ペレス監督、デポルティボ戦を前に「忍耐」を呼びかけ
ビジャレアルを率いるイニゴ・ペレス監督は、マルセリーノ前監督の功績が大きいだけに、今シーズン非常に注目されています。しかし、ここまでのリーグ戦は3試合を終えて2分け1敗、勝ち点2にとどまっており、前節のアラベス戦の敗戦もあって、土曜日のデポルティボ・デ・ラ・コルーニャ戦は初勝利に向けた「緊急性」が漂う一戦となっています。
だが、金曜日の記者会見に臨んだペレス監督が口にしたのは「緊急性」ではなく、それとは対照的な「忍耐」という言葉でした。ペレス監督は、アラベス戦のような物事が思い通りに進まない状況で選手たちがピッチ上で感じている焦りのコントロールについて触れつつ、新しい監督を迎えた新プロジェクトに必要なのは忍耐であると語りました。
会見の中で監督は、
『私には、まだ実証されていないものの共有したい2つの見解があります。一つは、新しいプロジェクトが要求するその忍耐に関わるものです。これはスピリチュアルな領域に近いものですが、物事がうまくいかない部分でもあります。良い部分が見え、満足はしているのです。』
と持論を明かしました。さらに、
『マーケットのことはみんな話していました。誰もがチームに残りたがり、良い状態であるように見えます。プレシーズンでも、リーグの開幕でも非常に良いことができているのに、誰もが祝い、笑顔になれるような最終的な成果が得られていません。修正と分析を絶え間なく行いつつ、忍耐、落ち着き、平穏さ、これらをバランスよく保つ必要があると思います。』
と、現状を冷静に分析しました。
また、ピッチ上での焦りについても、
『ピッチの中にいると、試合が手からこぼれ落ちていくという感覚がミスを誘発します。しかし、これは取り組み可能であり、私たちはそれを確認、分析しました。解決できることを願っています。』
と語り、焦りによるミスへの対策をすでにチームに落とし込んでいることを強調しました。
さらに、これまでのリーグ開幕3試合はいなりもアウェイ戦でした。そのため、今節でいよいよ本拠地ラ・セラミカに戻れることに対して大きな期待を寄せています。
『ホームのファンと再びつながり、ローカルとしてスタジアムがどのようになるか、そして特に、ラ・セラミカが「勝つためにこれが必要だったんだ」と言えるような分岐点になるかどうかを見極めるために、ラ・セラミカでプレーすることを本当に楽しみにしています。アウェイで勝つのは難しいですが、これまでにプレーした試合で勝っておくべきだったと心から思っています。』
と熱いメッセージをサポーターに送りつつ、ホームでの分岐点となる勝利への渇望を滲ませました。(via Estadio Deportivo)
ホアン・フォイスはデポルティボ戦欠場も、回復は非常に順調
ケガからの復帰が待ち望まれるディフェンダーのホアン・フォイスについて、イニゴ・ペレス監督は土曜日のデポルティボ戦での欠場を正式に認めました。フォイスはこの試合には間に合わないものの、その後のリハビリと回復のプロセスは非常に好調な推移を見せています。
指揮官はフォイスの持つプロ意識と豊富な経験値を高く評価しており、会見で次のように太鼓判を押しました。
『ホアン・フォイスは出場できませんが、非常に良い回復を見せています。彼はこうした経験を何度も乗り越えてきており、自分の体をとてもよく理解しています。こういう経験によってプレーできないのは痛手ですが、一方で自分自身についてよく分かっているのは良いことです。彼が伝えてくれているのは、非常に順調で、良いプロセスを踏んでいるということです。』
フォイス本人が自らの状態を冷静に把握し、ポジティブな手応えを監督にフィードバックしていることから、復帰へのプロセスは非常に着実であることがうかがえます。(via Estadio Deportivo)
デポルティボの高速カウンターを警戒!オーバメヤンとビル・ンソンゴへの対策が勝利の鍵に
今節対戦するデポルティボ・デ・ラ・コルーニャは、アントニオ・イダルゴ監督が率いる不気味な相手です。ペレス監督は、この試合で勝利を手にするための具体的な戦術的ポイントを明かしました。
鍵となるのは、相手に苦しい時間帯をいかに長く強いることができるか、そして強力な攻撃陣をいかに抑えるかです。特に、スピード豊かなピエール=エメリク・オーバメヤンやビル・ンソンゴといった実力派選手たちが繰り出す「鋭いカウンター・トランジション(高速速攻)」を封じ込めることが最優先事項となります。
ペレス監督は、
『明日の勝利の鍵は、相手が苦しむ時間を長く持続させ、彼らの強みの一つであるピエール=エメリク・オーバメヤンやビル・ンソンゴとのトランジションに対抗することにあります。そこが重要なポイントです。』
と明確な警戒心を示し、相手のストロングポイントを無効化することに集中する決意を示しました。(via Estadio Deportivo)
第二監督アドリアン・ロペスにとって特別な古巣対決
ビジャレアルのイニゴ・ペレス監督の右腕として、アシスタントコーチ(第二監督)を務めるアドリアン・ロペス(1988年サン・マルティン・デ・テベルガ生まれ)にとって、土曜日のデポルティボ戦は自身のフットボール人生が凝縮された非常にエモーショナルな一戦となります。
アドリアン・ロペスは2006年に初めてデポルティボのユニフォームに袖を通しました。加入当初は将来を嘱望される存在だったものの定着に時間を要し、カパロス監督のもとでは思うように出番が得られず、アラベスやマラガへのレンタル移籍を経験しました。
しかし、その後のミゲル・アンヘル・ロティナ監督のもとで大きく成長し、2010/11シーズンには8ゴール3アシストとチームの要となりました。そのシーズンにクラブは降格となり、アトレティコ・マドリードへフリーで移籍するというデポルティボにとって大きな痛手となる別れがあったものの、その後ポルトなどを経て、再びデポルティボの地に復帰してプレーしました。結果として、デポルティボでは2期にわたり合計139試合に出場、27ゴール10アシストという輝かしい功績を遺しています。
そしてその10年前には、彼はビジャレアルの選手としてラ・セラミカ(旧エル・マドリガル)のピッチに立っていました。2016年、ビジャレアルがヨーロッパリーグ(EL)で準決勝に進出した際、ファーストレグのリバプール戦の92分に劇的な決勝ゴールをスコア。セカンドレグでリバプールに逆転され決勝進出は阻まれたものの、あのアディショナルタイムの劇的弾は今でもイエローサブマリンのファンの心に鮮烈な思い出として残っています。
その後、オサスナやマラガでのプレーを最後に2022年に現役を引退したアドリアン・ロペスは、指導者の道へ進み、オサスナ時代のチームメイトだったイニゴ・ペレス監督とタッグを組んでいます。
2024年、ペレスがアンドニ・イラオラ監督のアシスタントとしてイングランドに向かう予定だったものの労働許可が下りず、急遽ラージョ・バジェカーノの指揮を執ることになった際、アドリアン・ロペスが第二監督として彼をサポートすることになりました。そこで素晴らしい2シーズンを過ごし、今季からビジャレアルへ二人揃ってやってきたのです。
現役時代に特別な瞬間を過ごしたビジャレアルと、長年そのキャリアを支えたデポルティボ。この2つの愛するクラブの対決は、アドリアン・ロペスにとって非常に感慨深いものになります。(via SPORT)
Bチームがアルヘシラスを2-1で破り開幕2連勝!ボナフェのミサイルフリーキックで劇的勝利
ミニ・エスタディで行われたアルヘシラスとの一戦は、ビジャレアルBにとって決して簡単なものではありませんでした。立ち上がりから、明確なプランを持つ手強いアルヘシラスによる激しい前線からのハイプレスにビルドアップを完全に封じられ、パスを回すことが非常に困難な状況に陥りました。
それでもビジャレアルBは決定力と鋭いカウンターでチャンスを伺います。試合開始直後、ニコ・バラトゥッチがファーストシュートを放つも相手キーパーにセーブされ、すぐに相手のフラン・カルモナがシュートで応酬するなど、最初から激しい主導権争いが繰り広げられました。
試合が動いたのは前半21分、見事なパス回しからティアム・シェイクがDFの隙間を通す正確なスルーパスを送ると、絶好調のカタルーニャ出身のフォワード、アルバート・ガルシアがこれに反応。放たれた強烈で正確な弾丸シュートがネットに突き刺さると、ビジャレアルBが先制点を獲得しました。アルバート・ガルシアは開幕2試合で早くも3ゴール目と素晴らしい輝きを放っています。
だが、デヴィッド・アルベルダ監督が出場停止のため、エドガル・チュミジャスが暫定的に指揮を執るチームは、アルヘシラスの素早い攻撃トランジションに翻弄されます。ウクライナ人の若き守護神ヤキフ・キナレイキンが驚異的なセーブを2連続で繰り出し失点を防ぐも、前半アディショナルタイム、エネコ・オルティスのペナルティエリア内でのハンドがVARによって確認され、PKを献上。アルヘシラスのベテラン、フアンマ・ガルシアにPKを沈められ、1-1の同点で前半を折り返しました。
後半に入っても苦しい展開が続き、中盤の流動性を欠くビジャレアルBはホセリージョ・ガイタンやパブロ・パスクアルの力ないシュートにとどまりました。さらに後半70分、アルゼンチン人FWのファクンド・ビベロスが相手DFに肘打ちを見舞ったとしてVARオンフィールドレビューの末、一発退場(レッドカード)を宣告され、絶体絶命の危機に直面しました。
しかし、この窮地でチームの闘志は衰えませんでした。後半75分、アルヘシラスのDFフラン・カルモナがアルバート・ガルシアの鋭い抜け出しを手で引っ張って阻止し、2枚目のイエローカードで退場処分に。これでピッチ上は10人対10人の同数となりました。
そして、このファウルで得たエリア手前の絶好の位置からのフリーキックが勝負を分けました。
後半79分、ボールの前に立ったのはMFセサール・ボナフェ。並外れた自信を漂わせたカンテラ育ちのMFが放ったシュートは、壁の上を越えて凄まじいスピードと軌道を描き、アルヘシラスのゴールへと吸い込まれる「追尾ミサイル」のようなフリーキックとなりました。
この衝撃的な決勝弾(2-1)を、チーム全員で守り抜き、ビジャレアルBは泥臭くも素晴らしいレジリエンスを発揮して勝ち点3を手中に収めました。開幕から見事な2連勝(勝ち点6ポイント)を達成したBチームは、この勢いのまま、9月13日(日)12:00からエル・アルコラスで行われるアウェイのSDウエスカ戦へと挑みます。(via SPORT)
【本日の総括】
今週のビジャレアルは、トップチームがホーム初戦デポルティボ戦での今季初白星に向けて、イニゴ・ペレス監督が冷静な「忍耐」と「ラ・セラミカの分岐点」の重要性を説き、徹底した戦術対策を進めています。一方で、Bチームはアルヘシラスとの激闘を2-1で制し、開幕2連勝と幸先の良いスタート。クラブの未来を担うカンテラーノたちの熱い戦いが、チーム全体に最高の追い風をもたらしています。
