アルゼンチン代表の試合後の蛮行とオタメンディの暴言

試合終了後、ピッチ上でアルゼンチン代表選手たちによる暴力的で非スポーツマン的な行為が多数発生した。発端は、スペインの選手たちがベンチから飛び出して喜びを爆発させていた際、途中出場のナウエル・モリーナが走ってきたロドリの腹部を理由もなく突然殴打したことだった。ロドリが足を止めてモリーナに説明を求めて口論になると、エリック・ガルシアが仲裁に入った。そこへレアンドロ・パレデスが乱入し、エリック・ガルシアの首を掴んで乱闘へと発展した。さらにパレデスは、チームメイトを助けようと駆けつけたガビを、ティアゴ・アルマダと共に2度にわたって地面に突き飛ばした。アルゼンチンのリオネル・スカローニ監督やコーチ陣が割って入り、ようやく事態は収束したが、パレデスには試合終了後にもかかわらずレッドカードが提示された。

また、その直後にはアルゼンチン代表アシスタントコーチのロベルト・ファビアン・アジャラが、ダニ・オルモの首元にパンチを見舞うという信じがたい光景も繰り広げられた。隣にいたエリック・ガルシアは、目の前で起きた事態に驚愕し、アジャラを突き飛ばして抗議した。

さらに、メダル授与式の前には、ニコラス・オタメンディがスペインのキャプテンであるロドリに詰め寄り、試合前のアイメリク・ラポルテの発言を根に持って暴言を吐いた。オタメンディは『ボケが、少しは口を閉じろ。お前らは一週間ずっと泣き言を言っていただろ。お前もラポルテもだ。あんなことはするもんじゃない。審判のことで泣き言を言っていただろ、友よ』と激しく非難した。ロドリは驚きながらも挑発には乗らず、『君をリスペクトしているよ』と冷静に返答し、ミケル・オヤルサバルが間に入ってその場を収めた。

その後に行われた表彰式では、ロドリがW杯のトロフィーを掲げる瞬間、アルゼンチンの選手たちは意図的に背を向け、自分たちのサポーターがいるスタンドの方を向いて拍手を送るという侮辱的な態度をとった。この振る舞いについてダニ・オルモは『僕らは気にしない。外に向けて発信する価値観の方が重要だ。僕らは多くの世代の子供たちの模範であり、彼らもすべてにおいて良い模範となるべきだ』と大人な対応を見せた。

この一連の騒動に対し、2010年のW杯優勝メンバーである元スペイン代表GKのペペ・レイナは『パレデスは馬鹿だ。あいつはああいう奴で、嘆かわしい男だ』と痛烈に批判した。 (via SPORT) (via ElDesmarque) (via MARCA) (via Estadio Deportivo)

ブエノスアイレスのオベリスクで敗北に荒れたファンが暴動

試合後、敗北を受け入れられない一部のアルゼンチンサポーターがブエノスアイレスのオベリスク周辺で暴動を起こした。当初は最近4大会で3度目の決勝進出を果たしたことを祝うために集まっていたが、スペインに対する敗北のフラストレーションから、一部の暴徒が警察に対して瓶や石を投げつけ始めた。さらに、花火を飛び道具として治安部隊に向けて発射するなど、事態は悪化の一途をたどった。

ブエノスアイレス市当局は、試合結果にかかわらず数千人が集まることを見越し、約1,000人の警察官とバリケード、放水車を用意する特別態勢を敷いていた。警察は暴徒を鎮圧するために放水車を出動させ、群衆を強制的に解散させた。この騒乱により、少なくとも15人が逮捕され、3人が負傷した。

現場にいたアルゼンチンのサポーターは『僕たちは気分良く祝っていた。負けたとしても100%アルゼンチン人だからね。でも、彼らがすべてを台無しにした。瓶を投げ始めて最悪な雰囲気になった。本当に悲惨だよ』と嘆いた。一方で別のサポーターは『僕たちはただ祝っていただけなのに、警察が撃ってきた。彼らが弾圧し、催涙スプレーを撒いて僕たちを殴ったんだ』と警察の強硬な対応を非難した。 (via SPORT)

トランプ大統領と選手たちの居心地の悪い絡みとインファンティーノの忖度

アメリカのドナルド・トランプ大統領が、メトロライフ・スタジアムのVIP席で試合を観戦し、試合後の表彰式にも登壇した。表彰式では、選手一人一人と握手を交わしたが、ボルハ・イグレシアスとの間には冷ややかな空気が流れた。以前からトランプと対面した場合の対応について公言していたイグレシアスは、大統領と一切目を合わせることなく、事務的な握手だけを交わして足早に通り過ぎた。その後、スペインの有名配信者イバイ・ジャノスからSNSで『トランプと何を話したの?』と尋ねられると、イグレシアスは『ラ・ベラーダ(イバイが主催するボクシングイベント)に行きたいって言ってたよ』と冗談交じりに返答し、フォロワーの笑いを誘った。

また、キャプテンのロドリが優勝トロフィーを掲げる際、トランプ大統領は写真のセンターに写り込もうとその場に居座り続けた。空気を読まない大統領に対し、ロドリは彼の背中に手を添えて優しく退場を促し、最終的にジャンニ・インファンティーノFIFA会長が慌てて彼をステージの端へと誘導した。ロドリはトランプがフレームから外れたのを確認してから、改めてトロフィーを高く掲げ直した。

アルゼンチン代表のクリスティアン・ロメロはトランプとの握手を完全に無視して通り過ぎた。ラミン・ヤマルは一瞬ためらったものの、最終的には握手に応じた。

さらに、試合のハーフタイムには、インファンティーノ会長がW杯のトロフィーをトランプ大統領の座るVIP席までわざわざ運び、彼にトロフィーを見せて触らせるという異例の忖度を見せた。

トランプ大統領は試合後、以前から指摘されていたスペイン政府との緊張関係について問われると『私には誰とも緊張関係などない。スペインと話し、彼らが素晴らしいチームを持っていることを祝福した』と語り、過去の政治的対立を一旦棚上げにした。 (via MARCA) (via SPORT) (via ElDesmarque)

メッシとラミン・ヤマルの抱擁、弟ケイン君のピッチでの大はしゃぎ

今大会最大の注目を集めたラミン・ヤマルとリオネル・メッシの新旧スター対決は、ピッチ外でも感動的なシーンを生んだ。試合前のセレモニーでは、両者が歩み寄り、しっかりと握手を交わして挨拶した。そして試合終了後、スペインの優勝が決まった歓喜の輪の中で、ヤマルはうつむいて悲しみに暮れるメッシの元へ真っ直ぐに向かい、敬意を込めて熱い抱擁を交わし、言葉をかけて慰めた。2007年のカレンダー撮影での出会いから19年後、二人がW杯決勝の舞台で交わしたこのハグは、世代交代を象徴する歴史的な瞬間として世界中のファンを感動させた。

一方で、歓喜のピッチ上で誰よりも目立っていたのは、ヤマルの4歳の弟であるケイン君だった。母のシェイラさんらと共にピッチに降り立ったケイン君は、切り取られたゴールネットの一部を片手に持ち、ピッチの端から端まで走り回ってヤマルに抱きついた。その後も、そのネットと一緒にW杯のトロフィーや公式球を抱え、ヤマルと記念撮影を行った。さらに、一人でステージに登って世界王者になったふりをしたり、警備中の警察官にハイタッチをして帽子をかぶせてもらったり、PKを蹴る真似をしたりと、まさに独壇場のパフォーマンスを披露した。ヤマルは弟について『弟が喜んでいる姿、母がずっと夢見ていた生活を送っている姿、そして友人たちの姿を見るのは感動的だ。サッカー以外で、子供にとってこれ以上の夢はないよ』『僕は弟のことが大好きで、まるで自分の息子のように溺愛しているんだ。家でもいつもふざけて踊り出したりして、子供の体に入った大人のようなんだ。一緒に過ごすのが本当に楽しい』と愛情たっぷりに語った。

また、ヤマルは試合前に自身のInstagramのストーリーズで、幼少期に所属していたラ・トレタのジャージを着た写真と共に『あなたのために、そしてストリートのために』という、自身のルーツであるロカフォンダ地区への思いを込めたメッセージを投稿していた。 (via SPORT) (via Esport3) (via ElDesmarque)

ククレジャらスペイン代表選手たちの公約タトゥーと髪型変更

スペインの優勝に伴い、選手たちが大会前に掲げていた様々な公約が実行されることになった。特に話題を集めているのがマルク・ククレジャで、彼は『優勝したらルイス・デ・ラ・フエンテ監督の顔のタトゥーを小さく入れる』と宣言していた。試合後のミックスゾーンでククレジャは『まだどこに入れるかは決めていないんだ。みんなから聞かれるだろうから、目立つ場所じゃないとね。帰りの長いフライトの間にアイデアをもらって、考えてから実行するよ』と笑顔で語り、『その場にタトゥーアーティストはいないか?』とSNSでも呼びかけた。これに対しデ・ラ・フエンテ監督は『約束したなら守らなきゃいけないな。私もそこまで不細工じゃないだろ』とジョークで応じた。

ボルハ・イグレシアスも同様に監督の顔のタトゥーを入れると約束しており、DAZNの生放送のインタビュー中に、ジャーナリストのパブロ・ピントから直接ペンで顔に監督の似顔絵を描かれるという一幕があった。

他にも、ペドリは髪を白か金髪に染めること、ガビは髪をピンクに染めること、フェラン・トーレスは頭を丸坊主にすることをそれぞれ公約しており、ダビド・ラヤもW杯に関連するタトゥーを入れる可能性を示唆している。また、ラミン・ヤマルは3週間ヒゲと口ヒゲを剃らずに伸ばし続けることと、ファンに100個のイヤホンをプレゼントするという公約を掲げており、これから彼らのイメチェンや行動に注目が集まっている。 (via SPORT) (via MARCA) (via Esport3)

スペイン国内での祝賀中に起きた襲撃事件と噴水崩落の悲劇

スペインのW杯優勝に国中が沸き返る中、悲惨な事件や事故も複数発生した。ナバラ州のベリオサルにあるバルで、W杯決勝を観戦していた軍人のグループが、突如として約10人の覆面グループに襲撃される事件が起きた。午後10時15分頃、覆面をした一団が「1、2の3」の掛け声と共に店内に乱入し、軍人たちが座っているテーブルに直行して鉄パイプや警棒で激しく殴打した。この襲撃により、軍人1人が頭部に重傷を負い肋骨を複数骨折したほか、女性1人が鼻の骨を折るなど、少なくとも6人が負傷し病院へ搬送された。犯人グループは警察の到着前に逃走しており、現在治安警察が捜査を進めている。

また、サラマンカ県のシウダ・ロドリゴでは、優勝を祝うために「アルボル・ゴルドのロタリー」にある石造りの噴水に約50人の群衆がよじ登っていたところ、重みに耐えきれず噴水の一部が崩落する事故が発生した。崩れ落ちた石の下敷きになり、13歳の少年が死亡した。さらに1人が脚の骨を折る重傷を負い、もう1人の未成年も負傷した。市はこの悲劇を受けて3日間の服喪を宣言した。

トレド県のソンセカでは、広場で試合を観戦していた20歳前後の若者が突然痙攣を起こし、医療スタッフが蘇生を試みたものの、そのまま現場で死亡が確認された。

バルセロナでも、試合後の祝賀の混乱に乗じて犯罪が行われた。カタルーニャ州警察は、携帯電話の暴力的な強盗やリュックサックの窃盗の疑いで3人を逮捕し、さらに1人を不服従の疑いで告発した。また、医療救急システム(SEM)はバルセロナ市内で29人を手当てし、そのうち16人が病院へ搬送された。 (via SPORT) (via MARCA) (via Mundo Deportivo)

史上初のW杯ハーフタイムショーに賛否両論と有名人の来場

FIFAは今回のW杯決勝で、スーパーボウルを模したハーフタイムショーを史上初めて導入した。コールドプレイのクリス・マーティンが芸術監督を務めたこのショーには、マドンナ、ジャスティン・ビーバー、シャキーラ、BTS、バーナ・ボーイといった世界的なスーパースターが集結した。マドンナが自身のヒット曲のMusicを歌う中、ロナウド・ナザリオとロナウジーニョが車に乗って登場するという豪華な演出もあり、グスタボ・ドゥダメル指揮のオーケストラやセサミストリートのキャラクターたちも参加した。

しかし、本来15分であるはずのハーフタイムが、ステージの設営と撤収を含めて27分20秒にも及んだことで、大きな波紋を呼んだ。時間が長引いた影響で乾燥したピッチに水を撒く作業すら行えず、SNS上では『15分経ってやっとシャキーラか。このままじゃ30分はかかるぞ』『誰も選手の体のことなんか気にしていない』と批判が殺到した。

イギリスの解説陣もこのショーを酷評し、ウェイン・ルーニーは『ショーのアーティストたちは好きだが、あれはくだらないゴミだ。まったく引き込まれなかったし、早くサッカーに戻してほしかった。退屈すぎたよ』と吐き捨て、ロイ・キーンも『ショーは少し期待外れだったね。シャキーラを見られるのはいつでも嬉しいことだけどね』と冷ややかにコメントした。

当のシャキーラは試合前のRTVEのインタビューで『私の2人の子供たちはスペイン人だからスペインを応援しているわ。私はメッシの友人だし、39歳であんな風に走り、若い選手たちに立ち向かってゴールを決める彼の野心をとても尊敬している。でも、今回はスペインが決勝に進んでくれて幸せよ』と語っていた。

なお、VIP席にはトム・クルーズ、マット・デイモン、エイドリアン・ブロディ、ウィル・フェレルといったハリウッドスターや、ミック・ジャガー、プラシド・ドミンゴなどの大物アーティスト、さらにはパウ・ガソルやカルロス・アルカラスといったスポーツ界のレジェンドも駆けつけた。アルカラスはナイキと契約しているため、アディダス製のスペイン代表ユニフォームを着ることができず、私服での観戦となった。 (via SPORT) (via MARCA) (via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)

ククレジャとニコ・ウィリアムズの苦難を乗り越えた歓喜のコメント

大会を通じてスペインの左サイドを支え続けたマルク・ククレジャとニコ・ウィリアムズは、これまでの自身のキャリアや今大会での苦労を振り返り、喜びを爆発させた。

ククレジャは試合後、『僕たちのキャリアにおいて、特に思春期や子供の頃は厳しい決断を迫られることが多い。時には君には価値がない、君はそこまで到達できないと言う人もいる。そうしたアドバイスをするために時間を割いてくれたすべての人に感謝したい。僕たちは頑固者で、決して諦めなかったからこそ、今日ここにいるというご褒美を手にしたんだ。今年の夏は僕たちにとって決して簡単なものではなかったから、本当に嬉しいよ』と、自身を否定した人々への反骨心が原動力になったと語った。

また、ブラジルのメディアのインタビューに応じたニコ・ウィリアムズは、流暢なポルトガル語で挨拶をした後、『ネイマールというアイドルがいた。彼がこれを見てくれているといいな。これは彼のためでもあるんだ』と、自身の憧れの選手へメッセージを送った。さらにスペインのメディアに対しては『誰も自分がスターだなんて気取ってここに来ていない。みんながチームのために働いているんだ。今年は色々なことがあって、クソみたいなことも経験したけど、今は最高に幸せで、聖人にキスをしているような気分だ。人生で一番幸せな日だよ』と、怪我や批判に苦しんだシーズンを乗り越えた万感の思いを口にした。 (via SPORT) (via ElDesmarque)

ジョアン・カプデビラの米国入国トラブルと幸運のコインの継承

2010年W杯優勝メンバーのジョアン・カプデビラは、スペインサッカー連盟からの招待で決勝を観戦する予定だったが、思わぬトラブルに見舞われた。出発の直前になって、アメリカの電子渡航認証システム(ESTA)が拒否されたのだ。原因は、10年前にイランで行われたレジェンドマッチに出場した履歴があったためだった。カプデビラは自身のSNSで『アメリカに入国できず、息子たちと一緒にこんな瞬間を見逃すなんて信じられない。ドナルド・トランプ、助けてくれ!』と訴え、世界的なシェフであるホセ・アンドレスらもトランプ大統領やアメリカ政府高官にSNSで支援を呼びかけた。

関係各所の尽力により、キックオフの数時間前に奇跡的に入国許可が下り、カプデビラはマルコス・セナと共に慌ただしく飛行機に乗り込み、無事にスタジアムへ到着した。

スタジアムに到着したカプデビラは、後輩であるククレジャにある重要なミッションを託した。それは、カプデビラ自身が2010年の決勝戦のキックオフ前にピッチの端にコインを埋めて幸運を呼び込んだという儀式を再現することだった。ククレジャは試合前、約束通りソックスからコインを取り出し、ピッチの脇にしゃがみ込んで土の中にそれを埋めた。カプデビラはSNSでその動画を共有し、『2010年、僕は試合前にピッチにコインを埋めたんだ。ククレジャにも昨日同じことをするよう頼んだよ。マルク、心から愛してる。君は世界チャンピオンだ!』と興奮気味に投稿した。 (via MARCA) (via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)

ムバッペのSNS誤爆とエステル・エスポシトの写真騒動

イングランドとの3位決定戦に敗れた数時間後、フランス代表のキャプテンであるキリアン・ムバッペが自身のInstagramで不可解な行動を起こし、ネット上を騒然とさせた。深夜、ムバッペのInstagramストーリーズに、スペインの有名女優エステル・エスポシトが、背番号10番とキャプテンマークの付いたフランス代表のユニフォームを着ている写真が突然投稿されたのだ。

この画像はほんの数秒で削除されたものの、常に彼のアカウントを監視している多くのフォロワーによってスクリーンショットが保存され、瞬く間にSNS上で拡散された。親しい友人限定の機能で公開するつもりが、誤って全体公開してしまったという見方が有力視されている。これまで二人の関係については全く噂がなく、ムバッペもエスポシトもこの一件について公式な説明やコメントを一切出していないため、二人がどのような関係にあるのかについて世界中のファンの間で憶測が飛び交っている。 (via Mundo Deportivo)

アレックス・バエナの前人未到の国際大会連続制覇

アトレティコ・マドリードに所属するMFアレックス・バエナが、サッカー史上誰も成し遂げたことのない偉業を達成した。彼は2024年の夏にドイツで開催されたEUROで優勝し、その数週間後にはサンティ・デニア監督率いるU-23スペイン代表としてパリオリンピックに出場して金メダルを獲得。そして今回、アメリカ・カナダ・メキシコで開催された2026年W杯でも頂点に立ち、ユーロ、オリンピック、ワールドカップという3つの主要国際大会を立て続けに制覇した史上初の選手となった。

これまで、リオネル・メッシやアンヘル・ディ・マリアといった選手たちが、オリンピックの金メダル、コパ・アメリカ、W杯のすべてを制覇したことはあったが、彼らはそれぞれの大会の間に数年のブランクがあった。バエナのように、わずか2年の間にこれら3つのビッグタイトルを連続して獲得した選手はヨーロッパはおろか世界でも過去に例がなく、25歳にして空前絶後の経歴を履歴書に刻み込むことになった。 (via MARCA) (via Mundo Deportivo)

フェラン・トーレスの去就とPSGからの関心

決勝戦の延長後半に劇的な決勝ゴールを決め、大会MVPにも選出されたフェラン・トーレスの今後の去就が慌ただしくなっている。彼がW杯で見せた活躍と、勝負強さに注目したパリ・サンジェルマン(PSG)が、獲得に向けて本格的に動き出している。ゴンサロ・ハモスの退団により前線の補強を急務としているPSGにとって、スペイン代表で彼を重用し、そのプレースタイルを熟知しているルイス・エンリケ監督からの強いリクエストがあったとされている。

バルセロナはフェラン・トーレスの残留を望んでおり、彼をクラブに留めるために新たな契約更新のオファーを準備している。しかし、サラリーキャップの問題により、契約更新が正式に有効になるのは9月以降になる見通しだ。フェラン自身はバルセロナへの残留を最優先に考えているものの、新しく加入したフリアン・アルバレスなどの存在もあり、出場機会が保証されていない現状に一抹の不安を抱いている。彼とバルセロナとの現行契約は2027年までとなっており、残り1年となるこのタイミングで、PSGが破格の条件を提示して説得に成功すれば、移籍が実現する可能性も十分にあり得る。 (via SPORT)

トニ・クロースら各界からアルゼンチンのプレースタイルへの皮肉と批判

アルゼンチン代表が決勝戦で見せた、ファウルを辞さない激しいフィジカルコンタクトと、時間稼ぎや挑発を繰り返すアンチフットボール的なプレースタイルに対し、世界中から批判の声が上がった。

その筆頭が、元ドイツ代表でレアル・マドリードでも活躍したトニ・クロースだ。彼は試合終了直後、自身のSNSに『サッカーが勝った』とたった一言だけ投稿した。この短くも強烈なメッセージは、美しいパスサッカーを貫いたスペインを称賛すると同時に、アルゼンチンの破壊的なプレースタイルに対する強烈な皮肉として世界中で共感を呼び、瞬く間に拡散された。

さらに、解説者として試合を観戦していたロベルト・ゴメスも『アルゼンチンが昨日やったことは恥ずべきことであり、サッカーに対する冒涜だ』と断罪した。ラジオの解説陣も黙ってはおらず、パコ・ゴンサレスは『彼らは豚だ。喧嘩腰で、不良そのものだ。耐えられないね。メッシに手を触れただけでイエローカードだ。インファンティーノはアルゼンチンのために笛を吹き続けている』と審判の判定も含めて猛批判し、ポリ・リンコンも『彼らは悪の天才だ。我々は彼らの思い通りの展開、つまり何もプレーさせてもらえない土俵に引きずり込まれている』と同調した。 (via SPORT) (via MARCA) (via Mundo Deportivo)

2010年W杯優勝メンバーの熱狂とレヴァンドフスキの祝福

スペインが初優勝を飾った2010年南アフリカW杯の伝説的なメンバーたちが、後輩たちの偉業を見届けるためにメトロライフ・スタジアムのスタンドに集結した。イケル・カシージャス、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタ、カルレス・プジョル、ダビド・ビジャ、フェルナンド・ジョレンテ、ヘスス・ナバスといった往年の名選手たちが観客席に陣取った。延長戦でフェラン・トーレスの劇的なゴールが決まった瞬間、彼らは立ち上がり、現役時代さながらの情熱で抱き合い、飛び跳ねて喜びを爆発させた。

また、その伝説のメンバーたちのすぐ近くには、シカゴ・ファイアーに移籍したばかりのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキの姿もあった。彼はFCバルセロナのジョアン・ラポルタ会長やアレハンドロ・エチェバリアと共にVIP席で観戦しており、かつてのチームメイトであるラミン・ヤマル、ペドリ、フェラン・トーレスら若きスペイン代表選手たちの活躍を心から楽しんでいる様子だった。レヴァンドフスキは自身のSNSのストーリーズに、スペインがトロフィーを掲げる瞬間の動画を投稿し、バルセロナで築き上げた深い絆と、スペインサッカーへの愛情を示した。 (via ElDesmarque) (via Mundo Deportivo)

チケット高騰へのボルハ・イグレシアスの怒りと政治家たちの発言

今回のW杯決勝のチケット価格は、アメリカのスーパーボウルをも凌ぐほど異常な高騰を見せた。公式の最安値チケットでも約8,000ドル、VIP席となれば50,000ドルを超えるという法外な価格設定に対し、スペイン代表メンバーのボルハ・イグレシアスが噛み付いた。彼は自身のSNSで、リセールサイトの価格一覧のスクリーンショットを共有し、『これは恥ずべきことだ』とストレートに怒りを表明した。

また、スペインの優勝は政治家たちも巻き込んで大きな話題となった。交通・持続可能なモビリティ大臣のオスカル・プエンテはSNSで『スペインは21世紀のサッカーの国だ。この世紀で最も多くのタイトルを獲得し、W杯を2度制した唯一の代表チームだ。スペインは今、世界で最もホットな国だ』と胸を張った。カタルーニャ共和左派の下院議員ガブリエル・ルフィアンは、普段の政治的主張とは裏腹に『スペイン 1 - インファンティーノ 0』と投稿し、アルゼンチン贔屓と批判されるFIFA会長を皮肉った。

これに対し、元スペイン代表GKのサンティ・カニサレスはラジオ番組で、フェラン・トーレスが語った4,700万人が後押ししてくれたという言葉を引用し、『どんな政治家も私たちを分断したり対立させたりしようとしないでほしい。良い時も悪い時も、私たちが団結している時こそ、より良い国であり、より幸せなのだから』と、スポーツの勝利を政治利用することへ牽制のメッセージを送った。 (via Esport3) (via MARCA) (via ElDesmarque)

ロス・パラシオス市がガビとファビアンにスタジアム名と大量のトマトを贈呈

スペイン代表の中盤を支えたガビとファビアン・ルイスの二人の出身地である、セビリア県のロス・パラシオス・イ・ビジャフランカ市は、彼らのW杯優勝という歴史的快挙を称え、市内の2つのサッカースタジアムの名称をそれぞれの選手の名前に変更することを決定した。この決定は決勝戦の前にすでに準備されていたもので、数週間以内に現在のマリスマスとサン・セバスティアンというスタジアム名が変更される予定だ。同市には、2010年にW杯を制したヘスス・ナバスの名前を冠したスポーツ施設がすでに存在しており、それに続く栄誉となる。

さらに、市内の主要な農業企業であるラス・ニエベス協同組合は、この地域の特産品であり赤いボンボンとも呼ばれる極上のトマトを、両選手の体重と同じ重さだけプレゼントするというユニークな企画を発表した。二人に贈られるトマトの総重量は約140キロになる見込みで、地元を挙げて英雄たちの凱旋を歓迎する準備が進められている。二人は準決勝のフランス戦後、ドレッシングルームで一緒に撮った写真に『ロス・パラシオスからニューヨークへ』というメッセージを添えてSNSに投稿しており、故郷への強い思いを表現していた。 (via ElDesmarque)

【本日の総括】

2026年W杯決勝はスペインの劇的な優勝で幕を閉じましたが、ピッチ外ではアルゼンチン代表の非スポーツマン的な振る舞いやサポーターの暴動、トランプ大統領と選手たちの不穏な空気、そして長すぎるハーフタイムショーなど、数多くの物議を醸す出来事が発生しました。一方で、ラミン・ヤマルとメッシの抱擁、公約を果たそうとする選手たちの笑顔、そして苦難を乗り越えた選手たちの感動的な言葉は、この大会の美しい記憶として刻まれました。悲しい事件や事故も起きましたが、フェラン・トーレスの去就やバエナの歴史的快挙など、これからもスペインサッカー界の動向から目が離せません。