暫定降格圏への転落:首位バルサ戦が背水の陣に
ラージョ・バジェカーノが勝利を収めたことにより、バレンシアは第4節の途中で暫定的に降格圏(18位以下)に沈んだ状態で試合当日を迎えることになりました。開幕から3試合を終えて獲得した勝ち点はわずかに「1」(1分2敗、得点2、失点5)。さらに深刻なことに、これまで記録した得点は、味方のオウンゴールによる失点「2」に対して、相手ゴールネットを揺らした自得点は「1」のみという、攻守において極めて厳しい数字となっています。
この絶望的な流れを断ち切り、降格圏から一刻も早く脱出するためには、この日曜日、メスタージャに絶好調の首位FCバルセロナを迎える大一番で、得点して引き分けるか、あるいは勝利をもぎ取るしか道はありません。バレンシアは2020年3月を最後に欧州カップ戦の舞台から遠ざかっており、それ以降、毎シーズン勝ち点50の壁すら越えられない苦しい戦いが続いています。
一方で、対戦相手のバルサは開幕3連勝で12ゴールを奪うなど、手の付けられない勢いを見せています。かつての栄光を知るメスタージャで、今まさに意地とプライドをかけた究極の戦いが始まろうとしています。(via SPORT)
サポーター連合CPVが抗議に電撃合流:公式声明で不買とボイコットを呼びかけ
バレンシアの公式サポーターズクラブ団体である「Col・lectiu de Penyes Valencianistes(CPV)」が公式SNSを通じて声明を発表し、既存の抗議グループであるCurva NordやLibertad VCFと連帯してボイコット運動に参加することを正式に表明しました。
声明の中で彼らは、メリトン・ホールディングスによる悲惨なスポーツ・経済・組織運営に加え、絶え間ないチームの弱体化政策とサポーターへの絶対的な侮蔑を痛烈に批判しています。具体的な抗議アクションとして、キックオフからクラブ創立年(1919年)にちなんだ「19分間」はスタジアムの客席を完全に空にすることを呼びかけました。この空っぽのスタンドをカメラや役員席(パルコ)に見せつけることで、クラブがいかに内側から「空洞化」されてきたかを世界に視覚的に示す狙いがあります。そして19分が経過した瞬間に一斉に入場し、スタジアムが震えるほどの抗議の声をフロント陣に向けて浴びせる計画です。
彼らは『不条理な決定、このユニフォームの偉大さにふさわしくない不十分な補強、そしてクラブがスポーツの成果とは無関係な利益追求のための単なるショーケースと化している現状の終わりを求める。バレンシアはファンのものだ』と強く宣言し、最後は「メリトン、去れ(Meriton Go Home)」という強い言葉で締めくくっています。今夏の補強投資がわずか900万ユーロに留まったクラブに対するファンの怒りは、今や一つにまとまりつつあります。(via SPORT, Superdeporte)
レジェンド・ケンペス氏が提案する「無観客ボイコット」とアボノ購入拒否の強硬策
今回のボイコット運動の精神的支柱とも言えるクラブの伝説的ストライカー、マリオ・アルベルト・ケンペス氏が、オーナーであるピーター・リム氏に直接打撃を与えるための具体的な抗議方法を提唱しました。
ケンペス氏はファンに対し、ピッチで戦う現場のスタッフを傷つけないよう配慮を求めつつ、以下のように語っています。
『どうか監督やチーム、そしてすべてのスタッフを責めないでほしい。問題は蛇の頭にある。ストライキや caceroladas(鍋を叩く抗議)、批判的な張り紙を貼ることもできるが、オーナーはそんなものを気に留めない。チームにとっては良くないことかもしれないが、スタジアムに一切足を運ばず、空のスタジアムでプレーさせて、オーナーがどう感じるか見てみるのはどうだろうか。オーナーが「バレンシアを改善するために自ら資金を投入する」と宣言するまでは、年間シート(アボノ)は半分すら、いや、一枚たりとも更新すべきではない』
この言葉は、サポーターが怒りの矛先をカルロス・コルベラン監督や選手たちに向けるのを防ぎつつ、クラブの最大の収入源であるアボノの更新拒否という実利的な手段でフロントへ圧力をかけるべきだという、極めて現実的かつ強力な提案としてコミュニティに響いています。(via SPORT, Superdeporte)
コルベラン監督の前日会見:フロントへの皮肉を滲ませつつ今いるメンバーでの覚悟を語る
今夏の補強状況について、クラブのCEOロン・ゴーレイ氏が「8人を補強した。恥じる必要はまったくない。ファンが落胆しているのは理解できるが決定は正しい。自分は隠れない」と語った強気なメルカート分析会見の後、カルロス・コルベラン監督が初めて記者会見に応じました。
補強不足への満足度を問われた指揮官は、フロントへの微妙な距離感を示しつつ、毅然とした態度で答えました。
『(行動を伴わない)言葉は人を苛立たせるだけだ。移籍市場はすでに過去のものであり、今ここに来て、自分の選手たちを前にしながら、何ができたか、あるいは何をすべきだったかについて語ることは何の意味もないと思う。私たちの義務と責任は、今手元にある戦力で全力を尽くすことに集中することだ。そして、今日ここにいる者たちこそが、バレンシアニスタに再び希望と、バレンシアとしての誇りを取り戻すという強い願望と責任を背負わなければならない。それは、来るべきだった選手や、来なかった選手によってではなく、今ここにいるメンバーで成し遂げるものだ。ファンに対する責任は、今いる私たちにある』
さらに、クラブの補強不足や要望についての非公式なやり取りについては次のように述べています。
『私がクラブに求めるニーズについては、ポジション、プロフィール、具体的な名前、あるいはチームを強化するために必要だと考える手段など、常にプライベートな形で部門の責任者に直接伝えてきた。そうした対話は非公開のままであり、私の目標とコミットメントは、チームが最大限のパフォーマンスを発揮できるようにサポートすることであり、そこに集中しなければならない』
また、ウマル・サディクの負傷離脱後に補強を検討したかという問いには、以下のように答えました。
『数週間離脱するような選手が出て不都合が生じたときはいつでも、クラブは当然それを検討しなければならない。私たちの目的は、今いるメンバーで、誰かが欠けたことによる支障を補い、それぞれが一歩踏み出すことだ。それが、一定期間選手を欠いたときに生じるニーズをカバーする唯一の手段だ』
最後にチームの完成度について問われると、以下のように決意を口にしました。
『チームに対する意見は、常に我々が必要としていたものについて、クラブに伝えてきた。クラブは制約や可能性の中でチームを構築した。私はこのチームから最高のパフォーマンスを引き出すことに全力を尽くす。重要なのは、こうであったかもしれない、あるいはこうであるべきだった、ということではなく、今ここにいて、私たちがバレンシアCFの一員であるというコミットメントだ。だから、私の焦点はまさにその一点にある』(via ElDesmarque)
アリウ・ディエンの初先発抜擢プラン:3バックシステム移行と最新戦術テストの詳細
今夏のバレンシアの新戦力7名のうち、まだ先発を経験していないのは、負傷から復帰したばかりのGKカイネ・ファン・オーフェレン、新加入のハーヴェイ・エリオット、そしてマリ代表MFのアリウ・ディエンの3人のみです。
ディエンはアル・アハリ(エジプト)からフリーで5ヶ月以上前に移籍が確定していましたが、これまでカルロス・コルベラン監督の信頼を勝ち取るプロセスにありました。これまでのリーグ戦での出場は開幕節セルタ戦で21分、ベティス戦で2分、デポルティボ戦で24分と、いずれも途中出場に留まっていました。しかし、中盤の要であるギド・ロドリゲスが怪我で数週間の離脱となる中、チームで本職の守備的MFはペペルとディエンのみという状況です。
そこでコルベラン監督は、強敵バルサを封じ込めるため、ペペルを3バックの中央(リベロ/フリーマン)に下げる「5バックシステム」を今週のトレーニングで集中的にテストしました。この戦術変更に伴い、ディエンが中盤のアンカー(守備的MF)として初スタメンに抜擢される可能性が極めて高くなっています。彼の強靭なフィジカルとスタミナは、バルサの攻撃を阻むプレスやカバーリングにおいて大きな武器になります。
この変更により、前節デポルティボ戦で起用されたセンターバックのセサール・タレガがベンチに下がり、3バックは右からアルナウ・マルティネス、ペペル、ディアカビで構成される見込みです。右ウイングバックには、負傷したルイス・リオハの代役としてパブロ・マフェオが入り、左にはガヤまたはヘスス・バスケスが起用される予定です。
また、リヴァプールからレンタル移籍で加入したハーヴェイ・エリオットは土曜の全体練習を消化し、初めて招集メンバーに入りました。後半からのジョーカーとしての出場が見込まれており、監督も『異なるシステムに非常によく適応する』と期待を寄せています。さらに、若手のダビド・オトルビも指揮官の信頼を掴んでおり、途中出場の機会を狙っています。(via SPORT, Superdeporte, ElDesmarque)
故障者リストの最新状況:ルイス・リオハとフォウキエの欠場が確定、計7名の離脱で極限状態に
日曜日のバルサ戦に向けた招集メンバーが確定しましたが、バレンシアは壊滅的な怪我人問題に直面しています。
今週の練習を足首の痛みで欠場し続けていた右ウイングのルイス・リオハが、最終的に招集外となりました。さらに最悪なことに、回復途中にあり前節の遠征にも帯同していたディミトリ・フォウキエが、土曜日の最終練習で再び負傷。数週間の戦線離脱となることが確定しました。
これにより、バレンシアの故障者は、ギド・ロドリゲス、ホセ・コペテ、ユスティン・デ・ハース、ウマル・サディク、ルイス・リオハ、ディミトリ・フォウキエ、そして長期離脱中のディエゴ・ロペスの計7名に膨れ上がりました。また、構想外とされているセルジ・カノスも長期離脱中です。
一方で数少ない好材料もあり、足首の痛みを抱えていた控えGKカイネ・ファン・オーフェレンが土曜日の練習を問題なくこなし招集メンバー入り。パブロ・マフェオも筋肉の違和感を乗り越えて招集されました。過酷な台所事情の中、コルベラン監督はカンテラーノ(下部組織の選手)を多数引き連れてこの大一番に挑みます。
招集された24人のメンバーは以下の通りです。
GK:ストーレ・ディミトリエフスキ、クリスティアン・リベロ、カイネ・ファン・オーフェレン
DF:パブロ・マフェオ、アルナウ・マルティネス、ロドリゴ・ガモン、セサール・タレガ、ムクタール・ディアカビ、イケル・コルドバ、ホセ・ルイス・ガヤ、ヘスス・バスケス
MF:ペペル、アリウ・ディエン、アロン・マヨール、フィリップ・ウグリニッチ、ハビ・ゲラ、佐藤隆之介、ハーヴェイ・エリオット、ジャウメ・ドゥラ
FW:ダニ・ラバ、アルナウト・ダンジュマ、ウーゴ・ドゥロ、ダビド・オトルビ、アイマル・ブラスケス
(via Superdeporte, ElDesmarque)
アルメイダがラシンで新天地デビュー!敗戦の中に光る驚異のパス成功率94%
今夏の移籍市場の土壇場でバレンシアから放出され、ファンの間でも大きな議論を呼んだポルトガル人MFアンドレ・アルメイダ。彼が早くも新天地のラシン・サンタンデールで公式戦デビューを果たしました。
ラシンはラージョ・バジェカーノとブタルケ(レガネスのスタジアム)で対戦し、激しい点の取り合いの末に3-2で敗れました。アルメイダは背番号「8」を背負い、チームが失点した直後の55分に途中出場し、中盤に入りました。
チームを勝利に導くことはできませんでしたが、彼の個人スタッツは非常に優れており、ポテンシャルの高さを証明しました。パス成功数/試行数は30/32本(驚異のパス成功率94%)を記録し、さらに地上戦デュエル3回中2回勝利、ボール回収(リカバリー)2回をマーク。新天地で非常にポジティブな第一歩を踏みえました。
バレンシアが中盤の構成力や展開力に苦しむ中、放出されたアルメイダのこの確かなパフォーマンスは、バレンシアファンにとっても複雑な思いを抱かせるものとなっています。(via SPORT, Superdeporte)
VCFメスタージャ本日開幕!指揮官が語るユース王者たちを交えた若きチームの野心
バレンシアのBチーム「VCFメスタージャ」が、本日9月6日(日)午前11:00に、アントニオ・プチャデス・スタジアムでセグンダ・フェデラシオン・グループIIIの開幕戦に臨みます。対戦相手は、今季昇格してきたばかりのRCDマジョルカB。この試合はバレンシアのソシオおよびアボナードは無料で観戦できます。
メスタージャはプレシーズンを3勝2分1敗という好成績で終えました。唯一の敗戦は、実質3部に所属する強豪ナスティック・タラゴナ戦のみです。
オスカル・サンチェス監督は、プレシーズンについて以下のように総括しました。
『結果以上に、チームはこのプレシーズンに非常によく戦い、素晴らしい仕事ができたと思う。自分たちが持っているものに強い自信を持っており、素晴らしいシーズンになると確信している』
今季のメスタージャは、昨季のメンバーをベースにしつつ、フベニールA(ユースA:グループVIIで優勝を飾った黄金世代)から多くの選手が昇格し、若く生まれ変わりました。監督はチーム作りの継続性について次のように語ります。
『フベニールで選手たちと過ごしたこの2年間、外部チームでの経験を経て、昨季終盤のメスタージャで見せた成果を継続させたい。ただし、私たちは過去にすがりたくはない。目の前には新しい挑戦がある。これまでのやり方をさらに改善し、向上させなければならない。継続性を持ちつつ、それをさらに進化させることが私たちの目標だ』
また、開幕戦の相手であるマジョルカBについて、指揮官は警戒を強めています。
『昇格直後のチームは、前半戦、特に最初の8から10試合は、昇格時のポジティブな勢いを持って入ってくるため、非常に危険な存在になる。しかも、1999年や2000年生まれのベテラン選手も擁しており、通常のBチームとは少し異なる特徴を持っている。難しい、競った試合になるだろうが、自分たちのやり方と準備、そして選手たちが全力で戦ってくれることには絶大な信頼を置いている』
さらに、ホームであるアントニオ・プチャデス・スタジアムの重要性についても強調しました。
『ホームでは常に自分たちが強いと感じられる場所でなければならない。ここを訪れる相手チームが、バレンシアを破るためには並外れた努力が必要で、どれほど苦労することになるかを思い知らせる必要がある。自分たちはホームで非常に快適にプレーできている』
若き「コウモリ」たちの新たなる航海が、いよいよ幕を開けます。(via SPORT, Superdeporte)
【本日の総括】
ラージョの勝利により、バレンシアは戦う前にして暫定降格圏に叩き落とされる過酷な現実を突きつけられました。満身創痍の7名離脱、そしてフロントへの不満から勃発するサポーター団体総出の「19分間ボイコット」という異様な緊張感が包むメスタージャ。しかし、これほどの逆境だからこそ、指揮官コルベランが試す「ペペル3バック&ディエン先発」の奇策と、今いる戦士たちの結束、そして本日開幕を迎えるBチームの若き才能たちの存在が、未来への一筋の光となるはずです。
