【ラシン・サンタンデール戦
本日8月28日(金曜日)の19時00分(スペイン本土時間/カナリア諸島は18時00分)、エルチェCFは敵地エル・サルディネロでラシン・サンタンデールとのラ・リーガ第3節に臨みます。この一戦は、互いに開幕からの2試合で勝点1(1敗1分)しか獲得できていないチーム同士による、残留争いに向けた非常に重要な直接対決となります。
エルチェは前節、ホームのマルティネス・バレーロでバルセロナに0-5という非常に厳しい大敗を喫しました。そのショックを払拭し、リアソールでのデポルティーボ・ラ・コルーニャとの開幕戦で見せた堅実な守備と良い感覚を取り戻すことが、今夜の戦いでの大きなミッションとなります。
しかし、対戦相手のラシン・サンタンデールは1部復帰を果たしたばかりのチームであり、サポーターの前で今季初勝利をプレゼントしようと非常に高いモチベーションで臨んできます。さらにエル・サルディネロは、エルチェにとって1部リーグの歴史の中でこれまでに訪れたすべての試合で敗北を喫しているという、文字通りの極めて相性の悪い「鬼門」です。
このゲームの主審は、アラゴン委員会のカルロス・ムニョス氏が務めます。テレビ中継は、スペイン国内ではDAZNの無料放送のほか、Movistar+、Orange、LaLiga TV Barなどを通じて生配信される予定です。 (via MARCA / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / ElDesmarque)
【戦術と最新陣容
前節のバルセロナ戦で衝撃的な敗戦を味わった後、マルティン・アンセルミ監督は選手たちに対して非常に厳しく、そして断固とした強い言葉で喝を入れました。しかし、今夜の試合において監督はこれまでの基本戦術である5-2-3システムを崩すことなく、戦術の継続性を維持しながらチームのリアクションを促す方針をとるようです。
チームのメンバー状況に目を向けると、負傷を抱えていたヤゴ・サンティアゴとアダム・ボアヤルの2人の若手アタッカーは現在もリハビリ・回復のプロセスにあります。彼らは今夜の遠征メンバーに加われるかどうかが直前まで不透明な状況となっていますが、アンセルミ監督は彼らが早期に完全復活し、チーム全員が万全の状態で戦えるようになることを切に望んでいます。
各メディアによる先発メンバー予想では、ゴールマウスはベテランのマティアス・ディトゥーロが守り、3バックはデヴィッド・アッフェングルーバーとビクトル・チュストを軸に、もう1枠をフェデ・レドンドかペドロ・ビガス(スタメン復帰の可能性あり)が担う形で形成される見込みです。ウィングバックには右にブバ・サンガレ、左にヘルマン・バレラが入る可能性が高まっています。
中盤の底では、ゴンサロ・ビジャールがゲームコントロールを担当し、相棒としてマルク・アグアドもしくはマルティム・ネトが配置される見通しです。
前線では、前節のバルセロナ戦で敗色濃厚な中でもピッチ上で高いクオリティと輝きを見せたファクンド・ブオナノッテが、今回のスタメンの目玉候補として先発に名を連ねることが予想されています。ワントップにはフェル・ニーニョ(またはエセキエル・ポンセ)、そしてもう一方のウイングにはテテ・モレンテやアリ・ウアリ、ルーカス・セペダといった選手たちがスターティングメンバ―の座を争っています。 (via ElDesmarque / Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)
【バルダーノの辛口な見解
元レアル・マドリードの重鎮であり、現在は著名な解説者として活動するホルヘ・バルダーノ氏が、欧州チャンピオンズリーグの組み合わせ抽選会後に開催されたテレビ番組(Movistar)にて、バルセロナの現在の戦力を評価する中でエルチェに言及しました。
バルダーノ氏は、ハンス・フリック監督率いる現在のバルセロナのスクワッドについて、欧州の頂点を争うには前線の専門的なストライカーが欠けているのではないかと疑問を投げかけつつも、国内リーグにおいては十分すぎる力があると指摘しました。
その中で同氏は、バルセロナが第1節で対戦したエルチェのような中下位に位置するクラブを引き合いに出し、以下のように皮肉を交えながらその実力差を語りました。
『現在のバルセロナが持っている現有戦力は、エルチェをはじめ、あのあたりの順位帯に位置するすべてのチームを破るには十分すぎるほどのリソースがある。』
開幕戦でエルチェがバルサに大敗したことは、バルダーノ氏の目には、戦力差から言えば当然の結果として映っていることが窺えます。 (via Estadio Deportivo)
【警察の過剰介入への波紋
前節(第1節)にエルチェのホーム、マルティネス・バレーロで行われた試合の開始前に、現地に駆けつけたバルセロナの未成年サポーターがカタルーニャの独立旗である「エステラーダ」を警察に没収された上、暴力を振るわれて拘束されるという事件が発生しました。この警察による強権的な対応は、サッカー界に大きな波紋を広げ続けています。
バルセロナはこの過剰な警察介入に抗議する姿勢を示すため、直近のアスレティック・ビルバオ戦で予定していたスペイン代表選手たちへの「公式オマージュ」を急遽中止するという極めて重い決断を下しました。
このクラブの決断に対し、当事者であるバルサの若手ディフェンダー、パウ・クバルシ選手が国営テレビ局(TV3)の取材に対して自身の思いを明かしました。
『あれはクラブとしての重大な決断であり、私はそれに全面的に同意します。エルチェで起きたような出来事は、フットボールの場、そして社会において二度と繰り返されてはならないことです。あの場面では明らかに警察による過剰な力の行使がありました。クラブは正式に抗議の声明をリリースしましたし、今はその訴えに対する警察側の回答を注視しているところです。』
さらに、オリンピック世代のチームメイトでもあるヨアン・ガルシア選手も、この事態について次のように語り、クラブの断固たる姿勢を後押ししています。
『エルチェで目にしたような暴力沙汰は、フットボール界において最も見たくない光景の一つです。クラブがあのような形で強硬な措置を取り、抗議を示したことに対して、私たち選手全員が100パーセントの力でその意思を支持しています。』
この事件の影響は試合会場であるエルチェの枠を越え、警察の過剰な警備体制や人権問題に対するフットボール界全体での抗議運動へと広がりを見せています。 (via SPORT)
【本日の総括】
前節のバルセロナ戦で衝撃的な大敗を喫したエルチェCFですが、本日は仕切り直しとなるラシン・サンタンデール戦が敵地で控えています。かつて1部リーグにおいて一度も勝利したことがない「鬼門エル・サルディネロ」という非常に困難な舞台ではありますが、アンセルミ監督のもと、堅実な5-2-3システムを維持しながらチームが一丸となり、待望の今季初勝利をもぎ取ることが期待されます。また、ピッチ外でも前節の警察介入問題が尾を引く中、選手たちは強い結束を示して今夜のピッチに全てをぶつけます。
