バルサ戦の最新戦術テスト ペペルの3バック起用と中盤の緊急筋肉補強
今週末に控える強力なバルセロナ戦に向け、カルロス・コルベラン監督は戦術の大幅な見直しを図っています。絶好調のハフィーニャやラミン・ヤマル、そして得点量産中のゴードンを擁するバルサの攻撃陣を封じるため、指揮官は守備の基本に立ち返るテストを行いました。具体的には、ペペルをセンターバックとして起用する3バック(実質5バック)の布陣です。この変更により、セサール・タレガがベンチスタートとなる見込みです。金曜日の練習で行われたテストでは、アルナウ・マルティネス、ディアカビ、そしてデニア出身のペペルが3バックを形成し、右ウイングバックにマフェオ、左には先発復帰となるガヤを配置する形が試されました。
中盤にも大きな変更が加えられます。これは信頼からというよりも緊急の必要性によるもので、テクニックよりもフィジカル(筋肉)を重視した人選となります。マリ出身のディエングがアンカーとしてスタメンに入る見通しですが、彼は純粋な守備的アンカーではなく、その隣でハビ・ゲラが攻撃の組み立てを行いながらも自由に動き回り、ウグリニッチがサポートする形になります。前線の2枠は、佐藤とウーゴ・ドゥロのコンビが濃厚です。特にドゥロはバルサとの相性が良いことで知られています。控えには新加入のハーフ・エリオットが控えており、まだ100%のコンディションではないものの、早速チームに貢献したい意向を示しています。また、前線にスピードを供給できるダンジュマや、直近のデポルティボ戦とベティス戦の短い出場時間で好パフォーマンスを見せた若き俊英オトルビも、相手の背後のスペースを突くジョーカーとして有力な選択肢となっています。もしこの試合を落せば、ライバルたちの結果次第で降格圏に転落する恐れがあり、チーム内にも重い空気が漂い始めています。(via SPORT)
奇跡の回復と離脱の明暗 守護神バックアップ復帰もリオハは欠場濃厚
バルサ戦を48時間後に控え、バレンシアの負傷者情報の明暗が分かれています。最も大きな懸念は、前節デポルティボ戦で足首を痛めていたルイス・リオハです。リオハは3日連続で全体練習から外れて個別調整を続けており、バルサ戦への出場は極めて厳しい状況となりました。一方で、嬉しいニュースもあります。水曜日の練習で同じく足首を痛めて離脱し、木曜日にはグラウンドに姿を見せなかったバックアップGKのケイン・ヴァン・ウーフェレンが、金曜日の練習には完全に復帰して通常のメニューを消化しました。これによりバルサ戦でのベンチ入りは確実視されています。
また、右サイドの守備陣では、パブロ・マフェオが2日連続で全体練習を消化し、先発出場の準備を整えています。数ヶ月の離脱から復帰プロセスにあるディミトリ・フルキエも、金曜日の全体練習に合流して調整を進めていますが、まだ100%のコンディションではなく、段階的な復帰となります。なお、ウマル・サディク、グイド・ロドリゲス、ユスティン・デ・ハース、ディエゴ・ロペス、ホセ・コペテ、そして長期離脱中で登録枠を外れる見込みのセルジ・カノスの6選手については、怪我のため欠場が確定しています。(via Estadio Deportivo)
レジェンドが痛烈批判 ピーター・リム退陣要求とコルベラン続投への疑問
バレンシアのクラブ史上最多となる公式戦553試合に出場し、140ゴールを挙げたレジェンド、フェルナンド・ゴメス・コロメル氏が、現在のクラブの惨状について極めて厳しい批判を展開しました。フェルナンド氏は、現在の低迷は一時的なものではなく、長年にわたる構造的な問題であるとし、残留争いを強いられる現状を嘆いています。同氏は『最大株主のピーター・リムは、とっくの昔にその座を降りるべきだった』と直接退陣を求めただけでなく、フロントに対しても『与えられた資金の中でも、スポーツ部門の管理職たちはもっとうまくやれたはずだ。クラブの中に、なぜその決定を下したのかをファンに説明するディレクターが誰もいない』と透明性の欠如を痛烈に批判しました。
さらに、カルロス・コルベラン監督の去就についても言及し、『私は監督の頻繁な交代を好まないが、そもそもコルベランが今シーズンを指揮すべきではなかったと考えている。そして、シーズンを始めさせたのであれば、さらに1年間の契約延長を急ぐべきではなかった。もし今シーズンに結果を残したなら、その時に延長すればよかったのだ』と、フロントの契約更新判断を疑問視しました。また、去就が注目される主将ホセ・ルイス・ガヤについては『長年同じクラブにいて状況が良くないと、ファンも同じ顔を見続けることに疲れてしまうことがある。彼の今後の決断は、経済的なことよりもスポーツ面でのプロジェクトを最優先にすべきだ』と提言しています。現在のチームに対しては『今のクラブの状況を考えれば、私はただ1部残留を果たしてくれればそれで十分だ。それ以上は何も求めない』と語り、現実を見据えた悲痛な本音を明かしています。(via SPORT)
怒れるメスタージャの決断 バルサ戦で19分間の入場ボイコット決行へ
泥沼のスタートを切った今シーズン、ファンの怒りは限界に達しており、今週末のバルセロナ戦ではかつてない規模の抗議行動が計画されています。今夏の移籍市場での投資額がわずか900万ユーロに留まったことや、ロン・グーレイCEOが会見で補強に不満はないと不遜な態度を見せたことが引き金となりました。サポーターの主要応援グループである「Curva Nord」は、試合開始から19分間、スタジアムに入らずに外の通り(スエシア大通り)で抗議活動を行うことを決定しました。19分という時間は、前節デポルティボ戦でチームが開始 19 分までに2失点した悪夢を象徴しています。グループは『19分まではスタジアムの外で現フロントへの拒絶を示し、19分になったら一斉に入場してチームを全力でサポートする』と表明し、全ファンにこのボイコットへの参加を呼びかけています。
また、この動きを全面支持するサポーター団体「Libertad VCF」も公式声明を発表しました。彼らは『ピーター・リムとその一味は11年間にわたりクラブの骨の髄まで吸い尽くしてきた。しかし、我々は黙って見ているだけの観客ではない。今回のバルサ戦では、まるでチャンピオンズリーグ準決勝のような大歓声を、ピッチではなく役員席のロン・グーレイCEOやハビエル・ソリスGMにぶつけよう。バレンシアは彼らのものではなく、我々のものだ』と強く主張し、スタジアム内からの怒りの声を役員席に届けるよう促しています。(via Superdeporte)
今夏の放出ビジネス大苦戦 構想外ラバの残留とアルメイダ放出の舞台裏
バレンシアは今夏の移籍市場で、主力や若手タレントの売却(過去にはクリスティアン・モスケラを1500万ユーロでアーセナルへ、ヤレクを1000万ユーロで売却した実績など)には成功してきたものの、「構想外の選手を放出する」ビジネスにおいては深刻な問題を露呈しました。その最たる例がダニ・ラバです。1月の時点でコルベラン監督から構想外であることを告げられていたラバですが、プリメーラ基準の高額なサラリーがネックとなり、セグンダのクラブからの具体的なオファーに結びつかず、2027年までの契約を残したまま残留することになりました。
また、最終日に決着したアンドレ・アルメイダのレーシング・サンタンデールへの期限付き移籍(買取オプションなし)の舞台裏も明らかになっています。ポルトガル人MFのアルメイダは指揮官の構想から外れていましたが、スウォンジーからのオファーを本人がスペイン残留を希望して拒否し、セルタとの交渉も難航したため、移籍市場の最終盤まで放出が決まりませんでした。ロン・グーレイCEOは、このアルメイダの放出(給与枠の空き)が実現したことで、ようやくハーフ・エリオットをリバプールから獲得する予算が確保できたと釈明しています。皮肉なことに、アルメイダが加入したレーシング(今夏は売却益2000万ユーロを投じて積極補強)には、アルメイダのほかにアギレサバラ、ファク・ゴンサレス、セルヒオ・カナレスといった4人ものバレンシアに縁のある選手たちが集結しています。その他、バプティスト・サンタマリアはわずか1年(22試合出場)で契約解除となり、ジェンク・エズカジャルはトラブゾンスポルへ、エライ・キュマルトやティエリー・レンダルも退団したものの、バレンシアは手放したい選手からほとんど移籍金を回収できないまま、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の限界ギリギリで市場を終えることになりました。(via Superdeporte)
AIが警告する降格リスクの現実 今夏の消極投資がもたらす悲劇のシナリオ
今シーズンのバレンシアに対し、人工知能(AI)によるシミュレーションから極めて厳しい現実が突きつけられました。AIの分析によると、現在ラ・リーガ1部においてバレンシアよりも降格の可能性が高いとされるクラブは、わずか5チームしか存在しません。バレンシアは昨シーズンも、最終盤の残り2節まで数学的な1部残留を確定できないなど、単なる中位チームの一時的なスランプではなく、慢性的な残留争いチームのベースを抱えていました。
その脆弱なチーム状況に対し、今夏の補強資金はわずか940万ユーロに留まりました。これは今季昇格したデポルティボが2580万ユーロ、レーシング・サンタンデールが2100万ユーロを投じて戦力を引き上げていることと比較しても、信じがたいほどの過小投資です。AIは『過去のシーズンでは、バレンシアがどんなに酷い編成であっても、客観的に下回るチームが4、5チームは確実に存在したが、今季はそれが極めて不透明になっている』と指摘。さらに『バレンシアの降格リスクは、アトレティコ・マドリードの約140倍、ビジャレアルの約7倍にのぼる』と試算しており、補強を怠ったフロントのツケが、一歩間違えれば2部転落という大惨事を招きかねないことをデータが証明しています。(via SPORT)
新メスタージャに新展開 屋根の主要構造を引き上げる超難関工事が始動
泥沼のピッチ外の話題が多い中、インフラ面では大きな進展がありました。建設中の新スタジアム「Nou Mestalla」において、最も複雑なエンジニアリング工程とされる屋根の主要構造の吊り上げ作業(通称「Big Lift」)が金曜日に開始されたことが、クラブから発表されました。この作業は、これまでピッチレベルの地上で仮組みされていた、放射状のケーブル(上部および下部ケーブル)、リング状の接続エレメント、高剛性・柔軟性のあるハンガーや補強部材などで構成される巨大なケーブルネットワークを、スタジアム外周を囲むコンプレッションリングまで一気に引き上げるものです。
この極めて精密な作業には、コンプレッションリングに設置された油圧ジャッキを用いた「同期リフトシステム」が使用されており、ミリ単位の幾何学的制御と荷重の均等分配を常時監視しながら、数週間かけて段階的に進められます。このBig Liftが完了すると、次は屋根の二次構造や点検用キャットウォークの設置、建造物の象徴となる外膜やアーチの取り付けへと進みます。この屋根工事の進展は、2027年夏の開場に向けた最も重要なマイルストーンとなります。(via Mundo Deportivo)
Bチームも今週末開幕 指揮官が語る育成と勝利を両立する二兎の目標
トップチームが苦しむ中、バレンシアの未来を担うBチーム(VCF Mestalla)が、今週日曜日の午前11時から、ホームのアントニオ・プチャデス・スタジアムでセグンダ・フェデラシオン(スペイン4部)の新シーズン開幕戦(マジョルカB戦)を迎えます。今季から最初から指揮を執るオスカル・サンチェス監督は、メディアのインタビューに対し、チームの2つの使命について次のように語りました。『個々の選手の能力を高め、トップチームが彼らを必要としたときに、いつでもピッチで貢献できるよう準備させておくこと。工程として、チームとして可能な限りリーグの上位で競い合うこと。この2つが我々の目標です』
プレシーズンでは格上のチームとも対戦し、手応えを感じているという指揮官は、初戦の相手である昇格組マジョルカBについて『昇格直後のチームは最初の8から10試合、昇格の勢いに乗っているため非常に危険だ。さらに、99年や2000年生まれといった、このカテゴリーのBチームとしては比較的シニアに近い経験豊富な選手も抱えているため、非常に難しい試合になるだろう』と警戒を示しました。その上で、『ホームのアントニオ・プチャデスは、我々にとっての要塞でなければならない。ここへやってくる対戦相手に、生半可な気持ちでは勝てないと思わせるような強さを見せる』と、本拠地での戦いへの強い決意を述べました。(via Superdeporte)
元エースが選ぶ親友パレホ ロドリゴ・モレノの生涯ベスト11に唯一のバレンシア戦士
かつてバレンシアで5シーズンにわたって活躍し、2019年のコパ・デル・レイ制覇やチャンピオンズリーグ出場に大きく貢献した元エース、ロドリゴ・モレノ(現カタール・ルサイルSC)が、自身がこれまでキャリアで共にプレーした選手たちの中からマイ・ベストイレブンを発表しました。デ・ヘア、カルバハル、ルイゾン、セルヒオ・ラモス、ジョルディ・アルバ、ブスケツ、チアゴ、ムニアイン、イスコ、ジエゴ・コスタといったそうそうたるメンバーが並ぶ中、バレンシアから唯一選ばれたのが、中盤の絶対的な司令塔であったダニ・パレホでした。
ロドリゴは、かつてピーター・リムがチームを解体する前、バレンシアがラ・リーガの頂点へと再び上り詰めていた黄金期の象徴として、パレホへの変わらぬ敬意を示しています。(via SPORT)
44年前の伝説の開幕戦 ケンペスとマラドーナが相まみえた記念日
今から44年前の1982年9月(1982/83シーズン開幕戦)、メスタージャでスペインのフットボール史に永遠に刻まれる伝説の試合が行われました。それは、アルゼンチンへ復帰していたマリオ・ケンペスが再びバレンシアに帰還したデビュー戦であり、同時にバルセロナへ加入した若きディエゴ・マラドーナがスペインリーグで初めてケンペスと相まみえた記念すべき一戦でした。
試合は、前半20分にマラドーナが見事なゴールを決めてバルセロナが先制。しかしメスタージャの大歓声を背にしたバレンシアは、47分にミゲル・テンディージョのゴールで追いつくと、終盤にイディゴラスが劇的な逆転ゴールを叩き込み、2-1で勝利を収めました。歴史的な逆転勝利に沸いたバレンシアでしたが、このシーズンのリーグ戦は極めて苦しい戦いとなり、チームは降格危機に直面。最終節でレアル・マドリードを1-0(再びミゲル・テンディージョが殊勲のゴール)で下し、奇跡的に残留を決めるという、まさに天国と地獄を味わうシーズンとなりました。(via Superdeporte)
【本日の総括】
混迷を極めるピッチ外、フロントへのファンの怒りが爆発する中、チームは戦術的な大改革を行って強敵バルサ戦に挑みます。かつてのマラドーナとケンペスの伝説に思いを馳せつつ、新スタジアム建設の進展やBチームの開幕といった未来への希望を胸に、団結が試される一戦です。
