アンセルミ監督が掲げる「一方通行」のベティス攻略論
マルティネス・バレーロで迎える第12節ベティス戦に向けて、エルチェCFのマルティン・アンセルミ監督が記者会見に臨み、この一戦に向けた戦術的アプローチと相手への強いリスペクトを語りました。
アンセルミ監督はベティス戦を「一方通行の試合(partido de sólo ida)」にしたいと表現し、次のように自らのゲームプランを説明しました。
『できれば一方通行の展開になってほしい。もし攻め合いの乱打戦にしてしまえば、ベティスが最も得意とするトランジション攻撃の機会を与えることになる。私たちは賢く対応し、ポゼッションによって試合をコントロールし、攻撃をしっかりとやり切り、最近続けているように落ち着いてプレーしなければならない。焦ることなく、起こり得る事態に備えて適切なバランスを維持することが不可欠だ。だからこそ、攻め合いの展開にならないことを願っている』
さらに、敵将マヌエル・ペジェグリーニ率いるベティスが過ごす充実したシーズンについて言及し、スペイン代表に招集されたGKアルバロ・バジェスとMFマーク・ロカを絶賛しました。
『ベティスは素晴らしい時期を過ごしている。スペイン代表監督がマーク・ロカとアルバロ・バジェスの2選手を招集したのも伊達ではない。前節のゴールキーパーは質の高いセーブを見せ、ビッグクラブの守護神らしく必要な局面で確実に応えていた。レアル・マドリード戦でもチームを支えており、代表入りは当然の結果だ』
『ボルシア・ドルトムントとの試合を観たが、ドイツでのベティスの戦いぶりは非常に見事だった。強力なライバルを相手にハイテンションな試合を展開し、最後まで勝利を争っていた。目まぐるしい展開で多くの危険な場面があり、メンバーのターンオーバーも行われていた。ペジェグリーニ監督にはターンオーバーを行う十分な層の厚さがあり、質の高い選手が揃っている。ほとんどのポジションで絶対的なレギュラーが決まっておらず、誰が出ても結果を出せる。長年を経てチャンピオンズリーグに出場しているのも偶然ではない。近年のシーズンで非常に優れた成果を収めており、その継続性こそが現在のラ・リーガで最も優れたチームの一つと評価できる理由だ』
相手の戦術に対応するための準備についても、アンセルミ監督は独自の哲学を明かしています。
『サッカーチームというものは、試合中に発生するさまざまな局面に対応する能力を持っていなければならない。そうした状況は試合の進行とともに変化していくものだからだ。相手がどう出るかという推測だけに頼って準備をするのは難しい。なぜなら、試合結果の推移によって相手の意図自体が変わってしまうからだ。結果がチームの意図を歪めてしまうと私は常々言っている。私たちは相手のプロファイルやシステム、あるいは自分たちがどこで優位に立てるか、相手の危険なポイントはどこで、どうダメージを与え、どうダメージを防ぐかという観点から準備を進めるのが好きだ』
『ベティスは非常に完成度の高いチームで、ペジェグリーニ監督の仕事やベティスの戦い方を追いかけてきたが、何をすべきかを熟知している素晴らしい相手だ。一見すると低い位置で守備をしているように見える瞬間もあるが、それは素早いカウンターを仕掛けるために前線に選手を残しているからだ。攻撃陣には非常に強力な個性が揃っており、鋭いカウンターを繰り出す力がある。一方でボールを保持した際も卓越したクラスを見せ、実に見事にボールを循環させる。私たちは賢く立ち回り、相手のトランジションの餌食にならないよう効果的に攻撃を仕掛け、チームとしてまとまって守備を行うことで相手の能力を最小限に抑えなければならない』
一方で、ベティスのペジェグリーニ監督もエルチェの成長を評価しており、アウェイ戦の警戒感を口にしました。
『アウェイでの戦いは常に困難であり、それは統計にも表れている。エルチェは新しい監督の下でスペインサッカーへの適応に苦しんでいたが、そこから大きく改善してきた。直近の試合には敗れたものの、ボール保持を志向する非常にタフな相手であり、難しい試合になるだろう』
強豪ベティスをホームに迎える一戦で、アンセルミ監督が目指す主導権掌握とトランジション封じが結実するか注目が集まります。(via Estadio Deportivo)
