ラス・パルマス

ラス・パルマスは歴史あるトロフェオ・ラモン・デ・カランサ(Trofeo Ramón de Carranza)において、カディスCFを1-3で退け、2017年以来2回目となる見事な優勝を飾りました。

試合は前半3分に先制点を許す苦しい立ち上がりでしたが、チームはパニックに陥ることなくポゼッションを軸にリズムを取り戻しました。前半26分、キリアン・ロドリゲスの素晴らしいパスに日本人の宮代大聖が反応。巧みなシュートで同点ゴールを流し込み、チームの反撃の狼煙を上げました。さらに32分には、右サイドのマービン・パークが上げた正確なクロスに逆サイドから走り込んだマヌ・フスターが頭で合わせて勝ち越し。後半60分には、期待のストライカーであるジェフテ・ベタンコールが強烈なボレーシュートを突き刺し、1-3としてカディスを圧倒しました。

ジェフテは『カディス戦は最後のテストであり、勝利して良い手応えを得ることが何よりも重要だった。これまでの過酷な練習で体が重いと予想していたが、ピッチ上で素晴らしい反応ができた。来週のアルバセテとの開幕戦に向け、満員のサポーターの前で勝利を挙げたい』と力強く残留への自信を語りました。2点目を挙げたマヌ・フスターも『プレシーズンの成果は普段見えにくいもの。3連敗していたのはフィジカル面での激しい負荷が原因であり、今回の勝利は副次的な結果に過ぎない。デ・ラ・バレーラ監督が標榜する新しいフットボールスタイルをチーム全体で消化している最中だ』と冷静に手応えを口にしました。

現在、クラブは22,000人以上のソシオを擁しており、サポーターとの関係をより緊密にするため、本拠地エスタディオ・グラン・カナリアのスタンドを開放した公開練習セッションを計画しています。ピッチ外では、アタランタから買い取りオプション付きのローン移籍で、23歳のイタリア人センターバック、ジョバンニ・ボンファンティを獲得。彼は187センチの体躯を誇る左利きのモダンなディフェンダーであり、昨シーズンはアタランタでヨーロッパリーグを制覇した実績を持ちます。ビルドアップ能力に長けており、同じく新加入のオポクと共に、懸念されていた守備陣の強化を即座に実現させる役割を担うことになります。また、左サイドバックとして起用されたバレンティン・ペッツォレージが素晴らしいポテンシャルを証明し、開幕へ向けてチームの士気は非常に高まっています。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)

RCDマジョルカ

マジョルカは、本拠地ソン・モイックスで行われたプレシーズン最終テストにおいて、ドイツのSVエルバースベルクと1-1で引き分けました。

わずか5,635人しか入らなかったスタンドは寂しい状況でしたが、ピッチ上は親善試合の枠を超えた激しいインテンシティに包まれました。前半10分、スマーホロが不用意なトラップミスを犯し、相手のペトコフを倒して一発レッドカード(退場)を提示される大誤算に見舞われました。これに対しルイス・ガルシア監督は、攻撃的なパブロ・トーレを下げてDFダビド・ロペスをピッチへ投入。ピッチを去るパブロ・トーレは自らの不満をぶつけるかのようにベンチを激しく蹴り上げました。

10人での戦いを余儀なくされたマジョルカは、アドリアン・フエンテスが圧倒的なスピードで前線へ抜け出し、決定機を迎えるなど粘り強く対応。後半57分には、相手のノア・ダルヴィッチがアントニウ・ロカに対する乱暴な踏みつけで一発退場となり、10人対10人の同等な戦いとなりました。しかし、その直後の64分にコーナーキックからディフェンスの集中力が切れ、ルールに先制ゴールを許しました。それでも4分後の68分、敵陣深くでボールを奪い返したアントニオが放ったシュートが、相手ディフェンダーに当たりながらネットを揺らし、1-1のドローに持ち込みました。

ピッチ外では、20歳の有望なウイングであるジャン・ビルヒリが、ベルギーの名門クラブ・ブルッヘから提示された1200万ユーロの契約解除金条権を行使して退団が決定。サポーターはこれに対し『残る意思がないのであれば、即座に立ち去るべきだ』と冷ややかな見方をしています。この資金をもとに、クラブはサラゴサの21歳FWアドリアン・リソの獲得に向け、250万ユーロのオファーを提示。さらに、アンドラから若手ウイングのジョセップ・セルダを2030年までの完全移籍で獲得しました。

また、ミッドフィールダーのマヌ・モルラネスが2031年までの超長期契約にサインしたことが電光掲示板で正式に発表され、モルラネスは『マジョルカは私と家族にとって特別なクラブであり、子供たちもこの街で生まれた。昨シーズンは2部に降格するという屈辱を味わったが、再びチームを1部に戻すため、一日一日全力を尽くして戦う』と昇格への強い忠誠心を誓いました。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)

レアル・サラゴサ

レアル・サラゴサは、伝統あるメモリアル・カルロス・ラペトラにおいてレアル・ソシエダBと対戦し、2-1で勝利を収めました。

しかし、イベルカハ・エスタディオを訪れた観衆はわずか4,500人程度に留まり、昨年のウエスカとのダービー(9,000人以上)に比べると、非常に寂しい雰囲気となりました。チームは前半、パスのリズムが遅く、中間スペースでの連係が機能せずサポーターを失望させましたが、後半に入ると一気にエネルギーを回復しました。

指揮官であるイバイ・ゴメス監督は、試合後の公式会見において『後半に見せた姿こそが、私たちが今シーズン表現したいフットボールだ。ただし、まだブロック下や特定のビルドアップの戦術など、落とし込めていない部分が多いため、サポーターの皆さんには時間と忍耐をお願いしたい。ここから確実に進歩していく』と語りました。同時に、監督は『現行のスカッド完成に向けて、あと3名の補強が必要だ。ポジションを言うと特定の選手を傷つけるため伏せるが、フロントには明確に伝えている』と、補強が急務であることを強調しました。

この補強の軍資金に影響を与えるのが、マジョルカから250万ユーロで獲得打診を受けているエースのアドリアン・リソの去就です。攻撃陣では、パルバヒア(恥骨結合炎)から回復したヘスス・デ・ミゲルが本格復帰したほか、後半から投入されて先制ゴールを決めたジャウメ・ジャルディが『長い怪我から復帰し、得点を決められたことは大きな自信。自分のスタッツより、チームの昇格目標に全てを捧げる』と話し、チームの攻撃的な姿勢をアピールしました。(via SPORT)

カディスCF

カディスは、本拠地ヌエボ・ミランディージャで行われたプレシーズン最後の重要な実戦テスト、第72回トロフェオ・カランサにおいてラス・パルマスに1-3で敗れ、開幕に向けて非常に重い課題と不安を残す結果となりました。

イマノル・イディアケス監督は、現時点でのベストメンバーに近い顔ぶれをスタメンに送り出しました。前半3分に新加入のウルコ・イゼタが先制ゴールを沈め、スタジアムは一時歓喜に包まれました。しかしその喜びは長くは続かず、カディスの中盤はセメントのように重く、鈍い状態になり、相手のキリアン・ロドリゲスに完全にピッチをコントロールされていきました。

守備ラインが徐々に押し下げられ、自陣での致命的なパスミスやマークの乱れから立て続けに逆転を許すと、サポーターからは厳しい口笛やブーイングが飛び交い始めました。後半に入っても、ホセ・アントニオ・デ・ラ・ロサの単発のドリブルや、アントニート・コルデロのスペースへの侵入、イゼタの泥臭いキープなどは見られたものの、それぞれが完全に孤立しており、チームとしての組織的なアイデアが一切見えませんでした。

後半にはダミアンに再び出場時間が与えられ、若手のベニャト・デ・ヘススがカディスとしてのデビューを飾りました。また、ヴラディスにもチャンスがありましたが、チーム全体が早くから敗戦を受け入れたかのような諦めのムードが漂っていました。指揮官や技術スタッフ、フロント陣にとって、セグンダという過酷なリーグを戦い抜くためのアイデンティティとスカッドの完成度が未だに不足していることを、非常に現実的な形で思い知らされる不本意な一夜となりました。(via Estadio Deportivo)

コルドバCF

コルドバCFに在籍して今季で4シーズン目を迎える21歳のミッドフィールダー、イスマ・ルイスが、プレシーズンを終えて公式戦開幕を控える心境を語りました。

ルイスは昨シーズン、1部RFEFからの昇格を勝ち取るプロセスでチームの不可欠な核に成長しました。今夏に複数のクラブからの移籍オファーが届いたものの、ルイスは『私はコルドバCFを本当に愛しているし、このエル・アルカンヘルのサポーターに囲まれてプレーすることがこの上ない幸福だ。今シーズンもここに残り、ベストを尽くす』と語り、チームへの残留と貢献を明確に表明しました。

昇格組としての厳しい評価に対しては、『私たちはセグンダのどのチームに対しても恐れることはないし、自分たちが劣っているとは微塵も思っていない。最初に対戦するブルゴスは、昨シーズンに4-0で完敗した難しい相手だが、リベンジとしてではなく、今の自分たちがどれほど強くなったかを証明するための最高の舞台だ』と熱い決意を口にしました。

イバン・アニア監督への信頼も厚く、『監督は選手個人が持つ限界を常に引き上げてくれる素晴らしい人物。時には厳しい言葉もあるが、選手との距離が非常に近く、グループ全体の管理が極めてスマートだ』と話し、今夏に加入したファン・グティエレスやタセンデ、エデルらの新しい戦力たちと共に、コルドバの新しいフットボールをピッチ上で見せるための準備が完了していることを強調しました。(via SPORT)

レアル・オビエド

レアル・オビエドは、プレシーズン最後のテストマッチとしてフランス1部のル・アーヴルと対戦し、3-2の逆転勝利を収めました。

フリアン・カレロ監督は、怪我で離脱中のビダル、アイサール、カルボ、カルロスという主軸を欠いた状態で、急造DFマルコ・エステバンやアルダソロをサイドバックに回すスクランブル体制で挑みました。開始早々の8分に失点し、さらにエステバンの不運なオウンゴールによって0-2とされる非常に苦しい局面を迎えました。しかし、サポーターは若手のエステバンに対して熱い拍手とチャントを送り、彼のメンタルを完全にプロテクトしました。

このファンの声援に押されるかのように、右ウイングのパブロ・サエンスが驚異的なドリブルでサイドを蹂躙。サエンスの正確なクロスに反応したクリス・ラモスのヘディングはオフサイドで流されたものの、直後にサエンスが相手のミスを突いて同点ゴールをアシストし、さらに22分にもサエンスの折り返しを Reina が押し込んで前半のうちに2-2の同点に追いつきました。

後半には、今夏アトレティコ・マドリードやバルサとの争奪戦の末、サンプドリアから90万ユーロで完全移籍した期待の星、エスタニス・ペドロラが初出場を果たしました。ペドロラは卓越したテクニックで相手を翻弄し、攻撃の新たな推進力となりました。試合終了間際、エリア内でMingoが倒されて獲得したPKを、自ら落ち着いて右足でゴール隅に沈めて3-2。怪我人の不安を一掃する見事な逆転勝利で、開幕戦のグラナダ戦に向けて最高の形で仕上げを終えました。(via SPORT)

CDカステリョン

CDカステリョンは、プレシーズン最後の親善試合として同じ地域のライバルであるレバレテUDと対戦し、1-3で敗れました。試合は完全非公開の形で行われました。

前半5分に不用意な連係ミスから先制を許したものの、その後はパブロ・エルナンデス監督が植え付ける戦術コンセプトである、アグレッシブに高い位置でポゼッションを維持する攻撃的なフットボールを展開。前半32分、ベラーリが右サイドから運んだボールを、イタリア人ミッドフィールダーのアントニオ・ガラがペナルティーエリア手前で受け取り、強烈なグラウンダーのシュートを突き刺して1-1の同点に持ち込みました。

しかし後半に入ると、連戦によるコンディション不足から徐々に足が止まり、相手のアルバレスとロメロの鋭いホットラインを抑えきれずに2失点を喫して敗戦となりました。

エルナンデス監督は試合後、『結果自体は悔しいが、1部レベルの相手に対しても、ピッチ中央で主導権を握る素晴らしい時間を作り出せた。新戦力たちは戦術的なコンセプトを驚異的なスピードで吸収している。プレーオフを終えてから今夏の始動まで我々には実質的に時間がほとんどなく、短いプレシーズンを強いられたが、フィジカルコンディションを最高点まで引き上げ、来週の開幕戦であるレアル・ソシエダB戦から勝ち点3を積み重ねるための準備は整っている』と前を向きました。(via SPORT)

CEサバデル

CEサバデルは、新シーズンのリーグ開幕に向け、ディフェンスラインと中盤の底の両方をハイレベルでこなせるマルチロールな実力派、エドガル・ゴンサレスをアルメリアからの期限付き移籍で獲得することに成功しました。

ゴンサレスは昨シーズン、ハイドゥク・スプリトやアンドラなどでプレーし、非常に安定した守備パフォーマンスと展開力で高く評価されていました。サバデルにとって今夏10人目となるこの大型補強は、ディフェンスの強度不足に悩んでいたチームにとって、最大の解決策となります。

これによって、クラブは戦術的なバランスを整え、開幕からの過酷な昇格争いへ向けて完全に布陣を構築することに成功しました。ゴンサレスはチーム合流後、すぐに戦術練習へ参加する予定です。(via SPORT)

【本日の総括】

スペイン2部(LALIGA Hypermotion)の各クラブは、開幕を1週間後に控えたプレシーズン最終戦でそれぞれが熱いドラマを展開しました。優勝を果たしたラス・パルマスの大型補強や、マジョルカのドラスティックな血の入れ替え、コルドバのルイスやオビエドのペドロラといった期待の若き才能たちの残留と活躍が光る一方で、カディスCFの深刻な準備不足による不甲斐ない敗戦やカステリョンの敗戦など、早くも実戦に向けた過酷な勢力図の変動が予感されます。各チームともに1部復帰という悲願に向け、最後のピースをパズルに当てはめる熾烈な戦術・補強の最終調整が行われています。