W杯スペイン代表メンバー発表、マドリー選手は史上初の選出ゼロ
ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表した北中米W杯(アメリカ、メキシコ、カナダ共同開催)のスペイン代表メンバー26名に、レアル・マドリードの選手は1人も選ばれなかった。スペイン代表がマドリーの選手なしでW杯に臨むのは、1920年のアントワープ五輪(銀メダル獲得)を除けば、スペインが出場した全16回のW杯の歴史において史上初の異常事態である。1人のみの選出となった1950年大会のルイス・モロウニーの記録すら下回ることになった。事前にAIのオロチプ社を用いたデータ分析による代表候補リストにはディーン・フイセンとアルバロ・カレラスが名を連ねており、特にフイセンは選出に最も近いと考えられていたが現実のリストでは全員落選。プレリストに入っていたフラン・ガルシアとゴンサロ・ガルシア(今季トップチームでエンバペと並んで目立った活躍を見せた時期もあった)も、熾烈なポジション争いの中で最終メンバーの26人には残れなかった。今季のクラブの低調なパフォーマンスと集団としての不安定さが、代表選考に直接的な悪影響を及ぼした形となっている。(via SPORT)(via MARCA)(via Estadio Deportivo)
マドリーのサイドバック陣、各国のW杯メンバーから完全消滅
スペイン代表だけでなく、他国の代表でもレアル・マドリードのサイドバック陣がW杯メンバーから完全に姿を消すという異例の事態が起きている。右サイドのダニ・カルバハルは2024年10月に負った膝の重傷の影響で出場時間が足りず、監督が競争力を正確に評価できなかったため、55人のプレリストの段階で除外された。トレント・アレクサンダー=アーノルドも守備面の不安と、イングランド代表監督が求めるフィジカル重視のプロファイルに合わず落選したことでイギリスのメディアで大きな騒ぎとなっている。左サイドのフェルラン・メンディは筋肉系の問題で継続性を欠きフランス代表から漏れ、同国代表ではエドゥアルド・カマヴィンガも外れている。フラン・ガルシアは冬の移籍市場でレンタルに出る可能性もあったが残留し、安定したパフォーマンスを発揮できず。アルバロ・カレラスもクラブの期待に反して成長が遅れたため選外となった。マドリーはかつてマルセロとカルバハルという世界最高を誇った両サイドバックの深刻な機能不全を露呈しており、クラブは各国の代表から誰一人選ばれなかったこのポジションのレベルについて深く反省を迫られている。(via SPORT)(via MARCA)
アルベロア監督が退任、SNSで選手たちへ愛のある惜別メッセージ
シャビ・アロンソの解任を受けてシーズン途中からトップチームの指揮を執っていたアルバロ・アルベロア監督だが、リーガ、チャンピオンズリーグ、コパ・デル・レイのすべてでタイトルに手が届かず、今季限りでの退任が決定した。アルベロアは自身のInstagramのストーリーで、選手たちからの別れのメッセージに返答している。アントニオ・リュディガーからの言葉には『私の戦士』と返し、ブラヒム・ディアスには『ありがとう、ブラヒノ!これからの全てに幸運を。君のような選手、人間を楽しめたのは私たち全員にとって途方もない贅沢だった』と惜しんだ。ジュード・ベリンガムには英語で『君は真のリーダーであり、並外れたプロフェッショナルで、ワールドクラスのフットボーラーで、素晴らしい人間だ。君と君の素晴らしい家族にすべての幸運を』と投稿。ヴィニシウスには『君のコミットメント、努力、才能、勇気に感謝する。決して変わらないでくれ。君の監督になれたことは誇りだ』と愛情を伝え、キリアン・エンバペには『本当にありがとう、キリアン。比類なき才能を持つ巨大なフットボーラーを指導したことを常に誇りに思う。困難な時期は永遠には続かないが、強い人間は続く。これから来るすべてのものに向かって進もう』と熱い言葉を贈って別れを告げた。(via ElDesmarque)
モウリーニョ新監督就任に暗雲、会長選挙の影響で違約金が倍増へ
来季の新監督として2年契約(獲得タイトル次第で3年目もオプションあり)で合意に達しているジョゼ・モウリーニョの就任発表が、思わぬ理由で遅れている。フロレンティーノ・ペレス会長は当初、月曜日に就任を発表する予定だったが、対抗馬の出現により会長選挙が確定したため発表を延期した。これにより、深刻な経済的ダメージが発生している。モウリーニョとベンフィカの契約(2027年まで)には、競技終了後10日以内であれば700万ユーロで退任できる条項があったが、5月26日にその期限が切れるため、違約金は1400万ユーロに跳ね上がる。ベンフィカ側はこの金額を1ユーロも譲らない強硬な姿勢を見せており、マルコ・シウバをフラムから引き抜いて新監督に据える準備を整えつつ、選挙結果が出るまでマドリーが身動きを取れない状況を歓迎している。モウリーニョ本人はドイツのシュトゥットガルトで行われたDFBポカール決勝(バイエルン対シュトゥットガルト戦、3-0でバイエルン勝利)を観戦してマイケル・オリーズを視察したと噂されたが、バイエルンの名誉会長ウリ・ヘーネスから『彼が5つの目で見ようが無駄だ。オリーズは売らない』と一蹴された。モウリーニョは沈黙を保ったまま、ペレスの選挙勝利を待っている。(via SPORT)(via MARCA)
会長選挙が確定、ペレス会長の対抗馬リケルメがスペイン化を公約
2006年のラモン・カルデロン選出以来、実に20年ぶりとなるレアル・マドリードの会長選挙が正式に決定した。フロレンティーノ・ペレス現会長の対抗馬として、再生可能エネルギー企業Cox Energyの社長であるエンリケ・リケルメ(会員番号41,736)の立候補が選挙管理委員会によって全会一致で承認された。リケルメはサンティアゴ・ベルナベウからわずか100メートルのラファエル・サルガド通りに選挙本部を構え、陣容には通信、投資、医療など各界のエリート(アントニオ・メディナ・クアドロス、エクトル・ファビアン・ゴメス=サインス・ガルシア、ダニエル・ニコラス・ミラス、ロサウロ・バロ、ラウル・ロドリゲス・ゴンサレス、ホセ・オリベ・ピナ、アンヘル・マルティン・エルナンデス、ホセ・アルベルト・マルティネス・セペロ、フアン・ルイス・メンドーサ・ソラノ、ロシオ・ソブリーニ・パチョット、フランシスコ・ガスパル・リケルメ・ルビラ)を揃えた。リケルメは現在のクラブ運営を強く批判しており、『17億ユーロをかけた改修でソシオが得たのは狭い座席と不便な売店だけだ。試合開始の10分前に席を立たないと飲み物も買えない。ソシオのためのクラブを取り戻す』と宣言した。また、チャンピオンズリーグのバイエルン戦でスペイン人選手が1人もスタメンにいなかったことを嘆き、マンチェスター・シティのロドリやPSGのファビアン・ルイスの獲得によるチームの「スペイン化」を公約に掲げている。さらにはネグレイラ事件を念頭に、『我々にこんなことをしたクラブを支援することは許されない。私は強いバルセロナなど必要としていない、強いレアル・マドリードが必要なのだ』とバルセロナへの敵対姿勢も明確にしている。選挙の投票日は6月7日となる見込みである。(via SPORT)(via MARCA)(via ElDesmarque)(via Esport3)
エンバペが2年連続ピチーチ賞獲得、バルダーノ氏が批判に対して擁護
キリアン・エンバペは今季のリーグ戦で25ゴールを記録し、マジョルカのヴェダト・ムリキ(23ゴール)を2点差で抑えて、マドリー移籍後2年連続となるピチーチ賞(得点王)を獲得した。デビュー年だった昨季は31ゴールを挙げており、マドリーの選手としては27回目の受賞となる。公式戦トータルでは42ゴールを記録しているものの、チャンピオンズリーグのタイトルには手が届かず、チームの不振もあって彼への風当たりは強くなっている。しかし、クラブのレジェンドであり元監督・SDでもあるホルヘ・バルダーノはエンバペを強く擁護している。『彼はW杯で優勝し、別の大会でも決勝で3ゴールを決めて準優勝している。私たちは詐欺師について話しているのではなく、おそらく現在の世界最高の選手について話しているのだ。PSGで起きる良いことと、マドリーで起きる悪いことの全ての責任を彼(リーグ得点王)に負わせるのは、あまりにも酷だ』と語り、ストライカーへの過剰な責任の押し付けに苦言を呈した。(via MARCA)
アレクサンダー=アーノルドがファンに謝罪と来季のタイトルを約束
今季、大きな期待を背負って加入したトレント・アレクサンダー=アーノルドだったが、公式戦30試合に出場して0ゴール5アシストと本領を発揮できず、イングランド代表のW杯メンバーからも落選した。最終節のアスレティック・ビルバオ戦もウイルス性胃腸炎のため欠場した彼は、試合後に自身のInstagramでマドリディスタへ向けた複数の写真と長文のメッセージを投稿した。『マドリディスタの皆さん、私を両手を開いて迎えてくれてありがとう。到着した最初の日から私を守ってくれました。リズムを掴み、新しい環境に慣れるのに数ヶ月かかりましたが、今はすっかりくつろいでいます。夏の間はしっかり休んで、トレーニングに取り組みます。来シーズンはこの素晴らしいクラブにトロフィーを持ち帰ることを約束します!』と綴り、自身の適応への遅れを認めつつ、来季の雪辱を固く誓った。(via ElDesmarque)(via MARCA)
ロッカールームの亀裂、バルベルデとチュアメニの衝突とマンUの関心
無冠に終わった今シーズンのフラストレーションは、ロッカールームの崩壊という最悪の形で表面化している。フェデ・バルベルデとオーレリアン・チュアメニの間で激しい喧嘩が勃発し、チーム内の緊張状態が限界に達している。この状況を揶揄するかのように、クラブ公式のレアル・マドリードTVが『A puño limpio(素手で)』というタイトルの1989年のアメリカ映画(元ボクサーがアルゼンチンのロサリオへ友人の復讐に向かう物語)を日曜日の夜に放送したことで、SNS上ではファンからの冷笑を買っている。この騒動を受け、マンチェスター・ユナイテッドがカゼミーロの後釜としてチュアメニの獲得に興味を示している。移籍市場の専門家ファブリツィオ・ロマーノによると、ユナイテッドにとってチュアメニは中盤の「夢のターゲット」であるという。しかし、チュアメニの契約は2028年6月まで残っており、違約金は10億ユーロに設定されているうえ、年俸もボーナス別で1250万ユーロと高額なため、現実的な移籍は極めて困難と見られている。新監督モウリーニョのスタイルに完璧にフィットすると評価されているものの、クラブはこの亀裂の修復に頭を悩ませることになる。(via Mundo Deportivo)(via SPORT)
ヴィニシウスがカルバハルのお別れ試合を欠場しブラジルへ帰国、批判殺到
最終節のアスレティック・ビルバオ戦(4-2でマドリー勝利)は、クラブのレジェンドであるダニ・カルバハル、そしてダビド・アラバの退団を惜しむ感動的なお別れ試合となり、ピッチ上の選手たちによる花道が作られた。しかし、そのピッチにヴィニシウス・ジュニオールの姿はなかった。個人的な理由でクラブから許可を得て試合を欠場したヴィニシウスは、W杯に向けた準備の名目で一足早くブラジルへ帰国していた。彼がブラジルの有名歌手リュドミラと共に『私のお気に入りの隣人がここにいる時が大好き』というキャプション付きでダンスを踊る動画がSNSに投稿されると、マドリディスタからは怒りの声が噴出。『キャプテンにふさわしくない』『エンバペと比較してプロ意識が足りない』『レジェンドの最後を見届けるべきだった』と、その振る舞いとキャプテンシーを疑問視する批判がSNS上で殺到している。(via ElDesmarque)(via MARCA)
カンテラの輝き、ガブリ・バレロの活躍でフベニールAが歴史的3冠達成
トップチームが暗いニュースに包まれる中、下部組織からは明るい話題が届いている。アルバロ・ロペス監督(通称スーパーロペス)率いるフベニールAが、コパ・デ・カンペオネスの決勝でバルセロナを1-4で粉砕し、ユースリーグ、国内リーグに続くラ・ファブリカ史上初となる歴史的な3冠を達成した。ロペス監督はカデテAから昇格して以来、直近71試合で66勝という驚異的な成績を残している。この決勝で主役となったのは、2007年メノルカ島生まれのガブリ・バレロだ。1-1の同点に追いつくカルロス・ディエスのゴールを鮮やかなシザースからのクロスでアシストすると、最後には自ら右サイドで受けてカットインし、強烈な左足のシュートをファーポストに突き刺して4-1の勝利を決定づけた。まるでアリエン・ロッベンやマイケル・オリーズを彷彿とさせるこのプレーを見せたドリブラーは、今季6ゴール16アシストという圧倒的な数字を残し、単なる動画映えする選手から決定的な仕事ができる選手へと進化を遂げた。トップチーム昇格への扉を力強く叩いている。(via MARCA)(via SPORT)
ティアゴ・ピタルチ、カスティージャの昇格プレーオフへ合流
アルベロア監督の下、今季のトップチームで16試合(うち11先発)に出場し、アスレティック戦でも中盤で良いプレーを見せたカンテラーノのティアゴ・ピタルチ。彼にはまだ重要な任務が残されている。マヌエル・アンヘルが欠場となるため、サバデルと対戦するカスティージャのセグンダ(2部)昇格プレーオフに合流することがフリアン・ロペス・デ・レルマ監督のもとで決まった。第1戦は5月29日(金)21時にアルフレッド・ディ・ステファノで、第2戦は6月5日(金)21時にアウェーのノバ・クレウ・アルタで行われる。このプレーオフを勝ち抜けば、ビジャレアルB対サモラの勝者と昇格をかけて戦うことになる。ピタルチはその後、ウェールズで開催されるU-19欧州選手権(6月28日〜7月11日)にも出場予定であり、来季はトップチームへの定着、あるいは成長を止めないためにプリメーラの他クラブへのレンタル移籍が確実視されている。(via MARCA)
【本日の総括】
今季を無冠で終えたトップチームは、アルベロア監督の退任、選手間の深刻な衝突、主力のW杯メンバー落選など重苦しい空気に包まれています。モウリーニョ新監督の就任も20年ぶりの会長選挙の影響で遅延し、違約金が高騰するトラブルに発展。一方でフベニールAの歴史的3冠や若手の台頭は確かな希望の光です。クラブは次期体制のもとで、ピッチ内外における完全なる立て直しが急務となっています。




デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
今季のレアル・マドリードが抱えた構造的な欠陥は、サイドバックの機能不全に集約されます。カルバハルやメンディといった主力の離脱に対し、代役が戦術的な要求水準を満たせず、攻守のバランスが崩壊しました。代表選出ゼロという事実は、単なる不調ではなく、現代サッカーで求められるサイドの可変性や強度が、現在のマドリーの配置では担保できていないことを示唆しています。来季はモウリーニョ体制下で、個の能力に依存しない強固な守備ブロックと、規律あるポジショニングの再構築が急務となるでしょう。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
無冠という結果以上に深刻なのは、ロッカールームの規律とクラブの求心力が揺らいでいる点です。ヴィニシウスの振る舞いや選手間の衝突は、チームが共通の目標を見失っている証左と言えます。さらに会長選挙の勃発は、新監督招聘という本来進めるべき改革を停滞させ、経済的損失まで招きました。リケルメ氏が掲げる「スペイン化」という公約は、サポーターの不満を代弁するものですが、クラブのアイデンティティをどう再定義するのか、6月の選挙結果が今後のクラブの方向性を決定づける重要な分岐点となります。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
チュアメニの移籍報道やモウリーニョの違約金問題は、クラブの編成がいかに硬直化しているかを物語っています。10億ユーロの違約金条項は、実質的な放出拒否を意味しますが、高額な年俸負担は次なる補強の足枷にもなりかねません。一方で、フベニールAの3冠達成は、カンテラという内部資源の価値を再認識させる好材料です。トップチームの刷新には、高額な外部補強だけでなく、ピタルチのような若手をいかにトップレベルへ適応させ、編成のバランスを適正化できるかが鍵となります。