ユニットBの深刻な露呈

バレンシアは水曜日、パテルナのアントニオ・プチャデス・スタジアムで3部リーグに相当する1部RFEFのCDテルエルと親善試合を行いましたが、0-1で痛烈な敗北を喫しました。カルロス・コルベラン監督は、主力組を温存して出場機会の少ない選手やカンテラーノ(下部組織選手)を主軸としたユニットBを起用しました。システムは、本職の右サイドバック不足を補うために、Trofeu Taronjaでも試した3バック(1-5-3-2)を採用。オトルビとガヤがウイングバックとして両翼を形成しました。

試合は、開始5分未満にオトルビがGKをかわしてシュートを狙うなど立ち上がりはバレンシアが支配しましたが、徐々にテルエルがペースを掴み、29分にGKクリスティアン・リベロのクリアしようとした飛び出しミスを突かれ、無人のゴールへエドゥ・ガラードに先制点を許しました。失点後、コルベラン監督はすぐに慣れ親しんだ1-4-4-2のシステムに戻し、前半終了間際にはアンドレ・アルメイダが直接フリーキックでクロスバーを叩き、ダンジュマも決定的なミドルシュートを放ちましたがゴールを奪えず。

後半、監督はAimar Blazquez、Jaume Dura、Alejandro Panach、Marc Martinezといった若いカンテラ選手を次々と投入し、Diakhabyやガヤがチャンスを創出しましたが、テルエルの集中した守備を最後まで崩せませんでした。かえって、後半55分に1対1のピンチでループシュートを放たれて冷や汗をかき、試合終了間際にもリベロが好セーブで辛うじて2点目を防ぐなど、守備の不安定さが際立ちました。

個人評価では、2027年まで契約延長しているGKリベロは手痛いミスで評価2と酷評されました。一方、サブGKを務める21歳のビセント・アブリルは内転筋に軽い痛みを抱えて招集外となり、スタメン候補のディミトリエフスキが急遽ベンチに入りました。キャプテンのガヤは、先日のニューカッスル戦での退場処分によるサスペンションを前に、数少ない主力として出場し、左サイドから再三好機を演出して評価6と一人気を吐きました。18歳のオトルビも右サイドで突破力を示しましたがファイナルパスの精度を欠き、アルメイダは左サイドで全く存在感を示せず、その怠慢とも言えるパフォーマンスから評価2と厳しく批判され、ピッチ外の移籍の噂に拍車をかけています。ダンジュマもサディクの負傷による急遽のワントップ起用に応えられず、個人プレーに終始しました。下部組織から、2008年生まれのドゥラや、2009年生まれのマルク・マルティネスがデビューして見せ場を作ったことが唯一の好材料ですが、全体的にユニットBの競争力の低さが大きく露呈した一戦となりました。(via SPORT)

右サイドバック補強の切り札アルナウ・マルティネス

バレンシアは、今夏の補強の最優先事項である右サイドバックに、ジローナのキャプテンであるアルナウ・マルティネスの獲得を熱望しています。すでに選手側とは、メスタージャでの将来の契約に関するすべての詳細において完全合意に達しており、マルティネス自身もバレンシアでのプレーを最優先に希望しています。

しかし、交渉は資金面で難航しています。バレンシアは500万ユーロのオファーを提示したものの、ジローナは2部降格後も彼を重要な資産と位置づけており、契約解除金である800万ユーロの満額支払いを要求して突っぱねました。現在、300万ユーロの開きを埋めるため、バレンシアはジローナが納得する新たな最終オファーの準備を進めています。

しかし、CEOのロン・グーレイは、シンガポールのピーター・リム・オーナーからの公式な承認(GOサイン)が下りない限り、1ユーロも交渉を進めることができない束縛状態にあります。もしこの承認が遅れて交渉が破談になった場合のプランBとして、アスレティック・ビルバオのテルジッチ新監督の構想から外れているゴロサベルの動向も注視しています。(via ElDesmarque)

アンドレ・アルメイダの去就問題

バレンシアにとって、ポルトガル人MFアンドレ・アルメイダの将来を解決することは、この夏における最も重要な任務の一つとなっています。当初はイングランド2部(チャンピオンシップ)のスワンジー・シティへの完全移籍が決定寸前であり、スワンジー側は獲得に向けた合意に達してアルメイダの最終返答を待つのみの状態でした。

しかし、ラ・リーガ1部でのプレーとヨーロッパの大会(ELまたはCL)への出場を強く望むアルメイダ本人が、セルタ・デ・ビーゴへの移籍を希望して時間稼ぎを行いました。セルタのスポーツ部門もアルメイダの才能を評価して獲得に乗り出しましたが、バレンシア側が要求する移籍金額に対し、セルタのマルコ・ガルセスSDが支払いを完全に拒絶したため、交渉は一気に凍結されました。

アルメイダ自身はスペイン国内に留まることを強く望んでいますが、この金額面の完全な不一致により、移籍交渉は暗礁に乗り上げています。今後、両クラブが妥協案を見出すために再び話し合いを持つのか、あるいはセルタの交渉が破談してイングランドのスワンジーへの移籍話が再燃するのか、アルメイダの将来は極めて不透明な状態です。(via ElDesmarque)

ウクライナ代表ツィガンコフ獲得への関心と資金難

ジローナがセグンダ(2部)に降格したことに伴い、高額な給与を維持できなくなったウクライナ代表アタッカー、ツィガンコフの獲得にバレンシアが大きな関心を示しています。

しかし、ジローナ側は移籍金として1000万から1500万ユーロという巨額の条件を掲げており、バレンシアの厳しい財政状況ではこの金額での交渉をスタートさせることすら困難な壁となっています。ツィガンコフに対しては、同じくアタッカーの補強を狙うセルタ・デ・ビーゴなども獲得リストに載せており、どのクラブもジローナが市場の終盤に向けて提示額を引き下げることを待ち望んでいる膠着状態が続いています。(via ElDesmarque)

オビエドGKエスカンデルがバレンシア移籍の噂を完全否定

今夏、一部メディアによって報じられていたレアル・オビエドのGKアアロン・エスカンデルのバレンシア獲得の噂について、選手本人がきわめて強い言葉でその事実を完全否定しました。エスカンデルはオビエドとの契約を2029年まで延長したばかりであり、会見で自身の去就について次のように語りました。

『メディアで騒がれていたようなバレンシアからの具体的な交渉やオファーなど、私の手元には一度も届いていません。かつて私が行ったインタビューで、地元に帰りたいと語ったなどと報道されましたが、それは完全な嘘です。私の頭は常にオビエドにありました。今の素晴らしいチームメイトや監督、および日々の環境に深く満足しています。ここでこれほど幸せなのに、なぜ移籍を考えなければならないのでしょうか。交渉はとてもスムーズで、お互いが進むべき方向で一致していました』

この発言により、バレンシアによるエスカンデル獲得の憶測は完全に立ち消えとなりました。(via ElDesmarque)

プレシーズン最終戦のエルクレスCF戦

水曜日にユニットBでテルエル戦を消化したバレンシアは、本日木曜日(8月13日19:30)に、パテルナのアントニオ・プチャデスにおいてエルクレスCFとの今夏最後の親善試合を行います。

本来であればこの週末にレアル・ベティスとの開幕戦が予定されていましたが、ベティスのジオバニ・ロ・セルソがワールドカップに出場したことに伴う特別措置として開幕戦が8月22日以降に延期されたため、チームは実戦の感覚を維持するために、短期間でテルエル戦とエルクレス戦の2試合を急遽スケジュールに組み込みました。

このエルクレス戦において、コルベラン監督は水曜日を休ませたユニットA(レギュラー陣)をフル稼働させる方針です。メンバーには守護神ディミトリエフスキをはじめ、ヘスス・バスケス、セサル・タレガ、デ・ハース、ギド・ロドリゲス、フィリップ・ウグリニッチ、ペペル、ハビ・ゲラ、佐藤隆之介、そしてエースのウーゴ・ドゥーロらがスタメンとして名を連ねる見込みです。なお、筋肉に違和感を抱えていたサディク・ウマルは、水曜午前の練習の一部に合流したものの、無理をさせず温存される見通しです。

このプレシーズン最終戦は、バレンシアの公共放送であるÀ Punt(ア・プント)にて、テレビおよびウェブサイトで独占生中継されることが発表されました。実況はシャビ・アルベロラが務め、解説にはクラブの伝説的な最多出場記録保持者であるフェルナンド・ゴメス・コロメール氏が加わります。スタジアムの観客席はバレンシアのソシオ会員限定で開放されるため、対戦相手であるエルクレスのファンにとっては、このÀ Puntの放送がチームの戦いを見届けられる唯一の手段となります。(via SPORT)

伝説マリオ・ケンペス氏の50周年を祝うメスタージャ帰還の公式発表

クラブの歴史を揺るがした偉大なアルゼンチン人レジェンド、マリオ・アルベルト・ケンペス氏が、自身のバレンシア加入50周年という歴史的な節目をファンとともに祝うため、9月25日と26日にメスタージャを訪問することを自身のSNS(Instagram)で公式に発表しました。

1976年8月11日、当時のパシエギート監督がその才能を信じてロサリオ・セントラルから獲得を強く推し進め、ラモス・コスタ会長が直接プレーを見たことがないままにアルゼンチンの専門誌El Gráficoの記事のみを信頼して獲得に踏み切ったというエピソードを持つケンペス。同年8月16日のCSKAモスクワとのオレンジ・トロフィーでのデビュー戦こそ不振に終わったものの、その後は1978年ワールドカップでアルゼンチンを世界王者に導き、世界最高のプレーヤーとしての名声を確立しました。

ケンペス氏は公開されたビデオメッセージの中で、サポーターへの感謝を極めて熱い言葉で語りかけました。

『バレンシアに到着してから半世紀が経った今でも、私の心は変わらずバレンシアのファンであり続けています。あの熱狂的なメスタージャのスタンドに入った時に全身で感じたサポーターの温かい声援、そしていかなる困難な状況でも決して私たちを一人にしなかった素晴らしいファンの熱気は、獲得したどのタイトルよりも私を最も幸せにしてくれました。この特別な半世紀を皆さんと祝うため、9月25日と26日にメスタージャでお会いできるのを楽しみにしています』

このビッグニュースは、開幕を控えるバレンシアのサポーターに大きな興奮と愛着を思い起こさせています。(via ElDesmarque)

全ポジションにおける大規模な補強の必要性

今夏のプレシーズンにおいて、7試合で4敗という極めて厳しい戦績に喘いでいるバレンシア。現在の焦点は右サイドバックであるアルナウ・マルティネスの獲得プロセスに終始していますが、チームが抱える課題はそこだけに留まりません。

ディフェンスラインでは、チーム全体に絶対的な指示を与える守備の重鎮(リーダー)が完全に不足しています。今夏新しく加入したユスティン・デ・ハースのスペインサッカーへの急速な適応や、セサル・タレガの劇的な復活という、きわめてリスクの高い賭けに守備の命運をすべて委ねている危うい状況です。

また、外側のウイングポジションにおいても、本職として稼働できるのはルイス・リオハと19歳の佐藤隆之介の2名しかおらず、数シーズンにわたって攻撃に縦の深みや創造性をもたらすことができていない深刻な攻撃力不足が今プレシーズンでも改善されていません。

前線では、ルカス・ベルトランの代役としてアルナウト・ダンジュマを期限付きで確保したものの、3部相手にも決定力を欠くなど不安は解消されておらず、単なるサイドバックの補強だけでなく、スタメンクラスの実力者をすべてのラインで緊急に獲得し、現在のイレブンをベンチに押し下げるほどの抜本的なチーム再編を行わなければ、欧州カップ戦への復帰はおろか、1部残留という降格の恐怖に再び直面することになります。(via SPORT)

【本日の総括】

バレンシアは、3部テルエル相手にユニットBが惨敗を屈し、チーム全体の選手層の薄さと創造性不足という深刻な課題を改めて突きつけられました。右サイドバックのアルナウ・マルティネス獲得合意や、アンドレ・アルメイダの去就交渉、そして木曜日に主力組が総出動するエルクレスCFとのプレシーズン最終戦など、ピッチ内外で極めて慌ただしく、かつ綱渡りのような調整が開幕直前まで続けられています。