歴史的無得点地獄とサポーターの悲痛な団結
今シーズンのバレンシアは、ピーター・リム所有による度重なる戦力低下がたたり、クラブの100年以上の歴史で最も屈辱的な「ワースト記録」を打ち立ててしまいました。ホームであるメスタージャでの開幕3試合(バルセロナ戦0-5、ベティス戦0-1、セルタ戦0-0)で、なんと「1ゴールも奪えずに」勝利を逃しているのです。本拠地に集うバレンシアのファンは、アディショナルタイムを合わせれば約300分間もの間、ホームでゴールを喜ぶ瞬間を奪われています。今季4試合での総得点わずかに「1」(デポルティーボ戦での相手ミスに乗じたサディクのゴールのみ)、総失点「9」、得失点差「-8」というスタッツは、クラブ史上最も最悪な開幕4試合のバランスです。(via Superdeporte)
メスタージャに充満する絶望感は、ファンの言葉からも痛いほど伝わってきます。バルセロナ戦の後半75分、0-3の時点で家路を急ぐサポーターたちにマイクを向けると、悲痛な声が溢れ出ました。若いファンは『いつもと同じだ。上層部は勝手なことばかりをして、毎週末スタジアムにやってきて、こんなひどいクソのような思いをさせられるのは僕たちファンなんだ』と怒りをあらわにし、古参のサポーターは目に涙を浮かべながら『本当に辛い。私はここの古いサポーターだ。胸にあるのは無力感と悔しさだけだ。バレンシアをあまりにも心から愛しているからこそ、もうピッチの中を見ていられなかった。何が起きているのか、もう私には理解できない』と声を詰まらせました。さらに他のファンからは『今年は間違いなく2部に落ちる。2部所属の状態で新スタジアムをこけら落としすることになるだろう』という強烈な自虐や、即時の監督解任を叫ぶ声も飛び交っています。(via ElDesmarque)
この暗黒に沈むクラブを救うため、25年以上にわたりバレンシアのソシオであり株主を務めてきた「ラファ」氏が、地元紙「Superdeporte」を通じてサポーター全員に宛てた公開書簡が、大きな波紋と共感を呼んでいます。
ラファ氏は書簡の中で、単なる不満や怒りにとどまらず、ファンが「諦め(諦念)」に慣れてしまうことへの強い危機感を訴えました。
『私は心底頭を抱えている。結果や順位、監督の采配、あるいは毎年残留争いでもがく現状だけに絶望しているのではない。私たちの愛するバレンシアが、まるで火が消えゆくように静かに失われようとしている。そして何より恐ろしいのは、私たちサポーター自身がその静かな死に慣れ、諦めてしまっていることだ。怒りを失い、この「諦め(resignación)」を受け入れることこそが、本当に一番危険なことなんだ』(via Superdeporte) (via SPORT)
だからこそラファ氏は、ペニャ(応援団)や記者、メディア、元選手、そして一般のバレンシニスタ全員が過去の小競り合いやプライド、エゴを捨て、団結して声を上げるべきだと強く求めています。
『ラジオ、ジャーナリスト、私設応援団、偉大なレジェンド、株主、およびすべての一般のサポーターよ。今こそ話し合い、同じテーブルを囲んで手を取り合おう。バラバラに活動していれば私たちはただ疲れ果てた数万人のサポーターにすぎないが、もし団結することができれば、私たちは再び「バレンシア」という巨大な力に生まれ変われるのだ』
かつての守護神サンティアゴ・カニサレス氏も『ピーター・リムにクラブを売却させるためには、社会的圧力をかけ続けるしかない。スタンドを完全に、そして継続的に空っぽにする無観客ボイコットこそが最も効果的だ』と、やはりサポーターたちの連帯した行動を呼びかけており、今まさに名門の魂を取り戻すための、ファンたちの連帯が問われています。(via Mundo Deportivo)
【本日の総括】
バレンシアは歴史的完敗を喫し、どん底の最下位に沈む中、ピッチ内外で極限の危機に瀕しています。ライバルからの冷酷な本音や、去りゆく選手からの悲痛な告白、さらには史上初のホーム開幕3戦ノーゴールという不名誉な記録。しかし、25年以上のソシオが公開書簡で訴えた「諦念に慣れるな、団結せよ」という叫びは、沈みゆく名門の魂を呼び覚ますための、ファンたちの最後の連帯を促しています。