ケビン・ロモナコ(エルチェCF) ベティスとの破談劇を経て加入も新天地で苦戦
24歳のアルゼンチン人センターバック、ケビン・ロモナコは、かつてレアル・ベティスへの移籍が土壇場で破談となった末にエルチェCFへ加入したものの、新天地では出番に恵まれず極めて厳しい状況に直面している。今夏の移籍市場最終日に期待を集めて獲得されたものの、ラ・リーガの舞台ではいまだに出場機会を得られないまま控えに甘んじる現実がある。
事態の背景を紐解くと、2年前の夏に当時インデペンディエンテに所属していた彼に対し、レアル・ベティスが獲得に向けた交渉を開始したことに遡る。当時はインデペンディエンテ側が提示した高額な要求額に折り合いがつかず、レアル・ベティスはディエゴ・ジョレンテやバレンティン・ゴメスの獲得へと舵を切った。それでもレアル・ベティスは彼の才能を評価し続け、2026年3月にはスカウトのアルバロ・ラドロン・デ・ゲバラを直接アルゼンチンへ派遣して現地で獲得交渉を再開させた。
ところが、この極秘裏に行われていた会談の情報が外部へ漏洩したことで事態は一変する。情報漏洩の事実に激怒したレアル・ベティスの幹部は、即座に彼の代理人へ交渉の完全打ち切りを言い渡した。市場価値が当初の1200万ユーロから500万ユーロへと急落してもなお、レアル・ベティスが再び接触することは二度となかった。
レアル・ベティスから見放された彼は代理人を大手エージェンシーのAS1へと変更し、移籍市場最終日にエルチェCFと500万ユーロの移籍金で合意に至った。これはインデペンディエンテがかつてレアル・ベティスに要求した1500万ユーロから大幅に引き下げられた金額であった。ホームスタジアムであるマルティネス・バレーロに目玉補強として迎えられたものの、コンディション不足を理由にマルティン・アンセルミ監督から10月11日のセルタ・デ・ヴィゴ戦まで招集外とされる厳しい扱いを受けた。
その後はベンチ入りを果たしているものの、公式戦での出場はコパ・デル・レイのピナタール戦で3対1の勝利を収めた1試合のみにとどまっている。直近のバレンシアCF戦でも出番はなく、リーグ戦でのベンチを温める日々が続いている。
現在エルチェCFは降格圏からわずか1ポイント差の13位に低迷しており、チーム全体が苦しい残留争いの最中にある。そうした状況下で、500万ユーロという大金を投じて獲得したディフェンダーが戦力になり切れていない現状はクラブにとっても誤算と言える。また、過去にレアル・ベティスが情報漏洩に対して見せた厳しい撤退の判断が、結果的にクラブを守る正当な決断であったことを印象付ける形となった。
つまり、南米で大きな脚光を浴びた若手ディフェンダーが、移籍交渉を巡るトラブルと調整不足によって欧州挑戦の第一歩で深刻な壁にぶつかっているということだ。チームが浮上を目指す中で、彼がいつ指揮官の信頼を勝ち取りピッチに立てるのかが今後の焦点となる。(via Estadio Deportivo)
【本日の総括】
今日のラ・リーガ移籍市場では、バレンシアCFがギド・ロドリゲスへの南米からの関心を一蹴し、FCバルセロナがハフィーニャとの契約更新を確定させるなど、主力の流出を防ぎ基盤を固める動きが目立った。一方で、今夏に大きな期待とともにスペインへ渡ったケビン・ロモナコのように、破談の経緯を経て新天地で出場機会に苦しむケースもあり、移籍選択の明暗が浮き彫りとなっている。今後は11月20日の金融法改正や冬季中断期間を控え、各クラブが提示する契約更新の条件や選手個人の出場機会を巡る決断に注目が集まる。