守護神バジェスと曲者バルトラが激白!エムバペのPKを阻止した極限の心理戦とタイミングの駆け引き

レアル・マドリードに1-0で勝利したベティス。この歴史的な勝ち点3をもたらした最大の分岐点となったのは、試合終了間際のアディショナルタイムに、キリアン・エムバペが放ったPKを巡る攻防であった。この極限の緊迫した場面について、PKをストップしたベティスの守護神アルバロ・バジェスと、その跳ね返りを驚異的な反応でクリアしてゴールを死守したマーク・バルトラが、メディアに対してその驚くべき「心理戦」と「駆け引き」の舞台裏を詳細に告白した。

まず、キッカーであるエムバペと直接対峙したゴールキーパーのアルバロ・バジェスは、キックの直前に仕掛けた大胆な「メンタル戦」について明かした。

バジェスは、ペナルティスポットに立つエムバペに対し、最大の敬意を払つつも、彼を精神的に激しく揺さぶるための言葉を耳元で囁いたという。バジェスはエムバペに対し、このように話しかけた。

『幸運を祈るよ。まさかアディショナルタイムにPKを蹴るなんて、本当に信じられないほどの運の持ち主だな』

この言葉によってエムバペの集中力を絶妙に削ぐことに成功したバジェスは、エムバペのシュートコースを完全に読み切っていた。バジェスは、トニ・ドブラスGKコーチとともにエムバペの直近2回のPKデータを徹底的に分析しており、彼がそれらをすべて逆側に蹴っていたことを把握していた。さらにエムバペがキーパーの動きを最後の最後まで見極めてから蹴る特徴があるため、自分からは絶対に先に動かないようギリギリまで頑なに待ち、自身の意志を固めていた左側へと完璧に跳び、シュートをセーブした。

バジェスは、PKを止めた直後の興奮したサポーターとの祝祭の中で、味方が興奮して自分の上に飛び乗ってきた際に目の前にいたエムバペと軽く接触してしまったことについても、決して悪意はなかったと試合後に釈明し、エムバペも何も問題はないと言ってくれたと語った。そして、今回のPKストップは、自身のキャリアにおける最高の瞬間の一つであり、以前にチャンピオンズリーグ出場権を獲得した時の感動に匹敵する、個人的な大きな成長を実感できる特別な日になったと満面の笑みで振り返った。

一方、バジェスが弾いたボールを間一髪でクリアしたマーク・バルトラも、その瞬間におけるルールと身体能力の限界を極めた「タイミングの駆け引き」を熱く語った。

バルトラはキックの瞬間、バジェスがシュートをセーブした後に真っ先にクリアするために、キッカーのキックモーションに合わせてギリギリのタイミングまでエリア外で持ちこたえる計算を行っていた。バルトラは、攻撃でも守備でも、常に相手がボールに触れる瞬間まで極限まで待ってから動き出すことを意識しており、今回もすべてはコンマ数秒のディテールで決定したと語る。もしエムバペのキックがほんのコンマ5秒遅れていたら、自身の足が完全にエリア内に侵入してファウルになっていたかもしれないが、完璧なタイミング(timing)を計ってエリア内に足を踏み込み、見事にクリアすることができたと神に深く感謝した。

さらに、試合後にレアル・マドリードのモウリーニョ監督が判定への不満を爆発させ、公式メディア(レアル・マドリードTV)などが「バルトラがキックの瞬間にエリア内に侵入していたため、PKはやり直されるべきだった」と猛烈に抗議していることに対し、バルトラは皮肉交じりにこのように言い返した。

『モウリーニョ監督のドキュメンタリーを以前見たことがあるが、彼は敗戦の言い訳として他の話題を持ち出し、世間の注意を巧妙にそらすのが非常に得意な指揮官だ。彼は確かに偉大な監督であり心からリスペクトしているが、私はそのような外野の雑音よりも、我々のチームが勝ち取った歴史的な勝利と、ピッチ上での素晴らしいパフォーマンスについて語りたい』

バルトラはこの試合、前半終了間際に負傷したディエゴ・ジョレンテに代わって急遽ウォーミングアップも不十分な状態でピッチに投入されたが、出場直後にエムバペの決定的なシュートを胸と頭でライン際でクリアするなど、獅子奮迅の活躍を見せていた。ベティスがホームでレアル・マドリードから勝利を挙げるのは実に5年ぶりの快挙であり、守護神とベテランDFによる極限の精神的連携が、マドリーの誇るメガスターの野望を完全に打ち砕いたのである。(via SPORT)

【本日の総括】

ベティスに手痛い敗戦を喫し、ピッチ外の雑音やスター選手の不調など暗雲が立ち込めるレアル・マドリード。しかし、セルヒオ・マルティネスのような新たな才能の台頭や、Cチームの大改革など、未来に向けたポジティブな種も確実に蒔かれています。火曜日に控えるCL開幕戦のインテル戦は、中盤の絶対絶命の危機を乗り越え、チームの底力が試される大一番となるでしょう。