CDカステリョン

セリエAで200試合以上の凄まじい出場実績を持つ34歳の元イタリア代表クラスのDFフェデリコ・チェッケリーニ(Federico Ceccherini)を完全フリーで獲得し、今週の移籍市場の主役に躍り出たカステリョン。近年、クラブが「イタリア人マーケット」へ極端なまでに熱視線を送っている背景には、両国の育成事情とプレースタイルの本質的な違いが潜んでいます。

カステリョンは1年前に初のイタリア人選手として獲得したファブリツィオ・ブリニャーニ(現在長期離脱中)の成功を皮切りに、デ・ニポティ、ガラ、そして今回のチェッケリーニと、イタリア人選手の引き入れを急加速させています。今夏にミランの下部組織から加わった22歳の新生MFアントニオ・ガラのような若い才能がスペインを目指すのは、イタリアサッカー界における「若手にチャンスを一切与えない保守的な風土」が原因です。ACミランのプリマヴェーラで彼を指導した元監督クリスティアン・ランティニョッティも、『現在のイタリアでは18歳や19歳の若者がトップチームに定着することは不可能なシステムになっており、有望な若手は軒並み下位カテゴリーに送られて潰されている』と痛烈に母国の育成環境を批判しています。そのため、カステリョンが展開するような、ポゼッションを極限まで重視するスペインのスタイルは、若いテクニシャンにとって自らの価値を証明できる約束の地となっています。

しかし、守備者にとっては、このスペインへの移籍は極めて過酷なチャレンジとなります。先にスペインに渡ったブリニャーニは、『イタリアではDFの仕事はただ守備をすることだけ。しかしスペインでは、ピッチ上に圧倒的なスペースが存在し、異次元のスピードと高い技術が求められる。1対1のデュエルに勝利した後、自分でボールを持ち運んで敵陣に楔の縦パスを刺すという攻撃的な役割が義務づけられる。このプレースタイルが私のDFとしての幅を劇的に広げてくれた』と証言しており、新たに加わったチェッケリーニが、この攻撃的かつオープンなスペインの守備構築にどれだけ迅速に適応できるかが、カステリョンの今季の昇格を決定づける最重要ファクターとなります。(via SPORT)