性を損ねるため絶対に避けるべき決断であると指摘。実際、本職が左センターバックであるジョン・マルティンを、急遽右側に配置せざるを得なくなり、ソシエダの守備組織は著しく混乱。不運な退場劇があったとはいえ、わずか7分間で2ゴールを許して同点に追いつかれる結果となりました。
それでも、マタラッツォ監督は新戦力への評価をポジティブに語っています。先発デビューしたママドゥ・サールについて『しばらく実戦から離れていたため試合のテンポに適応する時間が必要だったが、フィジカルも強く、ボールを持ったときも非常に落ち着いていた。ミスはあったが非常に堅実だった』と語り、後半ラストに15分間出場したエクトル・フォールについても『数的不利の状況でのデビューは骨が折れる仕事だったが、彼はボール扱いが非常に巧みで、内側への侵入やスピードを活かした突破ができる。非常に良い第一歩を踏み出せた』と期待を寄せました。(via Estadio Deportivo) (via DiarioVasco) (via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
退場劇を巡る不透明なVAR判定に大きく翻弄されながらも、ケニアから夢を追ってやってきた新星オチエンの圧巻の活躍と、戦術的な課題、そして守備陣の交代による代償から得た教訓など、アウェイでの劇的勝利の裏にある深い戦術的現在地が見えた一日でした。