ラシン・サンタンデール
見事にセグンダで優勝を果たし、1部リーグへの復帰を決めた。チームの主力としてセンセーションを巻き起こしたのが、22歳のコロンビア人MFグスタボ・プエルタである。公式戦33試合、2715分に出場し3ゴール1アシストを記録した。ボゴタFCから200万ユーロでレバークーゼンへ移籍後、ニュルンベルクとハル・シティへのレンタルを経て、昨夏ラシンが350万ユーロで保有権の半分を獲得し、2029年6月30日までの契約を結んでいる。1600万ユーロの契約解除金が設定されているが、専門サイトの市場価値は500万ユーロ。現在、ベティス、ビジャレアル、ポルト、ラツィオ、ボローニャが関心を示しているものの、コロンビア代表としてワールドカップに出場するため、大会後の価値上昇を見込んでクラブは移籍交渉を待つ方針である。(via Estadio Deportivo)
来季の1部定着に向けて、すでにプロジェクトの再構築が始まっている。フアン・カルロス・アラナ、腓骨骨折から回復中のギオルギ・グリアシュヴィリ、そして昇格により約100万ユーロでの買い取り義務が発生したアシエル・ビジャリブレは契約を継続する。一方で、マネックス・ロサノとハイメ・マタは退団し、ジェレミー・アレバロはすでに1月にチームを去っている。中盤にはセルヒオ・カナレスが名を連ね、イタリアのセリエBへ降格したクレモネーゼからベテランのジェイミー・ヴァーディの獲得も噂されている。(via Estadio Deportivo)
さらに、かつてラシンで41試合19ゴール3アシストを記録して得点王争いをしたジェラール・フェルナンデス(通称ペケ)の復帰の可能性が浮上している。2024年に契約解除金の400万ユーロでセビージャへ移籍したが、セビージャでは期待された結果を残せず、監督交代を経ても出場機会に恵まれなかった。プライベートを重んじるペケだが、妻のアレハンドラがTikTokで妊娠を発表した際、ラシン復帰を望むファンのコメントに「いいね」を押しており、これが復帰の決定的なヒントとして注目されている。(via Estadio Deportivo)
レアル・サラゴサ
プリメーラRFEF(3部)への降格という非常に厳しい結果に終わった。ダビド・ナバーロ監督が退任し、新たにイバイ・ゴメスが2026-27シーズンからの新監督として就任した。契約はさらに2年間の延長オプション付きである。イバイ・ゴメスはサントゥチュでの指導を皮切りに、ドミニカ共和国の五輪代表監督やアレナス・デ・ゲチョでの2部RFEF優勝と昇格、そしてアンドラでの指揮経験を持つ。ポゼッションと攻撃を重んじる戦術を志向しており、イニゴ・ラリケタ(通称ラリ)とダビド・ビナテアをコーチとして帯同させる。ファンからも歓迎の声が上がっており、プロカテゴリーへの復帰が至上命題となる。(via ElDesmarque)
選手層においても動きがあり、1年間のレンタルで加入していたGKアドリアン・ロドリゲスがデポルティーボ・アラベスへ復帰する。サラゴサではリーグ戦15試合とコパ・デル・レイ1試合の計16試合に出場し24失点を記録したが、1度も勝利を味わうことができないという不名誉な記録を残した。終盤に正GKの出場停止処分により再びチャンスを得たが、最後は手首の違和感で負傷交代となった。彼は自身のSNSで『サッカーは想像通りに行くこともあれば、そうでないこともある。今年は全員が望んだ目標を達成できなかったが、自分の中にあるすべてを出し切ったという安心感を持って去る』と綴り、ファンやクラブ関係者への深い感謝と、サラゴサがふさわしい場所へ戻ることへの確信を表明した。(via SPORT)
CDカステリョン & UDアルメリア
1部昇格を懸けたプレーオフ準決勝第1戦が、土曜日の21時にキックオフされる。カステリョンのデンマーク人FWアダム・ヤコブセンは『プレーオフでは何が起こるか分からない。仕事に完全に集中しており、勝つためにすべてを捧げたい。不可能ではない』と強い決意を語っている。カステリョンは長らくこの舞台から遠ざかっていたため、街全体が熱狂に包まれている。しかしチームには不安要素もあり、コンゴ民主共和国代表のブライアン・シペンガとオーストラリア代表のアワー・マビルの2名がワールドカップ出場のためチームを離脱している。ヤコブセンは『彼らは私たちにとって非常に重要な選手なので影響はあるが、どうすることもできない。我々には大きなチームがあり、多くの良い選手がいる』と前を向いている。なお、この試合は反暴力委員会によって「高リスク」の試合に指定されている。(via SPORT)
マラガCF & UDラス・パルマス
同じく1部昇格プレーオフ準決勝のもう1試合、ラス・パルマス対マラガCFの第1戦が日曜日の21時からエスタディオ・グラン・カナリアで開催される。レギュラーシーズン最終節のサラゴサ戦に0-2で勝利して4位を確定させたマラガは、熱狂的なファンの後押しを受けている。サポーター団体のFondo Sur 1904は、土曜日の17時にマラガ空港に集結し、チャーター機でカナリア諸島へ向かう選手たちを大々的に見送る集会を企画している。現地には約500人のマラガファンが駆けつける予定であり、この一戦も反暴力委員会によって「高リスク」に指定されている。(via SPORT)
マラガの最大の武器は、21歳のコルドバ出身FWカルロス・ルイス、通称「チュペテ」である。今季のセグンダで24ゴールを挙げ、アルメリアのセルヒオ・アリーバスに次ぐ得点ランキング2位に輝いた。特筆すべきは「ドブレーテ(1試合2ゴール)」の回数である。今季42試合でなんと9回ものドブレーテを記録し、マンチェスター・シティのアーリング・ハーランド(7回)を抑えて世界1位の記録を樹立した。彼はグラナダ、デポルティーボ、セウタ(2回)、バジャドリード、ウエスカ、カディス、カステリョン、サラゴサを相手に2ゴールを叩き出しており、プレーオフでの爆発にも期待がかかる。(via SPORT)
デポルティーボ・ラ・コルーニャ
見事に1部リーグへの昇格を果たしたデポルティーボでは、昇格の立役者となったカナリア諸島出身のアタッカー、イェレマイ・エルナンデスの去就が最大の関心事となっている。彼の契約解除金は約1億5000万ユーロに設定されている。スポーツエグゼクティブのマッシモ・ベナッシは彼が移籍市場に出ていないと明言し、スポーツディレクターのフェルナンド・ソリアーノも『イェレマイは来年ここにいると思うが、夏は非常に長い』と慎重な姿勢を見せつつ、『彼には、もし何かが起こるとすれば、それは良いことだからだと伝えている』と移籍の可能性を完全に否定してはいない。(via ElDesmarque)
ジローナFC
LALIGA HYPERMOTION(2部)への降格という非常に厳しい現実を突きつけられた。ミチェル監督がアヤックスへと引き抜かれたため、スポーツディレクターのキケ・カルセルは6月中を目標に新監督の選定を急いでいる。『ゲームならすぐに凄いチームを作れるが、現実は違う』と語り、魅力的なオファーがない限りは現在契約している25名の選手の多くを残留させ、1年での1部復帰を目指す方針である。(via ElDesmarque)
しかし、新監督候補の一人であったカルレス・マルティネス・ノベルがバイエル・レバークーゼンと契約してしまったため、指揮官探しは難航している。(via Esport3)
財務面での打撃も計り知れず、CEOのイグナシ・マス=バガは予算が7500万ユーロから、降格援助金1700万ユーロを含めても3700万ユーロへと半減することを明かした。それでもペレ・グアルディオラ会長とデルフィ・ヘリ社長はクラブのプロジェクト継続を強調し、モンティリビ・スタジアムの改修ではなく、新たな場所への新スタジアム建設を引き続き検討していくと宣言している。(via ElDesmarque)
その他クラブのW杯代表選手情報
ワールドカップ2026において、スペイン2部リーグからも多くの代表選手が選出されている。レアル・オビエドからは3名の選手がワールドカップへ向かう。また、エルチェCFからはダビド・アフェングルバー(オーストリア代表)、レバンテUDからはマシュー・ライアン(オーストラリア代表)がそれぞれ選出されている。(via SPORT)
グラナダCFからはルカ・ジダン(アルジェリア代表)が選出されている。ルカ・ジダンはアルジェリア代表の正GKとして、リオネル・メッシやフリアン・アルバレス擁するアルゼンチンと同組のグループJで激突することが決まっており、彼の活躍に世界中から大きな注目が集まっている。(via SPORT)
【本日の総括】
ラシン・サンタンデールやデポルティーボ・ラ・コルーニャが1部昇格の歓喜に沸く一方で、ジローナやレアル・サラゴサはそれぞれ2部、3部降格という重い現実と向き合い、抜本的な組織改革を余儀なくされている。また、カステリョン、アルメリア、マラガ、ラス・パルマスの4チームは、残る1つの昇格切符を懸けて高リスク指定の白熱したプレーオフに臨む。W杯による主力選手の離脱というイレギュラーな要素も絡み、来季の勢力図はさらに混沌とすることが予想される。各クラブのフロントと現場の対応力が、今後の命運を大きく左右するだろう。
デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
ラシン・サンタンデールの躍進を支えたグスタボ・プエルタの存在感は、現代のセグンダにおける中盤の重要性を象徴しています。また、マラガのチュペテが記録したドブレーテの多さは、単なる得点力以上に、相手の守備ブロックを崩す際の個の突破と決定力の高さを示唆しています。一方で、プレーオフを控えるカステリョンやアルメリアにとって、W杯による主力離脱は戦術的な噛み合わせを再構築せねばならない大きなリスクです。限られた戦力でいかに配置のバランスを保ち、局面を打開できるか。このイレギュラーな状況下での監督の采配が、昇格の行方を左右する鍵となるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
昇格の歓喜と降格の苦渋が交錯する中、クラブの真価が問われる時期です。特にジローナの予算半減という現実は、フロントの経営手腕とプロジェクトの継続性が試される厳しい試練と言えます。一方で、ラシン・サンタンデールにおけるペケ復帰の噂は、サポーターとの情緒的な繋がりがクラブの士気に与える影響の大きさを物語っています。サラゴサのイバイ・ゴメス新体制発足も含め、各クラブがこの転換期にどのようなメッセージを打ち出し、ファンと共に歩もうとしているのか。その姿勢こそが、来季の再建に向けた最も重要な土台となるはずです。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
移籍市場の動きからは、各クラブの編成方針が明確に読み取れます。ラシン・サンタンデールはプエルタの市場価値を冷静に見極め、W杯後の高騰を待つ戦略をとっていますが、これは昇格後の予算確保を見据えた賢明な判断です。一方で、デポルティーボのイェレマイに対する高額な契約解除金の設定は、クラブが彼を単なる戦力以上の象徴として守ろうとする意志の表れでしょう。ジローナのように予算が半減するクラブがある一方で、契約延長や買い取り義務の履行など、各クラブは限られたリソースの中でいかに競争力を維持するか、シビアな計算を迫られています。