運命の最終節ベティス戦、自力残留への条件
2025-2026シーズンのラ・リーガ最終節、レバンテは1部残留を懸けてアウェイの地、セビージャのラ・カルトゥーハでレアル・ベティスと激突する。キックオフは21時の予定だ。
前節、シウダ・デ・バレンシアでマジョルカを2-0で下したレバンテは現在勝ち点42の15位につけており、降格圏とは2ポイントの差がある。すでにチャンピオンズリーグ出場権を獲得してプレッシャーのないベティスを相手に、レバンテは勝利または引き分けで自力での1部残留を確定させることができる。
一方で敗北した場合は、他会場の結果に運命を委ねる非常に複雑な状況に陥る。エルチェがジローナに敗れ、オサスナがヘタフェ相手に勝ち点を奪い、マジョルカがオビエドに勝利できないといった複数の条件が揃わなければ降格を免れない。特にマジョルカが勝利した場合は勝ち点42で並ぶ多重同点となり、現在マイナス13の全体得失点差や、直接対決で負け越しているエルチェとの兼ね合いが大きく影響し、絶望的な立場に追い込まれる危険性が高い。チームとしては計算や他力本願を避け、確実に1ポイント以上を持ち帰ることが絶対条件となる。
(via SPORT, ElDesmarque, MARCA, Mundo Deportivo)
ルイス・カストロ監督の覚悟と熱きメッセージ
奇跡の立役者であるルイス・カストロ監督は、ベティス戦に向けた記者会見で一切の妥協を許さない姿勢を見せた。
指揮官は『ベティス戦もこれまでの試合と全く同じように見据えています。目標達成のためにプレーします。他の試合の組み合わせはコントロールできないので見ません。ホームで非常に強いチームと対戦するので、そこに全神経を集中させなければなりません。勝ち点獲得が可能な限り、私たちは死んでいない、可能だと常に言ってきました』と力強く語り、引き分け狙いではなく勝利を目指して戦うことを強調した。
さらに『降格圏の勝ち点もまだ動く可能性があるので、警戒しなければなりません。以前は死んだと思われていましたが、今は違います。まだ決まっていないのに、すべてが終わったと思い込むミスは犯せません。そう信じてしまうと何かが起こる可能性があります。今は逆で、降格する可能性のあるポイントがあるなら、最大限の力を出し続けなければなりません』とチームの気を引き締めた。
また、相手のベティスについては『ベティスはヨーロッパでプレーしているため、何度も選手を入れ替えています。今年が初めてではありませんし、選手を入れ替えてもチャンピオンズリーグ出場権を獲得しました。ヨーロッパでプレーして今年のような年を過ごすには、11人ではプレーできません。そうすれば死んでしまいます。彼らは非常に優れたチームであり、いくつかピースを変えてもチャンスを逃しません』と最大限の敬意を払っている。
会見では自身の過去を振り返り、レバンテとサッカーへの深い愛情も口にした。『私は最も好きなことをしてお金をもらっている幸運な人間です。私は教師であり、学校で働いていたときは夜にチームを指導していました。その時はクラブの経済的な問題でお金をもらっていませんでしたが、それでも指導を続けていました。ここは非常に質の高い人々がいるクラブで、私たちのことをとても良く扱ってくれます。ファンについては言うまでもありませんし、選手たちはあなたとクラブのために命を懸けてくれます。ここにいられてとても幸せです』と感謝の意を述べている。
(via SPORT, Estadio Deportivo)
アウェイの地に集結するグラノタスとベティスファンの粋な絆
今世紀で最も英雄的な残留劇を見届けるため、レバンテサポーターがセビージャへ大挙して押し寄せる。
クラブに割り当てられたアウェイ用のチケット720枚に対し、なんと1691枚もの申し込みが殺到した。これを受けてクラブは、1席75ユーロのバス6台と、チケット代込み210ユーロの363席の日帰り特別列車を手配し、ファンの移動をサポートしている。
さらにSNS上では美しい連帯の動きが広がった。ラ・カルトゥーハへ足を運べないベティスのサポーターたちが、クラブにチケットを返却して転売されるのを防ぐため、自身の年間シートを直接レバンテファンに提供すると申し出たのだ。割引価格での提供を申し出る者や、自ら出向いてチケットを渡そうとする熱心なファンも現れ、結果として数百人のレバンテファンが追加でスタジアムへのアクセス権を手にした。
レバンテのペーニャ代表は、当日19時にラ・アラメダ・デ・エルクレスに集結し、ラ・カルトゥーハまで一緒に行進することを呼びかけており、個人での移動を含めると1000人以上のグラノタスがスタジアムを青とエンジに染め上げることになる。
こうした両クラブのファンの絆は、2010年6月19日の出来事を彷彿とさせる。当時、ルイス・ガルシア・プラサ監督の下ですでに昇格を決めていたレバンテがベニート・ビジャマリンに乗り込み、ベティスの昇格を阻むことなく戦った過去があり、16年の時を経て今度はレバンテがベティスに助けを求めるような温かい関係性が話題を呼んでいる。
(via SPORT, Estadio Deportivo)
驚異の大逆襲劇と絶好調カルロス・エスピ
今シーズンのレバンテは、まさにジェットコースターのような激動の軌跡を描いている。
2月の時点では勝ち点を全く積むことができず、残留圏からは3試合分もの大差をつけられており、ほとんどの者が降格を確実視していた。しかし、カンプノウでのバルサ戦でつまずいて以降、チームは劇的な変貌を遂げた。ルイス・カストロ監督の就任が起爆剤となり、最初の29試合でわずか5勝しかできなかったチームが、直近の10試合で7勝3分2敗、特に最後の8試合で6勝を挙げるという驚異的なペースで勝ち点を量産し、ついに自力で残留を決められる夢の舞台まで這い上がってきた。
この快進撃を最前線で牽引しているのがストライカーのカルロス・エスピだ。彼は直近12試合で9ゴールを叩き出しており、現在のチームにおいて最も頼りになる攻撃の切り札として君臨している。
(via SPORT, Mundo Deportivo, Estadio Deportivo)
イケル・ロサダ、古巣ベティス戦への特別な思いと復活の軌跡
ラ・カルトゥーハでの決戦は、現在ベティスから2029年までの契約でレバンテにレンタル移籍しているイケル・ロサダにとって特別な意味を持つ一戦となる。
シーズン前半戦、フリアン・カレロ前監督の指揮下ではわずか5試合、合計73分の出場にとどまり、苦しい日々を過ごしていた。ベティス側も選手の価値下落を危惧し、1月の移籍市場でレンタルを打ち切ることを検討したほどだった。
しかし、ルイス・カストロ監督の就任が彼の運命を変えた。新監督から直ちにスタメンの座を与えられたロサダは、サンチェス・ピスフアンでのセビージャ戦やエスパニョール戦でゴールを決めるなど、ここまで今季3ゴールを記録し、生まれ変わったチームの重要なローテーション選手として輝きを取り戻した。
ロサダは古巣との対戦を前に次のように思いを語っている。
『彼らには特別な愛情を持っています。何度もみんなと話しますし、彼らからメッセージも来ます。僕がゴールを決めたときにイスコがくれたお祝いのメッセージはまだ残っています。ジオ(ロ・チェルソ)とも話します。彼らは僕が小さい頃から尊敬していた人たちで、今は彼らと一緒にプレーし、彼らのレベルに到達するために毎日努力しています。彼らと対戦できるのはとても美しいことです』
また、レバンテの現状と残留への強い決意についても口にした。
『監督が来てからの取り組み、信頼、毎日の練習で私たち全員が命を懸けて取り組んでいることが、結果として表れています。3連勝しましたが、それでは少し物足りません。私たちは幸せですし、自分たちがやっていることに非常に満足しています。目標を達成するために、この最後の試合でもこのエネルギーを維持しなければなりません。マジョルカ戦の日も最近の試合と同じように臨みましたし、この試合も例外ではないと思います。私たちは非常に低い順位から来て、すでに死んだと思われていましたが、今それが手の届くところにあるので、逃すわけにはいきません』
さらにホームとアウェイの違いについても触れ、『ホームでプレーするときは1人選手が多いと言うのはクリシェのように聞こえますが、本当のことです。最近の試合ではホームでプレーすることでファンという選手のおかげでよりリラックスしてプレーできることが分かりました。彼らは不可欠な存在であり、これからもそうあり続けるでしょう』とファンへの感謝を強調した。
なお、ロサダの契約に買い取りオプションは設定されていないが、ベティスは彼の活躍によって市場価値が回復し、投資した180万ユーロを回収できることを期待している。
(via Estadio Deportivo)
チーム状況、欠場選手およびスタメン予想
最終節に向けたチームの負傷者および欠場者の状況は以下の通り。
ウナイ・エルゲサバル、カルロス・アルバレス、アレックス・プリモが身体的な問題で欠場。さらにビクトル・ガルシアも筋肉の過負荷により遠征メンバーから外れている。
また、前節のマジョルカ戦でヨハン・モヒカとの小競り合いの末に一発退場となったロジェール・ブルゲについては、クラブが2試合の出場停止処分の取り消しを求めてアペラシオン委員会に提訴したものの却下され、欠場が確定している。
懸念されていたジェレミー・トルヤンについては、前節に過負荷で退いたものの、直近2回のトレーニングを無事に消化しており、直前で問題が再発しなければスタメン出場が濃厚となっている。万が一間に合わない場合は、カンテラ出身のナチョ・ペレスが右サイドバックの代役を務める予定だ。
バカンス気分を完全に排除し、勝利を義務付けられたチームの予想スタメンは以下の通り。
ゴールキーパーはマシュー・ライアン。
ディフェンスラインは右からトルヤン(またはナチョ・ペレス)、アドリアン・デ・ラ・フエンテ、マティアス・モレノ、マヌ・サンチェス。
中盤にはケルビン・アリアガ、パブロ・マルティネス、ホン・アンデル・オラサガスティが並ぶ。
前線はイバン・ロメロ、カルロス・エスピを軸に、イケル・ロサダ(またはトゥンデ)が起用される見込みだ。
また、試合がもつれて後半に攻撃のカードが必要になった場合には、カルル=エッタ・エヨンが切り札として控えている。
(via SPORT, ElDesmarque, Estadio Deportivo, Mundo Deportivo)
【本日の総括】
絶望的な状況から這い上がり、自力での1部残留に王手をかけたレバンテ。ルイス・カストロ監督の情熱とエスピの決定力、そして1000人を超えるファンの後押しを受け、ラ・カルトゥーハでの大一番に全てを懸けます。古巣対決となるロサダの活躍にも注目です。