バルサに0対5の歴史的完敗:悪夢の最下位転落と不名誉な最悪記録の更新
2026年9月6日、酷暑のメスタージャで行われたラ・リーガ第4節で、バレンシアは首位バルセロナに0対5という屈辱的な大敗を喫しました。
試合は開始わずか6分にヤマル選手に先制ゴールを許すと、22分にはフェルミン選手に追加点を奪われ、ハーフタイム時点で2点差をつけられます。後半もバルセロナの猛攻を止めることができず、50分にハフィーニャ選手、79分にペドリ選手、そして84分には再びヤマル選手にネットを揺らされ、終わってみれば5失点の完敗となりました。シュート数は3本対24本、パス本数も270本対735本と、すべてのスタッツにおいて圧倒され、ピッチ上で完全に主導権を握られる展開でした。
この結果、開幕4試合で1分け3敗(勝ち点1、1得点9失点)となったバレンシアは、ついにリーグ最下位の20位へと転落しました。
さらに、この敗戦の数日後となる水曜日を迎えることで、バレンシアは欧州カップ戦(UEFA)から遠ざかっている期間が2374日に達することになります。これにより、1983年から1989年にかけて記録された「クラブ史上最悪の欧州カップ戦不出場記録(この期間中に2部降格も経験)」である2373日を更新することが確定しました。ピーター・リム氏率いるMeritonの失政が、クラブを歴史的な奈落へと引きずり込んでいる冷酷な現実を突きつけています。
(via Superdeporte / SPORT)
Kiat Lim会長の初現地観戦とファンの猛反発:裏口脱出劇とカニサレスの叫び
この試合は、2025年3月に会長に就任したキアット・リム氏が、就任後初めてメスタージャの公式戦を現地で観戦する日となりました。キアット・リム会長は午前中にプライベートジェットでバレンシアに到着し、選手たちのバスに同乗してスタジアム入りしました。VIP席ではバルセロナのジョアン・ラポルタ会長と笑顔で談笑する姿も見られましたが、スタジアムを取り巻くサポーターたちの怒りは限界を超えていました。
サポーター団体が企画した、クラブ創設年にちなむ「19分間の入場ボイコット」には約500人しか集まらずボイコット自体は限定的(スタジアムは47,319人で満員近く)でしたが、スタジアムの外からは『メスタージャよ、目を覚ませ、こんなものはゴミだ!』という抗議の声が響き渡りました。試合が始まるとスタジアム内では「ピーター(リム)、出て行け」や「コルベラン(監督)辞任」の怒号が吹き荒れました。試合後には、怒り狂った約2000人から2500人のファンがスエシア通りのメインゲート前に集結し、警察の厳しいバリケードを前に「お前らはここから出られない」「メルセナリオス(金目当ての傭兵ども)」などの激しい罵声を浴びせました。
キアット・リム会長やCEOのロン・グーリー氏、ゼネラル・マネージャーのハビエル・ソリス氏らは、この猛抗議から逃れるため、裏口であるドクトール・フアン・レグラ通りから逃げるようにスタジアムを去り、その姿勢はメディアやファンから強く非難されています。
元バレンシアの名GKであるサンティアゴ・カニサレス氏も、この深刻な事態にラジオ放送で激しい危機感を表明しました。
カニサレス氏は『バレンシアは瀕死の重傷を負っています。ピーター・リムを追い出すためには、まずこのクラブを買収したいという意思を持つ誰かが現れなければなりません。どれほど苦しみ、恥ずかしい思いをすると分かっていても、4万人もの人々がメスタージャに足を運ぶように、バレンシアは企業として極めて魅力的なはずです。しかし、リムは1年以上前に名乗り出た買い手の提案すら無視してきました。どうすれば売却を決意させられるでしょうか。それはサポーターの社会的な圧力しかありません。政治家たちは動こうとしませんでした。今や、サポーターの力だけがバレンシアを救えるのです。問題は勝ち点3を失ったことではなく、もっと根深いものです。スタジアムを完全に、そして継続的に空っぽにするような徹底的なボイコットを行えば、少なくとも経営陣に恥をかかせることができるでしょう。ピーター・リムがチームの現状を知っているのか、試合を見ているのかさえ分かりません』と語り、サポーターによる社会的な圧力での抗議を訴えました。
(via SPORT / Superdeporte / Mundo Deportivo)
「負け方を変えなければ」:絶望の中で現状打破を訴える指揮官と選手たちの告白
歴史的完敗を喫した試合後、指揮官と選手たちは一様に深い苦悩と現状への怒りを口にしました。
この日先発した新加入のDFアルナウ・マルティネス選手は『本当に難しい状況です。結果が出ていないので、ファンの怒りは理解できます。でもまだ先は長いですし、このチームなら必ず乗り越えられると確信しています。私たちは何かを勝ち取れると信じて臨みました。優れた計画を持っていましたが、相手はあまりにも強すぎて圧倒されてしまいました。結果が伴わない中でのブーイングは当然です。ファンの皆さんに喜んでもらえるように、なんとかこの流れをひっくり返したいと思っています。次はセビージャ戦。すべての試合が重要です。気持ちを切り替えて次のことだけを考えなければなりません。ファンの方々には私たちを信じてほしい、絶対にこの苦境を脱してみせます』と語り、ファンに信頼を求めました。
一方で、決定機を逃し悔しさをにじませたFWアルナウト・ダンジュマ選手は、クラブ公式メディアで怒りを爆発させました。
『負けるにしても、負け方というものがあります。この現状を変えなければなりません。サッカーはただゴールを決めるだけではありません。状況を変えるためにまとめなければならない多くの要素があります。私たちはそれを見つけ出さなければなりません。今日のような厳しい瞬間に言葉にするのは難しいですが、私たち選手も非常に大きな痛みを感じています。現実として、このクラブは長い間苦しんできました。一朝一夕で変えられるものではありません。忍耐が必要ですが、このような困難な時期に我慢強くいることはとても難しい。それでも、バレンシアは偉大なクラブであり、ファンは常に私たちを支えてくれましたし、これからもそうであってくれると信じています。とにかくこの瞬間を受け入れ、立ち向かい、立ち向かい、立ち向かい、そして変えていくしかありません』と、チームの変革を熱く訴えました。
また、辞任要求の矢面に立たされているカルロス・コルベラン監督は、記者会見でバルセロナの圧倒的な力を認めつつ、以下のように総括しました。
『バルセロナは最初から最後まで私たちを圧倒していました。早い時間帯での失点が、すべてをさらに困難にしてしまいました。カウンターでいくつかのチャンスはありましたが、それを生かせませんでした。あのような圧倒的なチームを相手にするときは、流れを変えるためにチャンスを確実にものにしなければならなかったのです。3失点目を喫した時点で、試合は非常に厳しくなりました。バルサに対してプレスをかければかわされ、自陣に引けば深く抉られる。彼らを上回る方法を見つけるのは困難でした。新加入の選手たち(マフェオ、アルナウ、エリオットなど)はプレシーズンを経験しておらず、チームに適応するための時間が必要です。選手たちが深く傷ついているのは間違いありません。しかし、ここから状況を逆転させるための責任とコミットメントをグループ全体が持っています。私がこのクラブに来てから、残念ながら今回のような困難な時期を何度も経験してきました。今一番求められているのは団結であり、解決策を見つけ出す責任を果たすことです。全員が深く関わっており、必ずやり遂げます。これまでの過程から学ぶ必要があります』
(via Estadio Deportivo / MARCA / SPORT)
ディアカビの新たな負傷離脱の危機:希望を紡ぐ若き新戦力たちのデビューと先発
ただでさえ深刻な満身創痍のバレンシアに、さらなる凶報が舞い込みました。ディフェンスの要であるDFムクタル・ディアカビ選手が新たな負傷に見舞われたのです。
ディアカビ選手は後半62分に足の不調を訴えてピッチを去ることを余儀なくされ、イケル・コルドバ選手と交代しました。過去にも重いケガに苦しんできた同選手は、試合後も足を引きずりながらスタジアムを後にしており、懸念が強まっています。コルベラン監督も『ディアカビの負傷は心配です。今のデリケートな時期に選手を失うのは本当に痛手です』と深く憂慮しています。
すでに招集メンバーからは、セルジ・カノス選手、コペテ選手、ユスティン・デ・ハース選手、フォウキエ選手、ディエゴ・ロペス選手、ルイス・リオハ選手、ギド・ロドリゲス選手、サディク・ウマル選手ら、多くの主力や新戦力がケガ等で大量に離脱しています。ディアカビ選手まで長期離脱となれば、ディフェンス陣は完全に崩壊の危機に直面することになります。
その一方で、この暗闇の試合の中でいくつかの光明もありました。
移籍市場の最終日にリヴァプールから加入したMFハーヴェイ・エリオット選手が54分から途中出場し、待望のデビューを果たしました。メスタージャのサポーターからは温かい拍手で迎えられ、短い出場時間ながらもクオリティの高さを示す素晴らしいパスを披露しました。
さらに、カンテラ出身のダビド・オトルビ選手が、リーグ戦ではメスタージャ初となる先発を飾りました。右サイドで驚異的なスピードを披露し、バルセロナの守備を脅かすなど、この日バレンシアの中で最も目立つ輝きを放ちました。
(via Superdeporte / MARCA / ElDesmarque)
バレンシアBチーム(VCFメスタージャ)の開幕戦結果:強豪マジョルカBと熱戦の末1対1のドロー
トップチームの惨敗の影で、バレンシアの若き才能たちが集うBチーム「VCFメスタージャ」は、この日の午前に本拠地アントニオ・プチャデスで開幕戦を迎えました。
セグンダ・フェデラシオン(4部)グループ3の第1節としてRCDマジョルカBと対戦したVCFメスタージャは、酷暑の中で激しい一戦を繰り広げ、1-1の引き分けでスタートしました。
オスカル・サンチェス監督率いるバレンシアBチームは、前半からレスリー・オカイ選手やイスマイル・エル・アウド選手らが積極的にサイド攻撃を展開。前半早々にマルコス・ナバロ選手のクロスから、マリオ・ギラ選手が巧みなシュートで先制点を奪いました。
しかし後半、守備陣の連係ミスからマジョルカBに不必要なPKを与えてしまい、これをウィルベル選手に決められて同点に追いつかれました。その後、レスリー・オカイ選手が素晴らしい斜めのドリブルから決定機を迎え、マリオ・ギラ選手もゴールキーパーとの1対1のチャンスを作りましたが、いずれも相手守護神の好セーブに阻まれ、勝ち越しゴールを奪うことはできませんでした。
それでも、多くの若い新戦力を交え、最後まで戦い抜いたBチームは、次節のUCAMムルシア戦に向けて、今後に繋がる貴重な勝ち点1を手にしました。
(via Superdeporte)
【本日の総括】
バレンシアにとって最悪の週末となりました。バルセロナに0-5で完敗して最下位に転落し、歴史的不名誉な記録の更新も確定。さらに、ピッチ外ではKiat Lim会長の初観戦を巡り、スタジアムの内外でサポーターの猛烈な怒りと抗議活動が嵐のように巻き起こっています。ディアカビ選手の新たな負傷という追い打ちもあり、クラブはかつてないほどの深刻な局面に立たされています。
