エンリケ・リケルメの会長選立候補と現体制への痛烈な批判
🏢レアル・マドリードで20年ぶりとなる会長選挙が正式に決定し、エンリケ・リケルメ(Coxグループ会長)がフロレンティーノ・ペレスの対立候補として名乗りを上げました。選挙管理委員会が火曜日か水曜日に正式な日程を発表する予定で、6月7日の日曜日が有力視されています。リケルメは史上最高額となる予算の15%の個人保証金(アバル)をアンドラ系銀行Andbankのスペイン支社を通じて確保しました。
🗣️自身の立候補がPSOE(スペイン社会労働党)やペドロ・サンチェス政権と関連しているという噂については、『完全に虚偽だ。なぜそんなことを言うのか分からない。我々は誰とも関係を持たないスポーツのプロジェクトだ。私のグループの損益計算書はスペインで何の利益も出しておらず、全ての資産は海外にある。この国のいかなる政党とも関係はない』と断言しました。
🎤現会長が激怒した新聞であるABCのインタビューに応じたリケルメは、スポーツ部門の強化について、『私が会長になれば、短期、中期、長期のスポーツプロジェクトに必要な2人の世界的な大スタースポーツ選手がレアル・マドリードでプレーするという合意がある。おそらく今後2週間の選挙戦の間に発表するだろう』と明言しました。
👔監督人事については、『クロップは大好きだ。2021年にも言った。彼は良いマネージャーで良い監督だが、他にも好きな監督はいる。今はレッドブルで働いているが、今後数日でどうなるか見てみる。遅かれ早かれレアル・マドリードを指揮してほしいプロフィールだ』と語りました。一方、復帰が噂されるモウリーニョについては、『私はモウリーニョ主義者でもアンチ・モウリーニョ主義者でもない。マドリディスタだ。私が会長になれば評価するが、彼には独特のロッカールーム管理スタイルがあり、クラブに合うか合わないかがある。我々の場合、現在の状況に対する絆創膏のような短期的なものではなく、中長期的なプロジェクトで完全に方針を変える未来のプロジェクトが必要だ。ベンチマークとなり、尊敬される監督が必要だ』と否定的でした。
❌シャビ・アロンソの解任についても『個人的には知らないが、素晴らしいプロフェッショナルだ。選手としてはレジェンドで、レバークーゼンでの仕事は歴史的だった。彼を連れてきたのは正解で、解任したのは間違いだった。プロジェクトは3ヶ月では作れない。マドリディスタは、そのやり方や時期、そしてロッカールームを管理する権限を彼に与えなかったことに失望している』と批判し、後任のアルバロ・アルベロアについても『おそらく実験だったのだろう。現時点では適任ではなかったのかもしれない。素晴らしい人間だと聞いているし、時間が短かったのも事実だが』と苦言を呈しました。
🏢クラブの体制については、『現在マドリーにスポーツディレクターという役職は存在しないと思う。オフィスに誰かいるかもしれないが、私は知らない。私が会長になれば、もちろんスポーツディレクターを置く。すでに頭の中にはあり、数日中に発表できる』と宣言しました。
🇪🇸W杯スペイン代表にマドリーの選手が1人も選ばれなかったことについては、『16回のW杯で初めて代表選手がゼロになったのは悲しい日であり、憂慮すべきことだ。二度と起こらないことを願う。これは何年にもわたる非プロフェッショナルな経営の現実だ。ライバルチームがリストを埋め尽くしている。もしソシオが私を選べば、この部分を変え、スペイン代表に大スターを戻して、スペイン人が誇りに思えるようにする』と、これまでの「スペイン化」の失敗を痛烈に非難しました。
⚖️さらに、ネグレイラ事件への対応についても、『バルセロナに何も起こらなかったのは、最初からこれに対する良い経営(対処)を始めなかったからだろう。もしそうしていれば、結果は違っていたはずだ。2024年のソシオ総会で強力なバルサが必要だと言われ、その時すでにネグレイラのことは知られていた。ネグレイラ事件で何も起こらないような利益があり、バルサがスーパーリーグのパートナーでなくなってから、関心が持たれるようになった』と厳しく追及しました。
🏟️17億ユーロをかけたサンティアゴ・ベルナベウの改装についても、『名誉と特権以外にソシオのメリットは何か?ユニフォームの15%割引と、アボノを持っていることだけだ。17億ユーロの改装後、席はより詰まって狭くなった。バーもトイレも同じで、飲み物とボカディージョを買うために前半の10分前に外に出なければならない。それが17億ユーロの改装か?』と不満を爆発させました。
📍リケルメは、ラファエル・サルガド通りにある現会長の選挙本部(スローガン「創るべき多くの歴史」)からわずか100メートル離れたカステジャーナ通り方面に、自身の選挙本部(スローガン「遺産と未来」)をオープンし、水曜日にソシオ向けの最大の変革プロジェクトを発表すると約束し、公開討論を強く求めています。
(via SPORT, ElDesmarque, MARCA, Mundo Deportivo)
モウリーニョ新監督就任の舞台裏と契約解除金倍増の危機
👔ジョゼ・モウリーニョのレアル・マドリード新監督就任に向けて、首脳陣は水面下で交渉を完了させており、今日にも発表したいと考えていました。しかし、エンリケ・リケルメの立候補により選挙戦に突入したため、別の候補者がいる状況で監督契約を結ぶのは無責任だとして、選挙終了後まで正式発表を保留することになりました。
💰これがマドリーにとって大きな経済的打撃となる可能性が浮上しています。モウリーニョがベンフィカのルイ・コスタ会長(選挙の敗北リスクに備えて設定された)と結んでいた契約には、シーズン最終戦(5月16日のエストリル戦)から10日以内に契約を解除する場合、違約金が300万ユーロ(税金などを合わせるとグロスで約700万ユーロ)に減額されるという特例条項が含まれていました。
⏰しかし、この「10日間条項」の期限は5月26日(火曜日)の0時で切れてしまいます。期限を過ぎると契約は自動的に2027年までの通常フォーマットに戻り、違約金は1400万ユーロに倍増します。ベンフィカはこの予期せぬマドリーからの「贈り物」に喜び、1ユーロたりともまけるつもりはありません。ベンフィカはすでにフラムからマルコ・シウバを引き抜いて新監督に据える準備を進めています。モウリーニョはドイツでサッカー観戦をしており、自身の将来については沈黙を守っています。
(via SPORT, MARCA)
W杯スペイン代表ゼロの歴史的異常事態とフイセンのSNSでの反発
🇪🇸ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表したW杯に向けたスペイン代表の26人のリストに、レアル・マドリードの選手が1人も選ばれませんでした。スペインが参加した過去16回のW杯でマドリーの選手がゼロになるのは史上初のことです(1950年はルイス・モロウニー1人のみ、1920年のアントワープ五輪でゼロのケースはあります)。
🏥ダニ・カルバハルは2024年10月の膝の重傷とその後の後遺症、出場時間不足のため、55人の予備リストにも入りませんでした。フラン・ガルシアとゴンサロ・ガルシアは緊急時用の55人の予備リストには入りましたが、最終リストからは外れました。ゴンサロ・ガルシアは、6月4日にア・コルーニャのリアソールで行われるイラク戦までのトレーニングをサポートする9人の「サポートメンバー」に選ばれました。
🛡️唯一、マドリーの選手でW杯行きの可能性が高かったディーン・フイセンでしたが、シャビ・アロンソ解任後のチームの不安定さや、アトレティコ・マドリードとのダービーでの不調、ベルナベウでのブーイングなど、シーズンを通したパフォーマンスの波が響き、最終的にマルク・プビルとエリック・ガルシアに枠を奪われました。
📱この落選にフイセン陣営は反発しました。リスト発表の直前、ディーンの父であるドニー・フイセンは、データサイトSofascoreが選出したラ・リーガのシーズンベストイレブンの画像をInstagramに投稿しました。そのディフェンスラインにはパウ・クバルシ、エリック・ガルシアと共にディーン・フイセンが名を連ねており、ドニーは『悪くないね、最初のシーズン。アラ・マドリード』とメッセージを添えました。息子であるディーンもすぐにその投稿を自身の個人アカウントでシェアし、言葉は少ないながらも、W杯の最終リストから外れたことへの無言の抗議と自己主張を行いました。
🔄なお、オサスナで活躍し代表入りしたビクトル・ムニョスについて、マドリーは6月から800万ユーロでの買い戻しオプション(市場価値は2000万ユーロ)を保有しており、選挙後に新会長がこのオプションを行使すれば、彼がマドリー唯一のスペイン代表選手としてW杯に参加する可能性が残されています。
(via ElDesmarque, MARCA, SPORT, Mundo Deportivo)
アレクサンダー=アーノルドのイングランド代表落選と来季への誓い
🏴レアル・マドリードの2年連続無冠という最悪のシーズンは、他国の代表選出にも大きな影響を及しています。ウクライナが予選敗退したルニン、負傷のミリトン、メンディ、ロドリゴに加え、カマヴィンガやトレント・アレクサンダー=アーノルドも戦術的理由等で代表から外れ、W杯をテレビで観戦することになりました。
✈️W杯行きが確定しているマドリーの選手は、クルトワ(ベルギー)、アラバ(オーストリア)、リュディガー(ドイツ)、ベリンガム(イングランド)、チュアメニ、エンバペ(フランス)、アルダ・ギュレル(トルコ)、ヴィニシウス(ブラジル)、ブラヒム・ディアス(モロッコ)、バルベルデ(ウルグアイ)、そして選出の可能性があるマスタントゥオーノ(アルゼンチン)のみです。
🤒リバプールから世界的なスターとして加入したトレント・アレクサンダー=アーノルドは、ウイルス性疾患のため、マドリーが2-4で敗れたアスレティック・ビルバオとのリーグ最終戦(カルバハルやアラバの送別試合)を欠場しました。
💬序盤は適応に苦しみ批判も浴びたアレクサンダー=アーノルドでしたが、シーズン終了後に自身のInstagramでファンに向けて熱いメッセージを投稿しました。『マドリディスタの皆さん、両手を広げて私を歓迎してくれました。私がここに来た初日から、あなたは私を守ってくれました。リズムを掴み、新しい環境に落ち着くまでに数ヶ月かかりましたが、今は完全にくつろいでいます。しっかり休んで夏の間もトレーニングに励みます。来シーズン、この素晴らしいクラブにトロフィーを持ち帰ることを約束します!』と誓いを立てました。
(via MARCA, ElDesmarque)
エンバペが2年連続ピチーチを獲得するも高まるプレースタイルへの疑念
⚽キリアン・エンバペは今シーズン、リーグ戦で25ゴール(公式戦トータル42ゴール)を記録し、レアル・マドリード移籍後2年連続となるラ・リーガのピチーチ(得点王)に輝きました。これで彼は、リーグ・アン時代から数えて8シーズン連続でリーグ得点王のタイトルを獲得したことになります。
👑クラブの会長は『エンバペはレアル・マドリードの最高の選手だ』と断言しており、得点数という点ではその言葉を裏付けています。しかし、その圧倒的な数字とは裏腹に、彼を取り巻く暗雲は日々濃くなっています。
📉クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシの王座を継ぐと目され、アーリング・ハーランドとの伝説的なライバル関係が期待されていたエンバペですが、12月に28歳を迎える現在、チャンピオンズリーグでの優勝経験は一度もありません。バロンドールの最高順位も2023年の3位にとどまり、ロドリやデンベレが先に受賞し、ラミン・ヤマルも2位に入るなど、サッカー界の頂点からは遠ざかっています。
🏃♂️彼のスピードが脅威であることは間違いありませんが、ピッチ上でのゲームの解釈や意思決定がチームのプレーを阻害していると厳しく批判されています。ピッチ外の振る舞いによるプロ意識への疑問や、自己弁護に終始する公式発言も助けになっていません。
🔄クラブは引き続き彼をプロジェクトのリーダーとして信頼していますが、重要なタイトルを逃した2年間の後、来季は非常に厳しい試練の年となります。ジョゼ・モウリーニョの就任が実現すれば、彼のキャリアを再び飛躍させるための重要な鍵となるでしょう。
(via SPORT)
バルベルデとの衝突で浮上したチュアメニのマンチェスター・ユナイテッド移籍の噂
💥最悪の形でシーズンを終えたレアル・マドリードにおいて、もう一つの大きな火種となっているのがオーレリアン・チュアメニです。シーズン終盤にフェデ・バルベルデと衝突し、クラブから高額の罰金を科された後、両選手が移籍市場に出される可能性があるという情報が漏れました。
🏴マンチェスター・ユナイテッドがカゼミーロの退団に伴う後釜として、チュアメニを中盤の夢のターゲットとして獲得を狙っています。ユナイテッドは以前から彼に注目していましたが、マドリーとバルベルデの対立騒動が、彼が環境を変える意思を持つのではないかという期待を抱かせています。
🧱しかし、この移籍の実現には多くの高いハードルがあります。26歳のチュアメニはマドリーと2028年6月までの契約を結んでおり、契約解除金は10億ユーロに設定されています。市場価値は約7500万ユーロですが、基本給1250万ユーロにボーナスを加えた高額な年俸がネックになります。さらに、彼はジョゼ・モウリーニョのプレースタイルに完璧に適合すると予想されているため、新監督や彼自身の意向次第で状況が変わる可能性はありますが、現時点ではマドリーからの退団は非常に困難と見られています。
(via SPORT)
ダニ・カルバハルが涙で語ったレアル・マドリードでの感動的な別れ
😢2-4で敗北したアスレティック・ビルバオとのリーグ最終戦は、ダニ・カルバハルやダビド・アラバにとっての送別試合となりました。カルバハルはレアル・マドリードでの最後のトレーニングを終えた後、クラブが公開したインタビュー動画で自身の歩みを振り返り、感極まって涙を流しました。
🗣️キャプテンは『見てください、私は色々なものを勝ち取ってきましたが、カスティージャでの昇格は私の人生で最高の日の一つでした。私がルマンというレガネスの近所のチームから来て7人制サッカーをしていたところからすべてが始まりました。家にユニフォームを飾っています。一つの素晴らしいステージが終わると思うと不思議な感じがします。永遠にさようなら』と、クラブへの深い愛情と別れの寂しさを語りました。
(via MARCA)
カスティージャとフベニールの躍進、そしてニコ・パス復帰の可能性
📈トップチームが苦しむ中、レアル・マドリードのアカデミー(ラ・ファブリカ)は素晴らしい結果を残しています。カスティージャは2013/2014シーズン以来となるセグンダ・ディビシオン(2部)昇格をかけたプレーオフへの進出を果たしました。アルバロ・アルベロアに代わるカスティージャの新監督はすでに決定していますが、シーズンが終了するまでは公表されません。
🏆さらに、フベニール(ユース)はアルカラ・デ・エナーレスのエル・バル・スタジアムで行われたコパ・デ・カンペオネスの決勝でバルセロナを4-1で圧倒し、見事な三冠を達成しました。
🇮🇹また、イタリアのセリエAでは、コモが劇的なチャンピオンズリーグ出場権を獲得しました。その原動力となったのが、レアル・マドリードの至宝、ニコ・パスです。コモのセスク・ファブレガス監督はニコ・パスのインテル移籍の噂を完全に否定し、『ニコは来季コモかレアル・マドリードでプレーする。インテルではプレーしない。ニコの所有権はコモが50%持っているが、唯一発言権があるのはレアル・マドリードだけだ』と明言しました。
🔄コモ側は彼を何としても引き留めたい考えですが、イタリアではモウリーニョがニコ・パスの復帰を望んでおり、彼を手放すつもりはないと報じられています。一方で、マドリーのトップチームに居場所がない場合、資金調達のために売却される可能性も残されています。
(via ElDesmarque, MARCA, SPORT)
【本日の総括】
会長選でリケルメが立候補して激しい批判を展開し、モウリーニョ新監督の違約金問題やW杯代表選手ゼロという前代未聞の事態がクラブを揺るがしています。一方でアレクサンダー=アーノルドの誓いやカルバハルの涙の別れ、カスティージャの躍進など、変革の夏に向けた激動の状況が浮き彫りになっています。




デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
今季のレアル・マドリードが抱えた構造的な問題は、個々のタレントの質以上に、ピッチ上の役割分担とゲームモデルの不透明さにあります。エンバペの得点力は数字として残りましたが、チーム全体の連動性や守備の強度を維持する上でのバランスを欠いていました。新監督候補に挙がるモウリーニョが、この個の集合体をいかに規律ある組織へと再構築できるか。あるいは、リケルメ氏が提唱するような中長期的なプロジェクトが、戦術的な一貫性をどこまで担保できるかが、来季の浮沈を分ける鍵となるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
20年ぶりの会長選挙という事態は、クラブが長年積み上げてきた現体制への不満が、ついに臨界点に達したことを示しています。特にスペイン代表選手がゼロという事実は、クラブのアイデンティティに対するサポーターの危機感を強烈に刺激しました。リケルメ氏の痛烈な批判は、単なる選挙戦のレトリックを超え、クラブの経営方針そのものへの問いかけです。ベルナベウの改装というハード面の投資に対し、ソフト面であるスポーツ部門の停滞が、今後のクラブの求心力にどう影響するのか注視が必要です。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
編成面では、契約解除金や買い戻しオプションといった「契約の細部」が、クラブの未来を左右する状況です。モウリーニョ招聘に伴う違約金の倍増リスクや、ニコ・パスの保有権を巡る駆け引きは、クラブの経済的合理性とスポーツ的判断が常に隣り合わせであることを物語っています。特にチュアメニのような高額年俸選手を巡る噂は、新体制下での刷新の難しさを象徴しています。今後は、単なるスター獲得だけでなく、年齢構成とサラリーキャップを考慮した現実的な再編が求められます。